第六話 学園祭
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学園祭二日目。
予想以上のクロスフェス参加の人数に、目が回りそうだった。
みんな、始まる前にと腹ごしらえも兼ねておむすびを注文する人がごった返している。
他の店はほとんど、クロスフェスからのダンスパーティーになる為閉まってるのは仕方ない。
それにしても、燐が言っていたが手伝ってくれるハズの出雲が、いまだにこなかった。
「出雲、来ないね・・・なにかあったのかな」
「わざわざ呼びに行くのもなー」
一息やっとつけたところで、燐にマジマジとメフィストに渡されたおむすび屋の服を見られる。
「なに?」
「いや・・・忙しくて言いそびれてたけど、似合ってるじゃん」
そう言うわりには、少し笑いをこらえてる様子だ。
「もう・・・!勢いで忘れてたのに、思い出させないでよ!」
恥ずかしさ極まりない。そうか、このメフィスト趣味全開の服だから、出雲は躊躇してるのかもしれない。
「お前、それでダンスパーティー」
「絶対着替える。もういいよね」
不機嫌になるものの、自分の着替えをもっていき、更衣室に向かう玲薇。
「奥村くんもお疲れ!大分、僕らだけでも切り回せるようになってきたし、少し遊んできなよ」
「えっ、俺もいいの!?」
「せっかく仲直りしたんでしょ。こっちは大丈夫だから」
醐醍院の言葉に甘えさせてもらう。
「ありがとう!!あのさ、神木って女子来たら俺に連絡して。手伝ってくれる約束なんだ」
「了解!」
燐は外に設備された更衣室に急ぐ。
「玲薇!俺も少し上がらせてもらった。着替え終わったら声かけてくれ」
「うん!」
彼女の嬉しそうな返事が、更衣室から聞こえてきた。
「メッフィーランドの正面に行ってるな!」
「判った、携帯持っててね」
「おう」
燐の声も聞こえて、ワクワクする気持ちが高鳴っていく。
『ねぇ、玲薇ちゃん。ダンスパーティー、ちょっとおめかししてみたら?』
これは朴の提案だった。朴も当日、上の先輩といくからとほんのりお化粧するようだった。
『ハメ外してさ!ねっ』
『でも、私持ってないし、やり方もわからないよ・・・』
『大丈夫!こののりちゃんが教えてあげるから、奥村くんビックリさせておいで』
『薄くね、薄くだよ?』
『ふふふ』
あまり燐を待たすのも悪いと思い、人混みの中、小走りで急ぐ。
この日の為に、少し頑張ってみた。女の子になってみた。お気に入りのワンピースも、一着慎重した。
燐は、気づいてくれるかな・・・。
「どうして・・・どうして杜山さんがいるの?」
二人で楽しそうにお喋りしていて。
「あ・・・」
燐はバツが悪そうな、けど、目は逸らそうとしていない。
「私は、舞台裏にお花届けに来てたの。学園祭は、ウチのお店お花たくさん卸してるんだ。
燐とお話普通に出来てよかった。二人はこれからダンスパーティー参加するんでしょ?行ってらっしゃい」
「しえみとは、それだけだ。また変な意味でとるなよ」
ぶっきらぼうに、だけど強引に相手の腕を引っ張ることなく、待ってくれる大きな手。
その手を、迷うことなく握り返す。
「そうだ!しえみも時間あるか?そうしたらアイツも誘おうぜ」
「アイツ・・・?」
「雪ちゃん・・・!」
三人で、スタッフとして働いているであろう雪男を探す。
「ごめん・・・」
その時、燐に謝られた。
「二人きりだと、俺が我慢出来そうにないから」
手を繋ぎながら、少し彼の後ろを走ってても見えてしまった。
(耳が真っ赤・・・?)
