第一話 海神
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
なぜか水着を買わされ、新幹線でついた駅は熱海。
しかし、この有名な地の海にも関わらず誰一人観光客はいない。
よって、正十字きっての貸し切り状態。目の前に繰り広げられた壮大な海に、志摩の感動は抑えられなかった。
「は、あ・・・あ・・・ううっ、海やーーーッ!!!俺はコレを待っとったんや!!夏!!海!!」
「わぁ、志摩さん急に元気にならはったなぁ」
しみじみ言う子猫丸。これは、他の観光客がいなくてよかったと思う。
そんなんで、気にも止めずに志摩は叫ぶ。
「そして・・・」
「ウルサイキモイ、私の半径2m以内近寄るな」
「は、恥ずかしい・・・」
ハッキリ言いきるビキニ姿の出雲の後ろで、モジモジするこれまたビキニ姿の玲薇がいた。
チラッと、燐と目が合うだけでも必要以上に恥ずかしい。
滅多に見せない赤くなる玲薇の顔に、にやけも止まらない。
「に・・・似合ってんじゃねーの?」
「あ、あ、あり、がとう・・・」
いまや一人の女の子に彼氏がいようが、志摩には関係なかった。
ぽろぽろ爽快に涙をこぼし、海に向かってお辞儀する始末。
「海神よ・・・!あざッッしたァァア!!!」
「あれだけゆわれて、ようあんな喜べるな」
「あーゆーとこは、尊敬しますわ」
もう、常連の二人は他人のフリ・・・。
「・・・坊・・・一つ、教えたるわ・・・女の子が水着着てはるちゅーことはや・・・、
ほとんど裸同然っちゅーことなんやで・・・」
「何ゆーてんのや、自分・・・落ちつけや!!」
ほんわかしてる志摩に、イライラを隠せない。
「坊かてほんとは、玲薇ちゃんの水着姿見れて嬉しいくせにー」
「アホぅ、俺はもうとっくに風美夜とはなんもあらへん」
「アラ、諦めん?」
「放っとけ」
子猫丸はやれやれと、二人の間に入る。
「志摩さん、海水浴に来たんやないで。あくまで任務なんやから・・・」
「つーか、しえみ水着着ねーっつってたぞ!」
「え!?」
いつのまに聞いていたのだろうか、燐は。
少し玲薇は嫉妬を覚える。
『しえみ、水着着んのか?』
『き、き、着ないよ!ほとんど裸だもん!』
『あっ、そ・・・』
「・・・って」
「んな殺生な!!裸ええやん!!裸!!」
と、海中メガネに上は半袖下は短パンと、いかに水着ではない格好をした雪男が現れた。
思わずそれを見て、志摩は身を引く。
「うわ、なんアレ。海に来る人のカッコやないで!?」
「雪男!」
燐に呼ばれて顔を向けるも、玲薇
を見ても、雪男は顔を背けた。
二人が付き合う事を認めない。そういった話をしてから、雪男とは不仲なままだった。
「チッ、まだ無視かよ!アイツ・・・京都観光中も感じ悪かったし・・・何だよ」
「疲れてはるんやろ・・・先生ぇは俺らと違て、祓魔師なんやさかい・・・察せや」
気遣って勝呂がそう言うものの、気持ちはスッキリしない。
「私の、せいだ・・・」
落ち込み玲薇の頭を、燐が撫でる。
「お前だけのせいじゃねーよ」
一番身近な人だから、一番気持ちを判ってほしかったから。だから話したのに、逆効果だった・・・。
「やろーども、ちゅーもーく!!」
長らく落ち込んでる場合ではなく、シュラがメガホンを使い指示を出した。
「今回の祓魔対象は、クラーケンだ!!作戦は、観光客を避難させた。
ここ、熱海サンライズビーチにて行う!じゃ、後の説明は情報管理部の佐藤くん、頼むわ」
「はっ、はい!」
シュラから投げ渡され、メガホンを受け取る。
「太平洋沖で、遠洋漁業船が沈没する事故が発生しました。ほどなく第三管区、海洋保安部のソナーが、
巨大な謎の物体を探知・・・。海洋保安庁から正十字騎士團へ正式なデータの分析依頼があり、
早朝、正十字騎士團はこれをクラーケンと断定しました。食人性のクラーケンを誘き寄せるために、
一時間程前から"人間の血"を相模湾沖に、散布しています。輸血によるものです、あしからず。
現在クラーケンは、熱海サンライズビーチに接近中です」
「はい、ありがとー」
シュラは再びメガホンを奪い返しつつ言う。
「作戦はとくにないが、中二級以上の者はクラーケン担当。中二級未満及び候補生は、
クラーケンの吸盤から排出されるスキッド掃除を担当する。
