第四話 学園七不思議•中
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「さぁ・・・それは僕にも分からないよ。先行くね」
これ以上喋ってボロを出すワケにいかない。
「ご飯は?」
「テキトーにすませるよ」
「わかった」
また、2人がいない。
(やっぱり、聞かない方がよかったかな・・・)
この不思議な力は自分は安心する強さだった。だけど、怖い時もある。
燐みたいに多少のキズは治ってしまうし、相手からの攻撃を減少させてしまう。
巫女じゃなくて、悪魔の力も一緒に入っているのだろうか・・・。
「はぁ・・・」
玲薇は1人、ため息を吐いた。
「はぁ・・・」
同じ頃、雪男もため息をついていた。
(疑問に思わないわけないか・・・)
『検診結果をお伝えします』
『あ、今回は僕の結果は後で聞きます。先に彼女の方から』
『え?』
いつもなら面倒だから一緒に結果を聞いていた。それでも、回数はそれほどないけど。
首を傾げる玲薇に先生。その場はなんとか了解を得て、改めて1人で結果を聞いた時。
『いつもどおり、問題なかったわ』
予想外の言葉が送られた。
『本当ですか』
『・・・?なにか気になる点でも』
『い・・・いえ』
『わざわざ別々に聞かなくてよかったのに』
『はい・・・』
藤堂と戦ってた時に目に宿った青い炎の正体。それを悟られたくない為に、玲薇と別に結果を聞いたのだ。
けど、何もなかった。
(どうなっているんだ・・・!?そんなはずはないと思いつつも、
この数週間生きた心地のしない毎日だっただけに、心底ホッとした。
しかし、じゃあ一体、あれは何だったんだ!?錯覚なんかじゃなかったはずだ。
原因がわからないことほど、恐ろしいことはない)
結局、燐だけじゃなくて雪男も玲薇もサタンの炎を継いでいるのか。
自分らの出生については、ほとんどの情報が抹消されている。
何故、育てられたのだろう・・・。
それぞれ疑問を抱きながら、今夜の任務であった七不思議2番目『真夜中に動くヨハン・ファウスト像』と、
5番目の『無人路面電車』を2つとも燐が降魔剣を抜き青い炎もろとも燃やしつくしていた。
(兄さんはサタンの落胤だとして)
じゃあ、僕は•••?
「・・・あれ?」
辺りを見ると、闇に包まれたように真っ暗だった。その中心にいる自分。
「ああ・・・そうか、任務が終わって寮に帰る途中だった。
(ボーッとして・・・考え事をしながら歩くもんじゃないな。ここはどこだ?)」
もう1度よく周りを見てみる。すると、目の前に下見した時にきた肖像画の間に来ていたのだ。
(どうして・・・)
昼間、雪男は1人で肖像画の間の下見をするつもりだったがシュラと鉢合わせになっていた。
『お前は今、何やってるんだ?』
『・・・今は、学園七不思議の祓魔を任されているんですが、その中の一つが少し妙なので調査してたんです』
だから先に学校に来ていたのだ。
『"肖像画の間の肖像画の中に自分の死に顔が見える・・・"というものなんですが、
この噂だけ生徒の目撃情報に一貫性がなくて・・・』
『んーここの噂でアタシが聞いたのは・・・"見る人間によって顔の違う肖像画"じゃなかったか?』
『え?』
自分が聞いた噂と違う。すると、シュラが迷いなく1枚の肖像画を指さした。
『ああ、確かあれだ』
そこにはエンピツで書かれたのだろう、女性の絵。
『なんでも、見る人間の心の闇をうつすとかなんとか。お前にはどう見える?』
『・・・普通の美人の顔に見えますけど、シュラさんは?』
『教えにゃーい♪』
『・・・理不尽でしょ・・・僕は教えたのに・・・!』
『上司の理不尽に耐えるのは、部下の仕事だにゃ君ィ』
『どうせ醜い心の闇が見えたんでしょ』
確かに普通の美人の顔と言った。
けれど、少し怖いような気もしていた。
その絵の少女がいま、不気味に動き出す。
悪魔の顔だ。それが君の本性だよ。
「藤堂・・・ッ」
雪男•••お前も俺と同じ悪魔なのか。よかったな、ずっと憧れてたんだもんな?
次は兄の顔で・・・。
「ち・・・」
悪魔だったのよ、私達も•••!
