第十五話 ハッピーメリクリバースデー
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「じゃ、またね〜」
「お休みー!」
寮の玄関で止まり、しえみが抱えている袋をおろす。
「あっ、忘れてた。私、皆にプレゼントが。昨日摘んだからまだ生だけど・・・四つ葉のクローバー・・・」
そう言ってみんなにくれたのはストラップになっているものだった。
「魔除け!きっとこれから役に立つと思って。みんな、試験頑張ってね!」
「何だ、コレ・・・コ、コンジョーの別れかよ!?」
「えっ」
我慢の限界か、燐の言葉の勢いが止まらない。
「お前がいいなら別にいいって思おうと思ってたけど、やっぱナシだ。急に何でだよ!!
あんだけ祓魔師になりてーつってたのに・・・しっ、死ぬのかよ!?」
まさかの発言に、逆にしえみが青ざめる。
「し?死なないよ!?」
落ち着き、しえみが話してくれる。
「・・・・・・・・理由が言えなくてゴメン・・・!」
「「「!」」」
「でも、死んだりいなくなったりしない。ちゃんとここにいるよ!
みんなのそばで戦えなくても、祓魔屋から備品や薬草でサポートするから!」
しえみのことは複雑な気持ちのまま、それぞれ帰路に向かう。一体、何が彼女をあそこまで変えてしまったのだろう。
残った洗い物の片付けをしながら燐もしえみを心配するが、いくら待っても時が解決するのを待つのみだ。
話を明るい話題に切り替える。クリスマスパーティーは、今まで以上の思い出ともいえる出来事だった。
やはり皆と一緒にいるのが一番いいのだ。
「楽しかったな!最初の事件がヤバかったけど!」
「疲れたよ・・・」
ため息をつき、雪男は肩を落とす。
「けどホント、大事にならなくてよかったよね」
火事にでもなったら、それこそシャレにならない。
「だな」
「うーい」
酔っ払った第三者の声のほうをみると、サンタの姿をしたままのシュラが顔を出す。
「お前ら、まだ起きてたの・・・久々、飲みすぎちった〜水おくれ〜」
「シュラさん」
「シュラ!こんな時間で、帰んなくて大丈夫か?」
「どーせアタシ、ここに住んでるし」
「!?」
「へっ!?そーなの??」
「アタシは二階に間借りしてるんだ〜」
呆然とする燐と玲薇。今までそんな気配、まったくなかったぞ。
(あ、危なかった〜!)
注・色んな意味で。
そんな反応に、雪男が首をかしげる。
「二人とも、知らなかったの?」
「知らない!」
「知らねーよ!!」
見事、燐と声がかぶる。
「そっか。お前らも、もう16歳か。折角こんなカッコしてるし、シュラちゃんサンタから、
お前らに何かプレゼントしてやろっかにゃ〜?」
「「えっ」」
「・・・・・・・・」
顔を真っ赤にする燐と雪男に、玲薇は押し黙る。
「いや、エロいやつじゃねーからな?」
すぐさまそこはちゃんと否定するシュラ。
「アタシさ、燐と雪男の母親に会ったことがあるんだ」
「・・・・・・・・」
それだけでも凄いことなのに。二人からしてみれば喜ばしいことなのに。
「一回だけだけど。ユリ・エギンだったっけ」
「・・・・・ッ、本当ですか!!何で知ってるんです!?どうして今まで・・・」
過敏に反応するのは雪男だ。
「え?いや、そんな大した話じゃねーぞ。小さい頃会っただけで・・・。前までずっと"嫌な記憶"だと思ってたけど。
もう話してもいっかって気になったんだ。どうだ、聞くか?」
「勿論!直接母に会った人の話は貴重だ」
「ごめんなさい。もう遅いから、先に寝てるね」
「玲薇!?」
燐の声に振り向きもせず、玲薇はさっさと寝室に急ぐ。
「・・・アタシ、余計な事いったかにゃ?」
「シュラさんは悪くありませんよ」
「なぁ、アイツの母ちゃんには会ったことねーの?」
「う〜ん、どうだかなぁ・・・?」
「・・・そっか」
悩むところを見ると、見覚えはないのだろう。それなら、自分たちは素直に話を聞いた方がいいかもしれない。
言い様のない不安もあったが、とりあえず燐もシュラの話を聞くことに。
嫌だった、話を聞くのが怖かった。二人にはちゃんと母の存在を知る人がいてくれていた。
それは本当は嬉しいハズなのに、一緒に喜べなかった。じゃあ自分は何なのか、どうやってこの世界に生まれたのか。
「っ・・・もう、嫌・・・」
二段ベッドになっている、燐と同じベッドの上の段の自分の布団にうずくまった。
「お休みー!」
寮の玄関で止まり、しえみが抱えている袋をおろす。
「あっ、忘れてた。私、皆にプレゼントが。昨日摘んだからまだ生だけど・・・四つ葉のクローバー・・・」
そう言ってみんなにくれたのはストラップになっているものだった。
「魔除け!きっとこれから役に立つと思って。みんな、試験頑張ってね!」
「何だ、コレ・・・コ、コンジョーの別れかよ!?」
「えっ」
我慢の限界か、燐の言葉の勢いが止まらない。
「お前がいいなら別にいいって思おうと思ってたけど、やっぱナシだ。急に何でだよ!!
