第十六話 A組vsB組
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本日の演習授業。ここ、運動場γで行われる。工業地帯を模した訓練場で、開けた場が少なく、視界・足場の悪さに定評がある場所だ。
「ワクワクするねー」
本格的な冬場になりつつあるこの時期でも、普段透明な葉隠はいまも透明なままで。
「葉隠、寒くないの?」
誰もが突っ込みたくなるような質問を、耳郎がしている。
「めっちゃ寒ーい!!」
「根性だね・・・」
「私にはムリだな」
寒いのを極限にまで我慢するのは、歌恋には考えられない。
露出の激しい八百万のコスチュームにはマントが追加されたり、芦戸の上着が追加されていたり。
「入学時と比べると、だいぶ皆のコスチュームも様変わりしてきたな」
夏から冬へ。季節が変われば服装も変わるのだ。まぁ、変わらない人も中にはいて。
「飯田くんはそれで夏たえぬいたの、凄いよ」
ロボのコスチュームは相変わらず、本格的な冬ではないため、まだ歌恋のコスチュームもあまり変わりない。
「かっちゃんも変えてる」
「あーー!?」
緑谷に話を振られ、態度の変化に乏しい爆豪はガン飛ばす。
「文句あんなら面と向かって言えやクソナードが」
「そのスーツ・・・防寒発熱機能付き?汗腺が武器のかっちゃんにとって、とても理にかなった変更で素晴らしいと思」
「ほめてんじゃねー!!!」
そんな爆豪と、ふと歌恋は目が合ってしまう。
「っ・・・」
「ふんっ」
あれ以来、まともに爆豪とはなしていない。ヒーローは、チームワークで動くことが多いのは授業でも実戦でも習った。
(今日は・・・大丈夫、かな・・・)
「緑谷が一番変化激しいよな。最近また何か付いたし」
尾白が話に加わり、緑谷に聞いている。
「やれることが増えてきたからさ、すごいんだよこのグローブ。実は既に2代目なんだけど、発目さん、強度の調整までしてくれて!」
「あー、発目なー!」
麗日はサポート科の発目明を思いだし、最悪な過去に自身の顔を殴った。
「去れ」
「麗日ー!?」
「おいおい、まーずいぶんと、弛んだ空気じゃないか。僕らをなめているのかい」
第三者の声に、切島が声を張り上げて答える。
「お!来たなァ!!なめてねーよ!ワクワクしてんだ」
「フフ・・・そうかい、でも残念。波は今、確実に僕らに来ているんだよ。さァA組!!今日こそシロクロつけようか!?」
何度も同じような言葉を繰り返してしまうようだが、B組の物間も相変わらず性格が品曲がったままだ。
「見てよこのアンケート!文化祭でとったんだけどさァーア!A組ライブとB組超ハイクオリティ演劇、どちらが良かったか!
見える!?二票差で僕らの勝利だったんだよねぇ!!」
物間からその信用出来ないデタラメな投票を見て、素直な切島はショックを受けた。
「マジかよ、見てねーから何とも言えねー!!」
「入学時から続く君たちの悪目立ちの状況が、変わりつつあるのさ!そして今日!!
