第五話 学園七不思議•後
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「本当に全部一揃いなのかも・・・五つ同時に攻撃すれば・・・神木さんは白狐で上の二つ。
奥村くんは上の一つ、志摩さんは正面のを!風美夜さんは棚の上の絵を!四人でタイミングを合わせて!!」
「とうとう俺の出番か・・・!」
燐が意気揚々と降魔剣を抜く。
「よーしィ、行くぞォ!!」
「ちょ、待っ・・・」
慌てて手を合わせる出雲に。
「ムチャいう・・・!!」
錫杖を構える志摩に。
「え、えと・・・!」
自分の的である絵を狙う玲薇に。
「っっせぇーのぉせッッ!!」
同時にタイミングを合わせた四人の息はピッタリだ。
攻撃を受けた絵はそれぞれ爆発を起こし、辺り一面には絵の具が飛び散る。
「・・・・・・」
どうやらもう擬態霊はいないらしい。倒せたのだ。任務完了である。
「・・・よっしゃあ!!やったぁ!!」
ガッツポーズして喜ぶのは燐だ。
「やったな、子猫丸!!」
「勝呂くんもお疲れさま・・・!」
「・・・・・」
しえみから守られていたバリケードが消えていった。
「はぁぁ・・・」
バリケードから解放された勝呂は、緊張の糸が切れたのかへ垂れ込む子猫丸の方へ歩み寄る。
「すみませんでした、僕なんかが皆に言いたい放題ゆうて・・・。でも、ぼ・・・僕も少しは戦いに参加したかっ」
「俺は恥ずかしい・・・!」
「坊!?」
まさか勝呂が、自分のやった事を認めてくれるとは思ってなかったから。
「確かに俺は一人で戦ってる気になっとった、スマン!!お前は周りをよぉ見とるな。
参謀が向いとるかもしれへん」
「ぼ・・・坊・・・!!」
褒められて、嬉しかった。どう言葉にしていいのか迷ってしまう。
「いやホント、勝呂より子猫丸の方が判り易かったもんな!」
空気を読んでるのか読んでないのか、燐が言った。
「ぐッ、お前だけには言われたないわ!!」
「ははは」
「志摩ァ」
「ハイ、スミマセン」
「終わりましたか?」
和気あいあいと賑やかな雰囲気の中、見学していたメフィストがいつの間にかおりてきた。
「じぁ、祝☆特別任務完遂ということで・・・もんじゃりますか!!」
「え!?」
確かこの流れに覚えがある気が・・・。
だがその前に、勝呂が問う。
「あ・・・あの、何かこう・・・言うべき所とか・・・ないんですか?」
一応自分たちはまだまだ候補生なのだ。授業の一環ともいえる今回の任務。
雪男の代わりになにか指導があってもいいのではないだろうか。
「え?そうですねぇ~~」
メフィストがわざとらしく考える。
そして、出した答え。
「若いってイイネ☆って思いましたね」
いや、欲しかった答えはそんなんじゃないのだが。
「・・・・・・」
返す言葉がない。
「メフィスト!!」
そんな中、燐が何やらくれと仕草をアピールしている。
「判ってますよ、約束の目薬です☆」
燐の手の中に、例の『悪魔が見えなくなる目薬』が渡された。
「うおおおおし!!」
それを大切に握りしめたと思うと、燐は走り出した。
「醐醍院とこ行ってくる!!」
「あ、おい・・・!大丈夫なんか、アイツ・・・」
目薬一個のおかげで散々な目にあったけど、何より燐は楽しそうだ。
「クラスで初めての友達、か・・・」
玲薇のひとり言。
彼は、中学の頃よりもだいぶ成長したと思う。私は・・・どうなんだろうと、自分の両手を見つめたのだった。
-----
醐醍院宅前にて、燐は自信たっぷりと目薬を手渡す。
「ホラこれ!!例の『悪魔が見えなくなる目薬』!!よかったな!」
用は済んだ。そう、これを渡しに来ただけなのだ。
「じゃあ、またね!」
名残り惜しむように燐が踵を返した時、背中に声がかかった。
「奥村くん」
「!」
「き、君は半分悪魔っていってたけど・・・それって・・・どういう状況なの・・・?こ、怖くないの」
「怖いよ」
ハッキリそう答える。本当の気持ちだから。
「でも」
いまはそれだけじゃない。大切なものが沢山ある。
「俺、いい奴らに囲まれててラッキーなんだ。だから、平気でいれるよ」
呆気にとられてる醐醍院を置いて、燐は階段をゆっくり下りる。
(友達つくるって、難しいな・・・)
「・・・おう、やっと来たか」
階段下で待っていた、そこに仲間の姿。
