第五話 A組
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タルタロスからのダツゴク、ディクテイター"個性"「独裁」を使い糸のようなもので街の人を操っていた。
人を盾にし、緑谷からの攻撃を避けていたディクテイターは、頭上からの死角を、爆豪に狙われた。
人々を操っていた糸は切れ、緑谷を囲み襲っていた街の人は逃げ惑う。
「爆豪くん!」
前を走る歌恋の視野に、爆豪を捉えた。
不意をつかれたディクテイターは、爆豪の攻撃で弱りきったところを八百万が器具を創造し捕まえ、
轟が最後に氷で逃げ場をなくし、ダツゴクを確保。
操られていた人は自分の自由を取り戻す。街の人にはヒーロー科のある高校に避難指示されていたハズなのに、
まだこんなにも沢山の人が避難出来ていないとは。いや、避難しようとしなかった人たちか。
その操られていた人の中心に、ボロボロの緑谷がいる。今まで以に、泥と血だらけの彼・・・。
睨みたくない。だけど、仲間を・・・友達をこんな風にするのを許せなくて、怒りが出る。
「ひ、ヒーロー・・・」
「避難場所は分かりますか、皆さん、雄英に避難させます。この桜は、プロヒーローホークスの羽根と同価値がある筈です。
私はまだ行けません、ですが、ダツゴクと関わらないように避難を手伝います」
ホークスの元で力の使い方を教わって正解だったなと、心の中で感謝する。
使用可能限度まで桜をばら蒔き、それぞれ人々に助けが必要なそうに、雄英に向かわせた。
(優しい、桜・・・)
人々から解放された緑谷の回りにも、数枚桜が浮いている。運んでいいのかどうか、迷ってるみたいに。
(街の人にそれぞれ集中してる・・・めまいがする・・・ホークスは、凄い)
あっという間に短くなった歌恋の髪。倒れそうだった彼女を、耳郞が抱き止めてくれた。
「無茶し過ぎ・・・!」
「はは、避難しないあの人たちが悪い。けどみんな、大人しく運ばれてくれてるからもう少し」
「皆・・・何で・・・」
桜を手のひらに乗せ、集まっているA組を見て、緑谷が問いかける。真っ直ぐ答えたのは、麗日だ。
「心配だからだよ」
「僕は、大丈夫だよ」
そう言う彼は、大丈夫そうに見えない。手のひらの桜を地面に置いて、そばに落ちていたマスクを被り直す。
「だから・・・心配しないで・・・離れて・・・」
「そいつぁよかった!さすが、ワン・フォー・オール継承者様だぜ!」
わざとらしく拍手する爆豪が、再度問う。
「ンで、てめェ~は今笑えてンのかよ?」
「・・・笑う為に、安心してもらう為に・・・行かなきゃ・・・だから・・・・・・どいてよ、皆・・・!」
「どかせてみろよ、オールマイト気取りが!!!」
「緑谷くんが変わらないのは知ってる、やるぞ諸君!」
「うん!」
「・・・ありがとう・・・来てくれて・・・」
緑谷を中心に、姿を隠すように煙幕が出される。
「てめーら、絶対逃がすなよ!!」
複数"個性"を持つという話を聞いて、超パワーしか使ってこなかった緑谷しか知らなかった頃とは違う。
爆豪がすかさず、煙幕を爆風地雷で振り払う。
「話もしねーでトンズラか。何でもかんでもやりゃできるよーになると、周りがモブに見えちまうなぁ!?」
移動されないように、緑谷を目視した口田が鳥たちで身構える。
「戻ってきて大丈夫だって!!校長先生が戻っておいでって!!ね!?だから逃げないで!!」
「ごめん・・・」
伸びてきた黒鞭を、瀬呂がテープで巻き付け、同じに歌恋が幹で緑谷を捉える。
桜はだいぶ使いすぎているが、まだ自分の体は残ってる。
「黒鞭垂らしっぱにしてんのコエーよ、警戒するわ!」
以前黒鞭の使い方を、緑谷は瀬呂から教わっていて。
「緑谷くん!学校も大丈夫だから!私たちがいるから!」
一緒に苦楽を乗り越えてきた。何気ない気遣いも会話も、大事な時間だ。
「だから、ダメなんだ・・・!」
「「!!」」
黒鞭を抑えていた瀬呂のテープは切り離せるが、緑谷は体に巻き付いていた歌恋を、そのまま振り払う。
「わっ」
「登坂!」
離れた瀬呂のテープはそのまま、歌恋の体制をもとに戻してくれる。
彼と同じ屋根の上に、無事に着地した。
「ありがとう」
「いいって」
次に緑谷の視界に入ったのは、音もなく背後をとった耳郞のスピーカーだ。
「はやっ」
だが、彼女の攻撃は、緑谷はいとも簡単にすり抜ける。
「緑谷ぁ!どーでもいーことなんだけどさ!文化祭の時に、ノートのまとめ方教えてくれたの、かなり助かったんだよね!
