第十五話 ハッピーメリクリバースデー
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翌日。
「おわったー!!」
「サラバ、学校〜!!」
「ツリー用意したよ!」
ニコニコ笑顔のしえみの隣には、二ーちゃんのお腹の上に本物のもみの木がある。
「凄い・・・」
「ひえぇえ!」
「つーか下二ーちゃんじゃん!コオエエ!!」
「よっしゃー!パーティーの準備だーー!!」
「さて、僕らも始めますか・・・」
「そーですね」
「昨日のうちにツリー用と部屋に飾る用とでだいたい分けたから、あとは画用紙とかで作って・・・」
三人で並んで真面目に図画工作に励む。
「勝呂くん、上手ですね」
「あ、ホントだ」
玲薇の前に、勝呂と雪男を座らせて。
「あぁ・・・細かい作業、得意なんですわ。奥村先生は・・・」
が、雪男のモノを見てギョッとした。なんともいえない無惨な姿のモノがいる。
「な・・・!?やはり腕が?」
「あー・・・」
やはり本人が言っていたように、この辺は昔のままだな、と玲薇は思う。
「いえ、腕は関係ありません。ただ、図画工作が致命的に苦手なだけです」
「雪男、昔からそういうのは苦手だから」
「でも、懐かしいな・・・子供の頃、よくこういうのを作らされて・・・。
この時季、修道院は地域のイベント事で忙しくなるんです。玲薇はともかく、
僕も兄も下手クソだから、凄いものが出来上がるんですけど、神父は構わず飾るんですよ。
「質より量だ」とか言って・・・だから、ちっとも上達しなかったな」
ふと、向けられている勝呂の視線に気づく雪男。
「・・・どうしたんですか?勝呂くん」
「い・・・いえ。ええ話やなぁ思て・・・せっかくやし、これも飾りましょうか」
「勘弁して下さい・・・」
雪男と勝呂の間に不穏な空気みたいなのが流れていた気がしたが、どうやら玲薇の思いすごしのようだ。
『とうさん。ぼくたちのほんとうのりょうしんはどこにいるの?どんなひと?』
『・・・・・・知りてーのか?』
いつかの今日と同じクリスマスの時に獅郎に聞いた。
『しりたい!!』
だけど、雪男の精一杯の気持ちは、軽くはぐらかされてしまう。
獅郎も、二人の両親を知らないと。そして、玲薇の両親もそう。
『とうさんはぜったいしってるよ!なんでかくすんだろ・・・』
『とうさんがしらねーってゆーならそうなんだろ。おれはしらなくていーや』
『どうして・・・』
にいさんはしりたいっておもわないんだ。
僕は、知りたい。
燐と子猫丸にはキッチンでごちそう班として料理を作っている。
手の空いてそうなケーキ班の出雲と志摩は、それぞれ飾りつけと料理の班を手伝ってもらい、
しえみと一緒に玲薇はツリーの飾りつけをした。手の届かない所は、背の高い勝呂にも手伝ってもらって。
「「できたー!!」」
皆で作り上げた会場は、とてもキラキラしている。
「いいわね」
「もみの木、ええな。こない本格的なクリスマス、初めてや・・・」
「ほんまですねぇ。じゃあ、一旦着替えなんかに帰ってからまた集まりましょー!」
「りょーかい!」
「みろよコレ、駅前で30円だったんだ!雪男と玲薇はどんなカッコすんだ?」
「「あ・・・」」
部屋に戻った三人。だが、燐が見せたトナカイの付け耳に視線をやるも、雪男と玲薇は顔を合わせる。
「えーと・・・」
頬をかきながら言う玲薇。
「正直、どんな格好すればいいのか迷っちゃって・・・」
「僕は着替えるのが大変だから、このままだよ」
「まぁ、そんなこったろーと思って、ホレ、兄ちゃん雪男にピッタリの買っといてやったから」
そう言って燐が雪男に見せたのは、玩具の変装ようのメガネと髭がセットになってるものだ。
「誰がピッタリだ」
「・・・・・・・・・」
「そう言うと思ってホレ!俺とおそろい!」
再び、燐はトナカイの付け耳を二つ見せた。
「ムダ遣いはやめろ」
食堂にて、一番に戻ってきたのはちゃんと白髭も着用し、プレゼントの袋も担いでいるしえみだった。
「私が一番乗りだ!」
そして寝転がり、ツリーの土台としていてくれてる緑男にお礼を言う。
「二ーちゃん、ありがとう。ご苦労さま〜。今、お水あげるからね!」
しえみが背を向けた時、寝ていた緑男はゴロンと寝返りを打つ。
そう、寝返りを打った緑男は、腹にあるもみの木もろとも寝返りされ、天井に飾られていた紐に引っかかる。
