第六話 学園祭
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「えっ、奥村くんと別れたの!?」
ただいま、新館の女子寮ではそんな朴の声が響いていた。
「わ、別れたっていうか・・・距離置いてもらってるだけで・・・」
「そんな、またどうして?」
「えっと・・・理由はそんな詳しく言えないんだけど・・・ケンカしたとか、そんなんじゃないのよ」
「そっか・・・話したくないことは無理に聞かないよ」
そう抱く気持ちを持つのは玲薇だけではない。
いま二人の話を無心に聞いている出雲だって全てさらけ出してる訳じゃないと思うし。
「でもどうするの?」
「何が?」
「もうすぐ学園祭でしょ。確か学園祭って、ダンスパーティーがあった気がするけど」
「・・・・・ん?」
「てっきり、奥村くんキープしておくと思った」
「えっ」
ダンスパーティー・・・??
玲薇は「あぁぁ・・・」と頭を抱えて唸る。そんな彼女に苦笑いする朴に、呆れ気味の出雲。
「なら、私学園祭参加しないから勉強しない?」
と、先程まで黙っていた出雲が提案してきた。
「勉強・・・」
「えー、せっかくの学園祭だよ!楽しもうよ!」
「か、考えておく・・・」
女子寮にいる玲薇に対し、燐は新館の男子寮にいた。
「いーなぁお前らの寮、めっちゃ綺麗だな!!つーか、ずっと何やってんの?」
「これ?」
感激する燐は、パソコンに張り付いたままの子猫丸に問いかける。
「悪魔ごとの戦闘データの分類!正十字騎士團でここ百年のデータファイル貸し出してるんやけど・・・、
それを自分用にまとめとるんよ。この間の擬態霊との戦いで、僕には情報分析のほうが向いてるて気づいたから、
これからは・・・詠唱騎士の称号を取るにしても、戦闘には参謀役としておれたらええな思てるんや」
「・・・そっかー、全く判んねーけどすげーな!!俺みたいのいるから詳しい奴がいれば絶対重宝されるよ!」
「いやぁ、奥村くんはほんま清々しぃなぁ」
「お前もスガスガしいぞ!」
「やめて~」
言いながら燐に頭を撫でられる子猫丸。
「それにしても、志摩さんはどうしはるつもりやろ。詠唱騎士には確実に向いてへんのに・・・」
ベッドの上でニヨニヨと笑みを浮べながらエロ本を読む志摩に顔を向けながらしみじみ子猫丸が言う。
「まぁ・・・そればっかりは志摩が決める事だしな」
「判てるつもりやねんけど・・・くやしくて・・・!あの人、才能あるくせに持ち腐らせてはるから」
「さいのう・・・?」
今までの戦いで、志摩をそんな風に燐は見たことがない。
ただ、子猫丸は志摩との付き合いが長い。その分、お互い意外な一面を知ってるのかもしれない。
「ねーねー、そーいえば二人共!」
彼の話をしていれば、ひょっこりベッドから抜け出したのか顔をだした。
「そろそろ学園祭やん!?」
「学園・・・祭?」
「学園祭は、ダンスパーティーあるやろ?」
「ダンスパーティー?」
燐が首をかしげる。
「知らんの?貼り紙ありましたけど、原則男女ペアでの入場が決まりらしいです」
と、子猫丸。
「奥村くんはええよなー、玲薇ちゃんおるしー」
志摩に玲薇の名前を出され、燐は固まった。
