第四話 学園七不思議•中
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「忍びこむん、夜中やないんですね~残念」
「志摩・・・」
どこまでも飄々な志摩に呆れる勝呂。
「女生徒がいない昼間のうちに決着をつけます。ではまず、杜山さんと神木さんと風美夜さんは先に・・・」
雪男の言葉にハッとする燐。玲薇はいま具合悪い事くらい雪男だって知っているのに・・・。
「おい、雪男!玲薇はいまっ」
「平気だよ、燐!心配してくれてありがとう。そもそも私の責任だし」
「けど・・・」
燐の言葉を遮り、玲薇は出雲としえみの元へ駆け寄る。
「今日役立つか分からないけど、よろしくね」
「まったくも・・・」
「本当に辛かったら言ってね!二ーちゃんがいるから大丈夫だよ!」
心優しく迎え入れてくれる2人には感謝しかない。
きっと雪男はため息ついているだろう。けど、燐と雪男が争うこと無くすんでよかったのだ。
話を続けて、との意味もこめ、玲薇は雪男に見えるように笑顔でオッケーのサインを出す。
雪男は小さく息を吐いてから口を再び開いた。
「話を戻しますが、女子3人が先に6階北のトイレへ。着いたら入口付近で待機していて下さい。
準備が済み次第、僕達も向かいます」
「はい!!」
「"稲荷神に恐み恐み白す 為す所の願いとして成就せずということなし"!!」
出雲が先に白狐を2体召喚した。だが、白狐たちは不機嫌に出雲に怒鳴っている。
《おい、今日は抜穂祭(ぬいぼさい)だったのだぞ、空気読まんか》
《お供えもの食べてる途中だったのに・・・ヒドイよ》
「うるさい!黙ってついて来なさい!」
出雲達のやり取りに苦笑い。しえみは玲薇がリニュウを出さない事に疑問を抱いた。
「あれ?」
「ん?」
玲薇はしえみに見られてることに気づき、彼女の方をみる。
「風美夜さん、リニュウは出さないの?」
「あぁ・・・今回はなんとなく、自信がないわけじゃないんだけどね。でも大丈夫!竜騎士もあるし!」
「そっか」
銃を見せる玲薇に、しえみは彼女は手騎士だけでは無いことを思い出していた。
強気で言った。本当はちょっぴり自信がない。風邪で弱ってるなんてバカみたいだけど・・・。
(大丈夫、熱は下がってるし、しっかりしなくちゃ・・・!)
女子3人の背中を見送ったあと、燐が雪男に聞いた。
「・・・で?俺達はどーすんだ?」
「僕達は、フェレス郷からの指示に従います」
先に6階を目指す玲薇達。
「ここだね!」
しえみがドアにTOILETと書かれた文字を確認しながら指差す。
「うわぁ・・・」
「ここ、ホントにトイレ・・・?」
こんな綺麗な広いトイレを見たことがないしえみと玲薇は感激する。
だって、どっかのお城の高級トイレみたいな場所なのだもの。女子が憧れない訳がない。
「シッ、見なさい」
しかし、ここは見慣れているからか、はたまた性格なのか冷静に周りに目を配っていた出雲が促した。
「!」
「コールタール・・・!!」
異様なまでの数に、何度も思い知らされているこの悪魔がいる時の前兆。
玲薇は身構え、緊張を走らせる。
「お待たせしました!」
すると、入口の壁から雪男の声がした。
「僕達はここに控えています。存分に戦ってください」
「はい」
「・・・わかりました」
頷く玲薇と出雲。
「とりあえず、個室を調べよう!」
しえみの提案で扉をひとつひとつ確かめる3人。
「・・・?」
なぜだかこの扉だけ、押しても引いてもビクともしない。
「杜山さん!出雲!」
2人の名前を呼び、近くに来てと合図する。
「ここだけどうしても開かないの」
「誰か入ってるのかな?」
人の良いしえみが扉をノックしながら中にいるであろう人物に声をかけた。
「すいません!入ってますか?」
「ちょ」
出雲の呼び止めも束の間。
《はーーい》
中から寒気がするほどの冷たい声が響く。
《あたし、あんたきらーい。てんねんぶってんじゃねーよ。かおがかわいければなんでもゆるされるとおもうなよ》
「・・・え?」
「チッ、ええい・・・まどろっこしい!!」
出雲が勢いよく扉を蹴り破った。