あんだけ祓魔師になりてーつってたのに・・・しっ、死ぬのかよ!?」
まさかの発言に、逆にしえみが青ざめる。
「し?死なないよ!?」
落ち着き、しえみが話してくれる。
「・・・・・・・・理由が言えなくてゴメン・・・!」
「「「!」」」
「でも、死んだりいなくなったりしない。ちゃんとここにいるよ!
みんなのそばで戦えなくても、祓魔屋から備品や薬草でサポートするから!」
しえみのことは複雑な気持ちのまま、それぞれ帰路に向かう。一体、何が彼女をあそこまで変えてしまったのだろう。
残った洗い物の片付けをしながら燐もしえみを心配するが、いくら待っても時が解決するのを待つのみだ。
話を明るい話題に切り替える。クリスマスパーティーは、今まで以上の思い出ともいえる出来事だった。
やはり皆と一緒にいるのが一番いいのだ。
「楽しかったな!最初の事件がヤバかったけど!」
「疲れたよ・・・」
ため息をつき、雪男は肩を落とす。
「けどホント、大事にならなくてよかったよね」
火事にでもなったら、それこそシャレにならない。
「だな」
「うーい」
酔っ払った第三者の声のほうをみると、サンタの姿をしたままのシュラが顔を出す。
「お前ら、まだ起きてたの・・・久々、飲みすぎちった〜水おくれ〜」
「シュラさん」
「シュラ!こんな時間で、帰んなくて大丈夫か?」
「どーせアタシ、ここに住んでるし」
「!?」
「へっ!?そーなの??」
「アタシは二階に間借りしてるんだ〜」
呆然とする燐と玲薇。今までそんな気配、まったくなかったぞ。
(あ、危なかった〜!)
注・色んな意味で。
そんな反応に、雪男が首をかしげる。
「二人とも、知らなかったの?」
「知らない!」
「知らねーよ!!」
見事、燐と声がかぶる。
「そっか。お前らも、もう16歳か。折角こんなカッコしてるし、シュラちゃんサンタから、
お前らに何かプレゼントしてやろっかにゃ〜?」
「「えっ」」
「・・・・・・・・」
顔を真っ赤にする燐と雪男に、玲薇は押し黙る。
「いや、エロいやつじゃねーからな?」
すぐさまそこはちゃんと否定するシュラ。
「アタシさ、燐と雪男の母親に会ったことがあるんだ」
「・・・・・・・・」
それだけでも凄いことなのに。二人からしてみれば喜ばしいことなのに。
「一回だけだけど。ユリ・エギンだったっけ」
「・・・・・ッ、本当ですか!!何で知ってるんです!?どうして今まで・・・」
過敏に反応するのは雪男だ。
「え?いや、そんな大した話じゃねーぞ。小さい頃会っただけで・・・。前までずっと"嫌な記憶"だと思ってたけど。
もう話してもいっかって気になったんだ。どうだ、聞くか?」
「勿論!直接母に会った人の話は貴重だ」
「ごめんなさい。もう遅いから、先に寝てるね」
「玲薇!?」
燐の声に振り向きもせず、玲薇はさっさと寝室に急ぐ。
「・・・アタシ、余計な事いったかにゃ?」
「シュラさんは悪くありませんよ」
「なぁ、アイツの母ちゃんには会ったことねーの?」
「う〜ん、どうだかなぁ・・・?」
「・・・そっか」
悩むところを見ると、見覚えはないのだろう。それなら、自分たちは素直に話を聞いた方がいいかもしれない。
言い様のない不安もあったが、とりあえず燐もシュラの話を聞くことに。
嫌だった、話を聞くのが怖かった。二人にはちゃんと母の存在を知る人がいてくれていた。
それは本当は嬉しいハズなのに、一緒に喜べなかった。じゃあ自分は何なのか、どうやってこの世界に生まれたのか。
「っ・・・もう、嫌・・・」
二段ベッドになっている、燐と同じベッドの上の段の自分の布団にうずくまった。