第七話 宣戦布告
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皆が学園祭に夢中になっている最中、出雲は宝と対峙していた・・・。
そして、シュラから塾生集合の合図が雪男を通して知らされる。
「神木出雲を捜せ」
「・・・え?」
思わず玲薇は間抜けな声を出してしまった。
「出雲ちゃん、どーしはったんです?」
衝撃で言葉が出ない玲薇の代わりに、志摩が聞く。
「俺、今夜あいつに店手伝ってもらう約束してたんだ。でも、来なくて・・・。
出雲に、何かあったのか!?」
「判らん。詳しい説明は後だ。今は一刻も早く、神木を捜してもらう。
・・・ついでに、連絡がつかん宝ねむも捜せ」
「塾生だけじゃ、足りなくはないですか?塾講師にも連絡を・・・フェレス郷にも」
「だめだ!」
雪男の提案を、キッパリ断るシュラ。
「これは、ヴァチカン本部直々の極秘任務だと思え。メフィストには知らせるな!」
「・・・・・・」
潔白した空気に、雪男は言い返す言葉はないようだ。
シュラが続ける。
「効率を上げるために、皆単独で捜せ。捜索中は常に連絡がつくようにしておくんだ。
何かあったら下手に行動せず、すぐアタシに連絡しろ!!以上解散!急げ!!」
「出雲・・・私、今日やっぱり一緒にいてあげてればよかった・・・」
せっかく最初に誘ってくれたのに、いつも一人にしてしまった。
「落ち込むんやったら、早う捜索地振り分けんと」
勝呂が玲薇を励ますように、優しく声をかける。
「あああ、出雲ちゃんに一体何が!」
だが、慌てるのは皆一緒で。
「志摩!!自制せえよ!!」
「んな悠長なこと、ゆーてられへん!!
出雲ちゃんに何かあってからや遅いんや!」
志摩が、我先にと突っ走ってしまった。
「しえみさん、このインカムを・・・このボタンで霧隠先生に繋がります」
「ありがとう!」
雪男に礼を述べ、しえみは行き先を告げる。
「私は、朴さんに聞きにいってみる!」
「お願いします!」
そして、それぞれの行き先が決まる。
雪男は祓魔塾や学校を。勝呂は北門から右まりで、子猫丸は勝呂の逆周りを。
燐は一度店を確認してから、アーケードへ。玲薇はリニュウを呼び、空から捜索させた。
(出雲・・・無事でいて・・・)
誰も寄り付かないだろう高台に、神木出雲と宝ねむがいる。
「何で、その人形を・・・?」
「・・・・・・」
宝のうさぎのパペットが、古びたキツネの手作り人形を加えていた。
「月雲に何かしたの・・・!?」
「何も」
「!」
その人形を放り投げられるが、出雲が受け止める。
「月雲から預かった、大切にしろ」
「預かった・・・!?」
理由のわからない出来事に奥歯を噛み締め、出雲が異様に叫ぶ。
「そんなはずない!!これはあたしが、あの子に肌身離さず持つようにあげたお守りよ。
アンタなんかに預けるはずない!!何者か答えろ!!!」
「俺は調整役だ」
「調整役・・・!?」
「お前らを監視して、常に事がうまく運ぶように調整してきた」
「じゃあ、今は一体、何を調整してるっていうの」
「お前が無事、イルミナティに連れていかれるよう見守ってる」
-ーーーー
「皆さん!!」
「奥村先生!」
「雪男・・・!」
「・・・まだ集まっていないのは、シュラさんと志摩くんと・・・兄ですか!?」
玲薇の顔は、少し青ざめているように見える。
「リニュウが見つけてくれた・・・!でも、いま」
どう説明すればいいのか、迷ってしまう。
