第六話 学園祭
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「奥村せ・・・」
わざとらしい咳払いをし、同じクラスの勝呂に話かけられる。
「奥村くん」
この呼び方は、クラスにいる時の彼なりの気遣いなのだろう。
「モテはるし、大変そうっスね!!」
「はぁ・・・モテるっていうか」
テンション低めの雪男の隣で下駄箱を開ける勝呂。すると、ヒラリと一枚のラブレターが落ちた。
彼も劣らず、隅におけない。
「勝呂くんこそ」
さっきの仕返しとばかりに満面の笑で言う雪男。
「・・・何で、急にこんなんすんねん・・・!!」
体育のバスケのゴールに、怒りをぶちまけた。
「ここは学び舎やろ!!!」
見事シュートを決める勝呂に歓声が上がるが、彼はそんなことお構い無しだ。
「少しだけ、奥村くんの気持ちが判りましたわ」
「「フェスのスタッフで参加する」って断れば、角もたちませんよ」
「・・・考えよかな・・・」
ふと、何となしに言葉が出てしまった。
「奥村・・・燐の方は杜山さん誘うて、ハシャぎまくっとるし・・・」
「え?」
「?」
「玲薇は・・・?」
一気に気まずい空気が流れた。もしかして雪男は知らない・・・?
どう答えていいか焦る。
「あ、いや・・・何も・・・」
「・・・・・・・」
1-B組で、玲薇は唖然としていた。
「も・・・杜山しえみです!よろしくお願いします!」
あのしえみが、中途入学してきたからである。それも、玲薇と同じクラスに。
(ど、どうしよ・・・)
しえみは緊張してるものの、明るく話しやすいのか、それとも中途入学なんて珍しいせいか休み時間はクラスの人達に話をしている。
玲薇は目立たないように、こんな雰囲気でクラスにいると思われることが嫌でしえみと話をしようとしなかった。
だが、雰囲気を読むのを苦手とするしえみはお昼休み、玲薇に話かけてきた。
「風美夜さん!学校でもよろしくね!お昼、一緒にいいかな?」
ワクワクしているしえみに対して、クラスの1人が呟く。
「えー、風美夜さんがクラスでお昼食べるの珍しい」
「いつも1人でふらっとどこかに行くよね」
あまりいい評判を受けない彼女に、しえみは疑問を抱く。
「杜山さん」
玲薇がクラスで馴染もうとしないのは、やはり中学からの癖で、大切な人が悪く言われるのは嫌だから。
自分はどう言われても構わないから。祓魔塾の仲間がクラスに1人でもいてくれたら、今とは現状が違ったかもしれないけど。
「私、クラスではお昼食べないけど、一緒に来る?」
そう、いつもの仲間の場所へ。自分を受け入れてくれた、ごく僅かな友達の元へ。
「どこに?」
1-A。
「ちょっと、何でここにいんのよ!?杜山しえみ!!」
玲薇の前には驚く出雲と、彼女とは反対に目をキラキラさせてる朴がいた。
そう、玲薇がしえみと一緒に来た場所は出雲と朴がいる1-Aだった。
2人はいつも、1人でここにやってくる玲薇を心優しく受け入れてくれているのだ。
「えっと・・・」
気まずそうに切り出す玲薇。
「中途入学してきたんだって。それでお昼一緒にってなって」
「うわ~嬉しい!久しぶりだね!」
朴は嬉しさのあまり、しえみと手を取り合っている。
「うん!わ、私もいいのかな・・・?」
「もちろんよ!!」
賑わう2人に、1人ただらなぬオーラを出す出雲。
「まじで」
成り行きで4人でご飯を食べることになったことに対し、机を動かしている朴としえみの後ろで、
出雲が玲薇にコソコソと愚痴っていた。
「ちょっと!なんで連れてきたのよ?」
「いや・・・行くあてがなく・・・」
「奥村のとこに行けばよかったのに」
「あー・・・」
その手もあったかと思いながら、小さな嫉妬を覚える。
「2人とも!早く!」
朴にせがまれ、ようやく席につきお弁当を広げた。
久しぶりに再開したしえみと朴は、本当に嬉しそうで、なんというかノリが似ているようだ。
「しえみちゃんって呼んでもいーい?」
「えっ、呼んで呼んでー!!じゃあ、私も」
「朔子とか、のりでいいよ~」
「わわわ!!じゃ、じゃあ、神木さんも"出雲ちゃん"って・・・!」
「あたしを巻き込まないでよ!!」
(強い・・・)
どさくさに紛れて呼ぼうとしたしえみを、玲薇はそう思った。
「もー、ウチの出雲がすみませんねぇ、気難しい子で・・・」
「あはは、いぃえぇ」
(朴、キッサマァ・・・!!)
