第十一話 ライトニング
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「ぼ・・・」
「・・・無事やったか・・・!!」
もっと怒られると思った。もっと愛想つかされて自分から離れると思ったのに。
「どんだけ・・・俺達が心配したと思っとるんや!!許したる・・・せやから、今ここで本心を言え!!」
「・・・・・・」
どこまでもこの仲間たちは人当たりが良くて優しすぎる。
「そうよ」
勝呂と同じように意見を言うのは、出雲だ。
「・・・あんた、ウケとミケを殺したように見せかけて生かしてくれた。
何かそれなりの理由があったんでしょ・・・?話してよ!!」
皆が志摩の答えを待つことで、教室の空気が重たく静まりかえる。
「・・・だから、こーゆーのがもうメンドいってゆーか・・・つまり、アレです。
第二時反抗期ってやつです」
「反抗期!?」
胸ぐらを掴んでいた勝呂の手が離れた。
「・・・坊、納得してもらえましたか」
が、次の瞬間野生のイノシシのような突進の勢いに勝るとも言い難い勝呂の頭突きが志摩を襲った。
「・・・ッッンンン、ぎゃあああ~~!!」
志摩の悲鳴が教室に響き渡る。
「んなカスみたいな理由で納得できるか・・・!!」
「!!」
その発言を聞いた燐が、慌てて勝呂を止めに出た。
確か、稲生に向かう途中で言っていた『あいつを殺して俺も』どうたらを思い出して。
「勝呂、待て!!まさかお前も死ぬつもりか!?」
「あァ?誰がこんなカスの為に死ぬか、カスが!!」
「あぁ、じゃいーか」
「ウソつき!!ぜんぜん許してくれへんやん・・・!!」
勝呂に殴り飛ばされる志摩。空中に浮かぶ志摩に続けて攻撃態勢に入ったのは出雲だ。
玲薇はそっと、雪男の隣に避難する。
「玲薇?」
「いや、私特にないから」
助けようとも、何もしようとも。邪魔にならないようにひっそりと。
「カスの祓い!!!」
出雲の攻撃を、二人で静かに見届けた。
「グッフ・・・ガハッ」
志摩は無残にも転がり落ちる。そこに、ブラシのような物で子猫丸が志摩を三度転がしたのだ。
「あぁあああ」
ゴンッと、勢い良く壁にぶつかり停止。フラフラな体を起こすが、
目の前には怒り溢れた勝呂、子猫丸、出雲が立ちはだかっている。
「まじで、こ・・・殺される・・・!!」
「・・・ったく、しょーがねーな。志摩・・・助けてやるよ」
「お、奥村くん!!」
まさかの救世主に、涙して喜ぶ。も、つかの間。
「そんじゃ、まーとりあえず、パンツ一丁になっとくか?」
「は?」
「パンツ一丁になれば、皆の気もおさまるって!」
「何の話?奥村くん、やめて!?まっ」
「てぇいっ」
「きゃああああ」
逃げる暇もなく、志摩の服を燃やした燐だが、棚から落ちたダンボールの下敷きになり、志摩の様子が判らない。
「ん?うまくいったか?」
「皆、待って!しんじゃう・・・!!」
さすがに可哀想だと思い助けに出たのはしえみだ。
「し・・・志摩くん、大丈夫?」
「も、杜山さん。うぅ・・・天使や・・・!!」
しえみの手を掴もうと伸ばす志摩。だが、しえみは見てしまった。
燐のパンツ一丁は上手くいってなどいなかったのだ。
「いやーーー!」
しえみは真っ赤になり叫び、両手のグーで志摩の頭を叩きのめす。
何かと思い見れば、出雲も玲薇も顔を真っ赤にした。
「ちょっ・・・とぉ、何パンツまで燃やしてんのよ!?」
「えっ、そんな」
「燐のバカ・・・!!」
雪男の背中にしがみつき、玲薇は見ないように必死にする。
「まったく・・・」
「あ・・・うん、ゴメン。失敗した」
「コラコラ、皆さん。これ以上志摩くんを虐めるのはやめてあげて下さい☆」
「!!」
声の方を向けば、あの白い仔犬がいる。
「メフィスト!!?」
仮にも授業中なのに、何故今理事長であるメフィストが現れるのか。
「お久しぶりです☆皆さん、私が恋しくて堪らなかったのではないですか?」
「お前・・・」
「ストップ!」
燐の呼び掛けを止めるメフィスト。
「至急、あなた達を連れて戻らねば。ヴァチカンからの厄介な客人を待たせているのです・・・。
よっと☆起きなさい」
しえみの攻撃で気絶していた志摩を起こさせる。
「ほえ?」
「アインス、ツヴァイ・・・ドライ☆」
メフィストが指を鳴らせば、一瞬で場所が変わりメフィストの執務室に連れて行かれた。
「ほーりーしっと!!」
第三者の声と共に、拍手が送られる。
「!?」
「フェレス郷の能力って、いっつもワクワクしちゃうよ!
