第一話 暗雲
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殻木救大"個性"なし。蛇腔総合病院創設者にして、現理事長。「"個性"に根ざした地域医療」を掲げ、
設立後すぐ慈善事業に精を出し始める。全国各地に児童養護施設や、介護施設の開設。個人病院との提携。
気紛れにも見える沿革だが、人々からは敬意と共に受けられている。
そんな男が、今回ヒーローらが捕らえる対象者。公安から情報を受けた警察は、部下を潜入させた結果、
蛇腔総合病院には関係者も用途を知らない立ち入り禁止の空間があり、それがあるのは霊安室からのみ通行可能な場所があった。
出入りするのは殻木のみで、証拠として掴んだ写真を集められたヒーローにみせると、そこには小さな脳無がいる。
「殻木救大の逮捕自体は難しくない!しかし、先走れば"戦線"の人間たちに感づかれる。
我々には、保須や神野のトラウマがある。殻木、脳無、死殻木・・・そして連合・・・いや、
「超常解放戦線」の一斉掃討が、我々の命題だ」
敵軍隊長共の集まる定例会議が、今、歌恋達が集まっている目の前の館で開かれているという。
今回、遠征だと知らされたこのインターンに、ヒーローらが集まっている数がえげつない。
雄英の教師から名の知られないヒーロー、ギャングオルカにファットガム、
そして、エッジショットにシンリンカムイにMt.レディなど、名の知られたヒーローもいる。
雄英の一年からは骨抜に小森、そして上鳴と常闇、歌恋がいた。
「私たち、ここにいて大丈夫?ヴィラン連合って、雄英を狙ってたノコ?」
小刻みに震える小森に声をかけるのは、ミッドナイト先生だ。
「彼らは大きくなり過ぎた・・・強大な力を手にした今、死殻木は最短で"目的"を達成するつもりよ。
危ないのはもう、あなた達だけじゃない。大丈夫よ!初動で少し力を借りたいだけだから!」
何も怖くて震えているのは小森だけじゃない。ここは、敵から最前線の場所。
「何で俺が最前線なんスか!!?わぁーん、みんなが恋しい!!A組が恋しいよぉぉぉぉ~~」
上鳴の叫びに、耳を塞ぎたくなる。A組はエンデヴァー事務所の三人と、
麗日、蛙吹、飯田の住民避難担当組の他は自分らより後方支援として控えていた。
また、ホークスはここにいない。エンデヴァーらと一緒に蛇腔総合病院の方にいるのだろうか。
各地の拠点は、すべてヒーローが包囲している。
蛇腔総合病院に待機しているエンデヴァーらヒーロー、そこには相澤先生にプレゼント・マイクもいた。
警察らと共にいる塚内に、エンデヴァーが聞く。
「数多ある病院から、蛇腔を突き止めたのもアイツか・・・?どこで何をしてる?」
「・・・一応・・・機密なんで。アイツが誰のこと指してるか知りませんが・・・皆、この国で平和の為に身を削ってる」
「フン・・・!何が機密だ・・・(俺は備えたぞ、お前の言った通りに)」
回りくどく、本を使い暗号で知らせてくれた。たった一人で敵陣にいた彼を。
「行くぞ(ホークスよ)」
無事にいてくれれば、それでいい。
目の前のドアが開けば、そこはもう戦場だ。ヒーローの入りに、蛇腔総合病院にいる人々はパニックを起こす。
「な、何ですか!?」
「エンデヴァー!?」
マンダレイのテレパスで、病院にいる人々に通信が。
「皆さん外へ!ここが戦場になる恐れがあります」
先頭を行くエンデヴァーの目の前に、悠長にご機嫌に歩く一人の男がいる。
「貴様か」
呼ばれ振り返ったその男は、表情を一気に変えた。
「脳無の製造者・・・AFOの片腕。観念しろ、悪魔の手先よ!」
「ひいい!!何でっ・・・何でェ!?」
走り去ろうとする殻木を、相澤先生が捕縛布で絡み転がせ"個性"である抹消を使えば、老いぼれた殻木に変化した。
「ハーッハーッ」
ままならない足取りに、息をするのも荒い。そんな殻木の姿に、エンデヴァーは情けを覚える。
「「抹消」で視た途端老け込んだな。"個性"を持っている」
確認するように言う塚内。
「・・・その"個性"がオール・フォー・ワンの長生きの秘訣か?黒い脳無にのみ搭載されていた「超再生」。
類似した"個性"は存在するが・・・決してありふれたものじゃない。"レア個性"などと呼ばれる類のもの・・・。
"個性"の複製、或いは"人造個性"か。おまえはその技術を、オール・フォー・ワンに提供していた・・・」
「スゲーじゃん」
廊下を這いつくばって逃げる殻木の肩に手を置いたのはプレゼント・マイク。
「そういうのよー、再生医療とかよォ、そっち方面でハイパーチートなんじゃねえの、なァ」
