第二話 委員長
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教室にいる者は教室で警戒する。
「ケロッ!?」
「わっ!?」
「!!?」
「なななっ、なんだ!?」
「警報・・・?」
学校中に響き渡るアナウンス。
《セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんはすみやかに屋上へ避難して下さい》
「屋上へ避難!?」
「なんだ、ヴィラン(敵)でも現れたのか!?」
「「ヒィィ~~!!」」
警戒体制を取る男子の中、青山と峰田は怯え抱き合っている。
廊下にはもう既に普通科やサポート科で溢れるなか、爆豪と轟が冷静に窓から外を見る。
「・・・あれは・・・」
呟く轟に、爆豪が続ける。
「・・・報道陣・・・?」
「・・・!」
歌恋達も見習い、二人がいる窓の方へ行くと、既に先生達が校門前で報道陣を止めてるのがみえた。
「・・・ホントだ・・・」
轟は、自分の隣に寄ってきた歌恋を見て、少し安心した。
ずっと避けられていたと思った。彼女に対して、なに悪い事をしたか検討がなくて。
「雄英にしちゃ、大袈裟だな」
ボソッと、呟いてみる。
「報道陣なら大丈夫だよね・・・?」
歌恋は苦笑いする。勢いあまり気に止めなかったが、轟の隣にハッと我に返り、
思わず耳郞を盾にして警戒心むき出しにする。
「ちょ、な・・・!?」
巻き込まれる耳郞は、迷惑極まりない。
「「・・・・・・・・・」」
「報道陣なら問題ないだろう」
「ケッ、まどろっこしい」
近くで常闇と、爆豪の声がした。
それから少しして、再びアナウンスが鳴り、警察も来たことで報道陣への迅速な対応が行われた。
昼の騒動は午後の授業に響くことなく始まった。
委員長と副委員長は午前中に決めたが、他の委員会は午後の総合の時間で決める運びだ。
「ホラ委員長、始めて」
涼しげな八百万とは真逆に、ガチガチに震えている緑谷が言う。
「でっ、では、他の委員決めを執り行って参ります!・・・・・・けど、その前に、いいですか!
委員長は、やっぱり飯田くんが良いと・・・思います!」
「!」
「あんな風にかっこよく人をまとめられるんだ。僕は・・・飯田くんがやるのが正しいと思うよ」
午後の授業が始まる前、食堂にいた人達から飯田がスゴかった事を話してくれていた。
「あ!良いんじゃね!!飯田、食堂で超活躍してたし!緑谷でも別に良いけどさ!」
「非常口の標識みてぇになってたよな」
と、切島と上鳴。
(・・・見て見たかったな、飯田くんの非常口)
こうして新たに、飯田天哉が委員長となった。
それに加え、少しの間彼のアダ名は「非常口飯田」となったとかなんとか。
==========
それから時間が経ち。
「今日のヒーロー基礎学だが・・・俺とオールマイト、そしてもう一人の3人体制で見ることになった」
と、相澤先生。瀬呂が手を挙げ、質問する。
「ハーイ!なにするんですか!?」
「災害水難なんでもござれ、レスキュー訓練だ!!」
「レスキュー・・・今回も大変そうだな」
「ねー!」
上鳴の言葉に頷く芦戸に、切島が突っ込む。
「バカおめー、これこそヒーローの本分だぜ!?鳴るぜ!!腕が!!」
「おい、まだ途中」
相澤先生がビシッと言い、再び静かに戻る。
「今回コスチュームの着用は各自の判断で構わない。中には活動を限定するコスチュームもあるだろうからな。
訓練場は、少し離れた場所にあるから、バスに乗っていく。以上、準備開始」
着用は各自の判断と言われたが、それでもみんな当然のように着用する。
もちろん、歌恋もそうである。バスに向かう途中で、歌恋は轟のコスチュームの変化に気づく。
以前、彼は左の赤い方を全部隠す氷のコスチュームだったけど、今回顔だけは全部出していた。
麗日が緑谷のコスチューム変えたとか話してるのに便乗して、勇気を振り絞り話しかける。
「轟くん・・・顔は出すようにしたんだね」
「・・・・・・・・・」
返事がない。ここのところ歌恋は自分がとっていた行動に反省していた。
相手が喋るかどうかなんて、相手が決めること。別に彼とは、特別な関係でもないのだから。
「そっちの方が私、安心するな」
この感想は、あの時一緒にコンビを組んで正直に思った事。轟は、ため息をつく。
「・・・良くわかんねぇ奴だな、登坂は」
なんで自分を避けてたのか、なんで今話そうと彼女が思ったのか。不思議でならない。
