第二話 委員長
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翌日、クラスの皆は優しくて、女の子と会話出来てるのが歌恋には嬉しかった。
校門の前でバッタリ、麗日と遭遇。だけど雄英がいつもと違うのは、
道中、マイクを持つ人やカメラマンのような人が溢れかえっていたことだ。
どうやらオールマイトが先生をやっている事に、ニュースも流れ注目を受けているようだ。
「何なんだったろうね、あれ・・・」
「取材なんて聞いてへん」
報道陣をなんとかくぐり抜け、無事に教室に向かっていた。
「あ、爆豪くんだ」
二人の前を歩く彼を発見。
「ごめん、麗日さん。ちょっといいかな?」
爆豪の後ろ姿を指差しながら麗日に許可をとる。
「うん」
一人の時なら話せるかな。教室が一緒だと分かってたけど、中々話せなかったから。
「爆豪くん!」
「あ!?」
(うわ、相変わらず顔悪っ)
目付きを鋭くさせ、他人を寄せ付けようとしない。
「・・・チッ、葉っぱ女・・・」
「葉っぱ・・・!?私は登坂歌恋という名前があります!」
思わずムキになってそう答える。だが爆豪はフンと、鼻を鳴らしそのまま歩き出す。
「あっ、ちょっと待って!」
彼の手首を捕まえるという行為は恐ろしいもので、そんな真似下手にできなくて一緒に並ぶ。
「入試試験の時!わざわざ下敷きになってくれたでしょ?ずっとお礼言おうと思ってて」
「・・・時間内だったら俺は構わずブッ飛ばしてた」
「だ、だよね~・・・」
「否定しねぇな」
「だってそのままだもん」
「ケッ」
やはり「ありがとう」とは言いずらくて苦笑いする。
今さら、クラスも一緒なのでわざわざ離れる必要ないだろうと思いそのままついていく。
「・・・髪の毛、ありゃなんだ?」
「え?」
「半分野郎とコンビなった時、使ってた技」
「あぁ、あれね。(半分野郎って、轟くんかな)私の髪の毛一本一本桜の花びらになるの。
身体が桜みたいで、髪の毛は花びらになるし、爆豪くんが知ってる通り手のひらは葉っぱになる」
「・・・・・・・」
ジーッと、見られてる気がして、目を向ける。
「なに?」
「・・・フン」
「?」
1-Aはみんな良い人だ。
歌恋の前の席は常闇踏陰。彼も謎多い人だが、必ず挨拶はしてくれる。
まだそこまで話題がないためにどう話を切り出していいか迷うけれど。
人当たりのいい切島鋭児郎が会話を広げてくれるため、周りの人達とは仲良くやっていけそうだ。
峰田とは反対の隣の彼、口田甲司はやや無口でどうすればいいのかわからない時もあるが。
しかし、問題は後ろの彼。昨日のオールマイトの授業から声をかけられていない。
(実力差を思い知らされたからなぁ・・・)
チラッと、轟を盗み見ようとする。が、自分に向けられているような威圧感にどうも出来ない。
相澤先生が教室に入ってきた。
「昨日の戦闘訓練お疲れ。Vと成績、見させてもらった。
爆豪、おまえもうガキみてぇなマネするな。能力あるんだから」
「・・・・・・わかってる」
「で、緑谷はまた腕ブッ壊して一件落着か」
指摘されるのは心していたであろう緑谷は、ビクッと体をふるわせる。
「"個性"の制御・・・いつまでも「出来ないから仕方ない」じゃ通させねぇぞ」
静かに怒りを表す相澤先生。
「俺は同じ事言うのが嫌いだ。それさえクリアすればやれることは多い。焦れよ緑谷」
「っはい!」
「さて、ホームルームの本題だ・・・。急で悪いが今日は君らに・・・学級委員長を決めてもらう」
「「「学校っぽいのきたー!!」」」
普通科なら、雑務のようでやりたがるのは少ないだろう。
が、ここヒーロー科では、集団を導くというトップヒーローの素地を鍛えられる役であるため、
全員が一斉に手を挙げた。だが、歌恋は手を挙げない。
(・・・私は、別にいいかな・・・)
みんな一様に手を上げるため、中々決まりそうにないなか、飯田が言う。
"多"をけん引する責任重大な仕事。「やりたい者」がやれるモノではないと。
「周囲からの信頼があってこその政務・・・!」
彼が言ってる事は分かる。だが、飯田もみんなと同じ手を挙げている一人。
言ってることと行動がバラバラである。
「これは投票で決めるべき議案!!」
「そびえ立ってんじゃねーか!!何故発案した!!」
そう誰かが突っ込む。
「日も浅いのに、信頼もクソもないわ、飯田ちゃん」
(意外と口悪い蛙吹さん)
「そんなん皆、自分に入れらぁ!」
(今日もデカイ声の切島くん)
「だからこそ、ここで複数票を獲った者こそが、真にふさわしい人間という事にならないか!?
