#06 幸せな時間
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
side.セナガキ
朝の訓練はこの部屋から見えるから、いつも仕事から帰ってきてその時間になるとこっそり眺めるのが日課になっていた。
この風景が好きだ。
『死神』になる前までは私もずっとあの中にいて、朝の稽古が大好きだった。
コビーが入ってきたのは2年くらい前だったかな。
ピンクの髪で今より背が低くてぽっちゃりした16歳ってあの中ではかなり目立つから、出会う前からコビーのことはなんとなく知っていた。
ある時、ものすごい勢いで昇進している海兵がいるとセンゴクさんとガープさんから聞いて、朝の稽古を見ながら、ああ、あの子のことかな、めちゃくちゃ体型変わったもんな、頑張ってるよな…となんとなく眺めていたら、案の定コビーのことだった。
思えばあの時からずっと、コビーを見ていた。
がむしゃらに頑張るコビーに元気をもらっていて、不格好でも鈍くさくても、コビーは私にとってヒーローだった。
…さっき、キス、したんだよなあ。
ピンクの髪を眺めながら、ぼーっと朝のことを考えていたら、コビーが窓の下からこっちを見て、さわやかに笑いかけられた。
どきっと心臓がはねる。
…いつの間にあんなにかっこよくなっちゃったの…。
ずっとこんな日が続けばいいのになあ。