第十五話 新No.1ヒーロー
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「いいよな、もう」
「え?」
戸惑いを見せるのもなく、否定することも出来ず、爆豪にされるまま、キスをされた。
「まっ・・・!!」
声を出そうと口を開けば、強引に彼の舌が入ってくる。
(っ・・・!焦凍と、全然違うっ)
そんなの当たり前だ。相手が違えば、それなりに変わる。
轟は今も、壊れないようにと無理なく優しく接してくれていたが、爆豪は荒々しい。
意識を全て持っていかれそうになる。こんな感覚は、初めてだ。
忘れてしまう。このままでは、轟との感覚を忘れてしまう。
「やめて!!!」
「!」
自分でも驚くくらいの大声と、彼を押し退けた強さ。はぁはぁと、息が荒くなる。
「ごめんなさい・・・まだ、彼とちゃんと別れたわけじゃないから・・・ごめんなさい・・・」
「・・・・・・・・・・チッ」
爆豪から逃げるように、急いで寮の中に入る。黙ったまま、彼女の後ろ姿を見つめ逃がした。
「なにやっとんだ、俺は・・・」
イライラして、八つ当たりして、我慢出来なくて。轟が目の前でしたあの行動が許せなくて。
強引に押し付けた自分の気持ち。今までこっそり隠してた自分の気持ち。
けど・・・やっぱり、泣かれてしまった。泣かせてしまった。
寮の中に入り、気持ちを落ち着かせる歌恋。
(ごめんね、爆豪くん・・・ごめんね・・・)
「登坂さん・・・」
溢れる涙を拭うと、そこには緑谷がいた。
「・・・ごめん、ほとんど聞こえちゃった・・・かっちゃんをすぐ呼び戻そうとしたんだけど」
まともに声が出そうになかったので、歌恋は首を横に振る。
「かっちゃんがあんな本気で君を想ってたのは、知らなかったから」
止めることが出来なくて。
「轟くん、待ってるよ」
「・・・あり、がとう・・・」
轟が何処にいるかわからない。けど、とりあえず共有スペースに急ぐ。
「登坂!」
「!」
心配してくれたのだろう、切島と上鳴が駆け寄る。
「爆豪の奴に、何もされてね?」
「わりぃ、あいつ止めらんなくて。平気か?」
先ほどやられたあの感覚は、今も生々しく感覚が残ってる。だけど二人には、笑顔で言った。
「平気だよ、ありがとう。焦凍はいる?」
「相澤先生と話してた後、部屋に戻ったんじゃねーかな」
「あいつ、一回実家に戻るよーなこと言ってたし」
「!!」
皆にお礼を言って、轟の部屋に急ぐ。ドアをノックする手は躊躇しそうになる。でも・・・。
「焦凍、いるよね?焦凍」
ドキドキしながら待てば、そっと轟は顔を出してくれた。
「歌恋、俺はやっぱり・・・」
「焦凍は焦凍だよ。お願い、部屋に入れて?嫌いにならないでっ」
「違え」
嫌いになんかなるか。そんなんじゃないんだ。小さな火傷に傷付けて。
「俺は、いつもそうだ。歌恋を守れない。爆豪の方がいいだろ」
人の気も知らないで、投げやり状態にされて歌恋はムッとする。
「・・・さっき、爆豪くんに"好きだ"って言われたよ」
「・・・・・・・」
驚きはしない。薄々分かっていたから。
「キスもされた・・・」
「っ!!」
さすがにこれには驚き眼を見開く。
「でも、私は!」
自分から轟に抱き付き、唇を合わせる。だから逃げないで、自分の事をもう閉じ込めないで。
「「・・・・・・・・・」」
お互い、視線を反らすことない。ふと、轟は小さく笑った。
「無茶苦茶な奴・・・」
「焦凍とのキスは、まだ忘れたくないの。こんなワガママな奴は嫌い?」
迷っていた轟の手は、腕は、歌恋を優しく抱き返してくれた。
「・・・俺を見てくれて、ありがとう」
「今度は、どっちの隣を歩いてもいい?」
「それ、は・・・」
歌恋の右手をみるたび、胸が締め付けられる。自分がやってしまった過ちに。
「手なら、大丈夫だよ。ちょっとヒリヒリするけど、全然大丈夫だから!
