第九話 救出作戦
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「終わりだと・・・?ふざけるな・・・始まったばかりだ。正義だの・・・平和だの・・・、
あやふやなもんでフタされたこの掃き溜めを、ぶっ壊す・・・。
その為に、オールマイトを取り除く。仲間も集まり始めた、ふざけるな・・・ここからなんだよ・・・黒ぎっ」
だが、死柄木に忠誠心ある黒霧が動かない。
「・・・え・・・?」
マグネが黒霧の様子に唖然とする。
「キァアアアやだぁもお!!見えなかったわ!何!?殺したの!?」
「中を少々いじり、気絶させた。死にはしない」
体を薄く、細く引きのばしたエッジショットが、黒霧に何かしたようだ。
ヒーローらの戦い方を目の前にし、歌恋は立ち尽くしている。
(凄い・・・ヒーローの決着は、早い・・・!)
エッジショットが体を戻しながら言う。
「忍法、千枚通し!この男は最も厄介・・・眠ってもらう」 そして、彼は爆豪に伝えた。
「君が過去に暴いた弱点を参考にしたよ」
「あ?あー・・・」
「凄い・・・!USJの時?」
歌恋が聞く。なんせ自分はあの時、気絶してただけだ。
「まァ・・・テメー気絶してただけだしな」
「もう・・・!」
自分で思うのと、人に言われるのとでは、やはり気持ちが違う。
「尾白くんと少しは戦ってたよ・・・」
プロヒーローたちの強さに、完全に浮き足立っていた。少なくとも、普通に会話出来るまでに。
グラントリノがヴィラン連合に釘を打つ。
「さっき言ったろ。おとなしくしといた方が身の為だって。引石健磁、迫圧紘、伊口秀一、
渡我被身子、分倍河原仁。もう逃げ場ァねえってことよ。なァ死柄木。
聞きてぇんだが・・・おまえさんのボスは、どこにいる?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
長い沈黙が、空気を支配する。
『誰も・・・たすけてくれなかったね・・・。辛かったね・・・志村転弧くん』
「ふざけるな、こんな・・・こんなァ・・・」
『「ヒーローが」「そのうちヒーローが」皆そうやって君を見ないフリしたんだね。
一体誰が、こんな世の中にしてしまったんだろう?君は、悪くない』
「こんな・・・あっけなく・・・ふざけるな・・・失せろ・・・・・・消えろ・・・」
再度、オールマイトが問いかける。
「奴は今、どこにいる死柄木!!」
「おまえが!!嫌いだ!!」
『もう大丈夫。僕がいる』
死柄木の両隣から、黒霧さえ出せなかった脳無が急に現れた。
「脳無!?何もないとこから・・・!あの黒い液体は何だ!」
シンリンカムイが言うように、脳無が現れた場所は黒い液体も一緒に出ていた。
グラントリノが問いかける。
「エッジショット!黒霧は―」
「気絶している!こいつの仕業ではないぞ!どんどん出てくるぞ!!」
オールマイトが爆豪も歌恋も、しっかり掴まえてくれている。
「シンリンカムイ、絶対に放すんじゃないぞ!!」
「お!!?」
「ゲボっ!」
それなのに、あの脳無と現れた黒い液体が二人の口から吐き出される。逃げようにも逃げれない。
口の中から現れた黒い液体に、身体が縛られる。
「爆豪少年!登坂少女!NO!!」
オールマイトが、爆豪の手をとろうとしたが、それも遅かった。
「NOOOOOO!!(まさか―・・・)」
完全に、掴まえていたハズの二人の姿がなくなってしまった。確かにこの手の中にいたのに。
「エンデヴァー!!応援を―・・・」
シンリンカムイが呼び掛け、ハッとする。外にいるエンデヴァーの周りにも、同じ脳無が大量にいるのだ。
「塚内!避難区域広げろ!!」
「アジトは二ヶ所と・・・捜査結果が出たハズだ、ジーニスト!!そっちの制圧したんじゃないのか!?」
だが、無線からの返答はない。
「・・・ジーニスト!?」
2分前。倉庫が崩壊された場所にて。
「ど・・・どうなってるんだ!?」
辛くもMt.レディの攻撃を受けなかった飯田たち。切島らが様子を確かめる。
「Mt.レディにギャングオルカ・・・No.4のベストジーニストまで・・・!」
脳無を捕まえたMt.レディが、吐き捨てる。
「うえぇ~。これ、本当に生きてんのォ・・・?こんな楽な仕事でいんですかね、ジーニストさん。
オールマイトの方、行くべきだったんじゃないですかね」
「難易度と重要性は切り離して考えろ、新人。機動隊、すぐにメイデンを!