「どうしはりました?」
不思議におもい子猫丸が聞く。
「いや・・・俺、玲薇に距離置かれてるんだ」
「「は?」」
あんな仲良くイチャイチャしていたのに何故だ。
「えー、それはどうして・・・?」
志摩が恐る恐る聞いてきた。
「理由は知らねーけど、距離置きたいって。俺、まだ何もしてねーのに。
ダンスパーティーだって、一緒に行ってくれるか分かんねーよ!俺から話出しずらい!」
「ここは男を出せ、奥村くん!」
「ウゼー!男出したらアイツに避けられんの!」
「玲薇ちゃんかて恥ずかしがりやさんやなー。なら、俺さそおか」
「ダメだ」
「杜山さんさそおか」
「学生じゃねぇもん」
「仕方ない・・・明日俺の女子共紹介しとる」
「う、う、素直に喜べん・・・玲薇、なんでだよ~!」
ずっと黙ってた子猫丸の頭を、再びじょりじょり撫でる燐。
「だからやめて~~」
翌日、祓魔塾にて。
(昨日は気まずくて出雲たちの部屋に泊まってしまった・・・)
そんな目立つまいと、出雲の隣に座っている玲薇。
「俺、ぜっってえ参加してえ!!だって、きゃみーとかユーバーとかルーキーズとか、
すげーアーティストいっぱいくるんだぞ!?」
燐はいつも以上にはしゃいでいる。
(どうしよう、ダンスパーティーなんて・・・無理無理無理)
「なのに、女子同伴とか・・・アイツとは気まずいし、出雲は・・・」
燐がちらちらと、こちらの様子を伺ってくる。
そんな視線に気づかない訳ではない出雲は、隣の玲薇を見た。
案の定、彼女は教科書で顔を隠してるつもりのようだ。昨日の夜、朴に少し打ち明けていたのを思い出す。
『燐にヤろうヤろう言われるんだけど、怖くて恥ずかしくて・・・ほら、私達というか燐は半分悪魔だし・・・。
もし、もしもの事が起こってしまったらと思うと・・・でも、彼には言えないし・・・』
『女子特有の悩みね。奥村くん待てる性格じゃなさそうだし』
『うん・・・』
「あたし『達』は参加しないから」
「ん?」
『達』ってことは、きっと玲薇も入っている。待って、ダンスパーティーは無理だけども文化祭は出たい。
クラスの出し物には参加したい。ここら辺はもしかして矛盾してると思われても仕方ないのかな。
「くそ・・・!」
燐は嘆き頭を抱えた。
「ああ・・・!!俺、他に女友達いねーよぉお!!」
そんな彼に、出雲がピシャリ言い切った。
「祭ごときに浮かれてバカみたい」
ただいま、新館の女子寮ではそんな朴の声が響いていた。
「わ、別れたっていうか・・・距離置いてもらってるだけで・・・」
「そんな、またどうして?」
「えっと・・・理由はそんな詳しく言えないんだけど・・・ケンカしたとか、そんなんじゃないのよ」
「そっか・・・話したくないことは無理に聞かないよ」
そう抱く気持ちを持つのは玲薇だけではない。
いま二人の話を無心に聞いている出雲だって全てさらけ出してる訳じゃないと思うし。
「でもどうするの?」
「何が?」
「もうすぐ学園祭でしょ。確か学園祭って、ダンスパーティーがあった気がするけど」
「・・・・・ん?」
「てっきり、奥村くんキープしておくと思った」
「えっ」
ダンスパーティー・・・??
