#04 雨
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セナガキさんのいなくなった部屋を、僕はぐるりと見まわす。
いつも来るのは夜が明けるか明けないかくらいの時間で電気が消えているから、部屋をちゃんと見たのははじめてだ。
海兵のドミトリーの2倍は広い。
窓の近くの壁に黒い布団が敷かれたベッドとワードローブ。観葉植物と簡易なデスク。
ベッドの脇にオシャレな木製の木の棚があって、本や写真や、僕が贈ったひまわりが飾られている。
棚を隔てて隣…こちら側がカウンターキッチンになっていて、反対側にソファーとローテーブル。
物が少なく整然としているけれど、よく見るといろいろ置かれている。
僕は棚の中にあるものを見ていく。
ここにあるものを見ていくと、セナガキさんのことをもっと知れる気がした。
使い古されたチェスボード。
本は難しそうな小説やどこかの国の読めない文字のものが多い。調べながら読んでいるのかいろんな言葉の辞書が数冊あるし、使い古したノートもたくさんある。
綺麗な字。
意外と勉強家なんだな、セナガキさん。
僕が読めそうなのは『海の戦士ソラ』と『嘘つきノーランド』だけだった。
立てかけられているのは使い古された刀と木刀が2本、枕元にはライフル。
棚の中にも短剣やナイフが何本かあって、その下には拳銃、などなど、武器がたくさんある。
ふと、僕が贈ったひまわりの花瓶の手前に飾られた写真に目がいった。
海軍将校の制服を着たロシナンテ中佐が、6歳くらいの、海軍の雑用のセーラーを着た女の子と笑っている写真。
この女の子がセナガキさんだろう。
ヘルメッポさんにもらったチラシの女性そっくりだ。
セナガキさん、こんなに小さい頃から海軍にいたんだ。
よく見ると髪色も顔つきもロシナンテ中佐に少し似ている。
ロシナンテ中佐はセナガキさんのお父さんか。
だとしたらセナガキさんの苗字は『ドンキホーテ』だな。
海軍にお父さんがいて、小さい子供が雑用してるってことは、お母さんも海軍の人なのかな。
雨足が強くなってきた。
明け方まで止みそうにない。
あまりここには長居しない方がいいのは分かっているが、ここから寮に戻るのは大変だ。
悪いけど今日は泊まらせてもらおう。
残っているコーヒーを少し飲んでみると、喉が焼けそうなほど苦かった。
到底僕には飲めそうにない代物だ。
カップを洗ってからベッドに入ってみると、セナガキさんの柔らかい香りがして急にドキッとしてしまった。
考えてみれば、セナガキさんって女性なんだよな…。
カッコ良すぎてたまに忘れそうになるけど。
やっぱり帰った方がいいかな、でもそろそろ寝ないと稽古が…とぐるぐる考えているうちに、眠りについてしまった。
いつも来るのは夜が明けるか明けないかくらいの時間で電気が消えているから、部屋をちゃんと見たのははじめてだ。
海兵のドミトリーの2倍は広い。
窓の近くの壁に黒い布団が敷かれたベッドとワードローブ。観葉植物と簡易なデスク。
ベッドの脇にオシャレな木製の木の棚があって、本や写真や、僕が贈ったひまわりが飾られている。
棚を隔てて隣…こちら側がカウンターキッチンになっていて、反対側にソファーとローテーブル。
物が少なく整然としているけれど、よく見るといろいろ置かれている。
僕は棚の中にあるものを見ていく。
ここにあるものを見ていくと、セナガキさんのことをもっと知れる気がした。
使い古されたチェスボード。
本は難しそうな小説やどこかの国の読めない文字のものが多い。調べながら読んでいるのかいろんな言葉の辞書が数冊あるし、使い古したノートもたくさんある。
綺麗な字。
意外と勉強家なんだな、セナガキさん。
僕が読めそうなのは『海の戦士ソラ』と『嘘つきノーランド』だけだった。
立てかけられているのは使い古された刀と木刀が2本、枕元にはライフル。
棚の中にも短剣やナイフが何本かあって、その下には拳銃、などなど、武器がたくさんある。
ふと、僕が贈ったひまわりの花瓶の手前に飾られた写真に目がいった。
海軍将校の制服を着たロシナンテ中佐が、6歳くらいの、海軍の雑用のセーラーを着た女の子と笑っている写真。
この女の子がセナガキさんだろう。
ヘルメッポさんにもらったチラシの女性そっくりだ。
セナガキさん、こんなに小さい頃から海軍にいたんだ。
よく見ると髪色も顔つきもロシナンテ中佐に少し似ている。
ロシナンテ中佐はセナガキさんのお父さんか。
だとしたらセナガキさんの苗字は『ドンキホーテ』だな。
海軍にお父さんがいて、小さい子供が雑用してるってことは、お母さんも海軍の人なのかな。
雨足が強くなってきた。
明け方まで止みそうにない。
あまりここには長居しない方がいいのは分かっているが、ここから寮に戻るのは大変だ。
悪いけど今日は泊まらせてもらおう。
残っているコーヒーを少し飲んでみると、喉が焼けそうなほど苦かった。
到底僕には飲めそうにない代物だ。
カップを洗ってからベッドに入ってみると、セナガキさんの柔らかい香りがして急にドキッとしてしまった。
考えてみれば、セナガキさんって女性なんだよな…。
カッコ良すぎてたまに忘れそうになるけど。
やっぱり帰った方がいいかな、でもそろそろ寝ないと稽古が…とぐるぐる考えているうちに、眠りについてしまった。