第六話 学園祭
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
学園祭一日目。
校内に響くアナウンス。
「ヨハン・ファウスト学園理事長、開幕宣言をお願いします」
「長ったらしい演説は野暮・・・短くいきますよ!!」
もしかしたら、一番この男が楽しみにしていたのかもしれない。
「この祭は間違いなく、君たち学生のための祭!!飲み!喰い!踊り!!
学生の規範をギリギリで死守しながら、大いに楽しむといいでしょう。
正十字学園祭開幕を、ここに宣言する!!」
いよいよ始まった。学園祭が。
一日目はそれぞれのクラスが、店を出し賑わいを見せている。
玲薇のクラスのお化け屋敷も上々。しえみが何度か、家の手伝いで抜ける時もあったが上手く回っていた。
少しの休憩時、お昼は何を食べようか悩んでいた玲薇の目に入ったのは、1-Dのおむすび屋さんだった。
(・・・凄い行列・・・何これ)
丁度理事長であるメフィストがお買い上げしている場面に遭遇。
「燐!」
「玲薇」
彼の姿を、店の中から見つけて声をかける。
「凄いね、これ」
「おお!丁度さっき、メフィストにも喰ってもらってるとこだ」
「フッ、気に入りました・・・!」
どうやら燐のおにぎりをお気に召した様子のメフィスト。
「明日のクロスフェス会場内でも出店しなさい」
「「え!?」」
二人で同時に驚く。
「店の備品等、全ての予算は私がもちます。但し、もう少し女子店員を増やしなさい、ムサ苦しい」
言いながら、メフィストは複数の服を出し、その場を後にしていった。
「やったね、奥村くん!」
燐と同じクラスの醐醍院が喜びの声を上げる。
「あ、あぁ・・・」
喜びも半分、燐は隣にいる玲薇を見た。
「クロスフェスって、ダンパの時間にも店開けるってことだよな」
「そっか・・・当日、クラスの過半数がダンパに参加するから・・・人手足りるかな。
そういえば、奥村くんもだもんね」
玲薇と目を合わせて、醐醍院に軽く頭を下げる。
「燐」
「・・・・・・」
気まずそうな燐に、声を掛けた。
「せっかく燐の料理が美味しいって認めてもらえたんだもん。気にせず出店してよ」
「けど・・・」
「私なら大丈夫!もし、もしそれで少しでも時間が取れたら連絡して?」
「・・・じゃあ玲薇、レジ打ち手伝ってくれ」
言いながら、先程メフィストに渡された服を手渡される。
「私、クラスの方に断りいれてくるね。あと思ったんだけど、出雲にも聞いてみたら?」
「!」
それから、燐は出雲を探し回る。
「出雲!!」
「・・・・・・」
知った声に、出雲が振り返った。
「何よ」
「やっと見つけた!今、塾帰りか?」
「そうだけど、何?」
「いやーそれが・・・」
ひと通り、事の成り行きを話した後。
「嫌よ!!」
キッパリ否定されるが、ここは引き下がれない。
「頼むよ出雲!!これ着て、レジ手伝ってくれ!!」
「杜山しえみに頼めば!?」
「あ・・・アイツとは今気まずい」
「女子なんて、他にいくらでもいるでしょ!!」
「バカヤロウ!!これは一応、仕事なんだから、信用してる女じゃなきゃダメだろ」
信用・・・出雲の言い分が、一瞬怯む。
「誰でもいいってワケじゃねーんだ!!」
「な・・・」
「だからぁ、頼む!!ゴリゴリくんおごるから!!」
「あーっ、もう・・・わかった!!」
イライラしながら、燐から服をひったくる出雲。
「手伝うわよ!だからあっち行って!!」
「まじで!!やったー、助かるよ!!」
キラキラ瞳を輝かせる燐に、内心では出雲は舌をだす。
(・・・なんて、手伝うワケないでしょ、バーカ)
「・・・いや、お前には助けてもらってばっかだな!」
そんな彼女の内心を知らない燐は、笑顔で礼を言う。
「この借りは、いつかちゃんと返すから!」
「あんたも・・・杜山しえみも・・・少しは人の裏側を見るって事、覚えたら?」
「へ?」
「あたしは誰も信用してない」
校内に響くアナウンス。
「ヨハン・ファウスト学園理事長、開幕宣言をお願いします」
「長ったらしい演説は野暮・・・短くいきますよ!!」
もしかしたら、一番この男が楽しみにしていたのかもしれない。
「この祭は間違いなく、君たち学生のための祭!!飲み!喰い!踊り!!
