第十四話 文化祭
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A組のバンドは無事終了。
B組の劇が続けてあるが、片付けがあるため見ることは出来ず。
舞って落ちた桜やテープの掃除をしつつ、爆豪が爆破で砕いた氷を、外にある水道まで運ぶ。
そこでもまた爆豪は氷を轟と一緒に溶かしていく。この二人を見ると、"個性"的に相性良さそうと思ってしまうが。
氷を溶かせる役割がクラスで二人いてよかったと正直思う。これが一人だったら時間かかるだろう。
それに、オールマイトが遅刻した緑谷を怒っている姿が目に入る。
と、ものの数分もしない内に、緑谷が皆の輪の中に飛んできた。
「しばらく、「はじめてのおつかい」って呼ぶわ」
「瀬呂くん、私やヤオモモの時もそーだけど、ネーミングセンス最悪だよ」
ボソっと、歌恋は一人呟く。片付けをしている最中、見てくれた人達が感想を言ってくれる。
緑谷も、無事通形とエリちゃんに会えて話せたようだ。
「A組!!」
「オツー!楽しませてもらったよー」
「わっ!!やったァ、あざっス!!」
切島が誰より元気に礼をしてくれる。そして、「ストレス」を感じてる人にも謝られた。
皆に、A組が込めた気持ちが伝わった。それが嬉しい。ライブにしてよかった。A組で、よかった。
まぁ、爆豪は見てなかった奴炙り出せなんて言ってて、彼らしいなと思ったけど。
「早く氷全部!!片付け!!済ませようや!!」
気持ちが和んでる中、峰田が一人カリカリしている。
「早くしねぇと、ミスコン良い席取られるぞ」
時間の都合上、それぞれの衣装のまま、皆でミスコンを見に行く。
こちらも立派な会場が用意されていて、B組の拳藤が先輩達に混ざり見事なパフォーマンスをしていく。
去年優勝した三年の先輩は、何やら物凄い技術で顔面アピールし会場をざわつかせたが。
そしていよいよ、麗日や蛙吹がインターンでお世話になった、波動ねじれの登場だ。
彼女のねじれる波動に乗って舞うパフォーマンスは、とても幻想的で引き込まれた。
「・・・・・綺麗・・・・・」
ミスコンの結果発表は夕方17:00、シメのイベントで行われる。
「C組の心霊迷宮ヤバそー、行かねぇ!?」
「行くー!!」
「ヤダ、ウチヤダ」
パンフレットを見ながら、上鳴の提案に乗る芦戸に、断然拒否る耳郞。
(響香ちゃん、怖いの苦手だよね)
林間合宿の肝試しの時を思い返す。まぁ、歌恋はその時出来なかったけど。
それぞれ行きたい所がわかれている為、それぞれ別行動をすることに。
歌恋は耳郞に背中を押してもらい、轟と二人で文化祭を巡らせてもらうことにした。
普段、滅多に着ないような衣装に、歌恋はスカートが気になり仕方ない。
「どうした?」
「ん、ううん。こういうスカート、慣れてなくって」
「そうか」
「うん」
何故だろう・・・話が上手く繋がらない。変な緊張感がまだあるのだろうか。
「・・・久しぶりだね、こういう風に歩くの。バンドも成功してよかったし」
「あぁ」
「焦凍?」
行く宛もなく歩いていた歌恋は立ち止まり、首を傾げる。
「あ、あぁ・・・悪ぃ」
彼はハッと我に返り、後ろにいる歌恋を見た。
「大丈夫?」
「・・・小さい頃から親父にしごかれてきたから、こういったモンにはあまり記憶がない」
「・・・お祭り、とかも?」
聞いていいことなのか分からなく、よそよそしくなってしまう。
すると、轟は困ったような悲しいそうな表情を見せた。
「あ・・・ごめんなさい・・・」
落ち込む歌恋の頭に、そっと手を乗せた。
「今はもう何にも縛られていない。それに、歌恋がいる」
頼りにされてて、寄り添ってくれてて、安心できる場所。嬉しくて、歌恋は轟にしがみつく。
「っ~・・・!」
「そう言ってくれるの、嬉しい。今日は最後まで楽しもうよ!
