第十一話 ライトニング
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『!!』
突如、何処からともかくした第三者の声に、部屋にいた全員が目を見張った。
金造が襖を開けてみれば、そこには廉造がいたのだ。弟の腕を力一杯引き、引きずり込む。
『アイタ!!』
『廉造!!』
『てへへ、面白そーやん。そいつら何なのか気になるし。わっ』
会話の途中にも関わらず、金造が驚き廉造を掴みあげる。
『お前いつからおったんや!!』
『えー、最初から・・・?』
『ぬぁにぃい!?』
『ほぉう、最初からとは私も気付きませんでした』
本末転倒だ。これではせっかく父親が反対しているといえど、本人が乗り気ではどうしようもない。
メフィストも、さらに廉造の背中を押すように追い討ちをたてる。
『彼は思いの外、向いているかもしれませんよ、志摩所長☆』
『やめて下さい!』
『俺もそー思うわ~』
『滅多な事言うんやない、遊びやないんやぞ』
『いや、マジメな話。俺、その話受けたい』
いつもの飄々とした態度ではない。自分の意思を、ハッキリと伝えているのだ。
『早めに自立したいんや!自分の力がどこまで通用するか試してみたいし・・・!』
『廉造』
そんな簡単な話ではないのに。
『・・・お前に、大事な人間まで欺く覚悟があるんか?』
こちらは真剣に問いかけているのに、廉造はヘラッと笑ってみせる。
『それこそ俺の専売特許やん♪』
この件について知ってるのはごく数人。しかも志摩が今、どんな使命で動いてるかはフェレス郷しか知らないらしい。
『・・・何にしても、廉造はもう俺達の手を離れたと思うて下さい』
「坊」
「!」
名前を呼ばれ、ハッと現実に引き戻された。そうだ、今は祓魔塾にいるんだ。
「・・・子猫。すまん、ボッとしとったわ」
「・・・奥村くん・・・遅いですね・・・」
子猫丸の言葉に、玲薇はため息をつく。燐とは一緒に来ようと思ったが、
塾には先に行っててくれと言われてしまったのだ。今頃燐は何をやっているのだろうか。
そう考えると、祓魔塾のドアが開く。
「みんな、元気やった~?」
「「「!!?」」」
そこに現れたのは、志摩廉造・・・ではなく、志摩の姿を真似た紛れもない燐だ。
「いや~、今日も塾めんどくさいどすな~。おっぱいの授業やったらいいやねんどすのにな~。
おっぱいおっぱい、ヒョヒョヒョ!さぁ、アメちゃん配るどす。はい、どうぞ」
なんて燐は、何事もなくアメを配り出す。
そんな燐を、玲薇は睨む。
「何やってるの、燐!」
「え?なんも、んな怒んなよ」
「奥村くん、どしたんや」
子猫丸が続いて問いかける。
「ん?俺、志摩どすよ。はい、アメちゃん」
「ピンクのヅラ被った奥村くんやろ」
ストレートに言われるもんだから、燐もたまらず、子猫丸の頭をジョリジョリ撫で回す。
「コラーっ子猫丸!!せっかく友達にヅラ借りたのに・・・関西人ならもっと、軽快にツッコまなきゃダメでしょ!!
元気だせよ、暗くなってみたところで志摩は戻ってこねーだろ!?ほれ、勝呂もアメちゃん食え!」
勝呂が燐の手からアメを受け取る。だがそれは、静かに机に置かれた。
「奥村、少し静かにしてくれるか?」
誰も何も言ってくれない。燐はじわりと涙が溢れる。
「お・・・俺だって責任感じてんだよおォ!!連れ戻すっつったのに、くそぉー!!」
「はぁ・・・」
玲薇は出雲の隣で、小さくため息をつく。
「呼ばれて飛び出てジャカジャカジャ~ン!志摩さんどすえ~♡」
「・・・・・・・」
今度こそ本当の志摩の登場に、皆が固まった。何故だ?どうしてここにいるのだ?
