第十六話 A組vsB組
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「ポインターにもまだ気付いてないっぽい」
上鳴がグラスで宍田の位置を常に確認している。
「問題は、他の二人だな。どこにいるか・・・」
「そこ探るより、宍田をやれる時にやった方がいいっしょ!あの鼻とパワーはやべェ、
つーか梅雨ちゃん大丈夫?ぶっとばされてたけど」
「なんとか受け身を取れたけど・・・まともにやり合ったら敵わないわね」
B組もまた、状況を伺うべく塩崎のツルが辺りを巡る。
「位置を!黙示録の獣よ!」
匂いで判断できる宍田に言う。
「十時十二時二時、扇状に展開!全員地上を走り接近中。あと、その呼び方やめて頂きたい!私「ジェボーダン」!」
「3人とも接近て、位置バレてるよな・・・そんなサーチ"個性"向こうにいたか?」
首をかしげ考える鱗だが、ハッと宍田を見て目を見開く。
「・・・おい、黙示録おまえ・・・ホラ!!何かついてる!」
「ム?」
「・・・たしかこれは、上鳴の・・・」
「一人捕獲」
そういった瞬間、塩崎が一気にツルを引く。同じ匂いの為、誰が捕まったか把握できない状態だが。
B組の3人の前に現れたのは、最も警戒されていた上鳴電気だ。
「ハイ正解はずれクジー!3人ご一緒ォ!?仲良く痺れ-・・・な!?」
攻撃する前に、大量のツルが上鳴を捕まえ、さらに塩崎は用心を重ね自身の周りにもツルで盾を作る。
塩崎・・・彼女の髪の毛のツルの活用は、とても凄い。歌恋にとっても、彼女の戦い方は参考になる。
「なんつって(ポインターとの距離が10メートル以内なら、俺の電気は・・・一直線)」
しかし、出し抜き出し抜かされるお互いの攻防。鱗の鱗銃で、宍田についていたポインターを破壊された。
「はああー!?」
「っブねえ、ツルだ!"早くツル張り直せ"!」
「ええ、宍田さん。位置を・・・」
だが、塩崎は固まる。そう、先ほどのツルの張り直しの言葉を言ったのは鱗ではなく、
ボイスチェンジで声を変えた心操の仕業だ。固まって動けなくなった塩崎。
疑心暗鬼になりかけている宍田は、鱗とのコミュニケーションが上手くいかなくなってしまっていた。
お互い会話すれば、いつどこで心操の洗脳にかかるか、B組はもう分からなくなっている。
宍田と鱗が反対方面、宍田は何かA組の匂いに気付いたのか向かい、鱗は塩崎救出の為鱗銃でツルを切った。
「よいっしょっ」
その隙をついた蛙吹か、舌で塩崎を持ち上げ高台に上げたのだ。鱗銃を蛙吹に向けるが当たらない。
コミュニケーション不足になっているB組は、もうA組の敵ではない。
匂いで心操の位置を捕らえた宍田は、待ち構えていた心操のもう一つの技、捕縛布で鉄槌を下される。
(これしきで倒れる程、敵は緩くないですぞ!!)
「避けろォオ、黙示録ゥ!!」
(洗脳にはもうかかりませんぞ。一対一なら、あなたは・・・ん?黙示録・・・!?)
自分のことをそう呼ぶのは、そうだ、B組の仲間、チームメイトしかいない。
それも気付いた時には遅く、蛙吹に投げられていた鱗が背後から宍田に激突した。
「ごめんなさいね」
第一戦目は、A組+心操のチームが勝利した。
「オイ、心操やべーだろ。ハンデになってねーだろ」
「いや・・・蛙吹さんと上鳴くんの機転で心操くんが活きた・・・!」
変わらず、峰田と緑谷の会話に聞き入る。それに歌恋は素直に思った。
(凄い・・・)
誰も遊び半分で雄英にいない。もう、あの神野事件の時のような足手まといは自分でもごめんだ。
「反省点を述べよ」
まずは切島が、自分の"個性"は相手にケンカする気がなければ役立てずらく、本番だったら捕まった時点で殺されてると。
それに相澤先生の答えは正面戦闘を誘えるセットアップを意識することだと。
口田は自覚をしている通り、虫たちにもっと細やかな指示を出せるようにと。
「俺は良かったっしょ!?ホレるっしょ!?良いよホレて!