力ずくで、方向転換させ顔を向けさせ胸ぐらをつかむ。言ったところで何かが変わるわけじゃない。
でも言わないと、気がすまない。
「何でこんな使い方だよ!?何でこんな使い方だよ、ジジイ!!!」
「ちょっと!乱暴やめて下さい!!」
殻木の前に手を出してきたのは、この蛇腔総合病院で働いているのだろう医者の男女二人だ。
「先生が何したって言うんですか!?」
ヒーローに強制退避させられる二人はワケわからず、そんな事情を知らない二人に、相澤先生が言った。
「・・・今、この病院の人間全員を退避させてる。脳無の戦闘に備えてな。
だが、無血制圧できるなら、それに越したことはないだろ?特定の人間の指示でしか動かないよう、脳をプログラミングしている事。
指示が無ければ脳無は只の遺体である事。これまでに捕らえた個体を調べてわかったそうだ。
弄んでは捨ててきた、数多の人が言ってんだ。次は、こっちが奪う番」
「いやじゃ・・・!!堪忍しておくれ!!」
捕縛布で身動き出来ない殻木。エンデヴァーの小型通信に、声が入る。
「・・・!ミルコ!」
同じ蛇腔総合病院にて、霊安室に突入していたミルコは、気配を感じニカッと妖しく笑った。
「エンデヴァー~~!!動いてるぞぉ!!!」
様々な姿をした無数の脳無。その脳無が数匹、壁を破壊し捕縛布で捕らえたままの殻木を引っ張り上げた。
たまらず片目を瞑った相澤先生の抹消は解かれ、元の姿に戻る殻木。
「「二倍」による生成物は、「抹消」でも消えん・・・良い事知ったわ。ホホ!!
複製技術の存在がわかっていたなら、警戒すべきじゃったな!いや、無理な話か!ホッ!」
ドロリと溶ける殻木の身体。二倍の"個性"を持つヴィランの名前を知っている。
「トゥワイスの"個性"・・・!?」
「おんもしれェ!」
目の前の殻木は偽物だった。本物の殻木を見つける為、ミルコは容赦なく壁を破壊して突き進む。
「てめェは、本物かぁ!?」
「やぁああああ!!」
ヒーローご対面の殻木の怯える様とは裏腹に、ミルコはケロッとした表情で通信をいれる。
「皆!強そうな脳無とジジイいた。知らね、蹴りゃわかる」
「捕えろ。すぐ向かうと言いたいところだが、少し待ってろ!」
通信を終え、ミルコは素早く戦闘モードに。
「本物か調べる!!」
「あああああ!!本物じゃ、ワシ本物じゃ!!」
「蹴りゃわかる」
設立後すぐ慈善事業に精を出し始める。全国各地に児童養護施設や、介護施設の開設。個人病院との提携。
気紛れにも見える沿革だが、人々からは敬意と共に受けられている。
そんな男が、今回ヒーローらが捕らえる対象者。公安から情報を受けた警察は、部下を潜入させた結果、
蛇腔総合病院には関係者も用途を知らない立ち入り禁止の空間があり、それがあるのは霊安室からのみ通行可能な場所があった。
出入りするのは殻木のみで、証拠として掴んだ写真を集められたヒーローにみせると、そこには小さな脳無がいる。
「殻木救大の逮捕自体は難しくない!しかし、先走れば"戦線"の人間たちに感づかれる。
我々には、保須や神野のトラウマがある。殻木、脳無、死殻木・・・そして連合・・・いや、
「超常解放戦線」の一斉掃討が、我々の命題だ」
敵軍隊長共の集まる定例会議が、今、歌恋達が集まっている目の前の館で開かれているという。
今回、遠征だと知らされたこのインターンに、ヒーローらが集まっている数がえげつない。
雄英の教師から名の知られないヒーロー、ギャングオルカにファットガム、
そして、エッジショットにシンリンカムイにMt.レディなど、名の知られたヒーローもいる。
雄英の一年からは骨抜に小森、そして上鳴と常闇、歌恋がいた。
「私たち、ここにいて大丈夫?ヴィラン連合って、雄英を狙ってたノコ?」
小刻みに震える小森に声をかけるのは、ミッドナイト先生だ。
「彼らは大きくなり過ぎた・・・強大な力を手にした今、死殻木は最短で"目的"を達成するつもりよ。
危ないのはもう、あなた達だけじゃない。大丈夫よ!初動で少し力を借りたいだけだから!」
何も怖くて震えているのは小森だけじゃない。ここは、敵から最前線の場所。
「何で俺が最前線なんスか!!?わぁーん、みんなが恋しい!!A組が恋しいよぉぉぉぉ~~」
上鳴の叫びに、耳を塞ぎたくなる。A組はエンデヴァー事務所の三人と、
麗日、蛙吹、飯田の住民避難担当組の他は自分らより後方支援として控えていた。
また、ホークスはここにいない。エンデヴァーらと一緒に蛇腔総合病院の方にいるのだろうか。
各地の拠点は、すべてヒーローが包囲している。
