ドリィ
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side.ドレーク
「ツバメくんじゃないか」
「ドリィ!お前も帰ってたのか!」
本部の廊下を歩いているとツバメ君に出くわした。
俺も潜入捜査が長かったから本部に戻るのは久しぶりだ。
「今しがたセンゴクさんに報告に行ったところだ…ところで聞いたぞ、SWORD配属になったんだってな」
「ああ、おかげでなんとかなったよ」
ロビンソン事件のバッシングがひどかったから心配していたが、本人はけろっとしている。
3ヵ月本部を離れさせるというセンゴクさんの判断は正解だったようだ。
辞表を提出してSWORD配属になったと周囲が認知すれば、じきに騒ぎはおさまるだろう。
「これからよろしく頼むぜ、隊長」
「ツバメくんがいたら百人力だな」
「褒めるなよ、ドリィに褒められたら俺調子に乗っちまうぞ?」
ツバメ君はあははっと笑ったからびっくりした。
「なんだよ?」
「いや…変わったな、ツバメくん」
「え、そう?」
「ああ…表情が柔らかくなった」
俺が知っているツバメ君はこんなに笑う子じゃなかった。
無口で、クールで、少し近寄りがたいオーラを放っていて…取り憑かれたように仕事を大量にこなしていた。
兄貴分としては心配だった。
15歳で入隊してから1年経たずに海軍将校になってからロビンソン事件までの3ヵ月間連続で任務件数も任務達成率も本部で一番。
ツバメ君を煙たがる奴もいれば期待する奴や崇める奴もいたけれど、大人と仕事をしていくために背伸びをしすぎていたように見えた。
その緊張感がなくなって年相応になったけれど…
「なんというか…大人になったな…」
「まあな!」
ツバメ君は歯を見せてにかっと笑う。
「そういえば、例のご令嬢とはどうなったんだ?」
「え?」
「ほら、電話で話してた片想いの相手だよ」
「ああ…」
ツバメくんは薬指の指輪を俺に見せて笑った。
「プロポーズされた」
「ええっ!?」
見たことないほど幸せそうに照れ笑いした。
「次いつ会えるか分かんねえけどさ…俺、仕事頑張るよ」
そうか…
ツバメくんがここまで変わったのは、そのご令嬢のおかげなのか…。
「じゃあ俺そろそろ出航準備するから、これからどんどん仕事振ってくれよな!」と言って、ツバメくんは自分の部屋に戻った。
…よかったな、ツバメくん…。
end.
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