第六話 仲間
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その説明を歌恋たちは、数日の捜索から一時期間した時に伝えられることになる。
そんなに時間はたっていないのに、すごく久しぶりに寮にt戻ってきた感じだ。
「つ、疲れた・・・!」
上鳴が玄関付近で倒れ込む。クラスの皆も、汗やドロでボロボロ。必死に捜索したものの、手掛かりは何一つない。
「捜索範囲が広すぎるぜ・・・」
切島の意見に同意の歌恋は、心の中で頷く。
(確かに・・・ヒーローも減ってるし、余計にかな・・・)
喋る気力もない。ヘバッてる中でも、さすが委員長は最後まで仕事をこなす。
「速やかに就寝しよう。俺たちの強みは若さだ。一挙手一投足全て力に繋がる」
「強くなれっていわれたしな」
「大丈夫?」
耳郎が心配そうに顔を覗き込んだ。
「ハハ、寝たい」
苦笑いして返す歌恋は、フラフラである。ここを離れようとした瞬間だった。
「わたしが!!」
「「!!」」
勢いよく開くドアとともに、オールマイト、塚内、校長の三人がきた。
「毎日のように来た!!」
「ハイテンション・・・」
ついていけない歌恋が、たまらず呟く。
「ちゃす、元気っすね・・・」
「逆にな!」
「青山さんの件でしょうか」
ここはさすが、疲れの表情を見せない八百万。
「さらにその先だ。現在限られた者にのみ概要を伝えている。第二次決戦の最終プラン、その協議を行う」
ヒーロー達が考えた作戦。
「オール・フォー・ワンの事は私たちがよく知っている。この捜索で、奴が見つかる可能性は低い」
改めて言われるとしょげてしまう。峰田が弱々しく言う。
「無駄ってことすか」
「逆だ。イレイザーの作戦につながる」
「狡猾な臆病者を引きずり出す為には、心をゆっくり解きほぐす必要があるんだ」
オール・フォー・ワンで一番厄介な"サーチ"が生きている前提として進めれば、こちらの行動は逐一把握されているハズ。
緑谷の帰還からこの流れを「焦燥」と「疲弊」に見せつつ、相手を"思惑通り"気持ちよくさせた後、
あの相澤先生が発案した、青山でオール・フォー・ワンを任意の場所に誘き出す成功率を上げると。
そうとなれば、青山は釈放され、ヒーロー側に協力してくれることになる。
「あの・・・ですが・・・嘘をつけば殺されると、青山さんのお父さまは仰っていました。
嘘の判別方法が判然としない以上、まだ青山さん達への危険が」
「それもクリアだ」
八百万の不安を安心させるように、オールマイトが頷く。
彼らの話によれば、オール・フォー・ワンとの連絡は「音声通話」のみ。音声で即時判定できるシステムがあるはず。
だが、その音声に嘘も何もなければ、敵は安心して現れるだろう。その為に必要なヒーローは、ここにいる。
「カモン!!」
オールマイトが声を張り上げて呼んだ相手。
「ちゃす」
コスチュームに身を包んだ心操だった。
「「心操ー!!」」
久しぶりの喜びの再会に、疲れも吹っ飛ぶクラスメイト。
「作戦聞いた時驚いたわ。だって、対抗戦の時は・・・喋らせる事できなかったハズよ」
あの時チームを組んだ蛙吹だから覚えていたこと。照れ臭そうに心操は髪の毛をかく。
「・・・まいっちゃうよな。4月になったらヒーロー科に編入して、皆と競い合ってくと思ってた。
その為に"個性伸ばし"訓練続けてきたのに、まさか進級留め置きなんてさ。行けるぜ。
俺が青山と両親を操って喋らせれば、そこに俺の意思も彼らの感情も介入しない」
「「「スッゲー!!」」」
「ただその分、発動条件が厳しくなるけど」
「すげぇや!!」
「サンキュー!シンソー!」
「A組入るの!?B組入るの!?」
「相澤くんが鍛えてくれていた」
と、校長が一言。
「「「やっぱ凄いや相澤先生ー!!」」」
どこまでもノリのいい男子たち。
「ちなみに、心操くんには仮免許はまだないが、非常事態に目良委員長代理から許可を得た」
「しかし・・・問題はここからでは?」
疑問を投げたのは常闇だ。
「誘き出して一網打尽に?可能だと?数が減ったとは言え・・・その場に大量のヒーローが待ち伏せていれば、それこそバレてしまう」