蛇腔総合病院に待機しているエンデヴァーらヒーロー、そこには相澤先生にプレゼント・マイクもいた。
警察らと共にいる塚内に、エンデヴァーが聞く。
「数多ある病院から、蛇腔を突き止めたのもアイツか・・・?どこで何をしてる?」
「・・・一応・・・機密なんで。アイツが誰のこと指してるか知りませんが・・・皆、この国で平和の為に身を削ってる」
「フン・・・!何が機密だ・・・(俺は備えたぞ、お前の言った通りに)」
回りくどく、本を使い暗号で知らせてくれた。たった一人で敵陣にいた彼を。
「行くぞ(ホークスよ)」
無事にいてくれれば、それでいい。
目の前のドアが開けば、そこはもう戦場だ。ヒーローの入りに、蛇腔総合病院にいる人々はパニックを起こす。
「な、何ですか!?」
「エンデヴァー!?」
マンダレイのテレパスで、病院にいる人々に通信が。
「皆さん外へ!ここが戦場になる恐れがあります」
先頭を行くエンデヴァーの目の前に、悠長にご機嫌に歩く一人の男がいる。
「貴様か」
呼ばれ振り返ったその男は、表情を一気に変えた。
「脳無の製造者・・・AFOの片腕。観念しろ、悪魔の手先よ!」
「ひいい!!何でっ・・・何でェ!?」
走り去ろうとする殻木を、相澤先生が捕縛布で絡み転がせ"個性"である抹消を使えば、老いぼれた殻木に変化した。
「ハーッハーッ」
ままならない足取りに、息をするのも荒い。そんな殻木の姿に、エンデヴァーは情けを覚える。
「「抹消」で視た途端老け込んだな。"個性"を持っている」
確認するように言う塚内。
「・・・その"個性"がオール・フォー・ワンの長生きの秘訣か?黒い脳無にのみ搭載されていた「超再生」。
類似した"個性"は存在するが・・・決してありふれたものじゃない。"レア個性"などと呼ばれる類のもの・・・。
"個性"の複製、或いは"人造個性"か。おまえはその技術を、オール・フォー・ワンに提供していた・・・」
「スゲーじゃん」
廊下を這いつくばって逃げる殻木の肩に手を置いたのはプレゼント・マイク。
「そういうのよー、再生医療とかよォ、そっち方面でハイパーチートなんじゃねえの、なァ」
力ずくで、方向転換させ顔を向けさせ胸ぐらをつかむ。言ったところで何かが変わるわけじゃない。
でも言わないと、気がすまない。
「何でこんな使い方だよ!?何でこんな使い方だよ、ジジイ!!!」
「ちょっと!乱暴やめて下さい!!」
殻木の前に手を出してきたのは、この蛇腔総合病院で働いているのだろう医者の男女二人だ。
「先生が何したって言うんですか!?」
ヒーローに強制退避させられる二人はワケわからず、そんな事情を知らない二人に、相澤先生が言った。
「・・・今、この病院の人間全員を退避させてる。脳無の戦闘に備えてな。
だが、無血制圧できるなら、それに越したことはないだろ?特定の人間の指示でしか動かないよう、脳をプログラミングしている事。
指示が無ければ脳無は只の遺体である事。これまでに捕らえた個体を調べてわかったそうだ。
弄んでは捨ててきた、数多の人が言ってんだ。次は、こっちが奪う番」
「いやじゃ・・・!!堪忍しておくれ!!」
捕縛布で身動き出来ない殻木。エンデヴァーの小型通信に、声が入る。
「・・・!ミルコ!」
同じ蛇腔総合病院にて、霊安室に突入していたミルコは、気配を感じニカッと妖しく笑った。
「エンデヴァー~~!!動いてるぞぉ!!!」
様々な姿をした無数の脳無。その脳無が数匹、壁を破壊し捕縛布で捕らえたままの殻木を引っ張り上げた。
たまらず片目を瞑った相澤先生の抹消は解かれ、元の姿に戻る殻木。
「「二倍」による生成物は、「抹消」でも消えん・・・良い事知ったわ。ホホ!!
複製技術の存在がわかっていたなら、警戒すべきじゃったな!いや、無理な話か!ホッ!」
ドロリと溶ける殻木の身体。二倍の"個性"を持つヴィランの名前を知っている。
「トゥワイスの"個性"・・・!?」
「おんもしれェ!」
目の前の殻木は偽物だった。本物の殻木を見つける為、ミルコは容赦なく壁を破壊して突き進む。
「てめェは、本物かぁ!?」
「やぁああああ!!」
ヒーローご対面の殻木の怯える様とは裏腹に、ミルコはケロッとした表情で通信をいれる。
「皆!強そうな脳無とジジイいた。知らね、蹴りゃわかる」
「捕えろ。すぐ向かうと言いたいところだが、少し待ってろ!」
通信を終え、ミルコは素早く戦闘モードに。
「本物か調べる!!」
「あああああ!!本物じゃ、ワシ本物じゃ!!」
「蹴りゃわかる」
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