どうでしょうか、先生!!」
「時間内に決めりゃ何でも良いよ」
ここで相澤先生は例の寝袋を取り出している。
(なんで寝袋・・・!?)
それはさておき、飯田の案に乗っ取り皆で投票で決めることになった。
「私は・・・」
自分がなるのはなんだか違うような気がして、他の人に入れる。
投票を集め確認していく相澤先生。蓋をあければ、委員長になったのは、
三票という大差をつけた緑谷出久だった。
「僕、三票ー!!?」
「なんでデクに・・・!!誰が・・・!!」
ワナワナ震える爆豪に、瀬呂が言う。
「まー、おめぇに入るよかわかるけどな!」
「あ!?」
(確かに)
瀬呂の気持ちに同意見の歌恋。
「0票・・・わかってはいた!!さすがに聖職といったところか・・・!!」
(・・・哀れ、飯田くん)
きっと彼も、自分以外の人に票を入れたのだろう。
(けど・・・)
緑谷に続き、二票獲得した八百万百が副委員長なのはしっくりきた。
(轟くんも自分に入れると思ったけど、違ったみたい)
そう、歌恋は自分に入れる事なく轟にいれていたので彼は二票になると思っていたから。
お昼時、みんなそれぞれの自由な時間。
麗日や緑谷が一緒に学食行こうと誘ってくれたが断った。なにせ彼女はよく食べる。
その為、母から強制的にお昼はお弁当を持たされることになった。
家計のやりくりもあるから仕方ない。ワガママを言えないことは重々承知。
そんな中学食にいけば、余計なモノまでたのんでしまう。学食は一食で終わり。
そう考えると、購買で何個要りかのパンをかったりした方がちょくちょく食べれるので安上がりだ。
教室に残った耳郞響香と蛙吹と一緒に食べる。蛙吹の近くに集まり、
それぞれ飯田と上鳴電気の机を借りて。
「耳郞さんは上鳴くんと仲良いよね」
机を借りていいか聞いた時、なんとなく見た目より紳士的にみえた歌恋。
「そう?まぁ、ウチはよく登坂は轟と組んで生きられたねって思うけど」
「あぁ・・・」
みんな、何かと話題を振ってくれるのはオールマイトの授業だ。
「私は一応、忠告受けてたから・・・」
チラッと轟を盗み見る。
「すごいのは轟くんと尾白くんだよ。それに、耳郞さんの耳のイヤホンもスゴいけど、
蛙吹さんも蛙ばりでスゴかったし」
やはり雄英はいろんな"個性"を見れて面白い。
「梅雨ちゃんと呼んで。蛙の"個性"よ、蛙のことは大抵出きるわ」
「おぉ、なるほど」
「あ、それいいな。ウチのことも響香でいいよ。耳郞だと男っぽいし」
「・・・梅雨ちゃんと、響香ちゃん・・・」
「歌恋ちゃんって、呼ばせてもらうわ」
「ウチは歌恋でいい?」
「うん」
雄英に来て、雄英にこれて正解だ。
だがこの学校は普通の学校よりも、非常事態が多い事を実感することになる。
学校中に、警報がけたたましく鳴り響いた。
校門の前でバッタリ、麗日と遭遇。だけど雄英がいつもと違うのは、
道中、マイクを持つ人やカメラマンのような人が溢れかえっていたことだ。
どうやらオールマイトが先生をやっている事に、ニュースも流れ注目を受けているようだ。
「何なんだったろうね、あれ・・・」
「取材なんて聞いてへん」
報道陣をなんとかくぐり抜け、無事に教室に向かっていた。
「あ、爆豪くんだ」
二人の前を歩く彼を発見。
「ごめん、麗日さん。ちょっといいかな?」
爆豪の後ろ姿を指差しながら麗日に許可をとる。
「うん」
一人の時なら話せるかな。教室が一緒だと分かってたけど、中々話せなかったから。
「爆豪くん!」
「あ!?」
(うわ、相変わらず顔悪っ)
目付きを鋭くさせ、他人を寄せ付けようとしない。
