第三話 学園七不思議•前
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「さて皆さん、最近"学園七不思議"が流行っているのをご存じですか?」
「!」
ハッとする玲薇。
七不思議・・・確か朴が話してくれていた。
「あー、女子が盛り上がっとるなー」
「確かに最近、よお話聞きますねぇ」
雪男が続ける。
「皆さんには、その七不思議の噂の『もと』になっている悪魔とこれから戦ってもらいます」
(・・・!やっぱり悪魔なんだ)
それはそれでいいが、七つものいる悪魔を全部自分たちだけで戦えるのだろうか。
「どう作戦を立てて、どう戦うのか。僕は見守りますが、基本口は挟みません。
すべて皆さんだけで協力してやるようにとの支部長命令です。では、七不思議のリストを配ります。
これは現在、よく語られているものをリストアップしています。そして、今から戦ってもらうのは、
一番目の"真夜中に学園を彷徨う白無垢"。白無垢に関しての情報ですが、花嫁姿の霊で、
真夜中、自分の姿に気づいた男性に遅いかかるということ。近くに女性がいると姿を現さないことが判っています。
ここ二週間で、十二件の被害が」
「!!」
ハッと出雲が何かの気配に気づいたのか、リストから顔を上げる。
「あれ!白無垢・・・!?」
彼女が指をさす方を見ると、確かに霊らしきものが浮いているのが見えた。
「現れましたね。では、これより任務開始です」
「え!?もう?」
何もアドバイス一つなく、自分たちに全てを任された。
「チームワークを忘れずに、始め!」
霊に向かう前に、みんなで輪になり作戦を立てる。
「よ・・・よし、ひとまずこの任務、女子は見学でええな?」
男性にしか姿を見せないというのなら仕方ない、ここは勝呂の作戦に女子の3人は頷く。
「相手は霊や」
知識豊富な彼が場を仕切り始める。
「霊祓いで一番有効なんは詠唱や。白無垢の花嫁って事は神前式か仏前式か判らんが・・・、
祝詞か経か、どっちかが有効やろ!詠唱騎士志望の俺と猫と志摩で祝詞か経か、片っぱしから唱える」
「えーッ」
あからさまに志摩は嫌そうだ。
そんな志摩の横で、燐は張り切って言う。
「じゃあ俺はシロムクを引きつけて、詠唱時間を稼ぐ!!」
「!頼むわ」
ふと、何も言わない宝に、勝呂が訊ねる。
「・・・そういや、宝は手騎士志望やったな。どんな使い魔使てるんや?」
「・・・・・」
宝本人は応えようとしない。代わりに、パペット人形のうさぎが言った。
「ウルセェ、話しかけんじゃねぇ。勝手にやってろガキ共が!」
彼の物言いに、勝呂は今にも拳を上げそうな勢いに、子猫丸がフォローする。
「坊!!抑えて抑えて・・・」
素性の分らない宝は、結局そのまま放置された。
「行くで!!」
「おうッ」
意気込む男子陣に、女子は物陰でハラハラしながら様子を見守る。
先手は、燐が白無垢に話かけることで動き出した。
「お姉さん、コンバンワ」
《アラ・・・アタイが見えるの?まぁ♡カワイイボーイ!!》
振り返った白無垢の正体を見て、唖然とする一同。
花嫁姿だというので、その霊は少女かと思いきや想像を遥かに超えていた。
どう切り出していいか判らない京都の3人をよそに、燐が白無垢を見て言う。
「・・・え、オカマ?」
(((真っ直ぐツッコンだーー!!!)))