まだいるかもしれない。ありったけ頼みます」
プッシーキャッツの一人、ラグドールの状態がおかしい。虚ろな目をし、
林間合宿で訪れ彼女の知る明るい性格がいまは見られない。
チームメイトである虎が、彼女の元に駆け寄っていた。
「何をされたのだ・・・ラグドール!!」
「すまない虎。前々から良い"個性"だと・・・丁度良いから・・・貰うことにしたんだ」
「止まれ、動くな!」
崩れ損なった建物の奥から、知らぬ声。
「こんな身体になってから、ストックも随分と減ってしまってね・・・」
暗闇の中、見えた足元を警戒し、ジーニストは戦闘体制をつくる。
「ちょ、ジーニストさん、もし民間人だったら・・・」
「状況を考えろ。その一瞬の迷いが現場を左右する!ヴィランには、何もさせるな」
・・・・・・何が起こったか、わからない・・・・・・・。
「せっかく弔が自身で考え、自身で導き始めたんだ。出来れば、邪魔はよして欲しかったな」
振り向くことすら、一瞬の出来事―・・・。何が起きたのか、一瞬、一秒にも満たない。それでもその男の気迫は。
(僕らに、死を、錯覚させた。弔・・・死柄木のことだ・・・!!なんだよ・・・ウソだろ・・・オールマイト。
まさかじゃあ、あれが・・・オール・フォー・ワン・・・!!)
ヴィラン連合にて最大の敵。オールマイトが緑谷に話していた巨悪の敵。
「さて・・・やるか」
息することも、ままならない。
黒い液体に爆豪と歌恋は姿を消す。しまいには、ヴィラン連合も全員持っていかれる。
「おんのれ、私も、連れて行け!!」
オールマイトが駆け出すも、すでに遅く。残されたのは、プロヒーローのみ。
「すみません皆様ァ!!」
シンリンカムイの拘束がすり抜けれた。それをすぐフォローするエッジショット。
「お前の手落ちじゃない!俺たちも干渉出来なかった。黒霧の「空間に道を開く」ワープじゃなく、
「対象のみを転送する」系と見た!」
「オールマイト!!」
見れば、いつの間にかオールマイトは無数の脳無に抑えられている。だがそれを、力で吹き飛ばす。
「ジーニストらと連絡がつかない。恐らく、あっちが失敗した!」
「グダグダじゃないか全く!!」
「エンデヴァー!!」
外で脳無とやりあっている彼に声をあげたのは、オールマイト。
「大丈夫か!?」
「どこを見たらそんな疑問が出る!?」
エンデヴァーの周りには、燃やされ倒れている脳無が無数。
「さすがのトップも、老眼が始まったか!?行くならとっとと行くがいい!」
現No.2と、No.1プロヒーロー。お互い言い拭えないものがあるが。
「ああ・・・任せるね」
脳無が大量にいた倉庫は、跡形もない。一瞬でさら地となっている。
オール・フォー・ワンが手を叩く乾いた音がただ静かに響くだけ。
「さすがNo.4ベストジーニスト!!僕は全員消し飛ばしたつもりだったんだ!!
皆の衣服を操り、瞬時に端へ寄せた!判断力・技術・・・並の神経じゃない!」
「・・・・・・こいつ・・・」
敵はただ、指を動かしただけ。それだけ。それなのにジーニストはもう意識がない。
(何だ、あいつ。何が起きた!?)→轟
(一瞬で全部、かき消された!!)→切島
(逃げなくては・・・!!わかっているのに)→八百万
(恐怖で、身体が)→飯田
身体が、動かない。
「ゲッホ!!くっせぇぇ・・・」
「はぁ、はぁ・・・なに、これ・・・」
聞き慣れた声に、緑谷、切島、轟はハッとした。
(かっちゃん!!)
(爆豪!!)
(歌恋!!)