玲薇は「あぁぁ・・・」と頭を抱えて唸る。そんな彼女に苦笑いする朴に、呆れ気味の出雲。
「なら、私学園祭参加しないから勉強しない?」
と、先程まで黙っていた出雲が提案してきた。
「勉強・・・」
「えー、せっかくの学園祭だよ!楽しもうよ!」
「か、考えておく・・・」
女子寮にいる玲薇に対し、燐は新館の男子寮にいた。
「いーなぁお前らの寮、めっちゃ綺麗だな!!つーか、ずっと何やってんの?」
「これ?」
感激する燐は、パソコンに張り付いたままの子猫丸に問いかける。
「悪魔ごとの戦闘データの分類!正十字騎士團でここ百年のデータファイル貸し出してるんやけど・・・、
それを自分用にまとめとるんよ。この間の擬態霊との戦いで、僕には情報分析のほうが向いてるて気づいたから、
これからは・・・詠唱騎士の称号を取るにしても、戦闘には参謀役としておれたらええな思てるんや」
「・・・そっかー、全く判んねーけどすげーな!!俺みたいのいるから詳しい奴がいれば絶対重宝されるよ!」
「いやぁ、奥村くんはほんま清々しぃなぁ」
「お前もスガスガしいぞ!」
「やめて~」
言いながら燐に頭を撫でられる子猫丸。
「それにしても、志摩さんはどうしはるつもりやろ。詠唱騎士には確実に向いてへんのに・・・」
ベッドの上でニヨニヨと笑みを浮べながらエロ本を読む志摩に顔を向けながらしみじみ子猫丸が言う。
「まぁ・・・そればっかりは志摩が決める事だしな」
「判てるつもりやねんけど・・・くやしくて・・・!あの人、才能あるくせに持ち腐らせてはるから」
「さいのう・・・?」
今までの戦いで、志摩をそんな風に燐は見たことがない。
ただ、子猫丸は志摩との付き合いが長い。その分、お互い意外な一面を知ってるのかもしれない。
「ねーねー、そーいえば二人共!」
彼の話をしていれば、ひょっこりベッドから抜け出したのか顔をだした。
「そろそろ学園祭やん!?」
「学園・・・祭?」
「学園祭は、ダンスパーティーあるやろ?」
「ダンスパーティー?」
燐が首をかしげる。
「知らんの?貼り紙ありましたけど、原則男女ペアでの入場が決まりらしいです」
と、子猫丸。
「奥村くんはええよなー、玲薇ちゃんおるしー」
志摩に玲薇の名前を出され、燐は固まった。
「どうしはりました?」
不思議におもい子猫丸が聞く。
「いや・・・俺、玲薇に距離置かれてるんだ」
「「は?」」
あんな仲良くイチャイチャしていたのに何故だ。
「えー、それはどうして・・・?」
志摩が恐る恐る聞いてきた。
「理由は知らねーけど、距離置きたいって。俺、まだ何もしてねーのに。
ダンスパーティーだって、一緒に行ってくれるか分かんねーよ!俺から話出しずらい!」
「ここは男を出せ、奥村くん!」
「ウゼー!男出したらアイツに避けられんの!」
「玲薇ちゃんかて恥ずかしがりやさんやなー。なら、俺さそおか」
「ダメだ」
「杜山さんさそおか」
「学生じゃねぇもん」
「仕方ない・・・明日俺の女子共紹介しとる」
「う、う、素直に喜べん・・・玲薇、なんでだよ~!」
ずっと黙ってた子猫丸の頭を、再びじょりじょり撫でる燐。
「だからやめて~~」
翌日、祓魔塾にて。
(昨日は気まずくて出雲たちの部屋に泊まってしまった・・・)
そんな目立つまいと、出雲の隣に座っている玲薇。
「俺、ぜっってえ参加してえ!!だって、きゃみーとかユーバーとかルーキーズとか、
すげーアーティストいっぱいくるんだぞ!?」
燐はいつも以上にはしゃいでいる。
(どうしよう、ダンスパーティーなんて・・・無理無理無理)
「なのに、女子同伴とか・・・アイツとは気まずいし、出雲は・・・」
燐がちらちらと、こちらの様子を伺ってくる。
そんな視線に気づかない訳ではない出雲は、隣の玲薇を見た。
案の定、彼女は教科書で顔を隠してるつもりのようだ。昨日の夜、朴に少し打ち明けていたのを思い出す。
『燐にヤろうヤろう言われるんだけど、怖くて恥ずかしくて・・・ほら、私達というか燐は半分悪魔だし・・・。
もし、もしもの事が起こってしまったらと思うと・・・でも、彼には言えないし・・・』
『女子特有の悩みね。奥村くん待てる性格じゃなさそうだし』
『うん・・・』
「あたし『達』は参加しないから」
「ん?」
『達』ってことは、きっと玲薇も入っている。待って、ダンスパーティーは無理だけども文化祭は出たい。
クラスの出し物には参加したい。ここら辺はもしかして矛盾してると思われても仕方ないのかな。
「くそ・・・!」
燐は嘆き頭を抱えた。
「ああ・・・!!俺、他に女友達いねーよぉお!!」
そんな彼に、出雲がピシャリ言い切った。
「祭ごときに浮かれてバカみたい」