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夢小説設定
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「今は祭りの期間中。身元を調べて封印をし直すには、人手が足りません。
どこかに謹慎でも食らって、暇そうにしている人物がいればよいのですが、
そんな都合のイイ話・・・」
そこで、わざとらしく周囲をぐるりと見まわし、
その視線を燐と玲薇に止めると、その存在に今、
初めて気づいたように目を丸くしてみせた。
「おや?」
そして、パチンと指を鳴らす。
「いいこと思いつきました☆祭りが終わるまで、アナタ方が面倒を見る、
というのはどうです?」
「え?」
「へ?」
同時に声を出し、二人で顔を合わせる。
これは、思ってもみない提案だ。
でも、むやみに罪のない悪魔を殺すのは気がひいていたのは確か。
「いいですけど・・・」
その玲薇の返答に、ハッと目を見開く雪男。
「なんで、俺たちが?」
戸惑った顔を、メフィストに向ける燐。
「連れてきたのは、アナタ方ですからねぇ」
メフィストは愉快そうに言う。
「でも、まぁ無理と言われるならしかたありません」
すげなく言うと、ニヤッと嗤った。
愉しげな表情とは裏腹に、その目はどこまでも冷ややかな光をたたえている。
「今、すぐにでも処分しましょう」
「え、ちょっと待って下さい!」
腰を上げるメフィストに、玲薇が制する。
「祭りの期間中だけでいいんですよね?だったら、燐」
一緒に預かろう。
「わかった。俺たちで預かる・・・!!」
この悪魔だって、まだまだ子供。檻の中で面倒みれば、
そんな危害だってないはずだ。
「二人とも!!何、勝手なことを」
「交渉成立です。奥村先生」
二人に詰め寄ろうとする雪男をやんわり・・・しかし、
有無を言わせぬ口調で制し、メフィストが燐のもとへ歩み寄る。
「では、これを・・・」
檻の鍵を、手渡した。
そして、兄と弟の間を割って檻へと進むと、
檻の中の少年をまるで見世物小屋の珍獣でも見るように眺めた。
その手のひらの上で、ハムスターが前足で自分のほっぺをぐにーっと引っ張り、
小さな舌をべーっと出している。からかっているつもりなのだろう。
少年がガタガタと檻をゆらし、威嚇するような声を上げる。
メフィストが、ああ、と言って三人を振り返った。
「手に負えなくなったら、言ってください。
こちらでサクッと処分しますから」
「・・・・・・・」
その冷徹極まりない言葉に、眉をしかめる燐と玲薇。
燐は手の中の鍵をぎゅっと握りしめる。
そんな兄を、雪男が咎めるように見つめていた。
「どうして預かるなんて言ったんだよ」
理事長室を出たところで、雪男がおもむろに口を開いた。
戸惑いつつ、燐と玲薇は顔を合わす。
「しかたねーだろ!!」
わめく燐に、続ける玲薇。
「あの子だって生きてるんだし、きっと私たちみたいな子なのよ」
だから、殺すことに賛成など出来なかった。
悪魔の血を引いている自分たちと重ね合わせたから。
「大丈夫。檻の中で面倒みればいいんだから、ね?」
「・・・・・・・」
雪男は黙りこむも、深いため息をつく。
「でもアレは、封印されていた悪魔なんだ!」
巨大な力を秘めているかもしれない。だからこそ。
「自ら危ない橋に渡って、どうするの!?」
「だから、俺らがいるんだろ!?」
どこかに謹慎でも食らって、暇そうにしている人物がいればよいのですが、
そんな都合のイイ話・・・」
そこで、わざとらしく周囲をぐるりと見まわし、
その視線を燐と玲薇に止めると、その存在に今、
初めて気づいたように目を丸くしてみせた。
「おや?」
そして、パチンと指を鳴らす。
「いいこと思いつきました☆祭りが終わるまで、アナタ方が面倒を見る、
というのはどうです?」
「え?」
「へ?」
同時に声を出し、二人で顔を合わせる。
これは、思ってもみない提案だ。
でも、むやみに罪のない悪魔を殺すのは気がひいていたのは確か。
「いいですけど・・・」
その玲薇の返答に、ハッと目を見開く雪男。
「なんで、俺たちが?」
戸惑った顔を、メフィストに向ける燐。
「連れてきたのは、アナタ方ですからねぇ」
メフィストは愉快そうに言う。
「でも、まぁ無理と言われるならしかたありません」
すげなく言うと、ニヤッと嗤った。
愉しげな表情とは裏腹に、その目はどこまでも冷ややかな光をたたえている。
「今、すぐにでも処分しましょう」
「え、ちょっと待って下さい!」
腰を上げるメフィストに、玲薇が制する。
「祭りの期間中だけでいいんですよね?だったら、燐」
一緒に預かろう。
「わかった。俺たちで預かる・・・!!」
この悪魔だって、まだまだ子供。檻の中で面倒みれば、
そんな危害だってないはずだ。
「二人とも!!何、勝手なことを」
「交渉成立です。奥村先生」
二人に詰め寄ろうとする雪男をやんわり・・・しかし、
有無を言わせぬ口調で制し、メフィストが燐のもとへ歩み寄る。
「では、これを・・・」
檻の鍵を、手渡した。
そして、兄と弟の間を割って檻へと進むと、
檻の中の少年をまるで見世物小屋の珍獣でも見るように眺めた。
その手のひらの上で、ハムスターが前足で自分のほっぺをぐにーっと引っ張り、
小さな舌をべーっと出している。からかっているつもりなのだろう。
少年がガタガタと檻をゆらし、威嚇するような声を上げる。
メフィストが、ああ、と言って三人を振り返った。
「手に負えなくなったら、言ってください。
こちらでサクッと処分しますから」
「・・・・・・・」
その冷徹極まりない言葉に、眉をしかめる燐と玲薇。
燐は手の中の鍵をぎゅっと握りしめる。
そんな兄を、雪男が咎めるように見つめていた。
「どうして預かるなんて言ったんだよ」
理事長室を出たところで、雪男がおもむろに口を開いた。
戸惑いつつ、燐と玲薇は顔を合わす。
「しかたねーだろ!!」
わめく燐に、続ける玲薇。
「あの子だって生きてるんだし、きっと私たちみたいな子なのよ」
だから、殺すことに賛成など出来なかった。
悪魔の血を引いている自分たちと重ね合わせたから。
「大丈夫。檻の中で面倒みればいいんだから、ね?」
「・・・・・・・」
雪男は黙りこむも、深いため息をつく。
「でもアレは、封印されていた悪魔なんだ!」
巨大な力を秘めているかもしれない。だからこそ。
「自ら危ない橋に渡って、どうするの!?」
「だから、俺らがいるんだろ!?」