第十五話 ハッピーメリクリバースデー
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「燐、約束破ってごめん」
「・・・いや、そんなのは別に・・・いいんだけどさ」
「塾はやめるけど、学校は今までどおり通うから、よろしくね!!」
「それはもちろんやけど」
「そうかぁ・・・」
玲薇はギリッと、人知れず歯ぎしりした。
どうしてだろう、なんでこんなに悔しいのだろう。
どうして全てを素直に受け入れられないのだろう。
自分が醜くて醜くて仕方ない。
「そ、それより、私・・・志摩くんの提案に賛成!」
「へ?」
「冬休み入ったら、みんなでお誕生日パーティーしない!?」
「「「!!?」」」
「クリスマスとお誕生日を一緒に祝おうなんて、きっと楽しいよ!
ここのところ勉強ばっかりだったし、一日くらいいいと思うんだ!」
「まぁ、確かに一日くらいなら・・・」→勝呂
「勉強ばっかりしとると、逆に集中力切れる時ありますしね」→子猫丸
「俺はもともとサンセーだけど?」 →燐
「・・・しょーがないわね・・・」→出雲
「なんなん、コレ!?」→志摩
「志摩くんとの差、酷いね」→玲薇
「でもやったー!!杜山さん、ありがとー!!」
「や・・・やったねー!」
グータッチを望んでいた志摩だが、意思疎通が叶わなかったのか、しえみはその手を両手で包む。
「いいですね。塾生同士、もっと交流すべきですよ。楽しんでください」
「ダメ!!雪ちゃんも参加するの、当たり前でしょ!?」
「え・・・」
真剣なしえみの表情に、雪男が言い返せなくなっている。
「・・・あ、はい。判りました・・・」
少し時を経て、学校の休憩時間に志摩としえみを除く皆で今朝の話題に触れていた。
「あいつ、一体どーしたんだ??雪男に強めにいくしえみとか、初めて見た」
「・・・そうだね」
「でも、気落ちしてるふうやないし・・・いい変化なのかも」
「なぁ。これ・・・フッと思っただけなんだけどまさか・・・あいつ、死ぬんじゃね・・・?」
燐の言葉に、一同黙る。その微妙な空気に口を挟んだのは玲薇だ。
「まさかぁ」
「だ、だよなぁ」
燐と二人でから笑い。だが。
「待って。それ・・・あたしも思った」
どうやら出雲も同じ意見らしい。
「お、俺もチラッと・・・」
そしてそれは、勝呂までも。
「いや・・・頭カスメたくらいで」
「あたしは割と本気よ・・・!だって、急におかしいじゃない・・・!!祓魔師にこだわってたし・・・。
反対されて悩んでたのに。何か決心して、もう曲げないって目だった。腹くくった目よ。
たった一日で何があったらあんな顔になるわけ!?」
「皆さん、少し落ち着いて下さい」
そう冷静さをとり戻させるのは雪男だ。
「現実的に考えても有り得ませんよ。杜山さんの健康診断は優良ですし、
第一"死ぬ"って、何で"死ぬ"んです?」
「そ、そうですよ"死"って・・・!よく考えたら漠然としとるわ〜」
「そ・・・そーだよな!!そう・・・そーだ!!」
何か閃いた燐は、ポンッと手を叩く。
「みんなー、こっちだよ〜!」
賑わう食堂で、先に教室を離れていたしえみに、彼女の両隣にはそれぞれ志摩と朴がいる。
「しえみに直で聞きゃ早いわ!」
が、もちろんのこと。雪男と出雲に止められた。
「あんた、バカじゃないの。絶対、秘密よ!!」
「本人にする話じゃない・・・!!」
そんな燐に、玲薇は思わず小さくため息する。
教室で、席が隣のアマイモンが何かと突っかかってくる。奴も奴なりに、しえみを心配しているのだろうか。
下手な話、メフィストに学校内で騒ぐなと言われているようで攻撃してくるなんてことはないけれど。
今朝はやたらと睨みつけられてきた気がする。
『杜山しえみは何者だ』
『は?何よ、いきなり』
『知らないようだな。奴の持つ不思議な強さ・・・』
それっきり、独り言を呟くアマイモン。
「はぁ・・・」
前の、クラスに誰も知ってる人がいなかった頃に戻りたい。正直、今の方が窮屈に感じる。
「なんか、あったんか?」
勝呂に問われ、ハッとする玲薇。
「え、んーと。アマイモンの隣の席は、厳しいなぁって、アハハ」
何か監視させるためにわざわざメフィストは送りこんだのだろうか、それは分からないが。
「・・・確かにな。なんかあったら相談乗るさかい、あんなけったいな奴と一緒なん大変やろ」
「・・・・・・・・・」
なんだか優しくされると、無性にくすぐったい。だから、言ってはいけないような言葉を零してしまう。
「・・・普通が、よかったな・・・」
「え?」
もし、何も考えなくていいただの人間だったなら、もしかしたら勝呂とだって付き合えたかもしれない。
雪男とか・・・燐にだって、もっと執着できたかもしれない。
「何もない。ありがとう、勝呂くん」
「・・・いや、そんなのは別に・・・いいんだけどさ」
「塾はやめるけど、学校は今までどおり通うから、よろしくね!!」
「それはもちろんやけど」
「そうかぁ・・・」
玲薇はギリッと、人知れず歯ぎしりした。
どうしてだろう、なんでこんなに悔しいのだろう。
どうして全てを素直に受け入れられないのだろう。
自分が醜くて醜くて仕方ない。
「そ、それより、私・・・志摩くんの提案に賛成!」
「へ?」
「冬休み入ったら、みんなでお誕生日パーティーしない!?」
「「「!!?」」」
「クリスマスとお誕生日を一緒に祝おうなんて、きっと楽しいよ!
