第四話 学園七不思議•中
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苦しく息をするしえみの耳に届く声は、繭子のもの。
《あははっきゅるる、かわいそーだからおしえてあげるけど、あのこ、あんたのことともだちとおもってないよ。
ざんねーん、きゅるきゅるあははっ、うける。あははっともだちとかなけるー》
こんな悪質な言葉を並べられて黙っていられなかった。
「あなたなんか知らないし、あなたも何にも判ってない。消えて」
力強く訴えるしえみの瞳。
「リニュウ、翼で切り離して!」
すぐさま祝詞を唱えながら、玲薇はしえみに手を伸ばす。
「"翼鏡まとえまとえしふうらんてっし!"」
リニュウの翼が鉄のように硬くなり、しえみの手を思いっきり引っ張る玲薇。
しえみと繭子の間に伸びた髪の毛をリニュウが見事に切り裂いていく。転倒する時、しえみの体を受け止める玲薇。
「"ふるえ ゆらゆらふるえ ゆらゆらとふるえ ももちよろず"」
最後に、本体には出雲の攻撃がのしかかった。
「"霊の祓い"!!」
たちまちに、繭子はそこからいなくなった
。倒したのだ。
ホッとする玲薇に、彼女の上にいたままのしえみはハッと我に返る。
「わ、わ、ごめんね!」
「いいの、気にしないで」
えへへと、顔を歪ませながら言う玲薇。
「ありがとう」
「うん」
そしてしえみは出雲にも向き直る。
「神木さん、ありがとう」
「・・・ッ!!」
口を頑なに結んでしまう出雲は、##NAME1 ##を見た。彼女は微笑んで様子を伺っているようだ。
仕方ない、言うなら今だ。
「・・・二度と言わないからよく聞いて」
「?」
「あたしこそ、ありがとう」
「・・・うん!」
「よかった、2人とも」
力尽きたのか、玲薇はふらふらとしえみに寄りかかる。
「えっ!風美夜さん!?」
「もームリ・・・」
すっかり風邪っぴきの治りかけだったの忘れてた。
「玲薇、魔法円貸して。リニュウを返すわよ」
素直に出雲に手渡す。
「申し訳ない・・・」
弱った主に向け、ギラりと目付きを鋭くさせたリニュウは出雲の手によって消された。
「すげーよ、感動した!!」
静かになったこの場所に、歓声と拍手が上がる。
「3人とも、よく頑張りましたね。素晴らしいチームワークでした!」
なぜだろう、雪男に褒められたのに嬉しいのは確かなのに、
男性陣の悪ノリかなんか知らないが女装姿に気を取られ、女子3人は笑い出した。
「あははははは!!」
「り、燐っ何、そのカッコ!」
「準備って、何の準備と思ったら・・・!」
「じょ・・・じょそう・・・!」
笑いを堪えるが、堪えきれずに完全に吹き出している。
「俺、けっこーかわいくね?」
「えっ!?う・・・うん、ムキムキだね!」
しえみの燐への返答に、さらに可笑しくなる。女装に別に拘らなくてよかったのに。
でも、最後はこうやって皆で笑えたのが幸せだ。
その次の日には、すっかり玲薇の体調はよくなっていた。
「は・・・?補習?」
「俺もう行かねーと!悪ぃ、今日弁当なしで!」
慌ただしく出ていく燐。ぽつんと取り残される玲薇。
「ほしゅう・・・」
彼は朝食をちゃんと食べたのだろうか。とりあえず、着替えはすませてあるのでキッチンに向かうことにした。
キッチンには雪男宛に燐が書いた置き手紙がある。
【英語の小テストで0点とったからほしゅういってくるから弁当つくれない】
「0点・・・」
置き手紙を見て苦笑いする玲薇。
「むしろどうやって取るんだろうね・・・?」
「雪男」
彼女が持っている置き手紙を見ながら、いつの間にいたのか雪男が来ていた。
「おはよう」
「おはよう」
「すっかり体調はよくなったみたいだね」
「おかげさまで、ありがとうございました!」
ぺこりと、軽く頭を下げる玲薇。
「うん。僕も早く行かないとなんだけど、玲薇はどうする?」
「んー、私はゆっくり行こうかな」
ふと気になった。だから、聞いてみる。
「ねぇ、雪男」
「ん?」
ずっと最近、2人になることに気まずさがあった。けど、気になってた事を燐がいないいま聞いてみようと思った。
「私達って・・・燐と同じサタンの炎がないかを検診してるんだよね?」
「そう、だけど・・・どうしたの」
玲薇には悟られてないだろうか、少し顔が引きつってしまったこと。
『大丈夫?』なんて心配されても、何て答えたらいいか分からないから。
「大したことじゃないんだけどさ、もし炎が出たらどうなるのかなーて」
雪男にはまだ見られてない、燐からもらったネックレスの不思議な青い光の力。
顔の覚えていない母親の巫女の力が勝っているとして、その力が弱まって炎に変わったらと考えてしまっていた。
雪男がいま持ってる彼女の力を知ったらなんて言うだろう。そういえば、一緒に戦ったことなかったから、