照れ隠し。玲薇自身の頬が歪むのがわかる。
お互い気持ちを伝えるのが下手くそで、これ以上傷付け合うのを見るのが怖くて逃げて。
だけどやっぱり、この気持ちが変わることはないだろう。
「燐」
人混みにザワつく中、言った。
「大好き」
「・・・!」
「あっ!雪ちゃん見つけたよ!」
しえみの大きな声に、二人でハッと我に返った。
「雪ちゃーん!!」
「ゆっきっお~♪」
「兄さん?玲薇にしえみさんも・・・」
ルンルン気分の三人に、雪男は引き下がる。
「「「俺・私たちと踊ってください・・・!」」」
三人で一緒に手を差し伸べた。
「!?」
両腕は燐としえみに、背中には玲薇がいる。逃げ場はない。
「えー・・・と、どういうつもり?何の冗談・・・」
「皆で踊ろ!」
「えぇ、どうやって!?第一、玲薇は兄さんとじゃあ・・・」
「雪男が杜山さんを断ったのが悪い!」
「そーだぞ、雪男」
「大丈夫だよ!四人でも、輪になってグルグル回ろ!」
「おっ、それいーね」
「なるほど」
「しえみさん!?」
この時、出雲の身に何が起きてようか、四人に知る由もなかった。
予想以上のクロスフェス参加の人数に、目が回りそうだった。
みんな、始まる前にと腹ごしらえも兼ねておむすびを注文する人がごった返している。
他の店はほとんど、クロスフェスからのダンスパーティーになる為閉まってるのは仕方ない。
それにしても、燐が言っていたが手伝ってくれるハズの出雲が、いまだにこなかった。
「出雲、来ないね・・・なにかあったのかな」
「わざわざ呼びに行くのもなー」
一息やっとつけたところで、燐にマジマジとメフィストに渡されたおむすび屋の服を見られる。
「なに?」
「いや・・・忙しくて言いそびれてたけど、似合ってるじゃん」
そう言うわりには、少し笑いをこらえてる様子だ。
「もう・・・!勢いで忘れてたのに、思い出させないでよ!」
恥ずかしさ極まりない。そうか、このメフィスト趣味全開の服だから、出雲は躊躇してるのかもしれない。
「お前、それでダンスパーティー」
「絶対着替える。もういいよね」
不機嫌になるものの、自分の着替えをもっていき、更衣室に向かう玲薇。
「奥村くんもお疲れ!大分、僕らだけでも切り回せるようになってきたし、少し遊んできなよ」
「えっ、俺もいいの!?」
「せっかく仲直りしたんでしょ。こっちは大丈夫だから」
醐醍院の言葉に甘えさせてもらう。
「ありがとう!!あのさ、神木って女子来たら俺に連絡して。手伝ってくれる約束なんだ」
「了解!」
燐は外に設備された更衣室に急ぐ。
「玲薇!俺も少し上がらせてもらった。着替え終わったら声かけてくれ」
「うん!」
彼女の嬉しそうな返事が、更衣室から聞こえてきた。
「メッフィーランドの正面に行ってるな!」
「判った、携帯持っててね」
「おう」
燐の声も聞こえて、ワクワクする気持ちが高鳴っていく。
『ねぇ、玲薇ちゃん。ダンスパーティー、ちょっとおめかししてみたら?』
これは朴の提案だった。朴も当日、上の先輩といくからとほんのりお化粧するようだった。
『ハメ外してさ!ねっ』
『でも、私持ってないし、やり方もわからないよ・・・』
『大丈夫!こののりちゃんが教えてあげるから、奥村くんビックリさせておいで』
『薄くね、薄くだよ?』
『ふふふ』
あまり燐を待たすのも悪いと思い、人混みの中、小走りで急ぐ。
この日の為に、少し頑張ってみた。女の子になってみた。お気に入りのワンピースも、一着慎重した。
燐は、気づいてくれるかな・・・。
「どうして・・・どうして杜山さんがいるの?」
二人で楽しそうにお喋りしていて。
「あ・・・」
燐はバツが悪そうな、けど、目は逸らそうとしていない。
「私は、舞台裏にお花届けに来てたの。学園祭は、ウチのお店お花たくさん卸してるんだ。
燐とお話普通に出来てよかった。二人はこれからダンスパーティー参加するんでしょ?行ってらっしゃい」
「しえみとは、それだけだ。また変な意味でとるなよ」
ぶっきらぼうに、だけど強引に相手の腕を引っ張ることなく、待ってくれる大きな手。
その手を、迷うことなく握り返す。
「そうだ!しえみも時間あるか?そうしたらアイツも誘おうぜ」
「アイツ・・・?」
「雪ちゃん・・・!」
三人で、スタッフとして働いているであろう雪男を探す。
「ごめん・・・」
その時、燐に謝られた。
「二人きりだと、俺が我慢出来そうにないから」
手を繋ぎながら、少し彼の後ろを走ってても見えてしまった。
(耳が真っ赤・・・?)
照れ隠し。玲薇自身の頬が歪むのがわかる。
お互い気持ちを伝えるのが下手くそで、これ以上傷付け合うのを見るのが怖くて逃げて。
だけどやっぱり、この気持ちが変わることはないだろう。
「燐」
人混みにザワつく中、言った。
「大好き」
「・・・!」
「あっ!雪ちゃん見つけたよ!」
しえみの大きな声に、二人でハッと我に返った。
「雪ちゃーん!!」
「ゆっきっお~♪」
「兄さん?玲薇にしえみさんも・・・」
ルンルン気分の三人に、雪男は引き下がる。
「「「俺・私たちと踊ってください・・・!」」」
三人で一緒に手を差し伸べた。
「!?」
両腕は燐としえみに、背中には玲薇がいる。逃げ場はない。
「えー・・・と、どういうつもり?何の冗談・・・」
「皆で踊ろ!」
「えぇ、どうやって!?第一、玲薇は兄さんとじゃあ・・・」
「雪男が杜山さんを断ったのが悪い!」
「そーだぞ、雪男」
「大丈夫だよ!四人でも、輪になってグルグル回ろ!」
「おっ、それいーね」
「なるほど」
「しえみさん!?」
この時、出雲の身に何が起きてようか、四人に知る由もなかった。