まさに"魔法"って感じだ。コンニチワ、ぼかぁ、ルーイン・ライトです。
みんな、ヨロシクね!」
名乗り出た彼に玲薇と勝呂と出雲は驚く。
「「「ら・・・ライトニング!?」」」
名前だけなら聞いたことあるその人が、今目の前にいる。
「・・・え?なに?有名な人?」
三人の様子に、燐が問いかける。
「まぁ、手騎士や詠唱騎士目指す中では話題に出る人かな」
「四大騎士で聖騎士の右腕!」
玲薇に続き、出雲が付け加える。
「・・・つまり、実質騎士團のナンバー2よ・・・!」
「詠唱や召喚儀式の達人で"ライトニング"って呼ばれとるんや」
「・・・!そんな凄いやつなのか・・・!」
愛想良さそうな彼の姿に、三人が言うほどのとても凄いやつには到底見えないが。
「いやぁ・・・それほどでも~」
三人に話題に出してもらえて嬉しいのか、照れるライトニング。
「エンジェルやグリゴリのお加減はいかがです」
と、メフィスト。
「えー、心配してくれるんだ!エンジェルはあと二・三日すれば復活するよ。
グリゴリも、エンジェルのお陰でかすり傷程度だしね!」
目深く被っていた帽子を外したライトニングは、何故だかとても汚らしい人だ。
「・・・無事やったか・・・!!」
もっと怒られると思った。もっと愛想つかされて自分から離れると思ったのに。
「どんだけ・・・俺達が心配したと思っとるんや!!許したる・・・せやから、今ここで本心を言え!!」
「・・・・・・」
どこまでもこの仲間たちは人当たりが良くて優しすぎる。
「そうよ」
勝呂と同じように意見を言うのは、出雲だ。
「・・・あんた、ウケとミケを殺したように見せかけて生かしてくれた。
何かそれなりの理由があったんでしょ・・・?話してよ!!」
皆が志摩の答えを待つことで、教室の空気が重たく静まりかえる。
「・・・だから、こーゆーのがもうメンドいってゆーか・・・つまり、アレです。
第二時反抗期ってやつです」
「反抗期!?」
胸ぐらを掴んでいた勝呂の手が離れた。
「・・・坊、納得してもらえましたか」
が、次の瞬間野生のイノシシのような突進の勢いに勝るとも言い難い勝呂の頭突きが志摩を襲った。
「・・・ッッンンン、ぎゃあああ~~!!」
志摩の悲鳴が教室に響き渡る。
「んなカスみたいな理由で納得できるか・・・!!」
「!!」
その発言を聞いた燐が、慌てて勝呂を止めに出た。
確か、稲生に向かう途中で言っていた『あいつを殺して俺も』どうたらを思い出して。
「勝呂、待て!!まさかお前も死ぬつもりか!?」
「あァ?誰がこんなカスの為に死ぬか、カスが!!」
「あぁ、じゃいーか」
「ウソつき!!ぜんぜん許してくれへんやん・・・!!」
勝呂に殴り飛ばされる志摩。空中に浮かぶ志摩に続けて攻撃態勢に入ったのは出雲だ。
玲薇はそっと、雪男の隣に避難する。
「玲薇?」
「いや、私特にないから」
助けようとも、何もしようとも。邪魔にならないようにひっそりと。
「カスの祓い!!!」
出雲の攻撃を、二人で静かに見届けた。
「グッフ・・・ガハッ」
志摩は無残にも転がり落ちる。そこに、ブラシのような物で子猫丸が志摩を三度転がしたのだ。
「あぁあああ」
ゴンッと、勢い良く壁にぶつかり停止。フラフラな体を起こすが、
目の前には怒り溢れた勝呂、子猫丸、出雲が立ちはだかっている。
「まじで、こ・・・殺される・・・!!」
