第十七話 雪の果て
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目の前の光景に、思い出す冷たい雪男の視線に、玲薇は動けずにいる。
「・・・・・・玲薇ちゃん、俺何やられた?」
雪男の体術によって、志摩は雪の上に転がっていた。
「・・・雪男っ」
追わなくちゃ。
「あ、玲薇ちゃん・・・!俺見捨てんで・・・!」
だが、志摩の声は空を切るだけだった。
勝呂の言葉に、唖然としている。
「・・・ど、どーゆことよ・・・」
やっと振り絞って出せた言葉が、それだ。ハッと、勝呂は我に返る。
「風美夜さんが作られたって、どーゆう意味ですか?」
子猫丸も、首を傾げけ問いかける。
「あ・・・いや、スマン。何もない。ライトニングの調査内容と交ざった」
「ふざけないで!何?何を隠してるの?」
自らややこしい話に持っていってしまった。でもダメだ、言ったら彼女の全てを終わらせてしまう気がするから。
「なんもあらへん・・・!!忘れろ!」
強い口調で、言い放った。
「雪男、どこ?どこ行ったの」
そんなに距離が離れていないハズなのに、雪のせいで視界が悪いせいか見失ってしまう。
そうとなれば仕方ない。ちんたら走るより、上から飛んで捜した方がよっぽど早い。
「"気高き気高き雄飛の眼前我の血承け入れ、その力干渉せよ"!!」
リニュウを呼び付け、従わせる。
《心が隙だらけだ・・・!よくそんな状態で呼んだな・・・!》
「いいから、早く乗せて!雪男を捜すのっ」
《ちっ・・・》
首相官邸 記者会見室には、SPとしてシュラをお供につれているメフィストがいた。
今から政府、内閣総理大臣から直々に、昨夜の池袋にて大規模な爆発事故の原因を発表される。
「えー、ただいまから全人内閣総理大臣の記者会見を行います。
総理に続いて正十字騎士團日本支部長からの説明もございます。
皆様のご質問は、そののちに頂戴いたします。それでは総理、ご発言よろしくお願いします」
「はい。昨夜池袋にて、大規模な爆発事故がありました。現在、判っている範囲で死者10名・・・。
会見が遅れてしまったこと、それには理由があります。国民の皆さんに、じゅうだいなご報告をするためです。
心してお聞きください。今回の事件は、反社会的生物によるものです。日本政府は、反社会的生物の存在を認知します!!」
反社会的生物=全国民に、悪魔の存在を認めさせたのだ。
「つまりそれは、「悪魔」の存在を認知されるという事ですか」
「・・・場合によっては、そういった見方も出来なくはない・・・かと」
近場で話を聞いているメフィストは、必死に笑いを堪えたていた。そんなメフィストは鳴り響く電話に出る。
「ハイ☆志摩くん、今とてもいいところなんですよね」
「あー、お忙しいとこスンマセン、ご報告です。奥村先生がいよいよヤバイです。
ちょっと声かけたら、えらい強くて。アレがサタンの力なんですか?」
「奥村先生は幼少から、一通りの体術を学ばれてますし、貴方が鍛錬不足なのでは?」
「とにかく見失いまして。捜しますが、そちらでも気をつけてもらえます?」
「判りました。どうやら私の出番のようなので、切ります☆」
志摩の声を最後ムシして電話を切る。
そして、それと同時刻、メフィストの背後には雪男がいた。
「・・・奥村先生。どうやってここまで入られました?」
雪男が見せたのは、祓魔師だということを証明する身分証だ。
「どうとでもなる」
警備の人にそれを見せ、嘘の一言や二言乗せれば容易だ。
「知ってるんだろ?何もかも」
「何のお話ですか?」
呆れ半分なのか、メフィストは身体を壁に預け腕を組みもの動じることはない。
「この目のことだ!!見ろ!!」
雪男の両目、より強く青く光を見せる左目。
「やあ美しい。サタンの色だ」
迷う事無くハッキリ告げられるサタンという言葉。
「どうなってるんだ・・・?僕は・・・兄と同じ炎を継いでいるのか!?答えろ!!」
「お断りします」
答えない。メフィストも獅郎も、誰も答えを、行くべき道を示してくれる者は誰もいない。
裏で言い合っていても、表では続いている記者会見。
「続いて、正十字騎士團日本支部からヨハン・ファウスト支部長、ご説明よろしくお願いします」
「おっと、本当の出番だ。私は、子供の自分探しに付き合うほど、ヒマではないのでね」
舞台に立てば、いつものキラキラした表情をみせるメフィスト。
「こんにちは、記者の皆さん。私、正十字騎士團日本支部長、ヨハン・ファウストと申します。初めまして!!」
陽気な彼の態度に、シュラはため息を吐く。
「今から皆さんに、先ほど総理がお話された反社会的生物(笑)について、
専門家的立ち位置から補足説明をさせていただこうと思います」
その時、シュラは見てしまった。メフィストに銃を向けている彼を。
(は?雪男??)