「その場に、いなければいい」
そう、もう一人のキーマンは、コピーを"個性"とする物間だ。囚えている黒霧のワープを、彼に使いこなしてもらう。
そして、これから大事なコト。敵主力全て分断して戦う、その為のチームが発表された。
「・・・寝れない・・・」
深夜、自室のベッドで横になっているが、寝れる気配がまったくない。オールマイト達から話を聞く前はあんなに眠かったのに。
「・・・私が、常闇くんと響香ちゃんと、オール・フォー・ワン・・・」
あの世界一ムカつくマスク男と、もう一度戦うチャンスが来た。
「私一人じゃないのは判ってるけど・・・」
怖くないといえば嘘になる。怖いさ、だってオールマイトが負けた相手だ。ヘタをすれば不死身の男だ。
肝心の緑谷はやっぱり死柄木を相手にし、爆豪もそこに配置されている。
枕もとに置いてあるスマホをみる。着信は、ない。こんな時間だ、皆自分で自分の時間を大切にしてるだろう。
「・・・・・・焦凍は、大丈夫かな・・・」
彼は、荼毘・・・燈矢、お兄さんと戦うことになってしまった。彼の心境も凄く心配だ。
だからって、こんな時間に連絡は失礼だろう。もう寝てるかもしれない。ひょっとしたら、起きてるかもしれないけど。
「・・・明日ここを出るんだ」
荷物は、着替えだけ詰め込んである。携帯はどうしようかと散々悩んだけれど、明日移る部屋に置けばいい。
この雄英高校は、避難場所として、一般の人の安全を最優先にした。だから、お父さんもお母さんも大丈夫だ。
翌日。
A組は非難してる人たちに見守られながら、家族と挨拶も終え、新たな本拠地に移動していた。
雄英には到底及ばなくても、帰ってこれる場所がある。
(あ・・・そっか・・・)
今まで考えに至らなかった。なんで気付かなかったんだろう。ヴィラン連合の彼らに・・・。
彼らが帰る場所に帰れる場所に・・・。
轟が部屋にいると、飯田・爆豪・切島が押し掛けてきていた。どうやら心配してくれているらしい。
この非常時、他人の心配する暇はないだろうに。
「気ィ遣わせちまってわりィ、大丈夫だ」
「俺も、兄がいるからな」
「おまえんとこと比べられちゃ堪んねぇよ。俺は燈矢兄の好きなモンも知らねぇ」
「ぜってーうどんだな、煮えたぎったやつ」
「ハッ・・・だったら、一緒に食ってやるさ」
三人が部屋に戻り、一人になるとやはり考えてしまう。去り際、爆豪が何か言いたげにしていたが、何も言わなかった。
このままじゃいけないのは判ってる。ちゃんとけじめをつけなきゃいけない。爆豪に何を頼っても怒鳴っておわりだろう。
ずっとスマホの画面で、彼女の名前を見てはにらめっこしている自分がいる。でも、会って何を話せばいいのか。
元気付ける?必ず勝って帰ろう?どれも違う気がするんだ。二人でただ、のんびりした時間を過ごしたかっただけ。
それでも・・・。震える手で、画面を押す。電話で出てる時間ないとおもい、ラインを送る。
[・・・歌恋、今から会ってもいいか?ちゃんと話したい]
耳郎の部屋で、歌恋と常闇は話をしていた。常闇がスマホをスピーカーにし、ホークスと連絡のやり取りをしてくれていたから。
今回の作戦の一部を聞いて、緊張しないわけがない。歌恋と常闇が選ばれたのは、ホークス事務所だから。
内心じゃあ分からないけど、少しでも頼りにしてくれてるなら頑張れる。耳郎も遠距離で、捜索に向いてるからと選ばれた。
「・・・ウチ、大丈夫かな・・・」
弱気になる耳郎の手を繋ぐ歌恋。
「大丈夫。私は、響香ちゃんと一緒でよかった」
耳郎はポカンとした表情を見せるけど、すぐに笑顔を見せてくれる。
「ウチもだよ」
二人の様子を見て、常闇が話を続けた。
「あとは、エンデヴァーも一緒だと伺いました」
「エンデヴァーさんも悩んでたけどね、発破かけながら敵の大将さんを頑張ってもらうよ。
正直、死柄木を当てる陣営と、トガを当てる陣営は迷いなくだったんだけど」
A組は皆強くなった。大丈夫だ。
歌恋は部屋に戻る時、スマホを確認した。
「・・・っ!」
