第十一話 ライトニング
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燐がどうだっ、と言わんばかりの勢いで言っていくが、ちょっと待てよ、燐。
「サタンとか、ルシフェルの仲間かもしれないんだぞ」
今更なその言葉に、三度沈黙が漂う。誰も何を言ってくれるワケもなく、玲薇を見れば呆れている。
「サムエル」
ここは笑い上戸のライトニングが場を和ます。
「兄さん・・・時の王サマエルだよ」
ここで雪男が訂正。
「え!?」
「卿の素性は祓魔師なら常識だ。悪魔図鑑にも載ってるよ」
「常識!?」
日頃から教科書などをよく見ていないのだろう、普通に勉強していれば目に入るのだが。
燐は明らかに初めて聞いたように首をかしげている。
「常・・・識?」
「常識「だよ」「でしょ」」
玲薇、しえみ、出雲で返事が被る。
「ぼくにも、サムエルって友達がいるよ」
「うるせー!!」
恥ずかしさのあまり、ライトニングに怒鳴り返す燐。
「・・・でも、こいつの言う事も一理あるわ」
「!?」
そう燐の意見に同意してくれたのは、出雲だった。
「・・・フェレス郷があたしの妹を匿ってくださってた事は感謝してます。
でもどうして教えてくれなかったんですか!?
・・・学園に入学した時点で教えてもらえてたらあたしは・・・!」
あんな辛い戦い、自分だけじゃなく、周りの人間を巻き込むことはなかったのに。
「すっかり矛先が私に・・・」
嘆くメフィストに構わず、出雲が続ける。
「それだけじゃない・・・!志摩(コイツ)は藤堂に勧誘されたって言ってた!!
だったら、不浄王の左目が奪われる前に、藤堂が裏切り者って知ってたはず!!」
「そうですね、私は知ってました」
「!?」
メフィストの淡々とした発言に、目を見開く。
「京都出張所や死んだ者には少々悪い事をしてしまいました☆」
「な・・・じゃあ、あの戦いは何やったんや!!」
勝呂が叫ぶ。
そして、冷静に事の重大さを雪男が分析する。
「そもそもフェレス郷は全てにおいて怪しい」
「!?」
「どういう事・・・?」
玲薇が聞き返す。
「アマイモンや、ネイガウス先生の襲撃もフェレス郷が仕組んだ可能性が高い。今だから打ち明けますが・・・、
初授業の時に現れた小鬼は、フェレス郷の命令で僕が仕込んだものです。兄の能力を試すために・・・!」
「・・・・・!」
「なにぃ!?」
「そして何より、最大の謎があります。何故、サタンの落胤を生かし育てているのか」
今こそ答えてもらう。もう逃げられないぞ•••!
「プッ、クックックッヒッヒヒヒ」
メフィストが悪魔の如く不気味に笑い出す。
「皆さん、やっと頭が回り始めたようですね。今さらな気もしますが?
確かに仰る通り、私はあなた達に強制的に試練を与えている。
あなた達を育て動かす手順は、一手たりとも間違える事は許されない」
メフィストの駒にされているのは、もちろん、ライトニングを除く全員を示していて。
「私にとって誰一人欠けてはならない大事な手駒。そして私は、手駒を操る勝負師です」
「・・・はぁ?つまり、何だ・・・?俺達はお前のオモチャか」
「何にしても敵ではない。その事実だけで十分ではないですか?」
「十分なワケあるか!!」
燐が怒りを爆発させ、青い炎が燃え上がる。
「燐!」
「兄さん!!」
いまにも飛びかかりそうな燐を、雪男と玲薇の二人係で止めに出る。
だが、燐の怒りはおさまらない。いや、燐が怒ってくれるから・・・冷静でいられる部分もあるかもしれない。
「人を何だと思ってんだ!!クソ野郎が、お前が本当の裏切り者だ!」
「私に牙を剥くとは愚か極まりない・・・下がりたまえ」
「うるせぇ・・・!!何でてめーの言いなりにならなきゃなんねーんだよ」
「・・・決まっているでしょう」
するとその瞬間、ルシフェルに似た殺気と寒気を全身で受ける。
「ルシフェルに勝つためですよ」
「!?」
殺気で、燐の体が浮かんだと思うと彼はいつの間にか後ろの壁にぶつけられていた。
「ぐっ、がはっ」
顔を上げてメフィストを見れば、今まで見たことない悪魔の姿になりつつある。
「虫けら同然のあなた達は、偉大な者の脅威に翻弄されるくらいで丁度いい。
"悔しかったら少しは私に成長の程を見せてみるといい"」
「!!」
その言葉は、獅郎から言われた言葉と丸っきり一緒で。腹の底から虫唾が走る思いで・・・。
「こ、の、やろォ・・・」
「はい、そこまで~」
「!」
一触即発の二人の間に入ったのは、ライトニングだった。
「論点がズレてる。でも、フェレス郷がこっちでも全く信用ないって事がよく判ったよ、あっははは!!