学生の規範をギリギリで死守しながら、大いに楽しむといいでしょう。
正十字学園祭開幕を、ここに宣言する!!」
いよいよ始まった。学園祭が。
一日目はそれぞれのクラスが、店を出し賑わいを見せている。
玲薇のクラスのお化け屋敷も上々。しえみが何度か、家の手伝いで抜ける時もあったが上手く回っていた。
少しの休憩時、お昼は何を食べようか悩んでいた玲薇の目に入ったのは、1-Dのおむすび屋さんだった。
(・・・凄い行列・・・何これ)
丁度理事長であるメフィストがお買い上げしている場面に遭遇。
「燐!」
「玲薇」
彼の姿を、店の中から見つけて声をかける。
「凄いね、これ」
「おお!丁度さっき、メフィストにも喰ってもらってるとこだ」
「フッ、気に入りました・・・!」
どうやら燐のおにぎりをお気に召した様子のメフィスト。
「明日のクロスフェス会場内でも出店しなさい」
「「え!?」」
二人で同時に驚く。
「店の備品等、全ての予算は私がもちます。但し、もう少し女子店員を増やしなさい、ムサ苦しい」
言いながら、メフィストは複数の服を出し、その場を後にしていった。
「やったね、奥村くん!」
燐と同じクラスの醐醍院が喜びの声を上げる。
「あ、あぁ・・・」
喜びも半分、燐は隣にいる玲薇を見た。
「クロスフェスって、ダンパの時間にも店開けるってことだよな」
「そっか・・・当日、クラスの過半数がダンパに参加するから・・・人手足りるかな。
そういえば、奥村くんもだもんね」
玲薇と目を合わせて、醐醍院に軽く頭を下げる。
「燐」
「・・・・・・」
気まずそうな燐に、声を掛けた。
「せっかく燐の料理が美味しいって認めてもらえたんだもん。気にせず出店してよ」
「けど・・・」
「私なら大丈夫!もし、もしそれで少しでも時間が取れたら連絡して?」
「・・・じゃあ玲薇、レジ打ち手伝ってくれ」
言いながら、先程メフィストに渡された服を手渡される。
「私、クラスの方に断りいれてくるね。あと思ったんだけど、出雲にも聞いてみたら?」
「!」
それから、燐は出雲を探し回る。
「出雲!!」
「・・・・・・」
知った声に、出雲が振り返った。
「何よ」
「やっと見つけた!今、塾帰りか?」
「そうだけど、何?」
「いやーそれが・・・」
ひと通り、事の成り行きを話した後。
「嫌よ!!」
キッパリ否定されるが、ここは引き下がれない。
「頼むよ出雲!!これ着て、レジ手伝ってくれ!!」
「杜山しえみに頼めば!?」
「あ・・・アイツとは今気まずい」
「女子なんて、他にいくらでもいるでしょ!!」
「バカヤロウ!!これは一応、仕事なんだから、信用してる女じゃなきゃダメだろ」
信用・・・出雲の言い分が、一瞬怯む。
「誰でもいいってワケじゃねーんだ!!」
「な・・・」
「だからぁ、頼む!!ゴリゴリくんおごるから!!」
「あーっ、もう・・・わかった!!」
イライラしながら、燐から服をひったくる出雲。
「手伝うわよ!だからあっち行って!!」
「まじで!!やったー、助かるよ!!」
キラキラ瞳を輝かせる燐に、内心では出雲は舌をだす。
(・・・なんて、手伝うワケないでしょ、バーカ)
「・・・いや、お前には助けてもらってばっかだな!」
そんな彼女の内心を知らない燐は、笑顔で礼を言う。
「この借りは、いつかちゃんと返すから!」
「あんたも・・・杜山しえみも・・・少しは人の裏側を見るって事、覚えたら?」
「へ?」
「あたしは誰も信用してない」