(出雲、顔・・・!顔・・・!)
わざとらしい咳払いをし、同じクラスの勝呂に話かけられる。
「奥村くん」
この呼び方は、クラスにいる時の彼なりの気遣いなのだろう。
「モテはるし、大変そうっスね!!」
「はぁ・・・モテるっていうか」
テンション低めの雪男の隣で下駄箱を開ける勝呂。すると、ヒラリと一枚のラブレターが落ちた。
彼も劣らず、隅におけない。
「勝呂くんこそ」
さっきの仕返しとばかりに満面の笑で言う雪男。
「・・・何で、急にこんなんすんねん・・・!!」
体育のバスケのゴールに、怒りをぶちまけた。
「ここは学び舎やろ!!!」
見事シュートを決める勝呂に歓声が上がるが、彼はそんなことお構い無しだ。
「少しだけ、奥村くんの気持ちが判りましたわ」
「「フェスのスタッフで参加する」って断れば、角もたちませんよ」
「・・・考えよかな・・・」
ふと、何となしに言葉が出てしまった。
「奥村・・・燐の方は杜山さん誘うて、ハシャぎまくっとるし・・・」
「え?」
「?」
「玲薇は・・・?」
一気に気まずい空気が流れた。もしかして雪男は知らない・・・?
どう答えていいか焦る。
「あ、いや・・・何も・・・」
「・・・・・・・」
1-B組で、玲薇は唖然としていた。
「も・・・杜山しえみです!よろしくお願いします!」
あのしえみが、中途入学してきたからである。それも、玲薇と同じクラスに。
(ど、どうしよ・・・)
しえみは緊張してるものの、明るく話しやすいのか、それとも中途入学なんて珍しいせいか休み時間はクラスの人達に話をしている。
玲薇は目立たないように、こんな雰囲気でクラスにいると思われることが嫌でしえみと話をしようとしなかった。
だが、雰囲気を読むのを苦手とするしえみはお昼休み、玲薇に話かけてきた。
「風美夜さん!学校でもよろしくね!お昼、一緒にいいかな?」
ワクワクしているしえみに対して、クラスの1人が呟く。
「えー、風美夜さんがクラスでお昼食べるの珍しい」
「いつも1人でふらっとどこかに行くよね」
あまりいい評判を受けない彼女に、しえみは疑問を抱く。
「杜山さん」
玲薇がクラスで馴染もうとしないのは、やはり中学からの癖で、大切な人が悪く言われるのは嫌だから。
自分はどう言われても構わないから。祓魔塾の仲間がクラスに1人でもいてくれたら、今とは現状が違ったかもしれないけど。
「私、クラスではお昼食べないけど、一緒に来る?」
そう、いつもの仲間の場所へ。自分を受け入れてくれた、ごく僅かな友達の元へ。
「どこに?」
1-A。
「ちょっと、何でここにいんのよ!?杜山しえみ!!」
玲薇の前には驚く出雲と、彼女とは反対に目をキラキラさせてる朴がいた。
そう、玲薇がしえみと一緒に来た場所は出雲と朴がいる1-Aだった。
2人はいつも、1人でここにやってくる玲薇を心優しく受け入れてくれているのだ。
「えっと・・・」
気まずそうに切り出す玲薇。
「中途入学してきたんだって。それでお昼一緒にってなって」
「うわ~嬉しい!久しぶりだね!」
朴は嬉しさのあまり、しえみと手を取り合っている。
「うん!わ、私もいいのかな・・・?」
「もちろんよ!!」
賑わう2人に、1人ただらなぬオーラを出す出雲。
「まじで」
成り行きで4人でご飯を食べることになったことに対し、机を動かしている朴としえみの後ろで、
出雲が玲薇にコソコソと愚痴っていた。
「ちょっと!なんで連れてきたのよ?」
「いや・・・行くあてがなく・・・」
「奥村のとこに行けばよかったのに」
「あー・・・」
その手もあったかと思いながら、小さな嫉妬を覚える。
「2人とも!早く!」
朴にせがまれ、ようやく席につきお弁当を広げた。
久しぶりに再開したしえみと朴は、本当に嬉しそうで、なんというかノリが似ているようだ。
「しえみちゃんって呼んでもいーい?」
「えっ、呼んで呼んでー!!じゃあ、私も」
「朔子とか、のりでいいよ~」
「わわわ!!じゃ、じゃあ、神木さんも"出雲ちゃん"って・・・!」
「あたしを巻き込まないでよ!!」
(強い・・・)
どさくさに紛れて呼ぼうとしたしえみを、玲薇はそう思った。
「もー、ウチの出雲がすみませんねぇ、気難しい子で・・・」
「あはは、いぃえぇ」
(朴、キッサマァ・・・!!)
(出雲、顔・・・!顔・・・!)