「・・・チッ、葉っぱ女・・・」
「葉っぱ・・・!?私は登坂歌恋という名前があります!」
思わずムキになってそう答える。だが爆豪はフンと、鼻を鳴らしそのまま歩き出す。
「あっ、ちょっと待って!」
彼の手首を捕まえるという行為は恐ろしいもので、そんな真似下手にできなくて一緒に並ぶ。
「入試試験の時!わざわざ下敷きになってくれたでしょ?ずっとお礼言おうと思ってて」
「・・・時間内だったら俺は構わずブッ飛ばしてた」
「だ、だよね~・・・」
「否定しねぇな」
「だってそのままだもん」
「ケッ」
やはり「ありがとう」とは言いずらくて苦笑いする。
今さら、クラスも一緒なのでわざわざ離れる必要ないだろうと思いそのままついていく。
「・・・髪の毛、ありゃなんだ?」
「え?」
「半分野郎とコンビなった時、使ってた技」
「あぁ、あれね。(半分野郎って、轟くんかな)私の髪の毛一本一本桜の花びらになるの。
身体が桜みたいで、髪の毛は花びらになるし、爆豪くんが知ってる通り手のひらは葉っぱになる」
「・・・・・・・」
ジーッと、見られてる気がして、目を向ける。
「なに?」
「・・・フン」
「?」
1-Aはみんな良い人だ。
歌恋の前の席は常闇踏陰。彼も謎多い人だが、必ず挨拶はしてくれる。
まだそこまで話題がないためにどう話を切り出していいか迷うけれど。
人当たりのいい切島鋭児郎が会話を広げてくれるため、周りの人達とは仲良くやっていけそうだ。
峰田とは反対の隣の彼、口田甲司はやや無口でどうすればいいのかわからない時もあるが。
しかし、問題は後ろの彼。昨日のオールマイトの授業から声をかけられていない。
(実力差を思い知らされたからなぁ・・・)
チラッと、轟を盗み見ようとする。が、自分に向けられているような威圧感にどうも出来ない。
相澤先生が教室に入ってきた。
「昨日の戦闘訓練お疲れ。Vと成績、見させてもらった。
爆豪、おまえもうガキみてぇなマネするな。能力あるんだから」
「・・・・・・わかってる」
「で、緑谷はまた腕ブッ壊して一件落着か」
指摘されるのは心していたであろう緑谷は、ビクッと体をふるわせる。
「"個性"の制御・・・いつまでも「出来ないから仕方ない」じゃ通させねぇぞ」
静かに怒りを表す相澤先生。
「俺は同じ事言うのが嫌いだ。それさえクリアすればやれることは多い。焦れよ緑谷」
「っはい!」
「さて、ホームルームの本題だ・・・。急で悪いが今日は君らに・・・学級委員長を決めてもらう」
「「「学校っぽいのきたー!!」」」
普通科なら、雑務のようでやりたがるのは少ないだろう。
が、ここヒーロー科では、集団を導くというトップヒーローの素地を鍛えられる役であるため、
全員が一斉に手を挙げた。だが、歌恋は手を挙げない。
(・・・私は、別にいいかな・・・)
みんな一様に手を上げるため、中々決まりそうにないなか、飯田が言う。
"多"をけん引する責任重大な仕事。「やりたい者」がやれるモノではないと。
「周囲からの信頼があってこその政務・・・!」
彼が言ってる事は分かる。だが、飯田もみんなと同じ手を挙げている一人。
言ってることと行動がバラバラである。
「これは投票で決めるべき議案!!」
「そびえ立ってんじゃねーか!!何故発案した!!」
そう誰かが突っ込む。
「日も浅いのに、信頼もクソもないわ、飯田ちゃん」
(意外と口悪い蛙吹さん)
「そんなん皆、自分に入れらぁ!」
(今日もデカイ声の切島くん)
「だからこそ、ここで複数票を獲った者こそが、真にふさわしい人間という事にならないか!?
