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夢小説設定
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りん・・・。
りん・・・りん・・・。
真っ白な世界に聞こえる声に耳を傾ける。
うさ麻呂?うさ麻呂なのか?
おふろもやきゅうもトロトロもまつりもたのしかった。
わすれないぞ。
ずっと、わすれない・・・。
ありがとう・・・。
りん・・・・・。
自分の内部に直接響きわたるその声に・・・、
別れの言葉のようなそれに・・・燐の胸が張り裂けそうになる。
うさ麻呂と過ごした日々の記憶が、まるで走馬灯のように頭をよぎっていく。
ぼんやりとした黒い膜のようなものがその上を覆っていくのがわかった。
消えてしまうのだろうか。このまま、忘れてしまうのだろうか。
嫌だ。
それだけは、絶対に嫌だ。忘れたくない。
お前との時間を、思い出を・・・。
(お願い・・・だ・・・消さないで・・・くれ・・・)
魂を振り絞るような懇願(こんがん)は、しかし声にすらならなかった。
薄れゆく意識の最後に、大粒の涙を浮かべたうさ麻呂の笑顔が見えた気がした。