「・・・ったく、しょーがねーな。志摩・・・助けてやるよ」
「お、奥村くん!!」
まさかの救世主に、涙して喜ぶ。も、つかの間。
「そんじゃ、まーとりあえず、パンツ一丁になっとくか?」
「は?」
「パンツ一丁になれば、皆の気もおさまるって!」
「何の話?奥村くん、やめて!?まっ」
「てぇいっ」
「きゃああああ」
逃げる暇もなく、志摩の服を燃やした燐だが、棚から落ちたダンボールの下敷きになり、志摩の様子が判らない。
「ん?うまくいったか?」
「皆、待って!しんじゃう・・・!!」
さすがに可哀想だと思い助けに出たのはしえみだ。
「し・・・志摩くん、大丈夫?」
「も、杜山さん。うぅ・・・天使や・・・!!」
しえみの手を掴もうと伸ばす志摩。だが、しえみは見てしまった。
燐のパンツ一丁は上手くいってなどいなかったのだ。
「いやーーー!」
しえみは真っ赤になり叫び、両手のグーで志摩の頭を叩きのめす。
何かと思い見れば、出雲も玲薇も顔を真っ赤にした。
「ちょっ・・・とぉ、何パンツまで燃やしてんのよ!?」
「えっ、そんな」
「燐のバカ・・・!!」
雪男の背中にしがみつき、玲薇は見ないように必死にする。
「まったく・・・」
「あ・・・うん、ゴメン。失敗した」
「コラコラ、皆さん。これ以上志摩くんを虐めるのはやめてあげて下さい☆」
「!!」
声の方を向けば、あの白い仔犬がいる。
「メフィスト!!?」
仮にも授業中なのに、何故今理事長であるメフィストが現れるのか。
「お久しぶりです☆皆さん、私が恋しくて堪らなかったのではないですか?」
「お前・・・」
「ストップ!」
燐の呼び掛けを止めるメフィスト。
「至急、あなた達を連れて戻らねば。ヴァチカンからの厄介な客人を待たせているのです・・・。
よっと☆起きなさい」
しえみの攻撃で気絶していた志摩を起こさせる。
「ほえ?」
「アインス、ツヴァイ・・・ドライ☆」
メフィストが指を鳴らせば、一瞬で場所が変わりメフィストの執務室に連れて行かれた。
「ほーりーしっと!!」
第三者の声と共に、拍手が送られる。
「!?」
「フェレス郷の能力って、いっつもワクワクしちゃうよ!
まさに"魔法"って感じだ。コンニチワ、ぼかぁ、ルーイン・ライトです。
みんな、ヨロシクね!」
名乗り出た彼に玲薇と勝呂と出雲は驚く。
「「「ら・・・ライトニング!?」」」
名前だけなら聞いたことあるその人が、今目の前にいる。
「・・・え?なに?有名な人?」
三人の様子に、燐が問いかける。
「まぁ、手騎士や詠唱騎士目指す中では話題に出る人かな」
「四大騎士で聖騎士の右腕!」
玲薇に続き、出雲が付け加える。
「・・・つまり、実質騎士團のナンバー2よ・・・!」
「詠唱や召喚儀式の達人で"ライトニング"って呼ばれとるんや」
「・・・!そんな凄いやつなのか・・・!」
愛想良さそうな彼の姿に、三人が言うほどのとても凄いやつには到底見えないが。
「いやぁ・・・それほどでも~」
三人に話題に出してもらえて嬉しいのか、照れるライトニング。
「エンジェルやグリゴリのお加減はいかがです」
と、メフィスト。
「えー、心配してくれるんだ!エンジェルはあと二・三日すれば復活するよ。
グリゴリも、エンジェルのお陰でかすり傷程度だしね!」
目深く被っていた帽子を外したライトニングは、何故だかとても汚らしい人だ。