バスを目の前にし、さっそく飯田の委員長ぶりが発揮される。
乗る順番は、スムーズにいくように出席番号順で座ろうとのことだ。
「こういうタイプだった、くそう!!」
「イミなかったなー」
二列タイプのバスだったと予想していたのだろうが残念なことに、前の方は横向きの椅子だった。
最初は出席番号順を意識して乗っていたが、結局はバラバラに。
「爆豪、アンタ轟の隣に座んなよ」
歌恋の前にいる耳郞が強気に物言う。
後ろの二列タイプの方で、耳郞が一緒に座ってくれる予定だったのだが。
「ンデ、俺がコイツの隣じゃなきゃなんねーんだ!?」
「ウチと歌恋が座る予定だったのにさ」
「・・・いいよ、響香ちゃん。二人で前後に座らせてもらおう」
「・・・分かったよ。出席番号順だってんならもともとウチは爆豪の隣だし」
「あぁ!?」
耳郞は呆れたように顔を手で覆う。
「「・・・・・・・・」」
そうなれば、自然と歌恋は轟の席だ。爆豪の隣か、轟の隣かって事か。
「響香ちゃん、私爆豪くんの隣座るよ、いつも大変でしょ?」
「え?いいよ、別に」
「チッ」
「!?」
(素直じゃないなぁ・・・。素直じゃないのはどっちだ、て話か・・・)
教室でも隣な訳じゃないのに、何故か変に意識してしまい緊張する。
お互い黙りを決めたように、口を開かない。
クラスの皆の会話を、素直に聞いていた。
「私、思った事を何でも言っちゃうの、緑谷ちゃん」
「あ!?ハイ!?蛙吹さん!!」
「梅雨ちゃんと呼んで。あなたの"個性"、オールマイトに似てる」
「わっ!!!」
異様なまでの緑谷のリアクションに、皆会話に入り込む。
「そ、そそそそうかな!?いや、でも、僕はその、えー」
どう弁解しようか焦る緑谷。自分の"個性"の説明、そんなに出来ないものかな。
「待てよ、梅雨ちゃん」
そう切り出すのは切島で。
「オールマイトはケガしねぇぞ。似て非なるアレだぜ。しかし、増強型のシンプルな"個性"はいいな!
派手で出来る事が多い!俺の"硬化"は対人じゃ強ぇけど、いかんせん地味なんだよなー」
「僕はすごくカッコいいと思うよ。プロにも十分通用する"個性"だよ」
「プロなー!しかし、やっぱヒーローも人気商売みてぇなとこあるぜ!?」
「僕のネビルレーザーは、派手さも強さもプロ並み」
「でも、お腹壊しちゃうのはヨクナイね!」
青山をバッサリ切る芦戸。
「それだったらさ、登坂さんの方がまだ可愛げあるよ!」
「かわっ・・・!」
自分に向けられる好評に、頬が赤くなる。褒められてないため、どう反応していいか分からない。
「ケロッ!?」
「わっ!?」
「!!?」
「なななっ、なんだ!?」
「警報・・・?」
学校中に響き渡るアナウンス。
《セキュリティ3が突破されました。生徒の皆さんはすみやかに屋上へ避難して下さい》
「屋上へ避難!?」
「なんだ、ヴィラン(敵)でも現れたのか!?」
「「ヒィィ~~!!」」
警戒体制を取る男子の中、青山と峰田は怯え抱き合っている。
廊下にはもう既に普通科やサポート科で溢れるなか、爆豪と轟が冷静に窓から外を見る。
「・・・あれは・・・」
呟く轟に、爆豪が続ける。
「・・・報道陣・・・?」
「・・・!」
歌恋達も見習い、二人がいる窓の方へ行くと、既に先生達が校門前で報道陣を止めてるのがみえた。
「・・・ホントだ・・・」
轟は、自分の隣に寄ってきた歌恋を見て、少し安心した。
ずっと避けられていたと思った。彼女に対して、なに悪い事をしたか検討がなくて。
「雄英にしちゃ、大袈裟だな」
ボソッと、呟いてみる。
「報道陣なら大丈夫だよね・・・?」
歌恋は苦笑いする。勢いあまり気に止めなかったが、轟の隣にハッと我に返り、
思わず耳郞を盾にして警戒心むき出しにする。
「ちょ、な・・・!?」
巻き込まれる耳郞は、迷惑極まりない。
「「・・・・・・・・・」」
「報道陣なら問題ないだろう」
「ケッ、まどろっこしい」
近くで常闇と、爆豪の声がした。
それから少しして、再びアナウンスが鳴り、警察も来たことで報道陣への迅速な対応が行われた。
昼の騒動は午後の授業に響くことなく始まった。
委員長と副委員長は午前中に決めたが、他の委員会は午後の総合の時間で決める運びだ。
「ホラ委員長、始めて」
涼しげな八百万とは真逆に、ガチガチに震えている緑谷が言う。
「でっ、では、他の委員決めを執り行って参ります!・・・・・・けど、その前に、いいですか!
