画面越しの恋
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部屋に着くなりサッと物をどかしなるべく物がない綺麗な場所でスマホを取り出しユウに話しかける。
「ま、まずいくつか質問していい?」
「はい」
「君はAI?」
「いえ人間です、これでも生身の」
「君はこの学校の生徒……じゃないよね」
「はい、先程見た限りでは恐らく自分の学校の雰囲気では無かったので別の学校に通っている者、です」
「助けてってどういう事?」
「落ちていたスマホを拾おうと思い触ったら気が付いたらこの中に居て、魔法を使っても何をしても出られなくて……」
「閉じ込められた時どこにいたの?」
「街に買い物に行っていました」
「どうしてあそこに落ちてたのかわかる?」
「閉じ込められた瞬間誰かに拾われる感覚があったんです、今は夜だから夕方頃でしょうか……暫くすると多分相当揺れていたので持ち主は走っていたんだと思います。私が落ちた事に気付かないでどこかに行ってしまいました。そしたらイデアさんに拾ってもらい今に至ります」
「そいつの顔は見た?」
「私電源付けてもらわないと周りも見えないし喋れないみたいで、音だけは聞こえるのですが、残念ながら……」
イデアからの質問攻めにユウは丁寧に一つ一つ答える。
(この学校に部外者が潜り込む事なんてほぼ不可能、つまり彼女をスマホに閉じ込めたのはこの学校の生徒だろう)
「なるほど、大体分かった。多分君はこの学校の生徒に閉じ込められたんだと思う。なんでかは分からないけど夜校舎歩いてて僕が来たから焦って逃げていった、そうしたら君を落としてしまった、でいいのかな……」
「はい、多分……」
まとめあげ現状整理をすると自分の身に置かれた状況を冷静に理解したのか今にも泣き出しそうになるユウの姿があった。
女の子が泣く姿なんて見た事がなかったイデアはその光景に焦り、そして安心させるように話しかけた。
「ね、ねぇ、あの、ぼっ僕で良かったら力になるよ」
俯いていたユウは顔を上げる。
「いいん、ですか……?」
「も、勿論。それに女子が泣いてるのに放って置く男なんてクズ中のクズ、拙者は優しい男であるが故にこれくらいであればお易い御用ですぞ」
ネトゲで女子アバターのキャラが私初めてなので助けて下さい、と言っている時のようなセリフを発するイデア。
そんな独特な喋り方をするイデアにふふっ、と
ユウは笑顔になる。
「ありがとうございます、イデアさん。迷惑をかけてしまうと思いますがよろしくお願いします」
「ここっ、こちらこそ!」
普段であれば面倒事に自ら首を突っ込むなんて、と考えている彼だが流石に目の前で困っている少女を見捨てることは出来なかった。
何より女の子が自分と普通に会話し接してくれる事が嬉しかった。
少女にとっては目の前にいる自分しか頼れる人間がいないからなのかもしれないがそれでもイデアは嬉しかったのだ。
この日からイデアとユウは画面の中から抜け出す方法を探す為に暫く共に過ごす事を約束した。
「あー……とっとりあえずもう今日は遅いし寝ようか、明日から色々考えよう」
「はい、そうですね。あ、私どうやら充電しなくても大丈夫みたいなのでこのまま電源切って頂ければ大丈夫です。朝になったらまた電源付けて頂ければ嬉しいです」
言い終わるとおやすみなさい、と画面の中の少女が言ったのでイデアは電源を落とす。
今日は疲れた、考えるのは明日にしてもう寝ようとそのままイデアの意識も闇へと落ちてゆく。
「ま、まずいくつか質問していい?」
「はい」
「君はAI?」
「いえ人間です、これでも生身の」
「君はこの学校の生徒……じゃないよね」
「はい、先程見た限りでは恐らく自分の学校の雰囲気では無かったので別の学校に通っている者、です」
「助けてってどういう事?」
「落ちていたスマホを拾おうと思い触ったら気が付いたらこの中に居て、魔法を使っても何をしても出られなくて……」
「閉じ込められた時どこにいたの?」
「街に買い物に行っていました」
「どうしてあそこに落ちてたのかわかる?」
「閉じ込められた瞬間誰かに拾われる感覚があったんです、今は夜だから夕方頃でしょうか……暫くすると多分相当揺れていたので持ち主は走っていたんだと思います。私が落ちた事に気付かないでどこかに行ってしまいました。そしたらイデアさんに拾ってもらい今に至ります」
「そいつの顔は見た?」
「私電源付けてもらわないと周りも見えないし喋れないみたいで、音だけは聞こえるのですが、残念ながら……」
イデアからの質問攻めにユウは丁寧に一つ一つ答える。
(この学校に部外者が潜り込む事なんてほぼ不可能、つまり彼女をスマホに閉じ込めたのはこの学校の生徒だろう)
「なるほど、大体分かった。多分君はこの学校の生徒に閉じ込められたんだと思う。なんでかは分からないけど夜校舎歩いてて僕が来たから焦って逃げていった、そうしたら君を落としてしまった、でいいのかな……」
「はい、多分……」
まとめあげ現状整理をすると自分の身に置かれた状況を冷静に理解したのか今にも泣き出しそうになるユウの姿があった。
女の子が泣く姿なんて見た事がなかったイデアはその光景に焦り、そして安心させるように話しかけた。
「ね、ねぇ、あの、ぼっ僕で良かったら力になるよ」
俯いていたユウは顔を上げる。
「いいん、ですか……?」
「も、勿論。それに女子が泣いてるのに放って置く男なんてクズ中のクズ、拙者は優しい男であるが故にこれくらいであればお易い御用ですぞ」
ネトゲで女子アバターのキャラが私初めてなので助けて下さい、と言っている時のようなセリフを発するイデア。
そんな独特な喋り方をするイデアにふふっ、と
ユウは笑顔になる。
「ありがとうございます、イデアさん。迷惑をかけてしまうと思いますがよろしくお願いします」
「ここっ、こちらこそ!」
普段であれば面倒事に自ら首を突っ込むなんて、と考えている彼だが流石に目の前で困っている少女を見捨てることは出来なかった。
何より女の子が自分と普通に会話し接してくれる事が嬉しかった。
少女にとっては目の前にいる自分しか頼れる人間がいないからなのかもしれないがそれでもイデアは嬉しかったのだ。
この日からイデアとユウは画面の中から抜け出す方法を探す為に暫く共に過ごす事を約束した。
「あー……とっとりあえずもう今日は遅いし寝ようか、明日から色々考えよう」
「はい、そうですね。あ、私どうやら充電しなくても大丈夫みたいなのでこのまま電源切って頂ければ大丈夫です。朝になったらまた電源付けて頂ければ嬉しいです」
言い終わるとおやすみなさい、と画面の中の少女が言ったのでイデアは電源を落とす。
今日は疲れた、考えるのは明日にしてもう寝ようとそのままイデアの意識も闇へと落ちてゆく。