第三話 戦場への序章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「時雨、大丈夫?」
グレンとトワが、場外に倒れた時雨へ歩み寄る。
「はっは――負けてやんの」
顔を覗かせながら、からかうようにグレンが言った。
「……う、ぐ、すみません。せめて私がここで勝たなければいけないのに……。グレン様にまた恥を……」
時雨が立ち上がろうとする。
だが、悔しさで足に力が入らない。
「……十条は強かったか」
グレンの問いに、時雨は唇を噛んだ。
「……はい」
その時。
「……あの」
美十が、時雨の前まで歩いてきた。
時雨は慌てて顔を上げる。
「その……大丈夫ですか? 先程は……」
「殴ったことでしたら、あれはそういう試合……」
「いえ」
美十は首を横に振った。
「試合前の発言についてです」
時雨が黙る。
美十は、先ほどまでの余裕のある笑みではなく、真っ直ぐ時雨を見る。
「一瀬グレンの従者ということで、誤解していました」
「……」
「あなたは強かった」
「それは……」
時雨が何か言おうとした、その時。
「時雨」
グレンの声がする。
「っ……」
時雨は振り返る。
グレンは何も責めるような顔をしていなかった。
ただ、静かに時雨を見ている。
「……はい」
時雨が小さく返事をする。
すると美十が、ふと時雨へ向き直った。
「いっそ、十条家の従者になられてはいかがでしょうか?」
「……え?」
時雨の目が丸くなる。
グレンとトワが、場外に倒れた時雨へ歩み寄る。
「はっは――負けてやんの」
顔を覗かせながら、からかうようにグレンが言った。
「……う、ぐ、すみません。せめて私がここで勝たなければいけないのに……。グレン様にまた恥を……」
時雨が立ち上がろうとする。
だが、悔しさで足に力が入らない。
「……十条は強かったか」
グレンの問いに、時雨は唇を噛んだ。
「……はい」
その時。
「……あの」
美十が、時雨の前まで歩いてきた。
時雨は慌てて顔を上げる。
「その……大丈夫ですか? 先程は……」
「殴ったことでしたら、あれはそういう試合……」
「いえ」
美十は首を横に振った。
「試合前の発言についてです」
時雨が黙る。
美十は、先ほどまでの余裕のある笑みではなく、真っ直ぐ時雨を見る。
「一瀬グレンの従者ということで、誤解していました」
「……」
「あなたは強かった」
「それは……」
時雨が何か言おうとした、その時。
「時雨」
グレンの声がする。
「っ……」
時雨は振り返る。
グレンは何も責めるような顔をしていなかった。
ただ、静かに時雨を見ている。
「……はい」
時雨が小さく返事をする。
すると美十が、ふと時雨へ向き直った。
「いっそ、十条家の従者になられてはいかがでしょうか?」
「……え?」
時雨の目が丸くなる。
2/2ページ