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"DD島の暮らし"シリーズ

2. DD島~新しい風~


新たな住民はメープルさん。

コグマで、パッチリとした目が特徴の
可愛い女の子です。

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荷解にほどきをしている途中に、
うちの戸をノックする音が。

「どちら様ですか?」
「アンタと同じコグマだよ~」

入ってきたのは、アネッサ姉さんでした。

新しく越してきた子が
自分と同じコグマだと風の噂で聞き、
居ても立っても居られず
駆けつけてきたようです。

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「この島にウチ以外のコグマが来たことは
初めてで、もう嬉しくってさ‼︎」

そう言ってアネッサ姉さんは、
メープルに優しくハグをしました。

メープルは引っ越してきたばかりで
少し緊張していたのか、
心がほぐれた気分になりました。

「1人で荷解きするのは大変だろ?
ウチにも手伝わせておくれ‼︎」

「それじゃあお言葉に甘えて。」
メープルはフワッと笑顔を見せました。

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しばらくすると、

「やあ。君がメープルくんかい?」
紙袋を抱えたジャックがやって来ました。

「ジャック!アンタ遅いよ‼︎」
「すまない。途中でオパールくんと会ってね。」

ジャックの後ろから、オパール姉さんが
ひょこっと顔を覗かせました。

「あら。かなり片付いて来たんじゃない?」

目を真ん丸くさせているメープルに、
ジャックとオパール姉さんは
自己紹介をしました。


「アナタの好きな飲み物が珈琲だって聞いて、
差し入れに来たのよ。」

「まぁ!ありがとうございます。」

「これから、僕たちとも
仲良くしてくれると嬉しいな。」

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荷解きが全て終わったのは夕方頃でした。

4人はメープルの家の近くにある
海岸に腰を下ろしました。

水平線にゆっくりと沈んでいく夕陽を見ながら、
「私、ここでの生活に慣れるのかしら…」
と、メープルは不安げな様子。

「大丈夫よ。」
オパール姉さんが微笑みました。

「僕たちが居るじゃないか。」

「そうだよ!何かあったらいつでも
ウチの家に駆け込んできな‼︎」

ジャックとアネッサ姉さんは
自信満々に胸を叩きます。

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「お腹が減ったらウチが作ってあげるから
何時いつでも言うんだよ。」

「アネッサくん…
それって前に作っていた、タピオカカレーとか
納豆ミルクチョコじゃないだろうね?」

「何だい⁉︎斬新ざんしんで良いじゃないか‼︎」
「嫌だわ、もう。すぐ騒がしくなるんだから…」

3人のやり取りを見ていたメープルは
思わず吹き出しました。

「あ‼︎メープルが笑った‼︎」

アネッサ姉さんは大喜びで、
海岸を走り回りました。

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DD島に新しく吹いた風。
コグマのメープル。

のんびりとした豊かな生活を送ってね。

                   -つづく
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