「玲薇、落ち着いて」
「早く!出雲と志摩くんが」
「兄さん!?」
疾風の如く、燐がみんなの横を抜いて走っていく。
その方向であってる。リニュウと一緒にみんなを案内しようとした場所へ。
「志摩!!」
「!!」
「出雲!?」
しかし、倒れた出雲を抱き抱えている志摩の周りには、知らない連中がいる。
敵なのか味方なのか。考える暇も与えてもらえなく、眩しい光が空から辺り一面に降り注いだ。
《いかん!》
リニュウがハッとする。
「え?」
玲薇が聞こうとするも、その光は激しい熱を持ちながら襲いかかってきた。
「熱ッ」
だが、その熱を遮断するように、目の前にマントが広がったのだ。
「メフィスト!」
その光の中心から、巨大な鳥の姿をした黄金の光を見せつける影が現れる。
それが喋り出した。
「初めまして、みなさん。このように強制的に声を届ける無礼を、お許し下さい」
知った声なのか、メフィストの警戒が薄れていく。
「まさか、ここまでのビッグイベントを用意していたとは」
「私は、啓明結社イルミナティの総帥、光の王ルシフェルです」
面を被った、得たいの知れない彼と視線が合ってしまい、玲薇は小刻みに体が震え出した。
言いようのない威圧感。そんなものを感じないのか、メフィストは優雅な動作でシルクハットを取り頭を下げる。
「兄上・・・!久しくお会いしないうちにヒヒヒ・・・仮面がよくお似合いで」
「・・・サマエル。お前はまだ、元気そうで何よりですね、ゴホッ」
「お陰様で、楽しくやっております。しかし、この度はこのような辺境の地に、どのようなご用向きで?」
「ああ・・・私達イルミナティは、第一段階として、貴方がた正十字騎士團に宣戦布告しにきたのです。
まず、今日から一年を数えぬ間に私達は、父上である魔神サタンを復活させます。
そして、二つに分かれた物質界と虚無界を一つに融和し、光と闇が生まれる以前の無へと帰す。
そうすればすべては苦悩から解き放たれ、等しく調和する。世界に真の平和が訪れるでしょう」
そして、シュラから塾生集合の合図が雪男を通して知らされる。
「神木出雲を捜せ」
「・・・え?」
思わず玲薇は間抜けな声を出してしまった。
「出雲ちゃん、どーしはったんです?」
衝撃で言葉が出ない玲薇の代わりに、志摩が聞く。
「俺、今夜あいつに店手伝ってもらう約束してたんだ。でも、来なくて・・・。
出雲に、何かあったのか!?」
「判らん。詳しい説明は後だ。今は一刻も早く、神木を捜してもらう。
・・・ついでに、連絡がつかん宝ねむも捜せ」
「塾生だけじゃ、足りなくはないですか?塾講師にも連絡を・・・フェレス郷にも」
「だめだ!」
雪男の提案を、キッパリ断るシュラ。
「これは、ヴァチカン本部直々の極秘任務だと思え。メフィストには知らせるな!」
「・・・・・・」
潔白した空気に、雪男は言い返す言葉はないようだ。
シュラが続ける。
「効率を上げるために、皆単独で捜せ。捜索中は常に連絡がつくようにしておくんだ。
何かあったら下手に行動せず、すぐアタシに連絡しろ!!以上解散!急げ!!」
「出雲・・・私、今日やっぱり一緒にいてあげてればよかった・・・」
せっかく最初に誘ってくれたのに、いつも一人にしてしまった。
「落ち込むんやったら、早う捜索地振り分けんと」
勝呂が玲薇を励ますように、優しく声をかける。
「あああ、出雲ちゃんに一体何が!」
だが、慌てるのは皆一緒で。
「志摩!!自制せえよ!!」
「んな悠長なこと、ゆーてられへん!!
