第五話 学園七不思議•後
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『悪魔だ・・・!』
『青い炎・・・!?』
『また裏切るんかい・・・!!』
「玲薇!!!」
「!!!」
燐の声に我に返る。見ればいつの間にか黒いモヤは消えていた。
「ヒッ」
その代わり、周りには小さなあの悪魔が大量に足元にいる。
「醐醍院を付け回してた悪魔だ・・・!」
「ど、どうなってるの・・・?」
「あっち見たらアカン!!」
「!!」
厳しい子猫丸の声。
「皆、円陣組んでお互いだけを見て!」
彼の言われた通り、仲間の皆の姿だけを見るように心掛ける。その時、子猫丸がメガネを外しているのに気付いた。
「・・・皆さん、各々何か見はったかと思いますけど、気ぃしっかり持って!!」
(じゃあ、あの嫌な悪夢みたいだったのは悪魔のせい・・・)
心底玲薇はホッとした。また皆に嫌われていたらどうしようかと思ったから。
「あれは、絵に憑依した擬態霊です」
「なるほど。擬態霊はそれを見た人間の恐怖を写して、姿を変える悪魔・・・やっかいな相手やな」
勝呂自身も何か見た。子猫丸が無事だったおかげでピンチを免れたが・・・。
「お前はどうして・・・!?」
「僕は・・・奥村くんが仕掛けはった時、万が一に備えてメガネをはずしとったんです。
目が悪いんが功を奏しました・・・」
その為にメガネを。咄嗟の明確な判断力に、勝呂はにっと笑った。
「さすが子猫丸や・・・!敵の正体が判れば話は早いわ」
すかさず勝呂が分析を始める。
「擬態霊の致死節は五つ判る。全部唱えればどれかは・・・」
「・・・坊!!」
「何や!?」
珍しい。子猫丸が一度ならしもまだ、二度までもこんな物言いをするのは初めてだ。
「・・・この結界は長くはもちません・・・・・・み、皆さん、僕の話を聞いてもらえますか!?」
「・・・お前がずっと何か溜め込んどったのは知っとる・・・言えや!!」
「坊・・・」
皆には悪いけど、もうここでハッキリ言うしかなかった。
「ワンパターンです!!」
物の見事に、皆が押し黙る。子猫丸の勢いは止まらない。
最初は勝呂だった。
「詠唱の知識が豊富すぎて、何でも詠唱で片付けようとしはるんは、坊の悪いクセや。それに・・・、
自分一人で皆まとめなて気張る必要ないと思います・・・!!」
「!!!」
図星だ。ただならぬオーラの勝呂の隣で、志摩はどうすればいいのか冷や汗を流している。
「志摩さん」
「ひっ!?」
まさか次が自分に回ると思ってなかった為、悲鳴を上げてしまう。
「志摩さんは何で詠唱騎士目指してはるん?」
「え?」
まさかここで質問されるとは。
「いや~~坊と子猫さんに合わせた結果ちうかなんちうか、ハハハ・・・」
「今のままやったら認定試験落ちるで」
迷いなくキッパリ言いきられるが、それでも笑って過ごそうとする志摩。
「まぁ、そんときは残念でしたって事でー・・・」
「志摩さんは騎士やろ!何で本気で目指さへんの!?」
これは流石に、言い返しようがない。
「神木さん」
「な、なによ」
まさか出雲にまで。2人にだけでなく、全員に何か言う事があるのだろう。
「何であえて僕らと距離とらはるんかわからんけど」
「!」
「戦いではそのクセやめてもらわんと」
(コッ、コイツ・・・!)