ここのところ勉強ばっかりだったし、一日くらいいいと思うんだ!」
「まぁ、確かに一日くらいなら・・・」→勝呂
「勉強ばっかりしとると、逆に集中力切れる時ありますしね」→子猫丸
「俺はもともとサンセーだけど?」 →燐
「・・・しょーがないわね・・・」→出雲
「なんなん、コレ!?」→志摩
「志摩くんとの差、酷いね」→玲薇
「でもやったー!!杜山さん、ありがとー!!」
「や・・・やったねー!」
グータッチを望んでいた志摩だが、意思疎通が叶わなかったのか、しえみはその手を両手で包む。
「いいですね。塾生同士、もっと交流すべきですよ。楽しんでください」
「ダメ!!雪ちゃんも参加するの、当たり前でしょ!?」
「え・・・」
真剣なしえみの表情に、雪男が言い返せなくなっている。
「・・・あ、はい。判りました・・・」
少し時を経て、学校の休憩時間に志摩としえみを除く皆で今朝の話題に触れていた。
「あいつ、一体どーしたんだ??雪男に強めにいくしえみとか、初めて見た」
「・・・そうだね」
「でも、気落ちしてるふうやないし・・・いい変化なのかも」
「なぁ。これ・・・フッと思っただけなんだけどまさか・・・あいつ、死ぬんじゃね・・・?」
燐の言葉に、一同黙る。その微妙な空気に口を挟んだのは玲薇だ。
「まさかぁ」
「だ、だよなぁ」
燐と二人でから笑い。だが。
「待って。それ・・・あたしも思った」
どうやら出雲も同じ意見らしい。
「お、俺もチラッと・・・」
そしてそれは、勝呂までも。
「いや・・・頭カスメたくらいで」
「あたしは割と本気よ・・・!だって、急におかしいじゃない・・・!!祓魔師にこだわってたし・・・。
反対されて悩んでたのに。何か決心して、もう曲げないって目だった。腹くくった目よ。
たった一日で何があったらあんな顔になるわけ!?」
「皆さん、少し落ち着いて下さい」
そう冷静さをとり戻させるのは雪男だ。
「現実的に考えても有り得ませんよ。杜山さんの健康診断は優良ですし、
第一"死ぬ"って、何で"死ぬ"んです?」
「そ、そうですよ"死"って・・・!よく考えたら漠然としとるわ〜」
「そ・・・そーだよな!!そう・・・そーだ!!」
何か閃いた燐は、ポンッと手を叩く。
「みんなー、こっちだよ〜!」
賑わう食堂で、先に教室を離れていたしえみに、彼女の両隣にはそれぞれ志摩と朴がいる。
「しえみに直で聞きゃ早いわ!」
が、もちろんのこと。雪男と出雲に止められた。
「あんた、バカじゃないの。絶対、秘密よ!!」
「本人にする話じゃない・・・!!」
そんな燐に、玲薇は思わず小さくため息する。
教室で、席が隣のアマイモンが何かと突っかかってくる。奴も奴なりに、しえみを心配しているのだろうか。
下手な話、メフィストに学校内で騒ぐなと言われているようで攻撃してくるなんてことはないけれど。
今朝はやたらと睨みつけられてきた気がする。
『杜山しえみは何者だ』
『は?何よ、いきなり』
『知らないようだな。奴の持つ不思議な強さ・・・』
それっきり、独り言を呟くアマイモン。
「はぁ・・・」
前の、クラスに誰も知ってる人がいなかった頃に戻りたい。正直、今の方が窮屈に感じる。
「なんか、あったんか?」
勝呂に問われ、ハッとする玲薇。
「え、んーと。アマイモンの隣の席は、厳しいなぁって、アハハ」
何か監視させるためにわざわざメフィストは送りこんだのだろうか、それは分からないが。
「・・・確かにな。なんかあったら相談乗るさかい、あんなけったいな奴と一緒なん大変やろ」
「・・・・・・・・・」
なんだか優しくされると、無性にくすぐったい。だから、言ってはいけないような言葉を零してしまう。
「・・・普通が、よかったな・・・」
「え?」
もし、何も考えなくていいただの人間だったなら、もしかしたら勝呂とだって付き合えたかもしれない。
雪男とか・・・燐にだって、もっと執着できたかもしれない。
「何もない。ありがとう、勝呂くん」