玲薇までもが。
「「雪男!!」」
「!」
2人の声に呼び戻される。
「起きろ、シュラが迎えに来てんぞ!」
「大丈夫・・・?」
「めずらしいな・・・」
雪男は慌てて携帯で時間を確認する。
「ね、寝すごした・・・!すみません、今支度を・・・(嫌な夢だった。夢と現実の境が曖昧だ・・・)」
何かに蝕まれつつあるのか、それは誰も知らぬ間に取り返しもつかないほど広がっていて、
気付いた時には、もう手遅れかもしれない。
これ以上喋ってボロを出すワケにいかない。
「ご飯は?」
「テキトーにすませるよ」
「わかった」
また、2人がいない。
(やっぱり、聞かない方がよかったかな・・・)
この不思議な力は自分は安心する強さだった。だけど、怖い時もある。
燐みたいに多少のキズは治ってしまうし、相手からの攻撃を減少させてしまう。
巫女じゃなくて、悪魔の力も一緒に入っているのだろうか・・・。
「はぁ・・・」
玲薇は1人、ため息を吐いた。
「はぁ・・・」
同じ頃、雪男もため息をついていた。
(疑問に思わないわけないか・・・)
『検診結果をお伝えします』
『あ、今回は僕の結果は後で聞きます。先に彼女の方から』
『え?』
いつもなら面倒だから一緒に結果を聞いていた。それでも、回数はそれほどないけど。
首を傾げる玲薇に先生。その場はなんとか了解を得て、改めて1人で結果を聞いた時。
『いつもどおり、問題なかったわ』
予想外の言葉が送られた。
『本当ですか』
『・・・?なにか気になる点でも』
『い・・・いえ』
『わざわざ別々に聞かなくてよかったのに』
『はい・・・』
藤堂と戦ってた時に目に宿った青い炎の正体。それを悟られたくない為に、玲薇と別に結果を聞いたのだ。
けど、何もなかった。
(どうなっているんだ・・・!?そんなはずはないと思いつつも、
この数週間生きた心地のしない毎日だっただけに、心底ホッとした。
しかし、じゃあ一体、あれは何だったんだ!?錯覚なんかじゃなかったはずだ。
原因がわからないことほど、恐ろしいことはない)
結局、燐だけじゃなくて雪男も玲薇もサタンの炎を継いでいるのか。
自分らの出生については、ほとんどの情報が抹消されている。
何故、育てられたのだろう・・・。
それぞれ疑問を抱きながら、今夜の任務であった七不思議2番目『真夜中に動くヨハン・ファウスト像』と、
5番目の『無人路面電車』を2つとも燐が降魔剣を抜き青い炎もろとも燃やしつくしていた。
(兄さんはサタンの落胤だとして)
じゃあ、僕は•••?
「・・・あれ?」
辺りを見ると、闇に包まれたように真っ暗だった。その中心にいる自分。
「ああ・・・そうか、任務が終わって寮に帰る途中だった。
(ボーッとして・・・考え事をしながら歩くもんじゃないな。ここはどこだ?)」
もう1度よく周りを見てみる。すると、目の前に下見した時にきた肖像画の間に来ていたのだ。
(どうして・・・)
昼間、雪男は1人で肖像画の間の下見をするつもりだったがシュラと鉢合わせになっていた。
『お前は今、何やってるんだ?』
『・・・今は、学園七不思議の祓魔を任されているんですが、その中の一つが少し妙なので調査してたんです』
だから先に学校に来ていたのだ。
『"肖像画の間の肖像画の中に自分の死に顔が見える・・・"というものなんですが、
この噂だけ生徒の目撃情報に一貫性がなくて・・・』
『んーここの噂でアタシが聞いたのは・・・"見る人間によって顔の違う肖像画"じゃなかったか?』
『え?』
自分が聞いた噂と違う。すると、シュラが迷いなく1枚の肖像画を指さした。
『ああ、確かあれだ』
そこにはエンピツで書かれたのだろう、女性の絵。
『なんでも、見る人間の心の闇をうつすとかなんとか。お前にはどう見える?』
『・・・普通の美人の顔に見えますけど、シュラさんは?』
『教えにゃーい♪』
『・・・理不尽でしょ・・・僕は教えたのに・・・!』
『上司の理不尽に耐えるのは、部下の仕事だにゃ君ィ』
『どうせ醜い心の闇が見えたんでしょ』
確かに普通の美人の顔と言った。
けれど、少し怖いような気もしていた。
その絵の少女がいま、不気味に動き出す。
悪魔の顔だ。それが君の本性だよ。
「藤堂・・・ッ」
雪男•••お前も俺と同じ悪魔なのか。よかったな、ずっと憧れてたんだもんな?
次は兄の顔で・・・。
「ち・・・」
悪魔だったのよ、私達も•••!
玲薇までもが。
「「雪男!!」」
「!」
2人の声に呼び戻される。
「起きろ、シュラが迎えに来てんぞ!」
「大丈夫・・・?」
「めずらしいな・・・」
雪男は慌てて携帯で時間を確認する。
「ね、寝すごした・・・!すみません、今支度を・・・(嫌な夢だった。夢と現実の境が曖昧だ・・・)」
何かに蝕まれつつあるのか、それは誰も知らぬ間に取り返しもつかないほど広がっていて、
気付いた時には、もう手遅れかもしれない。