「杜山さんも、もっと自信持って!」
「はっ、はい!!」
「ここにおる、誰にも引け取らん力を持ってはるんやさかい、もっと皆に対等に意見を言うべきやと思う」
「・・・・・・・!!う・・・・うん・・・・・」
皆と対等に・・・。
「そして、風美夜さんも」
「!」
「何に怯えて恐れてるのか僕は分かりかねへんけど、僕らもう裏切らへんから」
「三輪くん・・・」
「仲間の前なんや、もっと精一杯戦うてもいい。フォロー出来る仲なんや」
自分に自身がない訳ではない。ただ、もしあの力がサタンの炎になり得たりするかと思うと・・・。
でも今は、そんな根拠どこにもない。もっとさらけ出してしまえばいい。皆は燐だって認めてくれてるのだ。
「うん・・・!」
「そして、宝くんは・・・」
だが、彼は輪の中にいない。それどころか溢れる擬態霊がいる椅子の上に平然と座っていた。
「アイツあんな所に!?大丈夫なのか!?」
半分悪魔が入っている燐でさえ、変なモノを見せられたというのに・・・。
「・・・大丈夫なんでしょうね・・・。宝くんは僕らの戦力として期待できひんので放置します」
どうやら子猫丸も、説得する気は失せたらしい。
「あれ・・・お、俺は?」
そして燐が、子猫丸に聞いた。
『青い炎・・・!?』
『また裏切るんかい・・・!!』
「玲薇!!!」
「!!!」
燐の声に我に返る。見ればいつの間にか黒いモヤは消えていた。
「ヒッ」
その代わり、周りには小さなあの悪魔が大量に足元にいる。
「醐醍院を付け回してた悪魔だ・・・!」
「ど、どうなってるの・・・?」
「あっち見たらアカン!!」
「!!」
厳しい子猫丸の声。
「皆、円陣組んでお互いだけを見て!」
彼の言われた通り、仲間の皆の姿だけを見るように心掛ける。その時、子猫丸がメガネを外しているのに気付いた。
「・・・皆さん、各々何か見はったかと思いますけど、気ぃしっかり持って!!」
(じゃあ、あの嫌な悪夢みたいだったのは悪魔のせい・・・)
心底玲薇はホッとした。また皆に嫌われていたらどうしようかと思ったから。
「あれは、絵に憑依した擬態霊です」
「なるほど。擬態霊はそれを見た人間の恐怖を写して、姿を変える悪魔・・・やっかいな相手やな」
勝呂自身も何か見た。子猫丸が無事だったおかげでピンチを免れたが・・・。
「お前はどうして・・・!?」
「僕は・・・奥村くんが仕掛けはった時、万が一に備えてメガネをはずしとったんです。
目が悪いんが功を奏しました・・・」
その為にメガネを。咄嗟の明確な判断力に、勝呂はにっと笑った。
「さすが子猫丸や・・・!敵の正体が判れば話は早いわ」
すかさず勝呂が分析を始める。
「擬態霊の致死節は五つ判る。全部唱えればどれかは・・・」
「・・・坊!!」
「何や!?」
珍しい。子猫丸が一度ならしもまだ、二度までもこんな物言いをするのは初めてだ。
「・・・この結界は長くはもちません・・・・・・み、皆さん、僕の話を聞いてもらえますか!?」
「・・・お前がずっと何か溜め込んどったのは知っとる・・・言えや!!」
「坊・・・」
皆には悪いけど、もうここでハッキリ言うしかなかった。
「ワンパターンです!!」
物の見事に、皆が押し黙る。子猫丸の勢いは止まらない。
最初は勝呂だった。
「詠唱の知識が豊富すぎて、何でも詠唱で片付けようとしはるんは、坊の悪いクセや。それに・・・、
自分一人で皆まとめなて気張る必要ないと思います・・・!!」
「!!!」
図星だ。ただならぬオーラの勝呂の隣で、志摩はどうすればいいのか冷や汗を流している。
「志摩さん」
「ひっ!?」
まさか次が自分に回ると思ってなかった為、悲鳴を上げてしまう。
「志摩さんは何で詠唱騎士目指してはるん?」
「え?」
まさかここで質問されるとは。
「いや~~坊と子猫さんに合わせた結果ちうかなんちうか、ハハハ・・・」
「今のままやったら認定試験落ちるで」
迷いなくキッパリ言いきられるが、それでも笑って過ごそうとする志摩。
「まぁ、そんときは残念でしたって事でー・・・」
「志摩さんは騎士やろ!何で本気で目指さへんの!?」
これは流石に、言い返しようがない。
「神木さん」
「な、なによ」
まさか出雲にまで。2人にだけでなく、全員に何か言う事があるのだろう。
「何であえて僕らと距離とらはるんかわからんけど」
「!」
「戦いではそのクセやめてもらわんと」
(コッ、コイツ・・・!)
「杜山さんも、もっと自信持って!」
「はっ、はい!!」
「ここにおる、誰にも引け取らん力を持ってはるんやさかい、もっと皆に対等に意見を言うべきやと思う」
「・・・・・・・!!う・・・・うん・・・・・」
皆と対等に・・・。
「そして、風美夜さんも」
「!」
「何に怯えて恐れてるのか僕は分かりかねへんけど、僕らもう裏切らへんから」
「三輪くん・・・」
「仲間の前なんや、もっと精一杯戦うてもいい。フォロー出来る仲なんや」
自分に自身がない訳ではない。ただ、もしあの力がサタンの炎になり得たりするかと思うと・・・。
でも今は、そんな根拠どこにもない。もっとさらけ出してしまえばいい。皆は燐だって認めてくれてるのだ。
「うん・・・!」
「そして、宝くんは・・・」
だが、彼は輪の中にいない。それどころか溢れる擬態霊がいる椅子の上に平然と座っていた。
「アイツあんな所に!?大丈夫なのか!?」
半分悪魔が入っている燐でさえ、変なモノを見せられたというのに・・・。
「・・・大丈夫なんでしょうね・・・。宝くんは僕らの戦力として期待できひんので放置します」
どうやら子猫丸も、説得する気は失せたらしい。
「あれ・・・お、俺は?」
そして燐が、子猫丸に聞いた。