「悪いね、爆豪くん、登坂くん」
「あ!?」
「っ・・・」
黒いマスクで、口も目も隠している相手。二人の後ろに、死柄木らが同じように姿を現す。
「また失敗したね、弔。でも、決してめげてはいけないよ。またやり直せばいい。
こうして仲間も取り返した。この子らもね・・・君が「大切なコマ」だと考え判断したからだ。
いくらでもやり直せ。その為に僕がいるんだよ。全ては君の為にある」
今までとは桁違いな、なんて表現すればいいか分からないけど、
前にはマスクの男、後ろにはヴィラン連合という最も最悪な状態に、放心状態だった。
あやふやなもんでフタされたこの掃き溜めを、ぶっ壊す・・・。
その為に、オールマイトを取り除く。仲間も集まり始めた、ふざけるな・・・ここからなんだよ・・・黒ぎっ」
だが、死柄木に忠誠心ある黒霧が動かない。
「・・・え・・・?」
マグネが黒霧の様子に唖然とする。
「キァアアアやだぁもお!!見えなかったわ!何!?殺したの!?」
「中を少々いじり、気絶させた。死にはしない」
体を薄く、細く引きのばしたエッジショットが、黒霧に何かしたようだ。
ヒーローらの戦い方を目の前にし、歌恋は立ち尽くしている。
(凄い・・・ヒーローの決着は、早い・・・!)
エッジショットが体を戻しながら言う。
「忍法、千枚通し!この男は最も厄介・・・眠ってもらう」 そして、彼は爆豪に伝えた。
「君が過去に暴いた弱点を参考にしたよ」
「あ?あー・・・」
「凄い・・・!USJの時?」
歌恋が聞く。なんせ自分はあの時、気絶してただけだ。
「まァ・・・テメー気絶してただけだしな」
「もう・・・!」
自分で思うのと、人に言われるのとでは、やはり気持ちが違う。
「尾白くんと少しは戦ってたよ・・・」
プロヒーローたちの強さに、完全に浮き足立っていた。少なくとも、普通に会話出来るまでに。
グラントリノがヴィラン連合に釘を打つ。
「さっき言ったろ。おとなしくしといた方が身の為だって。引石健磁、迫圧紘、伊口秀一、
渡我被身子、分倍河原仁。もう逃げ場ァねえってことよ。なァ死柄木。
聞きてぇんだが・・・おまえさんのボスは、どこにいる?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
長い沈黙が、空気を支配する。
『誰も・・・たすけてくれなかったね・・・。辛かったね・・・志村転弧くん』
「ふざけるな、こんな・・・こんなァ・・・」
『「ヒーローが」「そのうちヒーローが」皆そうやって君を見ないフリしたんだね。
一体誰が、こんな世の中にしてしまったんだろう?君は、悪くない』
「こんな・・・あっけなく・・・ふざけるな・・・失せろ・・・・・・消えろ・・・」
再度、オールマイトが問いかける。
「奴は今、どこにいる死柄木!!」
「おまえが!!嫌いだ!!」
『もう大丈夫。僕がいる』
死柄木の両隣から、黒霧さえ出せなかった脳無が急に現れた。
「脳無!?何もないとこから・・・!あの黒い液体は何だ!」
シンリンカムイが言うように、脳無が現れた場所は黒い液体も一緒に出ていた。
グラントリノが問いかける。
「エッジショット!黒霧は―」
「気絶している!こいつの仕業ではないぞ!どんどん出てくるぞ!!」
オールマイトが爆豪も歌恋も、しっかり掴まえてくれている。
「シンリンカムイ、絶対に放すんじゃないぞ!!」
「お!!?」
「ゲボっ!」
それなのに、あの脳無と現れた黒い液体が二人の口から吐き出される。逃げようにも逃げれない。
口の中から現れた黒い液体に、身体が縛られる。
「爆豪少年!登坂少女!NO!!」
オールマイトが、爆豪の手をとろうとしたが、それも遅かった。
「NOOOOOO!!(まさか―・・・)」
完全に、掴まえていたハズの二人の姿がなくなってしまった。確かにこの手の中にいたのに。
「エンデヴァー!!応援を―・・・」
シンリンカムイが呼び掛け、ハッとする。外にいるエンデヴァーの周りにも、同じ脳無が大量にいるのだ。
「塚内!避難区域広げろ!!」
「アジトは二ヶ所と・・・捜査結果が出たハズだ、ジーニスト!!そっちの制圧したんじゃないのか!?」
だが、無線からの返答はない。
「・・・ジーニスト!?」
2分前。倉庫が崩壊された場所にて。
「ど・・・どうなってるんだ!?」
辛くもMt.レディの攻撃を受けなかった飯田たち。切島らが様子を確かめる。
「Mt.レディにギャングオルカ・・・No.4のベストジーニストまで・・・!」
脳無を捕まえたMt.レディが、吐き捨てる。
「うえぇ~。これ、本当に生きてんのォ・・・?こんな楽な仕事でいんですかね、ジーニストさん。
オールマイトの方、行くべきだったんじゃないですかね」
「難易度と重要性は切り離して考えろ、新人。機動隊、すぐにメイデンを!