大丈夫、恋なんてのはコントロール出来るものじゃないんだ、良いよ大丈夫」
なんて、上鳴のすっとんきょうぶりが浮いている。いや、彼は普段からこんな性格しているけれど。
相澤先生に一番指摘されただろう。序盤での緩みと、仲間がやられないと力を発揮出来ないのかと問い詰められた。
そして、このチームではリーダー的存在だった蛙吹は、誰も欠けることなく勝ちたかったと。
蛙吹への課題としては、ミスよりも、ミスをカバーできる迅速な対応をと。
一番難しい課題だな、と歌恋は内心思った。
それから心操は、教わったことの一割も出来なくて悔しいと言った。その悔しさを忘れずに次も臨めと。
続けてB組の反省点もあげられるが。
「もう自分たちでわかってるな?」
ブラドキング先生の言葉に、四人は頷く。
「宍田を軸にするか、塩崎を軸にするか、統率が取れていれば勝てた内容だぞ」
(((目が怖いよ、僕らのブラキン先生)))
「塩崎は人を欺けない。そこの考慮が裏目に出たよね、宍田」
物間に指摘され、考える。
「結果的に相手に準備させてしまったのですな・・・すまなんだ、塩崎氏」
「業火に灼かれて」
「まァでも、良いもの見せてもらったよ。共闘が楽しみだ」
次に心操は第五戦目に、物間らのチームに入る。そんな心操に、物間は一緒に作戦を練ろうと誘い込む。
それは彼らだけでなく、戦いを目前としている他のチームも同様だった。
緑谷チーム。
「今出来ること・アイデア挙げていこう!」
「よしゃ!」
「コンボつくろー」
飯田チーム。
「俺たちも煮詰めよう」
「轟を軸に動こうか」
「俺か」
爆豪チーム。
「ばくごー!ウチらも」
「てめーら、足引っ張んなよ!」
「ウッザー」
続けて、第二試合チーム2の試合が始まる。
「八百万さ!」
「はい、拳藤さん」
スタート地点に移動している時に、それぞれが気になっている相手に話しかけていた。
「ミスコン、何で出なかったの?絶対出ると思ってた」
「相澤先生がお伝え下さりませんでしたの。必要ないと判断されたのでしょう。
バンド練習があったので、どのみち出なかったでしょうが・・・」
「ふーん。職場体験からCM出演しちゃって、なーんか私達同列に見られるんだよね。ハコ推しみたいな」
「箱おし?」
「まるごと好きーってことでしょ!?」
首をかしげる八百万の代わりに、葉隠が説明して答える。
「文化祭でも、同じ人がヤオヨロズー!ケンドー!って、叫んでたよ」
「イドラ、偶像崇拝」
常闇の言葉に、ソワソワとし出すのは黒色。
「八百万の方が成績も"個性"も上なのに、一緒くたにされてんのが地味に嫌だったからさ。
個人的に、ちゃんと戦ってみたかったんだよね!」
「誠心誠意お受けいたしましょう」
「・・・とこやみ、おまえは・・・俺と同類だ」
「黒色支配・・・"個性"は"黒"に溶け込み"黒"の中を自在に移動できる・・・だったな」
「俺とおまえは・・・宿命の存在」
「ホホウ。貴様も深淵の理解者」
「ヒヒ・・・常しえの黒に住む」
「わぁー」
八百万と拳藤とはうってかわり。男の子同士のやり取りはよくわからない部分がある。
「それでは、ガンバレ拳藤第2チーム!」
第一試合目から目立つ、ブラドキング先生の偏向実況も始まった。
「拳藤って、B組でどういう立ち位置なん」
「おう!!」
瀬呂が拳藤と同じくB組の鉄哲に聞いている。
「ありゃあ、やる奴だぜ!」
なんだろう、歌恋は心の中で鉄哲は、切島と同等。いや、それ以上の声のデカさだなと思った。
「なんたって、委員長だからな!頭の回転早くて、とっさの判断も冷静だ!
それでいて、クラスをまとめる明朗な性格!あれがいなきゃ、今頃皆物間に取り込まれてら!」
「オイオイ、言い方」
「B組の姉貴分、それが拳藤一佳という女だ!」
「とっさの判断、か。八百万のオペレーションがうまく刺さるかどうか・・・」
轟はチラッと、歌恋を盗み見る。爆豪と同じチームになってから、彼女は自分と目を合わせようとしない。
(・・・爆豪にまた、何か言われたのか・・・?)