《ンモぉ、イヤダあ!!そんな単純な話じゃないのよ!!》
実体があるかのように、燐はそのオカマの霊に背中を叩かれる。
「いってぇ」
そのまま自然な成り行きで、霊の話を聞いてしまった。
《アタイ、生前は女の子の心持ってる事隠してきたわ。お人形遊びがしたくても、
女の子の服が着たくても、男の子のフリして生きてきたのよ。そしてそのまま死んでしまったの・・・。
でも、自分を偽ったままじゃ死んでも死にきれなかった・・・!!今こそ本当のアタイを解放する時だって・・・、
アタイ、オカマだって!!》
自分でよく、自分の事を判ってるようだ。
「オカマなんじゃねーか」
《と、いうワケで》
オカマの霊はガシッと、燐の両肩を掴み唇を尖らせる。
《チューさせて頂戴♡♡♡》
「!」
ハッとする玲薇。
七不思議・・・確か朴が話してくれていた。
「あー、女子が盛り上がっとるなー」
「確かに最近、よお話聞きますねぇ」
雪男が続ける。
「皆さんには、その七不思議の噂の『もと』になっている悪魔とこれから戦ってもらいます」
(・・・!やっぱり悪魔なんだ)
それはそれでいいが、七つものいる悪魔を全部自分たちだけで戦えるのだろうか。
「どう作戦を立てて、どう戦うのか。僕は見守りますが、基本口は挟みません。
すべて皆さんだけで協力してやるようにとの支部長命令です。では、七不思議のリストを配ります。
これは現在、よく語られているものをリストアップしています。そして、今から戦ってもらうのは、
一番目の"真夜中に学園を彷徨う白無垢"。白無垢に関しての情報ですが、花嫁姿の霊で、
真夜中、自分の姿に気づいた男性に遅いかかるということ。近くに女性がいると姿を現さないことが判っています。
ここ二週間で、十二件の被害が」
「!!」
ハッと出雲が何かの気配に気づいたのか、リストから顔を上げる。
「あれ!白無垢・・・!?」
彼女が指をさす方を見ると、確かに霊らしきものが浮いているのが見えた。
「現れましたね。では、これより任務開始です」
「え!?もう?」
何もアドバイス一つなく、自分たちに全てを任された。
「チームワークを忘れずに、始め!」
霊に向かう前に、みんなで輪になり作戦を立てる。
「よ・・・よし、ひとまずこの任務、女子は見学でええな?」
男性にしか姿を見せないというのなら仕方ない、ここは勝呂の作戦に女子の3人は頷く。
「相手は霊や」
知識豊富な彼が場を仕切り始める。
「霊祓いで一番有効なんは詠唱や。白無垢の花嫁って事は神前式か仏前式か判らんが・・・、
祝詞か経か、どっちかが有効やろ!詠唱騎士志望の俺と猫と志摩で祝詞か経か、片っぱしから唱える」
「えーッ」
あからさまに志摩は嫌そうだ。
そんな志摩の横で、燐は張り切って言う。
「じゃあ俺はシロムクを引きつけて、詠唱時間を稼ぐ!!」
「!頼むわ」
ふと、何も言わない宝に、勝呂が訊ねる。
「・・・そういや、宝は手騎士志望やったな。どんな使い魔使てるんや?」
「・・・・・」
宝本人は応えようとしない。代わりに、パペット人形のうさぎが言った。
「ウルセェ、話しかけんじゃねぇ。勝手にやってろガキ共が!」
彼の物言いに、勝呂は今にも拳を上げそうな勢いに、子猫丸がフォローする。
「坊!!抑えて抑えて・・・」
素性の分らない宝は、結局そのまま放置された。
「行くで!!」
「おうッ」
意気込む男子陣に、女子は物陰でハラハラしながら様子を見守る。
先手は、燐が白無垢に話かけることで動き出した。
「お姉さん、コンバンワ」
《アラ・・・アタイが見えるの?まぁ♡カワイイボーイ!!》
振り返った白無垢の正体を見て、唖然とする一同。
花嫁姿だというので、その霊は少女かと思いきや想像を遥かに超えていた。
どう切り出していいか判らない京都の3人をよそに、燐が白無垢を見て言う。
「・・・え、オカマ?」
(((真っ直ぐツッコンだーー!!!)))
《ンモぉ、イヤダあ!!そんな単純な話じゃないのよ!!》
実体があるかのように、燐はそのオカマの霊に背中を叩かれる。
「いってぇ」
そのまま自然な成り行きで、霊の話を聞いてしまった。
《アタイ、生前は女の子の心持ってる事隠してきたわ。お人形遊びがしたくても、
女の子の服が着たくても、男の子のフリして生きてきたのよ。そしてそのまま死んでしまったの・・・。
でも、自分を偽ったままじゃ死んでも死にきれなかった・・・!!今こそ本当のアタイを解放する時だって・・・、
アタイ、オカマだって!!》
自分でよく、自分の事を判ってるようだ。
「オカマなんじゃねーか」
《と、いうワケで》
オカマの霊はガシッと、燐の両肩を掴み唇を尖らせる。
《チューさせて頂戴♡♡♡》