第一話 海神
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広い海の向こうに、巨大なクラーケンが見えてきた。しかし、不浄王と比べれば大したことないだろう。
シュラの指示のもと、玲薇たち候補生も火炎放射機を構えた。そして、敵が近づくまで海に入るなと忠告も受ける。
・・・だが、クラーケンは動かない。目の前に大量の餌となる人間がいるにも関わらず、海の中に潜った。
すると、近くにいたヘリを襲ったのだ。ヘリは海の中へ叩き落とされる。
「ヘリを襲った!!」
「どうなってる!?」
「助けますか!?」
予想もしていなかった展開に、何人もの祓魔師は動揺を隠せない。
シュラも内心はそうだろうが、指導者としてすぐ指示を送る。
「ダメだ!!クラーケンの体が海中にある時は、絶対に海に入るな!
"メイルストロム"を起こされたら全滅する!!」
人がやられそうになっているのに・・・けど、自分たちが勝手に動いてしまえば更に事態が悪化しないとも分からない。
「・・・!!ゆっくり眺めてろってのかよ・・・!」
「え・・・?」
「燐!?」
駆け出した燐が向かった先はボート。彼はどうにかしてエンジンを動かそうともがいている。
「燐!どこ行くの!?」
「しえみ!?」
先に燐の元に駆け寄ったのはしえみで・・・どうして動けなかったのだろう。
「・・・わかるけど・・・助けにいっちゃダ・・・きゃああッ」
エンジンが動いたと同時に、ボートも動き出しそのまま海の中心へと進んでいく。
「燐!何やってる!!」
「・・・!!くそ、また!!」
シュラも気づくが遅かった。既に雪男も駆け出し燐を追っていく。
「コラ!!雪男も待て!!」
「兄さん!!」
「雪男」
「何する気だ、命令に従え!!今度は好きにさせない!」
「・・・・・・」
しかし、燐は雪男の言葉を無視して剣を抜き飛び上がる。
そのままヘリを捕まえていたクラーケンの触手を切り裂いた。
激しく海の中に落ちていく燐たち。少ししたころ海から燐が顔を出した。
「ぷはっ、引き上げてくれ!」
目の前に起きた状況に、唖然とする雪男。
「・・・信じられない・・・。簡単に剣を抜いて・・・!!」
「なんだよ・・・!人は助かったろ・・・!」
「2人とも!下・・・!!」
いつの間に潜り込まれていたのだろう、クラーケンがいることに気付かなかった。
触手を振り上げられ、3人は真っ逆さまになって海の中に落とされた。
「しえみ!雪男ッ」
-----
誰も予想していなかった展開に、一時的に作戦は中止。
3人の姿が見えなくなったことに、玲薇は海辺に膝を抱いて1人で途方に暮れていた。
どうしてあの時、燐を止めなかったのだろう。人を助けようとした彼を止める気になかったから?
それとも、怖くて動けなかったから?迷うことなくついていけばよかったのに・・・3人は無事だろうか・・・。
「・・・ボケーっとしとっても、どうもあらへんや」
ふと、後ろから声がかかり振り向けば、そこには勝呂がいた。
「勝呂くん・・・」
「お前が奥村止めようしなかったんは、何かあったからやろ」
「はは・・・燐が助けたいって思ったからかな、自分ではよく分からなくて」
燐が、優しさの塊だってことはよく知ってるから。
「だから、かな・・・」
「ん?」
「ううん、こっちの話。で、なに?」
「あぁ、弁当配るの手伝えって」
「わかった」
歩くと、遠くの方でも何やらシュラが怒鳴りつけているのが聞こえてきた。
「バカヤロォ!」
と、自然と足はそちらに、駆け出す玲薇。
「あ、おいっ」
勝呂の声など、正直無視だ。
「お前ら3人好き勝手やんのは、アタシが責任者じゃない時にしろ!!」
「はい、スミマセン」
心無い、雪男の空返事。
「特に燐!!」
「ヘリの人、助かったか?」
「お前、いい度胸だな」
「燐!」
「おっ」
シュラを押しのけるように、彼女の電話を奪い玲薇が叫ぶ。
「おー、玲薇ー!」
なんて、呑気な返事が返ってきて。
「燐!大丈夫なの!?」
「大丈夫大丈夫、雪男もしえみも一緒だ!」
「よかった~」
「そう簡単に死ぬかっての」
「バカ」
こっちはどれだけ心配したと思ってるの。
「はい、そこまで~」
玲薇が奪った携帯は、元の持ち主の元へ。
シュラの指示のもと、玲薇たち候補生も火炎放射機を構えた。そして、敵が近づくまで海に入るなと忠告も受ける。
・・・だが、クラーケンは動かない。目の前に大量の餌となる人間がいるにも関わらず、海の中に潜った。
すると、近くにいたヘリを襲ったのだ。ヘリは海の中へ叩き落とされる。
「ヘリを襲った!!」
「どうなってる!?」
「助けますか!?」
予想もしていなかった展開に、何人もの祓魔師は動揺を隠せない。
シュラも内心はそうだろうが、指導者としてすぐ指示を送る。
「ダメだ!!クラーケンの体が海中にある時は、絶対に海に入るな!