些細な事だけど・・・すっごい嬉しかったんだよね!」
皆の投げ掛ける言葉を、緑谷は聞いてくれている。
「体育祭の心操戦、覚えてるか!?」
だって、危機感知する"個性"があると、話を聞いていたのに、それぞれ一度は緑谷を捕まえているから。
「おまえが俺の為に怒ってくれた事、俺は忘れない!おまえだけがボロボロになって戦うなんて、見過ごせない!」
尾白の尻尾に掴まれた緑谷は、力づくでもがく。
「僕がいると・・・皆が危険なんだ・・・!」
「!」
「オール・フォー・ワンに奪われる・・・!だから、離れたんだ・・・!」
尾白から離れそうになった瞬間、常闇が空中で緑谷を押し出す。
「押せ、ダークシャドウ!!」
そのままダークシャドウは、八百万たちがいるビルの中に緑谷ごと突っ込む。
ダークシャドウに捕まったまま、緑谷は八百万の創造で作られた装置に捉える。
「初めは一同、あなたについていくつもりでした。今は、エンデヴァー達と協力のもと"個性"を行使しています。
緑谷さんの安全を確保するという任務で」
だが緑谷は、眠らされる装置で意識を失う前に、装置ごと壊して前に進もうとする。
「もう・・・かまわなくて・・・いいから・・・!僕から、離れてよ!」
「やなこった!!」
突如、"個性"もなしに緑谷の背後から肩を組んだのは、上鳴だ。
「緑谷!ワン・フォー・オールだかも大事だと思うけど、今のお前にはもっと大事なもんがあるぜ!
全然、趣味とか違げーけど、おまえは友達だ!だから無理くりにでもやらせてもらう!」
上鳴とそのまま、障子が八百万特性の絶縁テープを巻く。
「「このメンツならオールマイトだって恐くない」合宿襲撃時に、おまえが言ったセリフだ」
「ここは、暗くて良い・・・ダークシャドウ」
常闇自身最強の技、終焉「胎」で、緑谷と上鳴をそのまま包み込む。
「ダークシャドウの攻撃力を"防"に利用するのは、おまえのアイディアだったけな、緑谷」
障子が問いかける。
「おまえにとって俺たちは、庇護対象でしかないのか?」
「とりあえず、風呂入ろな!?緑谷、風呂行こ!」
「(頼むから・・・!!)うあああああ!!」
終焉をこじ開けた緑谷は、ビルの外へ出ていってしまう。
「うぅ・・・!!やめてくれよ!!」
わかってる!皆が心配してくれてる!心の底から心配してくれてる!!
わかるんだ。だってさっきから・・・危険や害意を捉えるはずの、「危機感知」が全く反応しないんだ!