パンフレットを見るだけでも、ここの文化祭ってちょっとした遊園地みたいだし!ね?」
「・・・歌恋、気になってる事があるんだが」
「なに?」
(・・・本当に、俺といて楽しいか?なんて、他の連中と自分を比べるなんて野暮だよな。
せっかくこうやって二人でいれるんだし、何より歌恋はここにいてくれてる)
黙ったままの轟にジィーと見られ、歌恋は照れる。
「焦凍、本当に大丈夫?」
「・・・たいしたことじゃないからな大丈夫だ(これ以上、余計な考えはやめよう)」
「・・・!」
「行こう」
差し出された轟の手を、歌恋は握り返す。
「うん!」
とりあえず、ミスコンの結果発表は見たいのでそれまでに色んな所を見て回った。
相澤先生がなんでミスコンの事を教えてくれなかったのかなど、きっとあれだ。
クラス一性欲が強い峰田がいるせいもあったからなのではと意見が一致したり。
上鳴が言っていたC組の心霊迷宮も、二人で入ってみることにしたり。
心操のお化け役にメチャクチャビビらせられたり、これは一人では来れないやつだと思った。
何より、寮制になって出来なかった二人で一緒の買い物や遊び、食事が出来てそれだけで満足だ。
普段以上に、轟もあれやこれやと面白い物を見ては感想を言ってくれたり、さりげないリードしてくれる。
もうすっかり、お互い隣にいて当たり前だと思い始めていた。けど、ふと不安になる将来。
インターンが本格的になってくれば、それぞれ違うプロヒーローのもとに行くかもしれない。
歌恋は何だかんだいいながら、ホークスの元。轟はきっと・・・。
まぁ、ホークスも正直このままサイドキックとしておいてくれるか分からないけど。
「焦凍と・・・ずっと一緒にいたいな・・・」
「ん?」
「あ、ううん、何も!そうだ!もうすぐミスコンの結果発表だから急ごう!」
「あ、おい・・・!」
慌てて、歌恋はせっかちに轟の手を引く。
「今日はありがとう、楽しかった!」
「っ~・・・」
お礼を言う歌恋は、またすぐ前を向いてしまう。その自分より小さな背中を見て轟は小さく歯軋りした。
(本当は、もっとこのまま・・・ずっと一緒いたいのは、俺もだよ)
大胆な行動に出てもいいと思った。人生を変えてくれた、価値観を変えてくれた。
大切な何かを教えてくれた。何より、自分を隠さなくていいこの人に。
でも、ここは人通りが多すぎるし、また目立っても彼女は嫌がるだろう。また、今度。
ミスコンの優勝は、波動ねじれに決まり幕がおりる。そしてそれは、文化祭の終わりも告げていた。
ヴィランの侵入もなく、無事に終了。
B組の劇が続けてあるが、片付けがあるため見ることは出来ず。
舞って落ちた桜やテープの掃除をしつつ、爆豪が爆破で砕いた氷を、外にある水道まで運ぶ。
そこでもまた爆豪は氷を轟と一緒に溶かしていく。この二人を見ると、"個性"的に相性良さそうと思ってしまうが。
氷を溶かせる役割がクラスで二人いてよかったと正直思う。これが一人だったら時間かかるだろう。
それに、オールマイトが遅刻した緑谷を怒っている姿が目に入る。
と、ものの数分もしない内に、緑谷が皆の輪の中に飛んできた。
「しばらく、「はじめてのおつかい」って呼ぶわ」
「瀬呂くん、私やヤオモモの時もそーだけど、ネーミングセンス最悪だよ」
ボソっと、歌恋は一人呟く。片付けをしている最中、見てくれた人達が感想を言ってくれる。
緑谷も、無事通形とエリちゃんに会えて話せたようだ。
「A組!!」
「オツー!楽しませてもらったよー」
「わっ!!やったァ、あざっス!!」
切島が誰より元気に礼をしてくれる。そして、「ストレス」を感じてる人にも謝られた。
皆に、A組が込めた気持ちが伝わった。それが嬉しい。ライブにしてよかった。A組で、よかった。
まぁ、爆豪は見てなかった奴炙り出せなんて言ってて、彼らしいなと思ったけど。
「早く氷全部!!片付け!!済ませようや!!」
気持ちが和んでる中、峰田が一人カリカリしている。
「早くしねぇと、ミスコン良い席取られるぞ」
時間の都合上、それぞれの衣装のまま、皆でミスコンを見に行く。
こちらも立派な会場が用意されていて、B組の拳藤が先輩達に混ざり見事なパフォーマンスをしていく。
去年優勝した三年の先輩は、何やら物凄い技術で顔面アピールし会場をざわつかせたが。
そしていよいよ、麗日や蛙吹がインターンでお世話になった、波動ねじれの登場だ。
