レイトン街恋物語
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ラッピングされた本と手紙と、ステラさんのプレゼントのコーヒー豆をお土産にツバメさんの部屋に帰ってくると、ちょうどコーヒーを飲みながら書類を書いているところだった。
「ツバメさん!ただいま帰りました!」
「おう、おかえりコビー、なんかいいことあったのか?」
「これ!お土産です!」
僕はロイヤルブルーの紙袋をツバメさんに渡すと、ツバメさんは見覚えがあったせいか、しげしげとながめた。
「ああ、ルブニール王女の護衛に行ってたんだったか」
「ええ、帰りにステラ珈琲に寄ったんです。ツバメさんによろしくと、アンリさんとステラさんから」
「あの2人に会ったのか」
「ええ」
「なんだこれ?本か?」
本のラッピングを丁寧に剥がすと、青い布の表紙に金文字で『レイトン街恋物語』と書かれた本の上に、かわいらしい封筒が乗っていた。
「『レイトン街恋物語』…?ああ、書店にたくさん置いてたやつか…」
「アンリさんがマヤ王女と一緒に実話を元に編集して毎年出版している本だそうです。この年のものが、ツバメさんとある海賊のお話が集録されているらしくて」
「え…えっ…?!」
ツバメさんは目を丸くして驚いた。
「僕も思わず買ってしまいました♪ツバメ中将ってほんとどこに行っても人気者ですね!」
ツバメさんは本と僕を交互に見て言った。
「…お前…これ読んだのか…?」
「ええ、帰りの船の中で。ツバメさんのことをたくさん知れて嬉しかったです!すごく可愛らしく描かれていますが、決めるところは決めていて…やっぱりツバメさんはかっこいいな〜…それにしても浮いた話が全然ないけど、まさかそんなお相手がいたなんて…」
「うるせえな…」
「今も好きなんですか?」
「なんでもいいだろ…さっさと書類手伝え」
ツバメさんは少し照れて僕の座る場所に書類の束を置いてカフェオレを淹れた。
「あ!」
「今度はなんだよ」
「もしかしてそのいつも首からさげてる指輪って…例の海賊からの贈り物の…?!」
「そんなことまで書かれてあんのかよこの本…アンリさん怖えな…」
ツバメさんはカフェオレのマグカップをテーブルに置いて、また本をぱらぱらとめくった。
「ツバメさん…その指輪の海賊って…」
「あ?」
「いえ、誰なのかなあと思いまして…」
「ああ、そこまでは書いてねえのか」
「実名ではありませんし、書いてはいけないことは書いていないらしいので…」
「ふうん…」
「あの、誰なんですか?僕が知ってる海賊ですか?」
「なんでお前に教えないといけねえんだよ」
「気になって夜も眠れません!」
「知るか!」
ぱらぱらと読んでいたけれど、だんだん集中モードに入ってしまったようで、書類そっちのけで『海賊と青年』を読んでいた。
「ツバメさん、読んだら感想聞かせてくださいね」
僕がそう言うと「嫌だよ」とだけ返して、また本に集中した。