《ありえない、しねよぶす》
「「!!」」
背後から聞こえたあの不気味な声に振り返った。
「志摩・・・」
どこまでも飄々な志摩に呆れる勝呂。
「女生徒がいない昼間のうちに決着をつけます。ではまず、杜山さんと神木さんと風美夜さんは先に・・・」
雪男の言葉にハッとする燐。玲薇はいま具合悪い事くらい雪男だって知っているのに・・・。
「おい、雪男!玲薇はいまっ」
「平気だよ、燐!心配してくれてありがとう。そもそも私の責任だし」
「けど・・・」
燐の言葉を遮り、玲薇は出雲としえみの元へ駆け寄る。
「今日役立つか分からないけど、よろしくね」
「まったくも・・・」
「本当に辛かったら言ってね!二ーちゃんがいるから大丈夫だよ!」
心優しく迎え入れてくれる2人には感謝しかない。
きっと雪男はため息ついているだろう。けど、燐と雪男が争うこと無くすんでよかったのだ。
話を続けて、との意味もこめ、玲薇は雪男に見えるように笑顔でオッケーのサインを出す。
雪男は小さく息を吐いてから口を再び開いた。
「話を戻しますが、女子3人が先に6階北のトイレへ。着いたら入口付近で待機していて下さい。
準備が済み次第、僕達も向かいます」
「はい!!」
「"稲荷神に恐み恐み白す 為す所の願いとして成就せずということなし"!!」
出雲が先に白狐を2体召喚した。だが、白狐たちは不機嫌に出雲に怒鳴っている。
《おい、今日は抜穂祭(ぬいぼさい)だったのだぞ、空気読まんか》
《お供えもの食べてる途中だったのに・・・ヒドイよ》
「うるさい!黙ってついて来なさい!」
出雲達のやり取りに苦笑い。しえみは玲薇がリニュウを出さない事に疑問を抱いた。
「あれ?」
「ん?」
玲薇はしえみに見られてることに気づき、彼女の方をみる。
「風美夜さん、リニュウは出さないの?」
「あぁ・・・今回はなんとなく、自信がないわけじゃないんだけどね。でも大丈夫!竜騎士もあるし!」
「そっか」
銃を見せる玲薇に、しえみは彼女は手騎士だけでは無いことを思い出していた。
強気で言った。本当はちょっぴり自信がない。風邪で弱ってるなんてバカみたいだけど・・・。
(大丈夫、熱は下がってるし、しっかりしなくちゃ・・・!)
女子3人の背中を見送ったあと、燐が雪男に聞いた。
「・・・で?俺達はどーすんだ?」
「僕達は、フェレス郷からの指示に従います」
先に6階を目指す玲薇達。
「ここだね!」
しえみがドアにTOILETと書かれた文字を確認しながら指差す。
「うわぁ・・・」
「ここ、ホントにトイレ・・・?」
こんな綺麗な広いトイレを見たことがないしえみと玲薇は感激する。
だって、どっかのお城の高級トイレみたいな場所なのだもの。女子が憧れない訳がない。
「シッ、見なさい」
しかし、ここは見慣れているからか、はたまた性格なのか冷静に周りに目を配っていた出雲が促した。
「!」
「コールタール・・・!!」
異様なまでの数に、何度も思い知らされているこの悪魔がいる時の前兆。
玲薇は身構え、緊張を走らせる。
「お待たせしました!」
すると、入口の壁から雪男の声がした。
「僕達はここに控えています。存分に戦ってください」
「はい」
「・・・わかりました」
頷く玲薇と出雲。
「とりあえず、個室を調べよう!」
しえみの提案で扉をひとつひとつ確かめる3人。
「・・・?」
なぜだかこの扉だけ、押しても引いてもビクともしない。
「杜山さん!出雲!」
2人の名前を呼び、近くに来てと合図する。
「ここだけどうしても開かないの」
「誰か入ってるのかな?」
人の良いしえみが扉をノックしながら中にいるであろう人物に声をかけた。
「すいません!入ってますか?」
「ちょ」
出雲の呼び止めも束の間。
《はーーい》
中から寒気がするほどの冷たい声が響く。
《あたし、あんたきらーい。てんねんぶってんじゃねーよ。かおがかわいければなんでもゆるされるとおもうなよ》
「・・・え?」
「チッ、ええい・・・まどろっこしい!!」
出雲が勢いよく扉を蹴り破った。
《ありえない、しねよぶす》
「「!!」」
背後から聞こえたあの不気味な声に振り返った。