彼女のねじれる波動に乗って舞うパフォーマンスは、とても幻想的で引き込まれた。
「・・・・・綺麗・・・・・」
ミスコンの結果発表は夕方17:00、シメのイベントで行われる。
「C組の心霊迷宮ヤバそー、行かねぇ!?」
「行くー!!」
「ヤダ、ウチヤダ」
パンフレットを見ながら、上鳴の提案に乗る芦戸に、断然拒否る耳郞。
(響香ちゃん、怖いの苦手だよね)
林間合宿の肝試しの時を思い返す。まぁ、歌恋はその時出来なかったけど。
それぞれ行きたい所がわかれている為、それぞれ別行動をすることに。
歌恋は耳郞に背中を押してもらい、轟と二人で文化祭を巡らせてもらうことにした。
普段、滅多に着ないような衣装に、歌恋はスカートが気になり仕方ない。
「どうした?」
「ん、ううん。こういうスカート、慣れてなくって」
「そうか」
「うん」
何故だろう・・・話が上手く繋がらない。変な緊張感がまだあるのだろうか。
「・・・久しぶりだね、こういう風に歩くの。バンドも成功してよかったし」
「あぁ」
「焦凍?」
行く宛もなく歩いていた歌恋は立ち止まり、首を傾げる。
「あ、あぁ・・・悪ぃ」
彼はハッと我に返り、後ろにいる歌恋を見た。
「大丈夫?」
「・・・小さい頃から親父にしごかれてきたから、こういったモンにはあまり記憶がない」
「・・・お祭り、とかも?」
聞いていいことなのか分からなく、よそよそしくなってしまう。
すると、轟は困ったような悲しいそうな表情を見せた。
「あ・・・ごめんなさい・・・」
落ち込む歌恋の頭に、そっと手を乗せた。
「今はもう何にも縛られていない。それに、歌恋がいる」
頼りにされてて、寄り添ってくれてて、安心できる場所。嬉しくて、歌恋は轟にしがみつく。
「っ~・・・!」
「そう言ってくれるの、嬉しい。今日は最後まで楽しもうよ!
パンフレットを見るだけでも、ここの文化祭ってちょっとした遊園地みたいだし!ね?」
「・・・歌恋、気になってる事があるんだが」
「なに?」
(・・・本当に、俺といて楽しいか?なんて、他の連中と自分を比べるなんて野暮だよな。
せっかくこうやって二人でいれるんだし、何より歌恋はここにいてくれてる)
黙ったままの轟にジィーと見られ、歌恋は照れる。
「焦凍、本当に大丈夫?」
「・・・たいしたことじゃないからな大丈夫だ(これ以上、余計な考えはやめよう)」
「・・・!」
「行こう」
差し出された轟の手を、歌恋は握り返す。
「うん!」
とりあえず、ミスコンの結果発表は見たいのでそれまでに色んな所を見て回った。
相澤先生がなんでミスコンの事を教えてくれなかったのかなど、きっとあれだ。
クラス一性欲が強い峰田がいるせいもあったからなのではと意見が一致したり。
上鳴が言っていたC組の心霊迷宮も、二人で入ってみることにしたり。
心操のお化け役にメチャクチャビビらせられたり、これは一人では来れないやつだと思った。
何より、寮制になって出来なかった二人で一緒の買い物や遊び、食事が出来てそれだけで満足だ。
普段以上に、轟もあれやこれやと面白い物を見ては感想を言ってくれたり、さりげないリードしてくれる。
もうすっかり、お互い隣にいて当たり前だと思い始めていた。けど、ふと不安になる将来。
インターンが本格的になってくれば、それぞれ違うプロヒーローのもとに行くかもしれない。
歌恋は何だかんだいいながら、ホークスの元。轟はきっと・・・。
まぁ、ホークスも正直このままサイドキックとしておいてくれるか分からないけど。
「焦凍と・・・ずっと一緒にいたいな・・・」
「ん?」
「あ、ううん、何も!そうだ!もうすぐミスコンの結果発表だから急ごう!」
「あ、おい・・・!」
慌てて、歌恋はせっかちに轟の手を引く。
「今日はありがとう、楽しかった!」
「っ~・・・」
お礼を言う歌恋は、またすぐ前を向いてしまう。その自分より小さな背中を見て轟は小さく歯軋りした。
(本当は、もっとこのまま・・・ずっと一緒いたいのは、俺もだよ)
大胆な行動に出てもいいと思った。人生を変えてくれた、価値観を変えてくれた。
大切な何かを教えてくれた。何より、自分を隠さなくていいこの人に。
でも、ここは人通りが多すぎるし、また目立っても彼女は嫌がるだろう。また、今度。
ミスコンの優勝は、波動ねじれに決まり幕がおりる。そしてそれは、文化祭の終わりも告げていた。
ヴィランの侵入もなく、無事に終了。