"メイルストロム"を起こされたら全滅する!!」
人がやられそうになっているのに・・・けど、自分たちが勝手に動いてしまえば更に事態が悪化しないとも分からない。
「・・・!!ゆっくり眺めてろってのかよ・・・!」
「え・・・?」
「燐!?」
駆け出した燐が向かった先はボート。彼はどうにかしてエンジンを動かそうともがいている。
「燐!どこ行くの!?」
「しえみ!?」
先に燐の元に駆け寄ったのはしえみで・・・どうして動けなかったのだろう。
「・・・わかるけど・・・助けにいっちゃダ・・・きゃああッ」
エンジンが動いたと同時に、ボートも動き出しそのまま海の中心へと進んでいく。
「燐!何やってる!!」
「・・・!!くそ、また!!」
シュラも気づくが遅かった。既に雪男も駆け出し燐を追っていく。
「コラ!!雪男も待て!!」
「兄さん!!」
「雪男」
「何する気だ、命令に従え!!今度は好きにさせない!」
「・・・・・・」
しかし、燐は雪男の言葉を無視して剣を抜き飛び上がる。
そのままヘリを捕まえていたクラーケンの触手を切り裂いた。
激しく海の中に落ちていく燐たち。少ししたころ海から燐が顔を出した。
「ぷはっ、引き上げてくれ!」
目の前に起きた状況に、唖然とする雪男。
「・・・信じられない・・・。簡単に剣を抜いて・・・!!」
「なんだよ・・・!人は助かったろ・・・!」
「2人とも!下・・・!!」
いつの間に潜り込まれていたのだろう、クラーケンがいることに気付かなかった。
触手を振り上げられ、3人は真っ逆さまになって海の中に落とされた。
「しえみ!雪男ッ」
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誰も予想していなかった展開に、一時的に作戦は中止。
3人の姿が見えなくなったことに、玲薇は海辺に膝を抱いて1人で途方に暮れていた。
どうしてあの時、燐を止めなかったのだろう。人を助けようとした彼を止める気になかったから?
それとも、怖くて動けなかったから?迷うことなくついていけばよかったのに・・・3人は無事だろうか・・・。
「・・・ボケーっとしとっても、どうもあらへんや」
ふと、後ろから声がかかり振り向けば、そこには勝呂がいた。
「勝呂くん・・・」
「お前が奥村止めようしなかったんは、何かあったからやろ」
「はは・・・燐が助けたいって思ったからかな、自分ではよく分からなくて」
燐が、優しさの塊だってことはよく知ってるから。
「だから、かな・・・」
「ん?」
「ううん、こっちの話。で、なに?」
「あぁ、弁当配るの手伝えって」
「わかった」
歩くと、遠くの方でも何やらシュラが怒鳴りつけているのが聞こえてきた。
「バカヤロォ!」
と、自然と足はそちらに、駆け出す玲薇。
「あ、おいっ」
勝呂の声など、正直無視だ。
「お前ら3人好き勝手やんのは、アタシが責任者じゃない時にしろ!!」
「はい、スミマセン」
心無い、雪男の空返事。
「特に燐!!」
「ヘリの人、助かったか?」
「お前、いい度胸だな」
「燐!」
「おっ」
シュラを押しのけるように、彼女の電話を奪い玲薇が叫ぶ。
「おー、玲薇ー!」
なんて、呑気な返事が返ってきて。
「燐!大丈夫なの!?」
「大丈夫大丈夫、雪男もしえみも一緒だ!」
「よかった~」
「そう簡単に死ぬかっての」
「バカ」
こっちはどれだけ心配したと思ってるの。
「はい、そこまで~」
玲薇が奪った携帯は、元の持ち主の元へ。