・・・じゃあ、志摩くんも同じく信用0って事でいいのかな?」
「ま・・・待って下さい!!俺にも弁明の場を~!!」
すっかり放置されていた志摩だったが、そこに立ち上がったのは勝呂で。
「俺は、信頼してます」
まさかの肯定に、志摩の目が開く。
「ぼ、僕も。自分の知ってる志摩さんを信じてます!!」
「み、三輪くんの人を見る目は間違いないです!」
「・・・カスだけど、悪いやつじゃないはずです。カスだけど」
「私も、皆と同じ意見です」
「志摩は俺達の仲間だ。拷問はさせねぇよ」
ライトニングは何を思ったのだろう。
「そっか。じゃあそろそろ、ぼかぁオイトマしようかな」
「!?」
「サタンとか、ルシフェルの仲間かもしれないんだぞ」
今更なその言葉に、三度沈黙が漂う。誰も何を言ってくれるワケもなく、玲薇を見れば呆れている。
「サムエル」
ここは笑い上戸のライトニングが場を和ます。
「兄さん・・・時の王サマエルだよ」
ここで雪男が訂正。
「え!?」
「卿の素性は祓魔師なら常識だ。悪魔図鑑にも載ってるよ」
「常識!?」
日頃から教科書などをよく見ていないのだろう、普通に勉強していれば目に入るのだが。
燐は明らかに初めて聞いたように首をかしげている。
「常・・・識?」
「常識「だよ」「でしょ」」
玲薇、しえみ、出雲で返事が被る。
「ぼくにも、サムエルって友達がいるよ」
「うるせー!!」
恥ずかしさのあまり、ライトニングに怒鳴り返す燐。
「・・・でも、こいつの言う事も一理あるわ」
「!?」
そう燐の意見に同意してくれたのは、出雲だった。
「・・・フェレス郷があたしの妹を匿ってくださってた事は感謝してます。
でもどうして教えてくれなかったんですか!?
・・・学園に入学した時点で教えてもらえてたらあたしは・・・!」
あんな辛い戦い、自分だけじゃなく、周りの人間を巻き込むことはなかったのに。
「すっかり矛先が私に・・・」
嘆くメフィストに構わず、出雲が続ける。
「それだけじゃない・・・!志摩(コイツ)は藤堂に勧誘されたって言ってた!!
だったら、不浄王の左目が奪われる前に、藤堂が裏切り者って知ってたはず!!」
「そうですね、私は知ってました」
「!?」
メフィストの淡々とした発言に、目を見開く。
「京都出張所や死んだ者には少々悪い事をしてしまいました☆」
「な・・・じゃあ、あの戦いは何やったんや!!」
勝呂が叫ぶ。
そして、冷静に事の重大さを雪男が分析する。
「そもそもフェレス郷は全てにおいて怪しい」
「!?」
「どういう事・・・?」
玲薇が聞き返す。
「アマイモンや、ネイガウス先生の襲撃もフェレス郷が仕組んだ可能性が高い。今だから打ち明けますが・・・、
初授業の時に現れた小鬼は、フェレス郷の命令で僕が仕込んだものです。兄の能力を試すために・・・!」
「・・・・・!」
「なにぃ!?」
「そして何より、最大の謎があります。何故、サタンの落胤を生かし育てているのか」
今こそ答えてもらう。もう逃げられないぞ•••!
「プッ、クックックッヒッヒヒヒ」
メフィストが悪魔の如く不気味に笑い出す。
「皆さん、やっと頭が回り始めたようですね。今さらな気もしますが?
確かに仰る通り、私はあなた達に強制的に試練を与えている。
あなた達を育て動かす手順は、一手たりとも間違える事は許されない」
メフィストの駒にされているのは、もちろん、ライトニングを除く全員を示していて。
「私にとって誰一人欠けてはならない大事な手駒。そして私は、手駒を操る勝負師です」
「・・・はぁ?つまり、何だ・・・?俺達はお前のオモチャか」
「何にしても敵ではない。その事実だけで十分ではないですか?」
「十分なワケあるか!!」
燐が怒りを爆発させ、青い炎が燃え上がる。
「燐!」
「兄さん!!」
いまにも飛びかかりそうな燐を、雪男と玲薇の二人係で止めに出る。
だが、燐の怒りはおさまらない。いや、燐が怒ってくれるから・・・冷静でいられる部分もあるかもしれない。
「人を何だと思ってんだ!!クソ野郎が、お前が本当の裏切り者だ!」
「私に牙を剥くとは愚か極まりない・・・下がりたまえ」
「うるせぇ・・・!!何でてめーの言いなりにならなきゃなんねーんだよ」
「・・・決まっているでしょう」
するとその瞬間、ルシフェルに似た殺気と寒気を全身で受ける。
「ルシフェルに勝つためですよ」
「!?」
殺気で、燐の体が浮かんだと思うと彼はいつの間にか後ろの壁にぶつけられていた。
「ぐっ、がはっ」
顔を上げてメフィストを見れば、今まで見たことない悪魔の姿になりつつある。
「虫けら同然のあなた達は、偉大な者の脅威に翻弄されるくらいで丁度いい。
"悔しかったら少しは私に成長の程を見せてみるといい"」
「!!」
その言葉は、獅郎から言われた言葉と丸っきり一緒で。腹の底から虫唾が走る思いで・・・。
「こ、の、やろォ・・・」
「はい、そこまで~」
「!」
一触即発の二人の間に入ったのは、ライトニングだった。
「論点がズレてる。でも、フェレス郷がこっちでも全く信用ないって事がよく判ったよ、あっははは!!
・・・じゃあ、志摩くんも同じく信用0って事でいいのかな?」
「ま・・・待って下さい!!俺にも弁明の場を~!!」
すっかり放置されていた志摩だったが、そこに立ち上がったのは勝呂で。
「俺は、信頼してます」
まさかの肯定に、志摩の目が開く。
「ぼ、僕も。自分の知ってる志摩さんを信じてます!!」
「み、三輪くんの人を見る目は間違いないです!」
「・・・カスだけど、悪いやつじゃないはずです。カスだけど」
「私も、皆と同じ意見です」
「志摩は俺達の仲間だ。拷問はさせねぇよ」
ライトニングは何を思ったのだろう。
「そっか。じゃあそろそろ、ぼかぁオイトマしようかな」
「!?」