「ホレ、もんじゃ行くで!!」
燐は笑顔で駆け下りた。
奥村くんは上の一つ、志摩さんは正面のを!風美夜さんは棚の上の絵を!四人でタイミングを合わせて!!」
「とうとう俺の出番か・・・!」
燐が意気揚々と降魔剣を抜く。
「よーしィ、行くぞォ!!」
「ちょ、待っ・・・」
慌てて手を合わせる出雲に。
「ムチャいう・・・!!」
錫杖を構える志摩に。
「え、えと・・・!」
自分の的である絵を狙う玲薇に。
「っっせぇーのぉせッッ!!」
同時にタイミングを合わせた四人の息はピッタリだ。
攻撃を受けた絵はそれぞれ爆発を起こし、辺り一面には絵の具が飛び散る。
「・・・・・・」
どうやらもう擬態霊はいないらしい。倒せたのだ。任務完了である。
「・・・よっしゃあ!!やったぁ!!」
ガッツポーズして喜ぶのは燐だ。
「やったな、子猫丸!!」
「勝呂くんもお疲れさま・・・!」
「・・・・・」
しえみから守られていたバリケードが消えていった。
「はぁぁ・・・」
バリケードから解放された勝呂は、緊張の糸が切れたのかへ垂れ込む子猫丸の方へ歩み寄る。
「すみませんでした、僕なんかが皆に言いたい放題ゆうて・・・。でも、ぼ・・・僕も少しは戦いに参加したかっ」
「俺は恥ずかしい・・・!」
「坊!?」
まさか勝呂が、自分のやった事を認めてくれるとは思ってなかったから。
「確かに俺は一人で戦ってる気になっとった、スマン!!お前は周りをよぉ見とるな。
参謀が向いとるかもしれへん」
「ぼ・・・坊・・・!!」
褒められて、嬉しかった。どう言葉にしていいのか迷ってしまう。
「いやホント、勝呂より子猫丸の方が判り易かったもんな!」
空気を読んでるのか読んでないのか、燐が言った。
「ぐッ、お前だけには言われたないわ!!」
「ははは」
「志摩ァ」
「ハイ、スミマセン」
「終わりましたか?」
和気あいあいと賑やかな雰囲気の中、見学していたメフィストがいつの間にかおりてきた。
「じぁ、祝☆特別任務完遂ということで・・・もんじゃりますか!!」
「え!?」
確かこの流れに覚えがある気が・・・。
だがその前に、勝呂が問う。
「あ・・・あの、何かこう・・・言うべき所とか・・・ないんですか?」
一応自分たちはまだまだ候補生なのだ。授業の一環ともいえる今回の任務。
雪男の代わりになにか指導があってもいいのではないだろうか。
「え?そうですねぇ~~」
メフィストがわざとらしく考える。
そして、出した答え。
「若いってイイネ☆って思いましたね」
いや、欲しかった答えはそんなんじゃないのだが。
「・・・・・・」
返す言葉がない。
「メフィスト!!」
そんな中、燐が何やらくれと仕草をアピールしている。
「判ってますよ、約束の目薬です☆」
燐の手の中に、例の『悪魔が見えなくなる目薬』が渡された。
「うおおおおし!!」
それを大切に握りしめたと思うと、燐は走り出した。
「醐醍院とこ行ってくる!!」
「あ、おい・・・!大丈夫なんか、アイツ・・・」
目薬一個のおかげで散々な目にあったけど、何より燐は楽しそうだ。
「クラスで初めての友達、か・・・」
玲薇のひとり言。
彼は、中学の頃よりもだいぶ成長したと思う。私は・・・どうなんだろうと、自分の両手を見つめたのだった。
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醐醍院宅前にて、燐は自信たっぷりと目薬を手渡す。
「ホラこれ!!例の『悪魔が見えなくなる目薬』!!よかったな!」
用は済んだ。そう、これを渡しに来ただけなのだ。
「じゃあ、またね!」
名残り惜しむように燐が踵を返した時、背中に声がかかった。
「奥村くん」
「!」
「き、君は半分悪魔っていってたけど・・・それって・・・どういう状況なの・・・?こ、怖くないの」
「怖いよ」
ハッキリそう答える。本当の気持ちだから。
「でも」
いまはそれだけじゃない。大切なものが沢山ある。
「俺、いい奴らに囲まれててラッキーなんだ。だから、平気でいれるよ」
呆気にとられてる醐醍院を置いて、燐は階段をゆっくり下りる。
(友達つくるって、難しいな・・・)
「・・・おう、やっと来たか」
階段下で待っていた、そこに仲間の姿。
「ホレ、もんじゃ行くで!!」
燐は笑顔で駆け下りた。