まだいるかもしれない。ありったけ頼みます」
プッシーキャッツの一人、ラグドールの状態がおかしい。虚ろな目をし、
林間合宿で訪れ彼女の知る明るい性格がいまは見られない。
チームメイトである虎が、彼女の元に駆け寄っていた。
「何をされたのだ・・・ラグドール!!」
「すまない虎。前々から良い"個性"だと・・・丁度良いから・・・貰うことにしたんだ」
「止まれ、動くな!」
崩れ損なった建物の奥から、知らぬ声。
「こんな身体になってから、ストックも随分と減ってしまってね・・・」
暗闇の中、見えた足元を警戒し、ジーニストは戦闘体制をつくる。
「ちょ、ジーニストさん、もし民間人だったら・・・」
「状況を考えろ。その一瞬の迷いが現場を左右する!ヴィランには、何もさせるな」
・・・・・・何が起こったか、わからない・・・・・・・。
「せっかく弔が自身で考え、自身で導き始めたんだ。出来れば、邪魔はよして欲しかったな」
振り向くことすら、一瞬の出来事―・・・。何が起きたのか、一瞬、一秒にも満たない。それでもその男の気迫は。
(僕らに、死を、錯覚させた。弔・・・死柄木のことだ・・・!!なんだよ・・・ウソだろ・・・オールマイト。
まさかじゃあ、あれが・・・オール・フォー・ワン・・・!!)
ヴィラン連合にて最大の敵。オールマイトが緑谷に話していた巨悪の敵。
「さて・・・やるか」
息することも、ままならない。
黒い液体に爆豪と歌恋は姿を消す。しまいには、ヴィラン連合も全員持っていかれる。
「おんのれ、私も、連れて行け!!」
オールマイトが駆け出すも、すでに遅く。残されたのは、プロヒーローのみ。
「すみません皆様ァ!!」
シンリンカムイの拘束がすり抜けれた。それをすぐフォローするエッジショット。
「お前の手落ちじゃない!俺たちも干渉出来なかった。黒霧の「空間に道を開く」ワープじゃなく、
「対象のみを転送する」系と見た!」
「オールマイト!!」
見れば、いつの間にかオールマイトは無数の脳無に抑えられている。だがそれを、力で吹き飛ばす。
「ジーニストらと連絡がつかない。恐らく、あっちが失敗した!」
「グダグダじゃないか全く!!」
「エンデヴァー!!」
外で脳無とやりあっている彼に声をあげたのは、オールマイト。
「大丈夫か!?」
「どこを見たらそんな疑問が出る!?」
エンデヴァーの周りには、燃やされ倒れている脳無が無数。
「さすがのトップも、老眼が始まったか!?行くならとっとと行くがいい!」
現No.2と、No.1プロヒーロー。お互い言い拭えないものがあるが。
「ああ・・・任せるね」
脳無が大量にいた倉庫は、跡形もない。一瞬でさら地となっている。
オール・フォー・ワンが手を叩く乾いた音がただ静かに響くだけ。
「さすがNo.4ベストジーニスト!!僕は全員消し飛ばしたつもりだったんだ!!
皆の衣服を操り、瞬時に端へ寄せた!判断力・技術・・・並の神経じゃない!」
「・・・・・・こいつ・・・」
敵はただ、指を動かしただけ。それだけ。それなのにジーニストはもう意識がない。
(何だ、あいつ。何が起きた!?)→轟
(一瞬で全部、かき消された!!)→切島
(逃げなくては・・・!!わかっているのに)→八百万
(恐怖で、身体が)→飯田
身体が、動かない。
「ゲッホ!!くっせぇぇ・・・」
「はぁ、はぁ・・・なに、これ・・・」
聞き慣れた声に、緑谷、切島、轟はハッとした。
(かっちゃん!!)
(爆豪!!)
(歌恋!!)
「悪いね、爆豪くん、登坂くん」
「あ!?」
「っ・・・」
黒いマスクで、口も目も隠している相手。二人の後ろに、死柄木らが同じように姿を現す。
「また失敗したね、弔。でも、決してめげてはいけないよ。またやり直せばいい。
こうして仲間も取り返した。この子らもね・・・君が「大切なコマ」だと考え判断したからだ。
いくらでもやり直せ。その為に僕がいるんだよ。全ては君の為にある」
今までとは桁違いな、なんて表現すればいいか分からないけど、
前にはマスクの男、後ろにはヴィラン連合という最も最悪な状態に、放心状態だった。