AvsB!!初めて合同戦闘訓練!!僕らがキュ!!」
「黙れ」
いつものように拳藤が物間を止める前に、今回は珍しく相澤先生が持ち前の武器の布で物間の首を閉めた。
「ものまぁ!!」
「今回特別参加者がいます」
そこへ、相澤先生の隣にはB組の担任の先生であるブラドキング先生がいる。
「しょうもない姿はあまり見せないでくれ」
「特別参加者!?」
「倒すっ」
「女の子?」
「一緒に頑張ろうぜー!!」
各々の反応をした所で、先生方の後ろから現れたのは、よく知る普通科の生徒だった。
「あ」
「あっ!」
その中でも、体育祭で一度相対している尾白と緑谷が声を出す。
「ヒーロー科編入を希望している、普通科C組心操人使くんだ」
「「あ~~~!!!」」
「心操ー!!」
「あれ、相澤先生の捕縛布?」
「マスクはオリジナルかな」
「よろしくなー!」
「会話すると洗脳されちゃうんだよね」
「初見殺し」
「緑谷掛かったけど、解いてたよ」
「正直、マグレ破りだけどね」
賑わう中、相澤先生が話の区切りをつける。
「一言挨拶を」
「何名かは既に体育祭で接したけれど、拳を交えたら友だちとか・・・そんなスポーツマンシップ掲げられるような、
気持ちの良い人間じゃありません。俺はもう何十歩も出遅れてる。悪いけど、必死です。
立派なヒーローになって、俺の"個性"を人の為に使いたい。この場の皆が、越えるべき壁です。
馴れ合うつもりは、ありません」
「ギラついてる」
「引き締まる」
「初期ろき君を見ているようだぜ」
「そうか?」
「うん」
瀬呂のネーミングに、聞き返す焦凍に、歌恋は苦笑い。
(初期ろき君って・・・)
「じゃ、早速やりましょうかね。戦闘訓練」
今回はA組とB組の対抗戦。双方四人組をつくり、一チームずつ戦う。
心操を加えると41名だが、心操は今回A組チーム・B組チームそれぞれ一回ずつの、
計2戦参加させるようで、つまり、5試合中2試合は5対4の訓練となる。
5対4の場合、4人のチームが不利にもみえ、5人チームは数的有利を得られるが、ハンデもある。
心操がどのぐらいの力をつけているのかが鍵になりそうだ。
今回の状況設定は"ヴィラングループ"を包囲し、確保に動くヒーロー。お互いがお互いを"ヴィラン"と認識し、
4人を捕まえた方が勝利。双方の陣営には、激カワ据置きプリズンが設置されており、
相手を投獄した時点で捕まえた判定になる。その牢獄は根津校長の姿を催しており、いらっしゃいと書かれていた。
(緊張感全然ない・・・)
「「4人つかまえた方」・・・ハンデって、そういうことか?」
爆豪が聞き返し、相澤先生がうなずく。
「ああ・・・。慣れないメンバーを入れる事、そして5人チームでも4人捕えられたら負けってことにする」
「お荷物抱えて戦えってか、クソだな」
「ひでー言い方やめなよ」
「いいよ、事実だし」
爆豪の言葉を、黙って受けとる心操。
「徳の高さで何歩も先行かれてるよ」
「じゃ」
「クジな」
先生方はお互い、担当のクラスの箱を持ち上げた。
第一戦,蛙吹梅雨・口田甲司・上鳴電気・切島鋭児郎vs円場硬成・鱗飛竜・宍田獣郎太・塩崎茨。
第二戦,青山優雅・八百万百・葉隠透・常闇踏影vs吹出漫我・黒色支配・拳藤一佳・小森希乃子。
第三戦,飯田天哉・障子目蔵・轟焦凍・尾白猿夫vs鉄哲徹鐡・回原旋・骨抜柔造・角取ポニー。
第四戦,爆豪勝己・耳郎響香・瀬呂範太・登坂歌恋vs凡戸固次郎・泡瀬洋雪・取蔭切奈・鎌切尖。
第五戦,緑谷出久・麗日お茶子・芦戸三奈・峰田実vs柳レイ子・庄田二連撃・小大唯・物間寧人。
「え・・・」
「はぁ!?」
「・・・・・・・」
まさか爆豪と同じチームになるとは。今回もまた、何かと縁があった焦凍とチームを組めるかなと内心思っていたのに。
(マジか、マジか・・・!)