どうでしょうか、先生!!」
「時間内に決めりゃ何でも良いよ」
ここで相澤先生は例の寝袋を取り出している。
(なんで寝袋・・・!?)
それはさておき、飯田の案に乗っ取り皆で投票で決めることになった。
「私は・・・」
自分がなるのはなんだか違うような気がして、他の人に入れる。
投票を集め確認していく相澤先生。蓋をあければ、委員長になったのは、
三票という大差をつけた緑谷出久だった。
「僕、三票ー!!?」
「なんでデクに・・・!!誰が・・・!!」
ワナワナ震える爆豪に、瀬呂が言う。
「まー、おめぇに入るよかわかるけどな!」
「あ!?」
(確かに)
瀬呂の気持ちに同意見の歌恋。
「0票・・・わかってはいた!!さすがに聖職といったところか・・・!!」
(・・・哀れ、飯田くん)
きっと彼も、自分以外の人に票を入れたのだろう。
(けど・・・)
緑谷に続き、二票獲得した八百万百が副委員長なのはしっくりきた。
(轟くんも自分に入れると思ったけど、違ったみたい)
そう、歌恋は自分に入れる事なく轟にいれていたので彼は二票になると思っていたから。
お昼時、みんなそれぞれの自由な時間。
麗日や緑谷が一緒に学食行こうと誘ってくれたが断った。なにせ彼女はよく食べる。
その為、母から強制的にお昼はお弁当を持たされることになった。
家計のやりくりもあるから仕方ない。ワガママを言えないことは重々承知。
そんな中学食にいけば、余計なモノまでたのんでしまう。学食は一食で終わり。
そう考えると、購買で何個要りかのパンをかったりした方がちょくちょく食べれるので安上がりだ。
教室に残った耳郞響香と蛙吹と一緒に食べる。蛙吹の近くに集まり、
それぞれ飯田と上鳴電気の机を借りて。
「耳郞さんは上鳴くんと仲良いよね」
机を借りていいか聞いた時、なんとなく見た目より紳士的にみえた歌恋。
「そう?まぁ、ウチはよく登坂は轟と組んで生きられたねって思うけど」
「あぁ・・・」
みんな、何かと話題を振ってくれるのはオールマイトの授業だ。
「私は一応、忠告受けてたから・・・」
チラッと轟を盗み見る。
「すごいのは轟くんと尾白くんだよ。それに、耳郞さんの耳のイヤホンもスゴいけど、
蛙吹さんも蛙ばりでスゴかったし」
やはり雄英はいろんな"個性"を見れて面白い。
「梅雨ちゃんと呼んで。蛙の"個性"よ、蛙のことは大抵出きるわ」
「おぉ、なるほど」
「あ、それいいな。ウチのことも響香でいいよ。耳郞だと男っぽいし」
「・・・梅雨ちゃんと、響香ちゃん・・・」
「歌恋ちゃんって、呼ばせてもらうわ」
「ウチは歌恋でいい?」
「うん」
雄英に来て、雄英にこれて正解だ。
だがこの学校は普通の学校よりも、非常事態が多い事を実感することになる。
学校中に、警報がけたたましく鳴り響いた。