雪男にはネックレスの力を話した事ないかもしれない。検査では正常だとしても、分からない・・・。
お互い秘密をもってることは知らない。
《あははっきゅるる、かわいそーだからおしえてあげるけど、あのこ、あんたのことともだちとおもってないよ。
ざんねーん、きゅるきゅるあははっ、うける。あははっともだちとかなけるー》
こんな悪質な言葉を並べられて黙っていられなかった。
「あなたなんか知らないし、あなたも何にも判ってない。消えて」
力強く訴えるしえみの瞳。
「リニュウ、翼で切り離して!」
すぐさま祝詞を唱えながら、玲薇はしえみに手を伸ばす。
「"翼鏡まとえまとえしふうらんてっし!"」
リニュウの翼が鉄のように硬くなり、しえみの手を思いっきり引っ張る玲薇。
しえみと繭子の間に伸びた髪の毛をリニュウが見事に切り裂いていく。転倒する時、しえみの体を受け止める玲薇。
「"ふるえ ゆらゆらふるえ ゆらゆらとふるえ ももちよろず"」
最後に、本体には出雲の攻撃がのしかかった。
「"霊の祓い"!!」
たちまちに、繭子はそこからいなくなった
。倒したのだ。
ホッとする玲薇に、彼女の上にいたままのしえみはハッと我に返る。
「わ、わ、ごめんね!」
「いいの、気にしないで」
えへへと、顔を歪ませながら言う玲薇。
「ありがとう」
「うん」
そしてしえみは出雲にも向き直る。
「神木さん、ありがとう」
「・・・ッ!!」
口を頑なに結んでしまう出雲は、##NAME1 ##を見た。彼女は微笑んで様子を伺っているようだ。
仕方ない、言うなら今だ。
「・・・二度と言わないからよく聞いて」
「?」
「あたしこそ、ありがとう」
「・・・うん!」
「よかった、2人とも」
力尽きたのか、玲薇はふらふらとしえみに寄りかかる。
「えっ!風美夜さん!?」
「もームリ・・・」
すっかり風邪っぴきの治りかけだったの忘れてた。
「玲薇、魔法円貸して。リニュウを返すわよ」
素直に出雲に手渡す。
「申し訳ない・・・」
弱った主に向け、ギラりと目付きを鋭くさせたリニュウは出雲の手によって消された。
「すげーよ、感動した!!」
静かになったこの場所に、歓声と拍手が上がる。
「3人とも、よく頑張りましたね。素晴らしいチームワークでした!」
なぜだろう、雪男に褒められたのに嬉しいのは確かなのに、
男性陣の悪ノリかなんか知らないが女装姿に気を取られ、女子3人は笑い出した。
「あははははは!!」
「り、燐っ何、そのカッコ!」
「準備って、何の準備と思ったら・・・!」
「じょ・・・じょそう・・・!」
笑いを堪えるが、堪えきれずに完全に吹き出している。
「俺、けっこーかわいくね?」
「えっ!?う・・・うん、ムキムキだね!」
しえみの燐への返答に、さらに可笑しくなる。女装に別に拘らなくてよかったのに。
でも、最後はこうやって皆で笑えたのが幸せだ。
その次の日には、すっかり玲薇の体調はよくなっていた。
「は・・・?補習?」
「俺もう行かねーと!悪ぃ、今日弁当なしで!」
慌ただしく出ていく燐。ぽつんと取り残される玲薇。
「ほしゅう・・・」
彼は朝食をちゃんと食べたのだろうか。とりあえず、着替えはすませてあるのでキッチンに向かうことにした。
キッチンには雪男宛に燐が書いた置き手紙がある。
【英語の小テストで0点とったからほしゅういってくるから弁当つくれない】
「0点・・・」
置き手紙を見て苦笑いする玲薇。
「むしろどうやって取るんだろうね・・・?」
「雪男」
彼女が持っている置き手紙を見ながら、いつの間にいたのか雪男が来ていた。
「おはよう」
「おはよう」
「すっかり体調はよくなったみたいだね」
「おかげさまで、ありがとうございました!」
ぺこりと、軽く頭を下げる玲薇。
「うん。僕も早く行かないとなんだけど、玲薇はどうする?」
「んー、私はゆっくり行こうかな」
ふと気になった。だから、聞いてみる。
「ねぇ、雪男」
「ん?」
ずっと最近、2人になることに気まずさがあった。けど、気になってた事を燐がいないいま聞いてみようと思った。
「私達って・・・燐と同じサタンの炎がないかを検診してるんだよね?」
「そう、だけど・・・どうしたの」
玲薇には悟られてないだろうか、少し顔が引きつってしまったこと。
『大丈夫?』なんて心配されても、何て答えたらいいか分からないから。
「大したことじゃないんだけどさ、もし炎が出たらどうなるのかなーて」
雪男にはまだ見られてない、燐からもらったネックレスの不思議な青い光の力。
顔の覚えていない母親の巫女の力が勝っているとして、その力が弱まって炎に変わったらと考えてしまっていた。
雪男がいま持ってる彼女の力を知ったらなんて言うだろう。そういえば、一緒に戦ったことなかったから、
雪男にはネックレスの力を話した事ないかもしれない。検査では正常だとしても、分からない・・・。
お互い秘密をもってることは知らない。