轟から、ラインが入っている。ずっと待ってた、轟からの連絡。話を聞くのは怖い。それでも・・・。
[わかった]
そうに送った。
そんなに時間はたっていないのに、すごく久しぶりに寮にt戻ってきた感じだ。
「つ、疲れた・・・!」
上鳴が玄関付近で倒れ込む。クラスの皆も、汗やドロでボロボロ。必死に捜索したものの、手掛かりは何一つない。
「捜索範囲が広すぎるぜ・・・」
切島の意見に同意の歌恋は、心の中で頷く。
(確かに・・・ヒーローも減ってるし、余計にかな・・・)
喋る気力もない。ヘバッてる中でも、さすが委員長は最後まで仕事をこなす。
「速やかに就寝しよう。俺たちの強みは若さだ。一挙手一投足全て力に繋がる」
「強くなれっていわれたしな」
「大丈夫?」
耳郎が心配そうに顔を覗き込んだ。
「ハハ、寝たい」
苦笑いして返す歌恋は、フラフラである。ここを離れようとした瞬間だった。
「わたしが!!」
「「!!」」
勢いよく開くドアとともに、オールマイト、塚内、校長の三人がきた。
「毎日のように来た!!」
「ハイテンション・・・」
ついていけない歌恋が、たまらず呟く。
「ちゃす、元気っすね・・・」
「逆にな!」
「青山さんの件でしょうか」
ここはさすが、疲れの表情を見せない八百万。
「さらにその先だ。現在限られた者にのみ概要を伝えている。第二次決戦の最終プラン、その協議を行う」
ヒーロー達が考えた作戦。
「オール・フォー・ワンの事は私たちがよく知っている。この捜索で、奴が見つかる可能性は低い」
改めて言われるとしょげてしまう。峰田が弱々しく言う。
「無駄ってことすか」
「逆だ。イレイザーの作戦につながる」
「狡猾な臆病者を引きずり出す為には、心をゆっくり解きほぐす必要があるんだ」
オール・フォー・ワンで一番厄介な"サーチ"が生きている前提として進めれば、こちらの行動は逐一把握されているハズ。
緑谷の帰還からこの流れを「焦燥」と「疲弊」に見せつつ、相手を"思惑通り"気持ちよくさせた後、
あの相澤先生が発案した、青山でオール・フォー・ワンを任意の場所に誘き出す成功率を上げると。
そうとなれば、青山は釈放され、ヒーロー側に協力してくれることになる。
「あの・・・ですが・・・嘘をつけば殺されると、青山さんのお父さまは仰っていました。
嘘の判別方法が判然としない以上、まだ青山さん達への危険が」
「それもクリアだ」
八百万の不安を安心させるように、オールマイトが頷く。
彼らの話によれば、オール・フォー・ワンとの連絡は「音声通話」のみ。音声で即時判定できるシステムがあるはず。
だが、その音声に嘘も何もなければ、敵は安心して現れるだろう。その為に必要なヒーローは、ここにいる。
「カモン!!」
オールマイトが声を張り上げて呼んだ相手。
「ちゃす」
コスチュームに身を包んだ心操だった。
「「心操ー!!」」
久しぶりの喜びの再会に、疲れも吹っ飛ぶクラスメイト。
「作戦聞いた時驚いたわ。だって、対抗戦の時は・・・喋らせる事できなかったハズよ」
あの時チームを組んだ蛙吹だから覚えていたこと。照れ臭そうに心操は髪の毛をかく。
「・・・まいっちゃうよな。4月になったらヒーロー科に編入して、皆と競い合ってくと思ってた。
その為に"個性伸ばし"訓練続けてきたのに、まさか進級留め置きなんてさ。行けるぜ。
俺が青山と両親を操って喋らせれば、そこに俺の意思も彼らの感情も介入しない」
「「「スッゲー!!」」」
「ただその分、発動条件が厳しくなるけど」
「すげぇや!!」
「サンキュー!シンソー!」
「A組入るの!?B組入るの!?」
「相澤くんが鍛えてくれていた」
と、校長が一言。
「「「やっぱ凄いや相澤先生ー!!」」」
どこまでもノリのいい男子たち。
「ちなみに、心操くんには仮免許はまだないが、非常事態に目良委員長代理から許可を得た」
「しかし・・・問題はここからでは?」
疑問を投げたのは常闇だ。
「誘き出して一網打尽に?可能だと?数が減ったとは言え・・・その場に大量のヒーローが待ち伏せていれば、それこそバレてしまう」
「その場に、いなければいい」
