蓬莱の幻から
友達の間で流行っていただけで、興味なんて無かったのに___ボクは、阿片の煙を吸ってしまったんだ。
一回くらいなら、と思っていた。でも阿片の効果が切れた時、すぐ後悔することになった。
幻覚が見える。
空には七色の煙が棚引き、街中の人がボクのことをしげしげと眺めていた……気味が悪い。
ボクは、街とは反対の方向へと走り出していった ___
気がつくと、ボクは天井から下がっている縄をじっと見つめていた。
その縄を首にかけ、ボクは首を吊る。
薄れゆく意識の中、七色の煙がボクを包み込むのが見えたような気がした。
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