「だから・・・!離れてよ・・・頼むから!僕は!大丈夫だから!!」
穿天氷壁。
次に緑谷を捕まえたのは、高くそびえ立つ氷の上にいる轟だ。
「なんだよ、その面。責任が・・・涙を許さねぇか。その責任、俺たちにも分けてくれよ」
「行かせないわ」
壁に張りついて様子を伺うのは、蛙吹。
「もう、オロオロ泣いたりしない。大切だから。怖い時は震えて、辛い時には涙を流す私のお友達。
あなたがコミックのヒーローのようになるのなら、A組、一人で架空へは行かせない」
人を盾にし、緑谷からの攻撃を避けていたディクテイターは、頭上からの死角を、爆豪に狙われた。
人々を操っていた糸は切れ、緑谷を囲み襲っていた街の人は逃げ惑う。
「爆豪くん!」
前を走る歌恋の視野に、爆豪を捉えた。
不意をつかれたディクテイターは、爆豪の攻撃で弱りきったところを八百万が器具を創造し捕まえ、
轟が最後に氷で逃げ場をなくし、ダツゴクを確保。
操られていた人は自分の自由を取り戻す。街の人にはヒーロー科のある高校に避難指示されていたハズなのに、
まだこんなにも沢山の人が避難出来ていないとは。いや、避難しようとしなかった人たちか。
その操られていた人の中心に、ボロボロの緑谷がいる。今まで以に、泥と血だらけの彼・・・。
睨みたくない。だけど、仲間を・・・友達をこんな風にするのを許せなくて、怒りが出る。
「ひ、ヒーロー・・・」
「避難場所は分かりますか、皆さん、雄英に避難させます。この桜は、プロヒーローホークスの羽根と同価値がある筈です。
私はまだ行けません、ですが、ダツゴクと関わらないように避難を手伝います」
ホークスの元で力の使い方を教わって正解だったなと、心の中で感謝する。
使用可能限度まで桜をばら蒔き、それぞれ人々に助けが必要なそうに、雄英に向かわせた。
(優しい、桜・・・)
人々から解放された緑谷の回りにも、数枚桜が浮いている。運んでいいのかどうか、迷ってるみたいに。
(街の人にそれぞれ集中してる・・・めまいがする・・・ホークスは、凄い)
あっという間に短くなった歌恋の髪。倒れそうだった彼女を、耳郞が抱き止めてくれた。
「無茶し過ぎ・・・!」
「はは、避難しないあの人たちが悪い。けどみんな、大人しく運ばれてくれてるからもう少し」
「皆・・・何で・・・」
桜を手のひらに乗せ、集まっているA組を見て、緑谷が問いかける。真っ直ぐ答えたのは、麗日だ。
「心配だからだよ」
「僕は、大丈夫だよ」
そう言う彼は、大丈夫そうに見えない。手のひらの桜を地面に置いて、そばに落ちていたマスクを被り直す。
「だから・・・心配しないで・・・離れて・・・」
「そいつぁよかった!さすが、ワン・フォー・オール継承者様だぜ!」
わざとらしく拍手する爆豪が、再度問う。
「ンで、てめェ~は今笑えてンのかよ?」
「・・・笑う為に、安心してもらう為に・・・行かなきゃ・・・だから・・・・・・どいてよ、皆・・・!」
「どかせてみろよ、オールマイト気取りが!!!」
「緑谷くんが変わらないのは知ってる、やるぞ諸君!」
「うん!」
「・・・ありがとう・・・来てくれて・・・」
緑谷を中心に、姿を隠すように煙幕が出される。
「てめーら、絶対逃がすなよ!!」
複数"個性"を持つという話を聞いて、超パワーしか使ってこなかった緑谷しか知らなかった頃とは違う。
爆豪がすかさず、煙幕を爆風地雷で振り払う。
「話もしねーでトンズラか。何でもかんでもやりゃできるよーになると、周りがモブに見えちまうなぁ!?」
移動されないように、緑谷を目視した口田が鳥たちで身構える。
「戻ってきて大丈夫だって!!校長先生が戻っておいでって!!ね!?だから逃げないで!!」
「ごめん・・・」
伸びてきた黒鞭を、瀬呂がテープで巻き付け、同じに歌恋が幹で緑谷を捉える。
桜はだいぶ使いすぎているが、まだ自分の体は残ってる。
「黒鞭垂らしっぱにしてんのコエーよ、警戒するわ!」
以前黒鞭の使い方を、緑谷は瀬呂から教わっていて。
「緑谷くん!学校も大丈夫だから!私たちがいるから!」
一緒に苦楽を乗り越えてきた。何気ない気遣いも会話も、大事な時間だ。
「だから、ダメなんだ・・・!」
「「!!」」
黒鞭を抑えていた瀬呂のテープは切り離せるが、緑谷は体に巻き付いていた歌恋を、そのまま振り払う。
「わっ」
「登坂!」
離れた瀬呂のテープはそのまま、歌恋の体制をもとに戻してくれる。
彼と同じ屋根の上に、無事に着地した。
「ありがとう」
「いいって」
次に緑谷の視界に入ったのは、音もなく背後をとった耳郞のスピーカーだ。
「はやっ」
だが、彼女の攻撃は、緑谷はいとも簡単にすり抜ける。
「緑谷ぁ!どーでもいーことなんだけどさ!文化祭の時に、ノートのまとめ方教えてくれたの、かなり助かったんだよね!