おいそれと近寄れなくて、自分は同じチームになった尾白らの隣にいた。
彼女の事は薄々気になっているが、今はそっとしておいてやろう。授業が終わればまた変わるだろう。
それに、今は他のクラスメートの実力を見るチャンスでもある。八百万とは期末試験の時にペアを組んだ。
あれ以来、八百万自身に自信を取り戻せている。同じく推薦者の枠の一人として、今回はどんな組み立てでくるか。
上鳴がグラスで宍田の位置を常に確認している。
「問題は、他の二人だな。どこにいるか・・・」
「そこ探るより、宍田をやれる時にやった方がいいっしょ!あの鼻とパワーはやべェ、
つーか梅雨ちゃん大丈夫?ぶっとばされてたけど」
「なんとか受け身を取れたけど・・・まともにやり合ったら敵わないわね」
B組もまた、状況を伺うべく塩崎のツルが辺りを巡る。
「位置を!黙示録の獣よ!」
匂いで判断できる宍田に言う。
「十時十二時二時、扇状に展開!全員地上を走り接近中。あと、その呼び方やめて頂きたい!私「ジェボーダン」!」
「3人とも接近て、位置バレてるよな・・・そんなサーチ"個性"向こうにいたか?」
首をかしげ考える鱗だが、ハッと宍田を見て目を見開く。
「・・・おい、黙示録おまえ・・・ホラ!!何かついてる!」
「ム?」
「・・・たしかこれは、上鳴の・・・」
「一人捕獲」
そういった瞬間、塩崎が一気にツルを引く。同じ匂いの為、誰が捕まったか把握できない状態だが。
B組の3人の前に現れたのは、最も警戒されていた上鳴電気だ。
「ハイ正解はずれクジー!3人ご一緒ォ!?仲良く痺れ-・・・な!?」
攻撃する前に、大量のツルが上鳴を捕まえ、さらに塩崎は用心を重ね自身の周りにもツルで盾を作る。
塩崎・・・彼女の髪の毛のツルの活用は、とても凄い。歌恋にとっても、彼女の戦い方は参考になる。
「なんつって(ポインターとの距離が10メートル以内なら、俺の電気は・・・一直線)」
しかし、出し抜き出し抜かされるお互いの攻防。鱗の鱗銃で、宍田についていたポインターを破壊された。
「はああー!?」
「っブねえ、ツルだ!"早くツル張り直せ"!」
「ええ、宍田さん。位置を・・・」
だが、塩崎は固まる。そう、先ほどのツルの張り直しの言葉を言ったのは鱗ではなく、
ボイスチェンジで声を変えた心操の仕業だ。固まって動けなくなった塩崎。
疑心暗鬼になりかけている宍田は、鱗とのコミュニケーションが上手くいかなくなってしまっていた。
お互い会話すれば、いつどこで心操の洗脳にかかるか、B組はもう分からなくなっている。
宍田と鱗が反対方面、宍田は何かA組の匂いに気付いたのか向かい、鱗は塩崎救出の為鱗銃でツルを切った。
「よいっしょっ」
その隙をついた蛙吹か、舌で塩崎を持ち上げ高台に上げたのだ。鱗銃を蛙吹に向けるが当たらない。
コミュニケーション不足になっているB組は、もうA組の敵ではない。
匂いで心操の位置を捕らえた宍田は、待ち構えていた心操のもう一つの技、捕縛布で鉄槌を下される。
(これしきで倒れる程、敵は緩くないですぞ!!)
「避けろォオ、黙示録ゥ!!」
(洗脳にはもうかかりませんぞ。一対一なら、あなたは・・・ん?黙示録・・・!?)
自分のことをそう呼ぶのは、そうだ、B組の仲間、チームメイトしかいない。
それも気付いた時には遅く、蛙吹に投げられていた鱗が背後から宍田に激突した。
「ごめんなさいね」
第一戦目は、A組+心操のチームが勝利した。
「オイ、心操やべーだろ。ハンデになってねーだろ」
「いや・・・蛙吹さんと上鳴くんの機転で心操くんが活きた・・・!」
変わらず、峰田と緑谷の会話に聞き入る。それに歌恋は素直に思った。
(凄い・・・)
誰も遊び半分で雄英にいない。もう、あの神野事件の時のような足手まといは自分でもごめんだ。
「反省点を述べよ」
まずは切島が、自分の"個性"は相手にケンカする気がなければ役立てずらく、本番だったら捕まった時点で殺されてると。
それに相澤先生の答えは正面戦闘を誘えるセットアップを意識することだと。
口田は自覚をしている通り、虫たちにもっと細やかな指示を出せるようにと。
「俺は良かったっしょ!?ホレるっしょ!?良いよホレて!
