#05 紛争
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センゴク元帥が帰ってから、僕はセナガキさんの寝顔を眺める。
この顔を見たのは、はじめて出会ったとき以来か。
どこかの国のお姫様なんじゃないかってくらい美しくて、あどけなさの残る寝顔。
しばらく見惚れていると、セナガキさんはゆっくりと目を覚ました。
ぼーっとした顔で僕を見る。
ああ、セナガキさんって、目、青色だったんだ。
あの時は喪服だったからよく分からなかったけど…海の色みたいで綺麗だ。
…ああ、また見惚れてしまっていた。
セナガキさんはそんな僕を見て、ゆっくりと体を起こす。
「大丈夫ですか」
補助しようとしたけど、すんなり起き上がった。
「ええ、ありがとう」
あ、口調が変わった。
「ロシーさん…?」
「なんでもいいですよ」
「なんでもいいことないでしょう」
「そうですね、ロシーがしっくりきますかね」
「ロシーさん」
もう一度呼んでみたけど、なんだか変な感じだ。
セナガキさんもそう思ったみたい。
「………やっぱり、セナガキって呼んでくれませんか」
「…セナガキさん」
名前を呼ぶと、セナガキさんは少しほほ笑んだ。
わあ…。
あのセナガキさんとは思えないほどかわいらしい。
「やっぱりそれがいいです」
「セナガキさんに敬語使われるの、なんだか変な感じです」
「そう?じゃあやめよっか」
「…」
今ちょっとキュンときた。
「あの子は?」
「施設に引き渡したそうです」
「そう…」
そう言うと、少し心配そうな顔になった。
「きっと大丈夫ですよ」
「そうね…」
「優しいですね」
「子供に罪はないでしょ」
「刺されたのにそんなこと言えるなんて、優しいというかなんというか…」
「馬鹿だとでも言いたいわけ?」
「あはは、ごめんなさい…」
二人で笑っていると、肩が触れ合って、どきんと心臓がはねる。
いつもはこれくらいの距離にいても普通なのに。
セナガキさんも同じことを思ったのか、少し顔を赤くして俯く。
ど、どうしよう…。
沈黙が続く。
どうしよう…気まずいというか…そわそわして落ち着かない。
だって、すごく小柄で、細くて…前もどきっとすることはあったけど、それはかっこいいからで…あれ…本当にそうだった…?
僕、いつからこんなに意識してたんだろう…。
「セナガキさん」
「なに…」
「…えっと…えっと…」
どうしよう。なにか言わなきゃと思ったけど、何も出てこない。
そうしていると、セナガキさんが立ち上がって、ベッドの脇のワードローブを開けて、着替えを取り出した。
「ちょっと着替えてくる」
そう言ってセナガキさんは風呂の脱衣所にこもった。
怒らせちゃったかな…と心配していたけど、10分くらい経って、セナガキさんがいつものかっこいい男性になって出てきた。
「え…」
「お前って女苦手なんだよな?ガープさんが言ってたの思い出した。落ち着かねえことしてごめんな」
「ええっ?えっと…そうじゃなくて…」
セナガキさんは僕が口ごもってパクパクしてるのを不思議そうに見る。
「ん?違ったのか?」
「…さ、さっきの方が良かったです…」
「え…?」
「あの!僕といるときだけ、変装辞めてもらうことって、できますか…?」
あれ、僕変なこと言わなかった…?
僕といるときだけって…まるで独占したいって言ってるみたいじゃないか…!?
セナガキさんは照れくさそうに頬を掻いた。
「いいけど……えっと、それって」
「いやいやいや!あの、男性のセナガキさんがダメというわけじゃなくてですね!男の僕でも惚れちゃいそうになるくらいかっこよくて素敵ですし!確かに僕女性は苦手なんですけど!」
「落ち着けよ」
「…えっとですね……その………」
「………好きな人の素顔を見たいんです」
「…」
「…ごめんなさい、気持ち悪いこと言って」
セナガキさんが僕の肩を掴むと、頬にちゅっとキスされた。
「え…」
「ちょっと待ってろ」
そう言ってセナガキさんはまた脱衣所にこもった。
「ええっ!?」
end.