すると、たちまち飾り物が崩壊していった。
「おわったー!!」
「サラバ、学校〜!!」
「ツリー用意したよ!」
ニコニコ笑顔のしえみの隣には、二ーちゃんのお腹の上に本物のもみの木がある。
「凄い・・・」
「ひえぇえ!」
「つーか下二ーちゃんじゃん!コオエエ!!」
「よっしゃー!パーティーの準備だーー!!」
「さて、僕らも始めますか・・・」
「そーですね」
「昨日のうちにツリー用と部屋に飾る用とでだいたい分けたから、あとは画用紙とかで作って・・・」
三人で並んで真面目に図画工作に励む。
「勝呂くん、上手ですね」
「あ、ホントだ」
玲薇の前に、勝呂と雪男を座らせて。
「あぁ・・・細かい作業、得意なんですわ。奥村先生は・・・」
が、雪男のモノを見てギョッとした。なんともいえない無惨な姿のモノがいる。
「な・・・!?やはり腕が?」
「あー・・・」
やはり本人が言っていたように、この辺は昔のままだな、と玲薇は思う。
「いえ、腕は関係ありません。ただ、図画工作が致命的に苦手なだけです」
「雪男、昔からそういうのは苦手だから」
「でも、懐かしいな・・・子供の頃、よくこういうのを作らされて・・・。
この時季、修道院は地域のイベント事で忙しくなるんです。玲薇はともかく、
僕も兄も下手クソだから、凄いものが出来上がるんですけど、神父は構わず飾るんですよ。
「質より量だ」とか言って・・・だから、ちっとも上達しなかったな」
ふと、向けられている勝呂の視線に気づく雪男。
「・・・どうしたんですか?勝呂くん」
「い・・・いえ。ええ話やなぁ思て・・・せっかくやし、これも飾りましょうか」
「勘弁して下さい・・・」
雪男と勝呂の間に不穏な空気みたいなのが流れていた気がしたが、どうやら玲薇の思いすごしのようだ。
『とうさん。ぼくたちのほんとうのりょうしんはどこにいるの?どんなひと?』
『・・・・・・知りてーのか?』
いつかの今日と同じクリスマスの時に獅郎に聞いた。
『しりたい!!』
だけど、雪男の精一杯の気持ちは、軽くはぐらかされてしまう。
獅郎も、二人の両親を知らないと。そして、玲薇の両親もそう。
『とうさんはぜったいしってるよ!なんでかくすんだろ・・・』
『とうさんがしらねーってゆーならそうなんだろ。おれはしらなくていーや』
『どうして・・・』
にいさんはしりたいっておもわないんだ。
僕は、知りたい。
燐と子猫丸にはキッチンでごちそう班として料理を作っている。
手の空いてそうなケーキ班の出雲と志摩は、それぞれ飾りつけと料理の班を手伝ってもらい、
しえみと一緒に玲薇はツリーの飾りつけをした。手の届かない所は、背の高い勝呂にも手伝ってもらって。
「「できたー!!」」
皆で作り上げた会場は、とてもキラキラしている。
「いいわね」
「もみの木、ええな。こない本格的なクリスマス、初めてや・・・」
「ほんまですねぇ。じゃあ、一旦着替えなんかに帰ってからまた集まりましょー!」
「りょーかい!」
「みろよコレ、駅前で30円だったんだ!雪男と玲薇はどんなカッコすんだ?」
「「あ・・・」」
部屋に戻った三人。だが、燐が見せたトナカイの付け耳に視線をやるも、雪男と玲薇は顔を合わせる。
「えーと・・・」
頬をかきながら言う玲薇。
「正直、どんな格好すればいいのか迷っちゃって・・・」
「僕は着替えるのが大変だから、このままだよ」
「まぁ、そんなこったろーと思って、ホレ、兄ちゃん雪男にピッタリの買っといてやったから」
そう言って燐が雪男に見せたのは、玩具の変装ようのメガネと髭がセットになってるものだ。
「誰がピッタリだ」
「・・・・・・・・・」
「そう言うと思ってホレ!俺とおそろい!」
再び、燐はトナカイの付け耳を二つ見せた。
「ムダ遣いはやめろ」
食堂にて、一番に戻ってきたのはちゃんと白髭も着用し、プレゼントの袋も担いでいるしえみだった。
「私が一番乗りだ!」
そして寝転がり、ツリーの土台としていてくれてる緑男にお礼を言う。
「二ーちゃん、ありがとう。ご苦労さま〜。今、お水あげるからね!」
しえみが背を向けた時、寝ていた緑男はゴロンと寝返りを打つ。
そう、寝返りを打った緑男は、腹にあるもみの木もろとも寝返りされ、天井に飾られていた紐に引っかかる。
すると、たちまち飾り物が崩壊していった。