#10 ブール邸にて
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side.ロー
「あれ、キャプテン…スバルくんは?」
「そういえばいませんね」
一人で待っていたら、ペンギンとシャチがこっちに来た。
「あいつならトイレだが…」
「あ、出てきた」
庭からスバルがブール=ミッシュに肩を抱かれて楽しそうに会話しながら出てきた。
なんだこいつ、スバルにベタベタ触りやがって。
「…ノエルくん!」
「ペンさん、どうしたんですか?」
スバルは可愛らしく小首を傾げる。
「ノエルくん、知り合いかな?」
ブールがスバルに訊く。
「ええ、さっき少し喋って、仲良くなったんです」
「そうかそうか、君は社交的なんだな」
スバルはふふっとかわいらしくほほ笑むが、ブールがスバルの尻を撫で回しているのに気がついて、俺はブールを睨みつけた。
「ブールさんすごいんですよ、オハラの古文書を集めてらっしゃって、これから見せてもらいに行くんです!」
俺が剣呑な空気を出した瞬間、スバルがそれをかき消すように楽しそうに言った。
「俺も見てみたいですね!」
「俺も興味があるな」
ペンギンもこれはやばいと感じたようですかさずそう言って、俺もそれに便乗すると、ブールはあからさまに機嫌の悪い顔になる。
「きっと見ても分かりませんよ?僕のワノ国講座聞こうともしなかったじゃないですか」
スバルは可愛く言ってブールの機嫌を取る。
「悪いが価値のわかる子にしか見せないことにしているんだ…オハラの文書は貴重だからね」
「ブール先生、オハラの文書のこと、もっと教えてほしいです!」
「おいお前…!」
俺が制そうとして思わず名前を言いそうになると、スバルはほんの一瞬俺にだけ覇気を飛ばして俺を制してからブールにすり寄って妖艶に言った。
「…こんなに素晴らしい先生にやっとお会いできたんです…邪魔しないでいただけませんか?」
「…っ!!!」
「ね、先生、早く見せてください♡」
「よしよし、そんなに焦らずともたっぷり見せてあげよう」
ブールはスバルの腰に手を回して、一緒に扉の奥へ消えていった。
「くそっ…!」
扉の奥へ行こうとしたが、関係者以外立ち入り禁止でガードマンに止められた。
「キャプテン落ち着いてください!」
「これが落ち着いていられるか!」
なんとかしてブールを止めねえと…!!
スバルが危ねえ…!!
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side.スバル
予定通り、庭のすぐ上の部屋にターゲットを誘導できたが、カーテン越しにバルコニーにローさんの気配を感じる。
早く済ませた方がよさそうだ…。
「君はなんて美しいんだ…私の理想そのものだ…」
僕をベッドに座らせて、体を撫でまわしてくる。
「あなたにそんなこと言ってもらえるなんて、僕、嬉しいなあ…」
僕がターゲットの首に腕を回して、ベッドに押し倒させた瞬間だった。
ガッシャアアアアアン!!!
窓ガラスを割ってローさんとペンギンさんとシャチさんが入ってきたのと同時に、僕はターゲットの首を刎ねた。
「キャプテン落ち着いて!!」
「スバル!無事か?!」
ペンさんとシャチさんがローさんをなんとか羽交い絞めにしている。
「無事ですようるさいですね」
僕はのしかかってきたターゲットの体をどけて写真を撮ってドフラミンゴに送信しながらそう言った。
下の広間が騒がしい。
早くここを出ないといけない。
ブールの首を置いて、隣にさっきベッドの下に隠したマリスの首を出すと、3人はぎょっとした。
「えぇ…!?」
「嘘…!?」
「お前…!!!」
「早くここを出ますよ、ローさん、僕ら4人を僕の家の中まで移動させてください」
「何言ってやが「屋敷の人間に見つかったら、あなた達も共犯ですよ」
スバルはものすごい威圧感で俺を睨んだ。
「…わかったよ」