委員長は、やっぱり飯田くんが良いと・・・思います!」
「!」
「あんな風にかっこよく人をまとめられるんだ。僕は・・・飯田くんがやるのが正しいと思うよ」
午後の授業が始まる前、食堂にいた人達から飯田がスゴかった事を話してくれていた。
「あ!良いんじゃね!!飯田、食堂で超活躍してたし!緑谷でも別に良いけどさ!」
「非常口の標識みてぇになってたよな」
と、切島と上鳴。
(・・・見て見たかったな、飯田くんの非常口)
こうして新たに、飯田天哉が委員長となった。
それに加え、少しの間彼のアダ名は「非常口飯田」となったとかなんとか。
==========
それから時間が経ち。
「今日のヒーロー基礎学だが・・・俺とオールマイト、そしてもう一人の3人体制で見ることになった」
と、相澤先生。瀬呂が手を挙げ、質問する。
「ハーイ!なにするんですか!?」
「災害水難なんでもござれ、レスキュー訓練だ!!」
「レスキュー・・・今回も大変そうだな」
「ねー!」
上鳴の言葉に頷く芦戸に、切島が突っ込む。
「バカおめー、これこそヒーローの本分だぜ!?鳴るぜ!!腕が!!」
「おい、まだ途中」
相澤先生がビシッと言い、再び静かに戻る。
「今回コスチュームの着用は各自の判断で構わない。中には活動を限定するコスチュームもあるだろうからな。
訓練場は、少し離れた場所にあるから、バスに乗っていく。以上、準備開始」
着用は各自の判断と言われたが、それでもみんな当然のように着用する。
もちろん、歌恋もそうである。バスに向かう途中で、歌恋は轟のコスチュームの変化に気づく。
以前、彼は左の赤い方を全部隠す氷のコスチュームだったけど、今回顔だけは全部出していた。
麗日が緑谷のコスチューム変えたとか話してるのに便乗して、勇気を振り絞り話しかける。
「轟くん・・・顔は出すようにしたんだね」
「・・・・・・・・・」
返事がない。ここのところ歌恋は自分がとっていた行動に反省していた。
相手が喋るかどうかなんて、相手が決めること。別に彼とは、特別な関係でもないのだから。
「そっちの方が私、安心するな」
この感想は、あの時一緒にコンビを組んで正直に思った事。轟は、ため息をつく。
「・・・良くわかんねぇ奴だな、登坂は」
なんで自分を避けてたのか、なんで今話そうと彼女が思ったのか。不思議でならない。
バスを目の前にし、さっそく飯田の委員長ぶりが発揮される。
乗る順番は、スムーズにいくように出席番号順で座ろうとのことだ。
「こういうタイプだった、くそう!!」
「イミなかったなー」
二列タイプのバスだったと予想していたのだろうが残念なことに、前の方は横向きの椅子だった。
最初は出席番号順を意識して乗っていたが、結局はバラバラに。
「爆豪、アンタ轟の隣に座んなよ」
歌恋の前にいる耳郞が強気に物言う。
後ろの二列タイプの方で、耳郞が一緒に座ってくれる予定だったのだが。
「ンデ、俺がコイツの隣じゃなきゃなんねーんだ!?」
「ウチと歌恋が座る予定だったのにさ」
「・・・いいよ、響香ちゃん。二人で前後に座らせてもらおう」
「・・・分かったよ。出席番号順だってんならもともとウチは爆豪の隣だし」
「あぁ!?」
耳郞は呆れたように顔を手で覆う。
「「・・・・・・・・」」
そうなれば、自然と歌恋は轟の席だ。爆豪の隣か、轟の隣かって事か。
「響香ちゃん、私爆豪くんの隣座るよ、いつも大変でしょ?」
「え?いいよ、別に」
「チッ」
「!?」
(素直じゃないなぁ・・・。素直じゃないのはどっちだ、て話か・・・)
教室でも隣な訳じゃないのに、何故か変に意識してしまい緊張する。
お互い黙りを決めたように、口を開かない。
クラスの皆の会話を、素直に聞いていた。
「私、思った事を何でも言っちゃうの、緑谷ちゃん」
「あ!?ハイ!?蛙吹さん!!」
「梅雨ちゃんと呼んで。あなたの"個性"、オールマイトに似てる」
「わっ!!!」
異様なまでの緑谷のリアクションに、皆会話に入り込む。
「そ、そそそそうかな!?いや、でも、僕はその、えー」
どう弁解しようか焦る緑谷。自分の"個性"の説明、そんなに出来ないものかな。
「待てよ、梅雨ちゃん」
そう切り出すのは切島で。
「オールマイトはケガしねぇぞ。似て非なるアレだぜ。しかし、増強型のシンプルな"個性"はいいな!
派手で出来る事が多い!俺の"硬化"は対人じゃ強ぇけど、いかんせん地味なんだよなー」
「僕はすごくカッコいいと思うよ。プロにも十分通用する"個性"だよ」
「プロなー!しかし、やっぱヒーローも人気商売みてぇなとこあるぜ!?」
「僕のネビルレーザーは、派手さも強さもプロ並み」
「でも、お腹壊しちゃうのはヨクナイね!」
青山をバッサリ切る芦戸。
「それだったらさ、登坂さんの方がまだ可愛げあるよ!」
「かわっ・・・!」
自分に向けられる好評に、頬が赤くなる。褒められてないため、どう反応していいか分からない。