真正面で話をしていたメフィストの額のど真ん中に、銃弾がめり込んだ。
「・・・・・・玲薇ちゃん、俺何やられた?」
雪男の体術によって、志摩は雪の上に転がっていた。
「・・・雪男っ」
追わなくちゃ。
「あ、玲薇ちゃん・・・!俺見捨てんで・・・!」
だが、志摩の声は空を切るだけだった。
勝呂の言葉に、唖然としている。
「・・・ど、どーゆことよ・・・」
やっと振り絞って出せた言葉が、それだ。ハッと、勝呂は我に返る。
「風美夜さんが作られたって、どーゆう意味ですか?」
子猫丸も、首を傾げけ問いかける。
「あ・・・いや、スマン。何もない。ライトニングの調査内容と交ざった」
「ふざけないで!何?何を隠してるの?」
自らややこしい話に持っていってしまった。でもダメだ、言ったら彼女の全てを終わらせてしまう気がするから。
「なんもあらへん・・・!!忘れろ!」
強い口調で、言い放った。
「雪男、どこ?どこ行ったの」
そんなに距離が離れていないハズなのに、雪のせいで視界が悪いせいか見失ってしまう。
そうとなれば仕方ない。ちんたら走るより、上から飛んで捜した方がよっぽど早い。
「"気高き気高き雄飛の眼前我の血承け入れ、その力干渉せよ"!!」
リニュウを呼び付け、従わせる。
《心が隙だらけだ・・・!よくそんな状態で呼んだな・・・!》
「いいから、早く乗せて!雪男を捜すのっ」
《ちっ・・・》
首相官邸 記者会見室には、SPとしてシュラをお供につれているメフィストがいた。
今から政府、内閣総理大臣から直々に、昨夜の池袋にて大規模な爆発事故の原因を発表される。
「えー、ただいまから全人内閣総理大臣の記者会見を行います。
総理に続いて正十字騎士團日本支部長からの説明もございます。
皆様のご質問は、そののちに頂戴いたします。それでは総理、ご発言よろしくお願いします」
「はい。昨夜池袋にて、大規模な爆発事故がありました。現在、判っている範囲で死者10名・・・。
会見が遅れてしまったこと、それには理由があります。国民の皆さんに、じゅうだいなご報告をするためです。
心してお聞きください。今回の事件は、反社会的生物によるものです。日本政府は、反社会的生物の存在を認知します!!」
反社会的生物=全国民に、悪魔の存在を認めさせたのだ。
「つまりそれは、「悪魔」の存在を認知されるという事ですか」
「・・・場合によっては、そういった見方も出来なくはない・・・かと」
近場で話を聞いているメフィストは、必死に笑いを堪えたていた。そんなメフィストは鳴り響く電話に出る。
「ハイ☆志摩くん、今とてもいいところなんですよね」
「あー、お忙しいとこスンマセン、ご報告です。奥村先生がいよいよヤバイです。
ちょっと声かけたら、えらい強くて。アレがサタンの力なんですか?」
「奥村先生は幼少から、一通りの体術を学ばれてますし、貴方が鍛錬不足なのでは?」
「とにかく見失いまして。捜しますが、そちらでも気をつけてもらえます?」
「判りました。どうやら私の出番のようなので、切ります☆」
志摩の声を最後ムシして電話を切る。
そして、それと同時刻、メフィストの背後には雪男がいた。
「・・・奥村先生。どうやってここまで入られました?」
雪男が見せたのは、祓魔師だということを証明する身分証だ。
「どうとでもなる」
警備の人にそれを見せ、嘘の一言や二言乗せれば容易だ。
「知ってるんだろ?何もかも」
「何のお話ですか?」
呆れ半分なのか、メフィストは身体を壁に預け腕を組みもの動じることはない。
「この目のことだ!!見ろ!!」
雪男の両目、より強く青く光を見せる左目。
「やあ美しい。サタンの色だ」
迷う事無くハッキリ告げられるサタンという言葉。
「どうなってるんだ・・・?僕は・・・兄と同じ炎を継いでいるのか!?答えろ!!」
「お断りします」
答えない。メフィストも獅郎も、誰も答えを、行くべき道を示してくれる者は誰もいない。
裏で言い合っていても、表では続いている記者会見。
「続いて、正十字騎士團日本支部からヨハン・ファウスト支部長、ご説明よろしくお願いします」
「おっと、本当の出番だ。私は、子供の自分探しに付き合うほど、ヒマではないのでね」
舞台に立てば、いつものキラキラした表情をみせるメフィスト。
「こんにちは、記者の皆さん。私、正十字騎士團日本支部長、ヨハン・ファウストと申します。初めまして!!」
陽気な彼の態度に、シュラはため息を吐く。
「今から皆さんに、先ほど総理がお話された反社会的生物(笑)について、
専門家的立ち位置から補足説明をさせていただこうと思います」
その時、シュラは見てしまった。メフィストに銃を向けている彼を。
(は?雪男??)
真正面で話をしていたメフィストの額のど真ん中に、銃弾がめり込んだ。