こんな雰囲気最悪の中、爆豪とチームを組まなければいけないなんて。唯一心の拠り所は耳郎だ。
「なっ・・・なんでテメーなんだ!」
「私も聞きたいっ」
「静かにしろ、まだ終わってねーんだから」
「「っ・・・!」」
相澤先生に逆らっても敵わないのは知ってるので、二人で押し黙る。
(爆豪くんと一緒になるの、神野以来だ)
心操はそれぞれ、A組とB組のクジを引き、出た番号A組チームは蛙吹らと。
B組チームは物間らのチームとの場所が決まる。スタートは自陣から、制限時間は20分。
時間内に決着がつかない場合は、残り人数の多い方が勝ち。
いよいよ、第一戦が始まる。
「ワクワクするねー」
本格的な冬場になりつつあるこの時期でも、普段透明な葉隠はいまも透明なままで。
「葉隠、寒くないの?」
誰もが突っ込みたくなるような質問を、耳郎がしている。
「めっちゃ寒ーい!!」
「根性だね・・・」
「私にはムリだな」
寒いのを極限にまで我慢するのは、歌恋には考えられない。
露出の激しい八百万のコスチュームにはマントが追加されたり、芦戸の上着が追加されていたり。
「入学時と比べると、だいぶ皆のコスチュームも様変わりしてきたな」
夏から冬へ。季節が変われば服装も変わるのだ。まぁ、変わらない人も中にはいて。
「飯田くんはそれで夏たえぬいたの、凄いよ」
ロボのコスチュームは相変わらず、本格的な冬ではないため、まだ歌恋のコスチュームもあまり変わりない。
「かっちゃんも変えてる」
「あーー!?」
緑谷に話を振られ、態度の変化に乏しい爆豪はガン飛ばす。
「文句あんなら面と向かって言えやクソナードが」
「そのスーツ・・・防寒発熱機能付き?汗腺が武器のかっちゃんにとって、とても理にかなった変更で素晴らしいと思」
「ほめてんじゃねー!!!」
そんな爆豪と、ふと歌恋は目が合ってしまう。
「っ・・・」
「ふんっ」
あれ以来、まともに爆豪とはなしていない。ヒーローは、チームワークで動くことが多いのは授業でも実戦でも習った。
(今日は・・・大丈夫、かな・・・)
「緑谷が一番変化激しいよな。最近また何か付いたし」
尾白が話に加わり、緑谷に聞いている。
「やれることが増えてきたからさ、すごいんだよこのグローブ。実は既に2代目なんだけど、発目さん、強度の調整までしてくれて!」
「あー、発目なー!」
麗日はサポート科の発目明を思いだし、最悪な過去に自身の顔を殴った。
「去れ」
「麗日ー!?」
「おいおい、まーずいぶんと、弛んだ空気じゃないか。僕らをなめているのかい」
第三者の声に、切島が声を張り上げて答える。
「お!来たなァ!!なめてねーよ!ワクワクしてんだ」
「フフ・・・そうかい、でも残念。波は今、確実に僕らに来ているんだよ。さァA組!!今日こそシロクロつけようか!?」
何度も同じような言葉を繰り返してしまうようだが、B組の物間も相変わらず性格が品曲がったままだ。
「見てよこのアンケート!文化祭でとったんだけどさァーア!A組ライブとB組超ハイクオリティ演劇、どちらが良かったか!
見える!?二票差で僕らの勝利だったんだよねぇ!!」
物間からその信用出来ないデタラメな投票を見て、素直な切島はショックを受けた。
「マジかよ、見てねーから何とも言えねー!!」
「入学時から続く君たちの悪目立ちの状況が、変わりつつあるのさ!そして今日!!