リカバリーガールに治してもらえばすぐだよ!」
あぁ、幸せだ。これが幸せってことなんだ。
初めてヤった時とは違う。今度はもう、手離さない。
「え?」
戸惑いを見せるのもなく、否定することも出来ず、爆豪にされるまま、キスをされた。
「まっ・・・!!」
声を出そうと口を開けば、強引に彼の舌が入ってくる。
(っ・・・!焦凍と、全然違うっ)
そんなの当たり前だ。相手が違えば、それなりに変わる。
轟は今も、壊れないようにと無理なく優しく接してくれていたが、爆豪は荒々しい。
意識を全て持っていかれそうになる。こんな感覚は、初めてだ。
忘れてしまう。このままでは、轟との感覚を忘れてしまう。
「やめて!!!」
「!」
自分でも驚くくらいの大声と、彼を押し退けた強さ。はぁはぁと、息が荒くなる。
「ごめんなさい・・・まだ、彼とちゃんと別れたわけじゃないから・・・ごめんなさい・・・」
「・・・・・・・・・・チッ」
爆豪から逃げるように、急いで寮の中に入る。黙ったまま、彼女の後ろ姿を見つめ逃がした。
「なにやっとんだ、俺は・・・」
イライラして、八つ当たりして、我慢出来なくて。轟が目の前でしたあの行動が許せなくて。
強引に押し付けた自分の気持ち。今までこっそり隠してた自分の気持ち。
けど・・・やっぱり、泣かれてしまった。泣かせてしまった。
寮の中に入り、気持ちを落ち着かせる歌恋。
(ごめんね、爆豪くん・・・ごめんね・・・)
「登坂さん・・・」
溢れる涙を拭うと、そこには緑谷がいた。
「・・・ごめん、ほとんど聞こえちゃった・・・かっちゃんをすぐ呼び戻そうとしたんだけど」
まともに声が出そうになかったので、歌恋は首を横に振る。
「かっちゃんがあんな本気で君を想ってたのは、知らなかったから」
止めることが出来なくて。
「轟くん、待ってるよ」
「・・・あり、がとう・・・」
轟が何処にいるかわからない。けど、とりあえず共有スペースに急ぐ。
「登坂!」
「!」
心配してくれたのだろう、切島と上鳴が駆け寄る。
「爆豪の奴に、何もされてね?」
「わりぃ、あいつ止めらんなくて。平気か?」
先ほどやられたあの感覚は、今も生々しく感覚が残ってる。だけど二人には、笑顔で言った。
「平気だよ、ありがとう。焦凍はいる?」
「相澤先生と話してた後、部屋に戻ったんじゃねーかな」
「あいつ、一回実家に戻るよーなこと言ってたし」
「!!」
皆にお礼を言って、轟の部屋に急ぐ。ドアをノックする手は躊躇しそうになる。でも・・・。
「焦凍、いるよね?焦凍」
ドキドキしながら待てば、そっと轟は顔を出してくれた。
「歌恋、俺はやっぱり・・・」
「焦凍は焦凍だよ。お願い、部屋に入れて?嫌いにならないでっ」
「違え」
嫌いになんかなるか。そんなんじゃないんだ。小さな火傷に傷付けて。
「俺は、いつもそうだ。歌恋を守れない。爆豪の方がいいだろ」
人の気も知らないで、投げやり状態にされて歌恋はムッとする。
「・・・さっき、爆豪くんに"好きだ"って言われたよ」
「・・・・・・・」
驚きはしない。薄々分かっていたから。
「キスもされた・・・」
「っ!!」
さすがにこれには驚き眼を見開く。
「でも、私は!」
自分から轟に抱き付き、唇を合わせる。だから逃げないで、自分の事をもう閉じ込めないで。
「「・・・・・・・・・」」
お互い、視線を反らすことない。ふと、轟は小さく笑った。
「無茶苦茶な奴・・・」
「焦凍とのキスは、まだ忘れたくないの。こんなワガママな奴は嫌い?」
迷っていた轟の手は、腕は、歌恋を優しく抱き返してくれた。
「・・・俺を見てくれて、ありがとう」
「今度は、どっちの隣を歩いてもいい?」
「それ、は・・・」
歌恋の右手をみるたび、胸が締め付けられる。自分がやってしまった過ちに。
「手なら、大丈夫だよ。ちょっとヒリヒリするけど、全然大丈夫だから!
リカバリーガールに治してもらえばすぐだよ!」
あぁ、幸せだ。これが幸せってことなんだ。
初めてヤった時とは違う。今度はもう、手離さない。