・・・っちゅーワケで、それまではバカンス気分でいてよし!以上、解散!」
しかし、この有名な地の海にも関わらず誰一人観光客はいない。
よって、正十字きっての貸し切り状態。目の前に繰り広げられた壮大な海に、志摩の感動は抑えられなかった。
「は、あ・・・あ・・・ううっ、海やーーーッ!!!俺はコレを待っとったんや!!夏!!海!!」
「わぁ、志摩さん急に元気にならはったなぁ」
しみじみ言う子猫丸。これは、他の観光客がいなくてよかったと思う。
そんなんで、気にも止めずに志摩は叫ぶ。
「そして・・・」
「ウルサイキモイ、私の半径2m以内近寄るな」
「は、恥ずかしい・・・」
ハッキリ言いきるビキニ姿の出雲の後ろで、モジモジするこれまたビキニ姿の玲薇がいた。
チラッと、燐と目が合うだけでも必要以上に恥ずかしい。
滅多に見せない赤くなる玲薇の顔に、にやけも止まらない。
「に・・・似合ってんじゃねーの?」
「あ、あ、あり、がとう・・・」
いまや一人の女の子に彼氏がいようが、志摩には関係なかった。
ぽろぽろ爽快に涙をこぼし、海に向かってお辞儀する始末。
「海神よ・・・!あざッッしたァァア!!!」
「あれだけゆわれて、ようあんな喜べるな」
「あーゆーとこは、尊敬しますわ」
もう、常連の二人は他人のフリ・・・。
「・・・坊・・・一つ、教えたるわ・・・女の子が水着着てはるちゅーことはや・・・、
ほとんど裸同然っちゅーことなんやで・・・」
「何ゆーてんのや、自分・・・落ちつけや!!」
ほんわかしてる志摩に、イライラを隠せない。
「坊かてほんとは、玲薇ちゃんの水着姿見れて嬉しいくせにー」
「アホぅ、俺はもうとっくに風美夜とはなんもあらへん」
「アラ、諦めん?」
「放っとけ」
子猫丸はやれやれと、二人の間に入る。
「志摩さん、海水浴に来たんやないで。あくまで任務なんやから・・・」
「つーか、しえみ水着着ねーっつってたぞ!」
「え!?」
いつのまに聞いていたのだろうか、燐は。
少し玲薇は嫉妬を覚える。
『しえみ、水着着んのか?』
『き、き、着ないよ!ほとんど裸だもん!』
『あっ、そ・・・』
「・・・って」
「んな殺生な!!裸ええやん!!裸!!」
と、海中メガネに上は半袖下は短パンと、いかに水着ではない格好をした雪男が現れた。
思わずそれを見て、志摩は身を引く。
「うわ、なんアレ。海に来る人のカッコやないで!?」
「雪男!」
燐に呼ばれて顔を向けるも、玲薇
を見ても、雪男は顔を背けた。
二人が付き合う事を認めない。そういった話をしてから、雪男とは不仲なままだった。
「チッ、まだ無視かよ!アイツ・・・京都観光中も感じ悪かったし・・・何だよ」
「疲れてはるんやろ・・・先生ぇは俺らと違て、祓魔師なんやさかい・・・察せや」
気遣って勝呂がそう言うものの、気持ちはスッキリしない。
「私の、せいだ・・・」
落ち込み玲薇の頭を、燐が撫でる。
「お前だけのせいじゃねーよ」
一番身近な人だから、一番気持ちを判ってほしかったから。だから話したのに、逆効果だった・・・。
「やろーども、ちゅーもーく!!」
長らく落ち込んでる場合ではなく、シュラがメガホンを使い指示を出した。
「今回の祓魔対象は、クラーケンだ!!作戦は、観光客を避難させた。
ここ、熱海サンライズビーチにて行う!じゃ、後の説明は情報管理部の佐藤くん、頼むわ」
「はっ、はい!」
シュラから投げ渡され、メガホンを受け取る。
「太平洋沖で、遠洋漁業船が沈没する事故が発生しました。ほどなく第三管区、海洋保安部のソナーが、
巨大な謎の物体を探知・・・。海洋保安庁から正十字騎士團へ正式なデータの分析依頼があり、
早朝、正十字騎士團はこれをクラーケンと断定しました。食人性のクラーケンを誘き寄せるために、
一時間程前から"人間の血"を相模湾沖に、散布しています。輸血によるものです、あしからず。
現在クラーケンは、熱海サンライズビーチに接近中です」
「はい、ありがとー」
シュラは再びメガホンを奪い返しつつ言う。
「作戦はとくにないが、中二級以上の者はクラーケン担当。中二級未満及び候補生は、
クラーケンの吸盤から排出されるスキッド掃除を担当する。
・・・っちゅーワケで、それまではバカンス気分でいてよし!以上、解散!」