AvsB!!初めて合同戦闘訓練!!僕らがキュ!!」
「黙れ」
いつものように拳藤が物間を止める前に、今回は珍しく相澤先生が持ち前の武器の布で物間の首を閉めた。
「ものまぁ!!」
「今回特別参加者がいます」
そこへ、相澤先生の隣にはB組の担任の先生であるブラドキング先生がいる。
「しょうもない姿はあまり見せないでくれ」
「特別参加者!?」
「倒すっ」
「女の子?」
「一緒に頑張ろうぜー!!」
各々の反応をした所で、先生方の後ろから現れたのは、よく知る普通科の生徒だった。
「あ」
「あっ!」
その中でも、体育祭で一度相対している尾白と緑谷が声を出す。
「ヒーロー科編入を希望している、普通科C組心操人使くんだ」
「「あ~~~!!!」」
「心操ー!!」
「あれ、相澤先生の捕縛布?」
「マスクはオリジナルかな」
「よろしくなー!」
「会話すると洗脳されちゃうんだよね」
「初見殺し」
「緑谷掛かったけど、解いてたよ」
「正直、マグレ破りだけどね」
賑わう中、相澤先生が話の区切りをつける。
「一言挨拶を」
「何名かは既に体育祭で接したけれど、拳を交えたら友だちとか・・・そんなスポーツマンシップ掲げられるような、
気持ちの良い人間じゃありません。俺はもう何十歩も出遅れてる。悪いけど、必死です。
立派なヒーローになって、俺の"個性"を人の為に使いたい。この場の皆が、越えるべき壁です。
馴れ合うつもりは、ありません」
「ギラついてる」
「引き締まる」
「初期ろき君を見ているようだぜ」
「そうか?」
「うん」
瀬呂のネーミングに、聞き返す焦凍に、歌恋は苦笑い。
(初期ろき君って・・・)
「じゃ、早速やりましょうかね。戦闘訓練」
今回はA組とB組の対抗戦。双方四人組をつくり、一チームずつ戦う。
心操を加えると41名だが、心操は今回A組チーム・B組チームそれぞれ一回ずつの、
計2戦参加させるようで、つまり、5試合中2試合は5対4の訓練となる。
5対4の場合、4人のチームが不利にもみえ、5人チームは数的有利を得られるが、ハンデもある。
心操がどのぐらいの力をつけているのかが鍵になりそうだ。
今回の状況設定は"ヴィラングループ"を包囲し、確保に動くヒーロー。お互いがお互いを"ヴィラン"と認識し、
4人を捕まえた方が勝利。双方の陣営には、激カワ据置きプリズンが設置されており、
相手を投獄した時点で捕まえた判定になる。その牢獄は根津校長の姿を催しており、いらっしゃいと書かれていた。
(緊張感全然ない・・・)
「「4人つかまえた方」・・・ハンデって、そういうことか?」
爆豪が聞き返し、相澤先生がうなずく。
「ああ・・・。慣れないメンバーを入れる事、そして5人チームでも4人捕えられたら負けってことにする」
「お荷物抱えて戦えってか、クソだな」
「ひでー言い方やめなよ」
「いいよ、事実だし」
爆豪の言葉を、黙って受けとる心操。
「徳の高さで何歩も先行かれてるよ」
「じゃ」
「クジな」
先生方はお互い、担当のクラスの箱を持ち上げた。
第一戦,蛙吹梅雨・口田甲司・上鳴電気・切島鋭児郎vs円場硬成・鱗飛竜・宍田獣郎太・塩崎茨。
第二戦,青山優雅・八百万百・葉隠透・常闇踏影vs吹出漫我・黒色支配・拳藤一佳・小森希乃子。
第三戦,飯田天哉・障子目蔵・轟焦凍・尾白猿夫vs鉄哲徹鐡・回原旋・骨抜柔造・角取ポニー。
第四戦,爆豪勝己・耳郎響香・瀬呂範太・登坂歌恋vs凡戸固次郎・泡瀬洋雪・取蔭切奈・鎌切尖。
第五戦,緑谷出久・麗日お茶子・芦戸三奈・峰田実vs柳レイ子・庄田二連撃・小大唯・物間寧人。
「え・・・」
「はぁ!?」
「・・・・・・・」
まさか爆豪と同じチームになるとは。今回もまた、何かと縁があった焦凍とチームを組めるかなと内心思っていたのに。
(マジか、マジか・・・!)
こんな雰囲気最悪の中、爆豪とチームを組まなければいけないなんて。唯一心の拠り所は耳郎だ。
「なっ・・・なんでテメーなんだ!」
「私も聞きたいっ」
「静かにしろ、まだ終わってねーんだから」
「「っ・・・!」」
相澤先生に逆らっても敵わないのは知ってるので、二人で押し黙る。
(爆豪くんと一緒になるの、神野以来だ)
心操はそれぞれ、A組とB組のクジを引き、出た番号A組チームは蛙吹らと。
B組チームは物間らのチームとの場所が決まる。スタートは自陣から、制限時間は20分。
時間内に決着がつかない場合は、残り人数の多い方が勝ち。
いよいよ、第一戦が始まる。