だが志摩はそんな事気にせず、燐の空いてた隣の席に座った。
「先生まだきてへんよね~?ギリギリセーフ♪・・・て、誰!?」
自分の隣に座る、不思議な(燐)人物。
「志摩どす」
「俺が志摩や!!」
そこへ遅れて雪男のご到着だ。
「皆さん、遅くなりました!出席を取ります!奥村!」
いるにも関わらず、返事をしない燐を雪男はそのままスルーする。
「・・・は、欠席・・・と。風美夜」
「はい」
呆れてもう突っ込みどころではない。
「神木」
「はい・・・」
「志摩」
「「はい」」
二人で同時に返事をする。
「勝呂」
「・・・はい」
「宝」
「お前の目はフシ穴か?・・・見えてるんだろ」
その軽い悪口もスルー。
「三輪」
「はい」
「杜山」
「は・・・はい!?」
「・・・はい、では、悪魔薬学の授業をはじめます。教科書113ページを開いて、
魔女の軟骨の章から・・・志摩くん達、読んで下さい」
「はい」
たまらず突っ込みを入れたのは、志摩廉造だった。
「・・・って、ちょっとおかしい、おかしいーッ!!志摩二人おるのどー考えてもおかしいやろ、奥村先生!?
つーか奥村くんも、何やってんの!」
勢いよく、燐が被っていたピンクのカツラを振り払う。
「すみません・・・。誰もリアクションしないので、何かに試されているのかとつい警戒してしまって」
「奥村先生、どーゆー日常送ってはるの?」
それはそうと、皆が冷静すぎて逆に恐ろしい。
「いやいやいや、何でほんま誰もツッコまへんのん!?
スパイの志摩さんが帰ってきたんやで!?ここツッコミどころ!!」
それを聞いて一番に身を乗り出したのは、やはり勝呂で。
「・・・ひ!?」
鬼のような彼の血相に、志摩は縮こまる。
「ムリにとはゆーてへんよ?ぴぇ」
弁解を聞いてもらう暇もなく、勝呂に胸ぐらを掴まれてしまう。
「お・・・俺かてこんな予定じゃ・・・。まさか戻ってくるとは思てへんかったんや~!!
バレたらもう学園生活も、みんなともこれきりやと思てたし・・・それが、こんな」
グワッと、勢い良く引かれたと思えば、勝呂に抱きとめられた。
「!!?」
突如、何処からともかくした第三者の声に、部屋にいた全員が目を見張った。
金造が襖を開けてみれば、そこには廉造がいたのだ。弟の腕を力一杯引き、引きずり込む。
『アイタ!!』
『廉造!!』
『てへへ、面白そーやん。そいつら何なのか気になるし。わっ』
会話の途中にも関わらず、金造が驚き廉造を掴みあげる。
『お前いつからおったんや!!』
『えー、最初から・・・?』
『ぬぁにぃい!?』
『ほぉう、最初からとは私も気付きませんでした』
本末転倒だ。これではせっかく父親が反対しているといえど、本人が乗り気ではどうしようもない。
メフィストも、さらに廉造の背中を押すように追い討ちをたてる。
『彼は思いの外、向いているかもしれませんよ、志摩所長☆』
『やめて下さい!』
『俺もそー思うわ~』
『滅多な事言うんやない、遊びやないんやぞ』
『いや、マジメな話。俺、その話受けたい』
いつもの飄々とした態度ではない。自分の意思を、ハッキリと伝えているのだ。
『早めに自立したいんや!自分の力がどこまで通用するか試してみたいし・・・!』
『廉造』
そんな簡単な話ではないのに。
『・・・お前に、大事な人間まで欺く覚悟があるんか?』
こちらは真剣に問いかけているのに、廉造はヘラッと笑ってみせる。
『それこそ俺の専売特許やん♪』
この件について知ってるのはごく数人。しかも志摩が今、どんな使命で動いてるかはフェレス郷しか知らないらしい。
『・・・何にしても、廉造はもう俺達の手を離れたと思うて下さい』
「坊」
「!」
名前を呼ばれ、ハッと現実に引き戻された。そうだ、今は祓魔塾にいるんだ。
「・・・子猫。すまん、ボッとしとったわ」
「・・・奥村くん・・・遅いですね・・・」
子猫丸の言葉に、玲薇はため息をつく。燐とは一緒に来ようと思ったが、
塾には先に行っててくれと言われてしまったのだ。今頃燐は何をやっているのだろうか。
そう考えると、祓魔塾のドアが開く。
「みんな、元気やった~?」
「「「!!?」」」
そこに現れたのは、志摩廉造・・・ではなく、志摩の姿を真似た紛れもない燐だ。
「いや~、今日も塾めんどくさいどすな~。おっぱいの授業やったらいいやねんどすのにな~。
おっぱいおっぱい、ヒョヒョヒョ!さぁ、アメちゃん配るどす。はい、どうぞ」
なんて燐は、何事もなくアメを配り出す。
そんな燐を、玲薇は睨む。
「何やってるの、燐!」
「え?なんも、んな怒んなよ」
「奥村くん、どしたんや」
子猫丸が続いて問いかける。
「ん?俺、志摩どすよ。はい、アメちゃん」
「ピンクのヅラ被った奥村くんやろ」
ストレートに言われるもんだから、燐もたまらず、子猫丸の頭をジョリジョリ撫で回す。
「コラーっ子猫丸!!せっかく友達にヅラ借りたのに・・・関西人ならもっと、軽快にツッコまなきゃダメでしょ!!