そう、もう一人のキーマンは、コピーを"個性"とする物間だ。囚えている黒霧のワープを、彼に使いこなしてもらう。
そして、これから大事なコト。敵主力全て分断して戦う、その為のチームが発表された。
「・・・寝れない・・・」
深夜、自室のベッドで横になっているが、寝れる気配がまったくない。オールマイト達から話を聞く前はあんなに眠かったのに。
「・・・私が、常闇くんと響香ちゃんと、オール・フォー・ワン・・・」
あの世界一ムカつくマスク男と、もう一度戦うチャンスが来た。
「私一人じゃないのは判ってるけど・・・」
怖くないといえば嘘になる。怖いさ、だってオールマイトが負けた相手だ。ヘタをすれば不死身の男だ。
肝心の緑谷はやっぱり死柄木を相手にし、爆豪もそこに配置されている。
枕もとに置いてあるスマホをみる。着信は、ない。こんな時間だ、皆自分で自分の時間を大切にしてるだろう。
「・・・・・・焦凍は、大丈夫かな・・・」
彼は、荼毘・・・燈矢、お兄さんと戦うことになってしまった。彼の心境も凄く心配だ。
だからって、こんな時間に連絡は失礼だろう。もう寝てるかもしれない。ひょっとしたら、起きてるかもしれないけど。
「・・・明日ここを出るんだ」
荷物は、着替えだけ詰め込んである。携帯はどうしようかと散々悩んだけれど、明日移る部屋に置けばいい。
この雄英高校は、避難場所として、一般の人の安全を最優先にした。だから、お父さんもお母さんも大丈夫だ。
翌日。
A組は非難してる人たちに見守られながら、家族と挨拶も終え、新たな本拠地に移動していた。
雄英には到底及ばなくても、帰ってこれる場所がある。
(あ・・・そっか・・・)
今まで考えに至らなかった。なんで気付かなかったんだろう。ヴィラン連合の彼らに・・・。
彼らが帰る場所に帰れる場所に・・・。
轟が部屋にいると、飯田・爆豪・切島が押し掛けてきていた。どうやら心配してくれているらしい。
この非常時、他人の心配する暇はないだろうに。
「気ィ遣わせちまってわりィ、大丈夫だ」
「俺も、兄がいるからな」
「おまえんとこと比べられちゃ堪んねぇよ。俺は燈矢兄の好きなモンも知らねぇ」
「ぜってーうどんだな、煮えたぎったやつ」
「ハッ・・・だったら、一緒に食ってやるさ」
三人が部屋に戻り、一人になるとやはり考えてしまう。去り際、爆豪が何か言いたげにしていたが、何も言わなかった。
このままじゃいけないのは判ってる。ちゃんとけじめをつけなきゃいけない。爆豪に何を頼っても怒鳴っておわりだろう。
ずっとスマホの画面で、彼女の名前を見てはにらめっこしている自分がいる。でも、会って何を話せばいいのか。
元気付ける?必ず勝って帰ろう?どれも違う気がするんだ。二人でただ、のんびりした時間を過ごしたかっただけ。
それでも・・・。震える手で、画面を押す。電話で出てる時間ないとおもい、ラインを送る。
[・・・歌恋、今から会ってもいいか?ちゃんと話したい]
耳郎の部屋で、歌恋と常闇は話をしていた。常闇がスマホをスピーカーにし、ホークスと連絡のやり取りをしてくれていたから。
今回の作戦の一部を聞いて、緊張しないわけがない。歌恋と常闇が選ばれたのは、ホークス事務所だから。
内心じゃあ分からないけど、少しでも頼りにしてくれてるなら頑張れる。耳郎も遠距離で、捜索に向いてるからと選ばれた。
「・・・ウチ、大丈夫かな・・・」
弱気になる耳郎の手を繋ぐ歌恋。
「大丈夫。私は、響香ちゃんと一緒でよかった」
耳郎はポカンとした表情を見せるけど、すぐに笑顔を見せてくれる。
「ウチもだよ」
二人の様子を見て、常闇が話を続けた。
「あとは、エンデヴァーも一緒だと伺いました」
「エンデヴァーさんも悩んでたけどね、発破かけながら敵の大将さんを頑張ってもらうよ。
正直、死柄木を当てる陣営と、トガを当てる陣営は迷いなくだったんだけど」
A組は皆強くなった。大丈夫だ。
歌恋は部屋に戻る時、スマホを確認した。
「・・・っ!」
轟から、ラインが入っている。ずっと待ってた、轟からの連絡。話を聞くのは怖い。それでも・・・。
[わかった]
そうに送った。