大丈夫、恋なんてのはコントロール出来るものじゃないんだ、良いよ大丈夫」
なんて、上鳴のすっとんきょうぶりが浮いている。いや、彼は普段からこんな性格しているけれど。
相澤先生に一番指摘されただろう。序盤での緩みと、仲間がやられないと力を発揮出来ないのかと問い詰められた。
そして、このチームではリーダー的存在だった蛙吹は、誰も欠けることなく勝ちたかったと。
蛙吹への課題としては、ミスよりも、ミスをカバーできる迅速な対応をと。
一番難しい課題だな、と歌恋は内心思った。
それから心操は、教わったことの一割も出来なくて悔しいと言った。その悔しさを忘れずに次も臨めと。
続けてB組の反省点もあげられるが。
「もう自分たちでわかってるな?」
ブラドキング先生の言葉に、四人は頷く。
「宍田を軸にするか、塩崎を軸にするか、統率が取れていれば勝てた内容だぞ」
(((目が怖いよ、僕らのブラキン先生)))
「塩崎は人を欺けない。そこの考慮が裏目に出たよね、宍田」
物間に指摘され、考える。
「結果的に相手に準備させてしまったのですな・・・すまなんだ、塩崎氏」
「業火に灼かれて」
「まァでも、良いもの見せてもらったよ。共闘が楽しみだ」
次に心操は第五戦目に、物間らのチームに入る。そんな心操に、物間は一緒に作戦を練ろうと誘い込む。
それは彼らだけでなく、戦いを目前としている他のチームも同様だった。
緑谷チーム。
「今出来ること・アイデア挙げていこう!」
「よしゃ!」
「コンボつくろー」
飯田チーム。
「俺たちも煮詰めよう」
「轟を軸に動こうか」
「俺か」
爆豪チーム。
「ばくごー!ウチらも」
「てめーら、足引っ張んなよ!」
「ウッザー」
続けて、第二試合チーム2の試合が始まる。
「八百万さ!」
「はい、拳藤さん」
スタート地点に移動している時に、それぞれが気になっている相手に話しかけていた。
「ミスコン、何で出なかったの?絶対出ると思ってた」
「相澤先生がお伝え下さりませんでしたの。必要ないと判断されたのでしょう。
バンド練習があったので、どのみち出なかったでしょうが・・・」
「ふーん。職場体験からCM出演しちゃって、なーんか私達同列に見られるんだよね。ハコ推しみたいな」
「箱おし?」
「まるごと好きーってことでしょ!?」
首をかしげる八百万の代わりに、葉隠が説明して答える。
「文化祭でも、同じ人がヤオヨロズー!ケンドー!って、叫んでたよ」
「イドラ、偶像崇拝」
常闇の言葉に、ソワソワとし出すのは黒色。
「八百万の方が成績も"個性"も上なのに、一緒くたにされてんのが地味に嫌だったからさ。
個人的に、ちゃんと戦ってみたかったんだよね!」
「誠心誠意お受けいたしましょう」
「・・・とこやみ、おまえは・・・俺と同類だ」
「黒色支配・・・"個性"は"黒"に溶け込み"黒"の中を自在に移動できる・・・だったな」
「俺とおまえは・・・宿命の存在」
「ホホウ。貴様も深淵の理解者」
「ヒヒ・・・常しえの黒に住む」
「わぁー」
八百万と拳藤とはうってかわり。男の子同士のやり取りはよくわからない部分がある。
「それでは、ガンバレ拳藤第2チーム!」
第一試合目から目立つ、ブラドキング先生の偏向実況も始まった。
「拳藤って、B組でどういう立ち位置なん」
「おう!!」
瀬呂が拳藤と同じくB組の鉄哲に聞いている。
「ありゃあ、やる奴だぜ!」
なんだろう、歌恋は心の中で鉄哲は、切島と同等。いや、それ以上の声のデカさだなと思った。
「なんたって、委員長だからな!頭の回転早くて、とっさの判断も冷静だ!
それでいて、クラスをまとめる明朗な性格!あれがいなきゃ、今頃皆物間に取り込まれてら!」
「オイオイ、言い方」
「B組の姉貴分、それが拳藤一佳という女だ!」
「とっさの判断、か。八百万のオペレーションがうまく刺さるかどうか・・・」
轟はチラッと、歌恋を盗み見る。爆豪と同じチームになってから、彼女は自分と目を合わせようとしない。
(・・・爆豪にまた、何か言われたのか・・・?)
おいそれと近寄れなくて、自分は同じチームになった尾白らの隣にいた。
彼女の事は薄々気になっているが、今はそっとしておいてやろう。授業が終わればまた変わるだろう。
それに、今は他のクラスメートの実力を見るチャンスでもある。八百万とは期末試験の時にペアを組んだ。
あれ以来、八百万自身に自信を取り戻せている。同じく推薦者の枠の一人として、今回はどんな組み立てでくるか。