些細な事だけど・・・すっごい嬉しかったんだよね!」
皆の投げ掛ける言葉を、緑谷は聞いてくれている。
「体育祭の心操戦、覚えてるか!?」
だって、危機感知する"個性"があると、話を聞いていたのに、それぞれ一度は緑谷を捕まえているから。
「おまえが俺の為に怒ってくれた事、俺は忘れない!おまえだけがボロボロになって戦うなんて、見過ごせない!」
尾白の尻尾に掴まれた緑谷は、力づくでもがく。
「僕がいると・・・皆が危険なんだ・・・!」
「!」
「オール・フォー・ワンに奪われる・・・!だから、離れたんだ・・・!」
尾白から離れそうになった瞬間、常闇が空中で緑谷を押し出す。
「押せ、ダークシャドウ!!」
そのままダークシャドウは、八百万たちがいるビルの中に緑谷ごと突っ込む。
ダークシャドウに捕まったまま、緑谷は八百万の創造で作られた装置に捉える。
「初めは一同、あなたについていくつもりでした。今は、エンデヴァー達と協力のもと"個性"を行使しています。
緑谷さんの安全を確保するという任務で」
だが緑谷は、眠らされる装置で意識を失う前に、装置ごと壊して前に進もうとする。
「もう・・・かまわなくて・・・いいから・・・!僕から、離れてよ!」
「やなこった!!」
突如、"個性"もなしに緑谷の背後から肩を組んだのは、上鳴だ。
「緑谷!ワン・フォー・オールだかも大事だと思うけど、今のお前にはもっと大事なもんがあるぜ!
全然、趣味とか違げーけど、おまえは友達だ!だから無理くりにでもやらせてもらう!」
上鳴とそのまま、障子が八百万特性の絶縁テープを巻く。
「「このメンツならオールマイトだって恐くない」合宿襲撃時に、おまえが言ったセリフだ」
「ここは、暗くて良い・・・ダークシャドウ」
常闇自身最強の技、終焉「胎」で、緑谷と上鳴をそのまま包み込む。
「ダークシャドウの攻撃力を"防"に利用するのは、おまえのアイディアだったけな、緑谷」
障子が問いかける。
「おまえにとって俺たちは、庇護対象でしかないのか?」
「とりあえず、風呂入ろな!?緑谷、風呂行こ!」
「(頼むから・・・!!)うあああああ!!」
終焉をこじ開けた緑谷は、ビルの外へ出ていってしまう。
「うぅ・・・!!やめてくれよ!!」
わかってる!皆が心配してくれてる!心の底から心配してくれてる!!
わかるんだ。だってさっきから・・・危険や害意を捉えるはずの、「危機感知」が全く反応しないんだ!
「だから・・・!離れてよ・・・頼むから!僕は!大丈夫だから!!」
穿天氷壁。
次に緑谷を捕まえたのは、高くそびえ立つ氷の上にいる轟だ。
「なんだよ、その面。責任が・・・涙を許さねぇか。その責任、俺たちにも分けてくれよ」
「行かせないわ」
壁に張りついて様子を伺うのは、蛙吹。
「もう、オロオロ泣いたりしない。大切だから。怖い時は震えて、辛い時には涙を流す私のお友達。
あなたがコミックのヒーローのようになるのなら、A組、一人で架空へは行かせない」