元気だせよ、暗くなってみたところで志摩は戻ってこねーだろ!?ほれ、勝呂もアメちゃん食え!」
勝呂が燐の手からアメを受け取る。だがそれは、静かに机に置かれた。
「奥村、少し静かにしてくれるか?」
誰も何も言ってくれない。燐はじわりと涙が溢れる。
「お・・・俺だって責任感じてんだよおォ!!連れ戻すっつったのに、くそぉー!!」
「はぁ・・・」
玲薇は出雲の隣で、小さくため息をつく。
「呼ばれて飛び出てジャカジャカジャ~ン!志摩さんどすえ~♡」
「・・・・・・・」
今度こそ本当の志摩の登場に、皆が固まった。何故だ?どうしてここにいるのだ?
だが志摩はそんな事気にせず、燐の空いてた隣の席に座った。
「先生まだきてへんよね~?ギリギリセーフ♪・・・て、誰!?」
自分の隣に座る、不思議な(燐)人物。
「志摩どす」
「俺が志摩や!!」
そこへ遅れて雪男のご到着だ。
「皆さん、遅くなりました!出席を取ります!奥村!」
いるにも関わらず、返事をしない燐を雪男はそのままスルーする。
「・・・は、欠席・・・と。風美夜」
「はい」
呆れてもう突っ込みどころではない。
「神木」
「はい・・・」
「志摩」
「「はい」」
二人で同時に返事をする。
「勝呂」
「・・・はい」
「宝」
「お前の目はフシ穴か?・・・見えてるんだろ」
その軽い悪口もスルー。
「三輪」
「はい」
「杜山」
「は・・・はい!?」
「・・・はい、では、悪魔薬学の授業をはじめます。教科書113ページを開いて、
魔女の軟骨の章から・・・志摩くん達、読んで下さい」
「はい」
たまらず突っ込みを入れたのは、志摩廉造だった。
「・・・って、ちょっとおかしい、おかしいーッ!!志摩二人おるのどー考えてもおかしいやろ、奥村先生!?
つーか奥村くんも、何やってんの!」
勢いよく、燐が被っていたピンクのカツラを振り払う。
「すみません・・・。誰もリアクションしないので、何かに試されているのかとつい警戒してしまって」
「奥村先生、どーゆー日常送ってはるの?」
それはそうと、皆が冷静すぎて逆に恐ろしい。
「いやいやいや、何でほんま誰もツッコまへんのん!?
スパイの志摩さんが帰ってきたんやで!?ここツッコミどころ!!」
それを聞いて一番に身を乗り出したのは、やはり勝呂で。
「・・・ひ!?」
鬼のような彼の血相に、志摩は縮こまる。
「ムリにとはゆーてへんよ?ぴぇ」
弁解を聞いてもらう暇もなく、勝呂に胸ぐらを掴まれてしまう。
「お・・・俺かてこんな予定じゃ・・・。まさか戻ってくるとは思てへんかったんや~!!
バレたらもう学園生活も、みんなともこれきりやと思てたし・・・それが、こんな」
グワッと、勢い良く引かれたと思えば、勝呂に抱きとめられた。
「!!?」