この顔を見たのは、はじめて出会ったとき以来か。
どこかの国のお姫様なんじゃないかってくらい美しくて、あどけなさの残る寝顔。
しばらく見惚れていると、セナガキさんはゆっくりと目を覚ました。
ぼーっとした顔で僕を見る。
ああ、セナガキさんって、目、青色だったんだ。
あの時は喪服だったからよく分からなかったけど…海の色みたいで綺麗だ。
…ああ、また見惚れてしまっていた。
セナガキさんはそんな僕を見て、ゆっくりと体を起こす。
「大丈夫ですか」
補助しようとしたけど、すんなり起き上がった。
「ええ、ありがとう」
あ、口調が変わった。
「ロシーさん…?」
「なんでもいいですよ」
「なんでもいいことないでしょう」
「そうですね、ロシーがしっくりきますかね」
「ロシーさん」
もう一度呼んでみたけど、なんだか変な感じだ。
セナガキさんもそう思ったみたい。
「………やっぱり、セナガキって呼んでくれませんか」
「…セナガキさん」
名前を呼ぶと、セナガキさんは少しほほ笑んだ。
わあ…。
あのセナガキさんとは思えないほどかわいらしい。
「やっぱりそれがいいです」
「セナガキさんに敬語使われるの、なんだか変な感じです」
「そう?じゃあやめよっか」
「…」
今ちょっとキュンときた。
「あの子は?」
「施設に引き渡したそうです」
「そう…」
そう言うと、少し心配そうな顔になった。
「きっと大丈夫ですよ」
「そうね…」
「優しいですね」
「子供に罪はないでしょ」
「刺されたのにそんなこと言えるなんて、優しいというかなんというか…」
「馬鹿だとでも言いたいわけ?」
「あはは、ごめんなさい…」
二人で笑っていると、肩が触れ合って、どきんと心臓がはねる。
いつもはこれくらいの距離にいても普通なのに。
セナガキさんも同じことを思ったのか、少し顔を赤くして俯く。
ど、どうしよう…。
沈黙が続く。
どうしよう…気まずいというか…そわそわして落ち着かない。
だって、すごく小柄で、細くて…前もどきっとすることはあったけど、それはかっこいいからで…あれ…本当にそうだった…?
僕、いつからこんなに意識してたんだろう…。
「セナガキさん」
「なに…」
「…えっと…えっと…」
どうしよう。なにか言わなきゃと思ったけど、何も出てこない。
そうしていると、セナガキさんが立ち上がって、ベッドの脇のワードローブを開けて、着替えを取り出した。
「ちょっと着替えてくる」
そう言ってセナガキさんは風呂の脱衣所にこもった。
怒らせちゃったかな…と心配していたけど、10分くらい経って、セナガキさんがいつものかっこいい男性になって出てきた。
「え…」
「お前って女苦手なんだよな?ガープさんが言ってたの思い出した。落ち着かねえことしてごめんな」
「ええっ?えっと…そうじゃなくて…」
セナガキさんは僕が口ごもってパクパクしてるのを不思議そうに見る。
「ん?違ったのか?」
「…さ、さっきの方が良かったです…」
「え…?」
「あの!僕といるときだけ、変装辞めてもらうことって、できますか…?」
あれ、僕変なこと言わなかった…?
僕といるときだけって…まるで独占したいって言ってるみたいじゃないか…!?
セナガキさんは照れくさそうに頬を掻いた。
「いいけど……えっと、それって」
「いやいやいや!あの、男性のセナガキさんがダメというわけじゃなくてですね!男の僕でも惚れちゃいそうになるくらいかっこよくて素敵ですし!確かに僕女性は苦手なんですけど!」
「落ち着けよ」
「…えっとですね……その………」
「………好きな人の素顔を見たいんです」
「…」
「…ごめんなさい、気持ち悪いこと言って」
セナガキさんが僕の肩を掴むと、頬にちゅっとキスされた。
「え…」
「ちょっと待ってろ」
そう言ってセナガキさんはまた脱衣所にこもった。
「ええっ!?」
end.