第5話
❀ 第5話 ❀
場地水都の存在を知ったのは、例の集会で稀咲をぶん殴った日のことだった。やり返されて気絶していた俺が起きるのを待ってくれていたマイキー君から聞いたのだ。
「東卍はさ、中1の時俺とドラケン、三ツ谷、パーちん、場地、あともう1人水都って奴」
「その6人で?」
「…ああ。コイツらが集まって旗揚げしたチームなんだ」
その後、マイキー君は俺に、場地君を芭流覇羅から連れ戻すよう言ってきた。マイキー君の頼みだから快く引き受けたけど、稀咲をどうしても東卍から追い出したくて咄嗟に交換条件を出してしまった。
結果、どうしても失敗できなくなってしまったのだが、晴れて東卍のメンバーになれたのだから腹を括るしかないと思った。
「…ん?」
1人になった神社で決意を固めて思いを巡らしていた俺の目に、何やらお守りっぽい物が飛び込んできた。不思議に思って拾い上げたその下には、1枚の紙切れが落ちていた。
「…写真?」
そこに写っていたのは、マイキー君が言っていた創設メンバーだとすぐに分かった。みんな若いけど、誰が誰なのかちゃんと分かる。
「…誰?」
その中に二人だけ分からない人物がいた。一人は場地君と仲の良さそうなモヒカン頭の男の子、もう一人は女の子みたいな見た目の可愛らしい男の子だった。
「どっちかが"ミナト"って人だよな…。どっちだろ」
マジマジと写真を睨み付けたけど分かるわけない。ただ、三ツ谷君と場地君の間に立つ綺麗な男の子は一段と目を引く存在だと思った。
静まり返った夜の神社で暫くその写真を眺めていた俺は、ふと違和感を覚えて眉をしかめた。
「…あれ?創設メンバーは6人じゃなかったっけ?」
確かマイキー君はそう言っていたはず。なのに不思議だ、その写真には7人写っていたのだから。マイキー君が言い間違えたのか、はたまたこの写真には写ってはいけない者が写っているのか。
急に怖くなった俺は、咄嗟にお守りと写真をポケットに突っ込むと超特急で家に帰った。
場地水都の存在を知ったのは、例の集会で稀咲をぶん殴った日のことだった。やり返されて気絶していた俺が起きるのを待ってくれていたマイキー君から聞いたのだ。
「東卍はさ、中1の時俺とドラケン、三ツ谷、パーちん、場地、あともう1人水都って奴」
「その6人で?」
「…ああ。コイツらが集まって旗揚げしたチームなんだ」
その後、マイキー君は俺に、場地君を芭流覇羅から連れ戻すよう言ってきた。マイキー君の頼みだから快く引き受けたけど、稀咲をどうしても東卍から追い出したくて咄嗟に交換条件を出してしまった。
結果、どうしても失敗できなくなってしまったのだが、晴れて東卍のメンバーになれたのだから腹を括るしかないと思った。
「…ん?」
1人になった神社で決意を固めて思いを巡らしていた俺の目に、何やらお守りっぽい物が飛び込んできた。不思議に思って拾い上げたその下には、1枚の紙切れが落ちていた。
「…写真?」
そこに写っていたのは、マイキー君が言っていた創設メンバーだとすぐに分かった。みんな若いけど、誰が誰なのかちゃんと分かる。
「…誰?」
その中に二人だけ分からない人物がいた。一人は場地君と仲の良さそうなモヒカン頭の男の子、もう一人は女の子みたいな見た目の可愛らしい男の子だった。
「どっちかが"ミナト"って人だよな…。どっちだろ」
マジマジと写真を睨み付けたけど分かるわけない。ただ、三ツ谷君と場地君の間に立つ綺麗な男の子は一段と目を引く存在だと思った。
静まり返った夜の神社で暫くその写真を眺めていた俺は、ふと違和感を覚えて眉をしかめた。
「…あれ?創設メンバーは6人じゃなかったっけ?」
確かマイキー君はそう言っていたはず。なのに不思議だ、その写真には7人写っていたのだから。マイキー君が言い間違えたのか、はたまたこの写真には写ってはいけない者が写っているのか。
急に怖くなった俺は、咄嗟にお守りと写真をポケットに突っ込むと超特急で家に帰った。