出雲ちゃんに何かあってからや遅いんや!」
志摩が、我先にと突っ走ってしまった。
「しえみさん、このインカムを・・・このボタンで霧隠先生に繋がります」
「ありがとう!」
雪男に礼を述べ、しえみは行き先を告げる。
「私は、朴さんに聞きにいってみる!」
「お願いします!」
そして、それぞれの行き先が決まる。
雪男は祓魔塾や学校を。勝呂は北門から右まりで、子猫丸は勝呂の逆周りを。
燐は一度店を確認してから、アーケードへ。玲薇はリニュウを呼び、空から捜索させた。
(出雲・・・無事でいて・・・)
誰も寄り付かないだろう高台に、神木出雲と宝ねむがいる。
「何で、その人形を・・・?」
「・・・・・・」
宝のうさぎのパペットが、古びたキツネの手作り人形を加えていた。
「月雲に何かしたの・・・!?」
「何も」
「!」
その人形を放り投げられるが、出雲が受け止める。
「月雲から預かった、大切にしろ」
「預かった・・・!?」
理由のわからない出来事に奥歯を噛み締め、出雲が異様に叫ぶ。
「そんなはずない!!これはあたしが、あの子に肌身離さず持つようにあげたお守りよ。
アンタなんかに預けるはずない!!何者か答えろ!!!」
「俺は調整役だ」
「調整役・・・!?」
「お前らを監視して、常に事がうまく運ぶように調整してきた」
「じゃあ、今は一体、何を調整してるっていうの」
「お前が無事、イルミナティに連れていかれるよう見守ってる」
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「皆さん!!」
「奥村先生!」
「雪男・・・!」
「・・・まだ集まっていないのは、シュラさんと志摩くんと・・・兄ですか!?」
玲薇の顔は、少し青ざめているように見える。
「リニュウが見つけてくれた・・・!でも、いま」
どう説明すればいいのか、迷ってしまう。
「玲薇、落ち着いて」
「早く!出雲と志摩くんが」
「兄さん!?」
疾風の如く、燐がみんなの横を抜いて走っていく。
その方向であってる。リニュウと一緒にみんなを案内しようとした場所へ。
「志摩!!」
「!!」
「出雲!?」
しかし、倒れた出雲を抱き抱えている志摩の周りには、知らない連中がいる。
敵なのか味方なのか。考える暇も与えてもらえなく、眩しい光が空から辺り一面に降り注いだ。
《いかん!》
リニュウがハッとする。
「え?」
玲薇が聞こうとするも、その光は激しい熱を持ちながら襲いかかってきた。
「熱ッ」
だが、その熱を遮断するように、目の前にマントが広がったのだ。
「メフィスト!」
その光の中心から、巨大な鳥の姿をした黄金の光を見せつける影が現れる。
それが喋り出した。
「初めまして、みなさん。このように強制的に声を届ける無礼を、お許し下さい」
知った声なのか、メフィストの警戒が薄れていく。
「まさか、ここまでのビッグイベントを用意していたとは」
「私は、啓明結社イルミナティの総帥、光の王ルシフェルです」
面を被った、得たいの知れない彼と視線が合ってしまい、玲薇は小刻みに体が震え出した。
言いようのない威圧感。そんなものを感じないのか、メフィストは優雅な動作でシルクハットを取り頭を下げる。
「兄上・・・!久しくお会いしないうちにヒヒヒ・・・仮面がよくお似合いで」
「・・・サマエル。お前はまだ、元気そうで何よりですね、ゴホッ」
「お陰様で、楽しくやっております。しかし、この度はこのような辺境の地に、どのようなご用向きで?」
「ああ・・・私達イルミナティは、第一段階として、貴方がた正十字騎士團に宣戦布告しにきたのです。
まず、今日から一年を数えぬ間に私達は、父上である魔神サタンを復活させます。
そして、二つに分かれた物質界と虚無界を一つに融和し、光と闇が生まれる以前の無へと帰す。
そうすればすべては苦悩から解き放たれ、等しく調和する。世界に真の平和が訪れるでしょう」