第九話 救出作戦
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「返せ?妙な話だぜ。爆豪くんは誰のモノでもねぇ。彼は彼自身のモノだぞ!!エゴイストめ!!」
「てめぇか!」
「返せよ!!」
「どけ!」
背負ってる円場も凍らせないような威力を心掛けるが、それではダメだ。
辺りの木々は凍るが、ヴィランを足止めることが出来ない。
「我々はただ、凝り固まってしまった価値観に対し、「それだけじゃないよ」と、
道を示したいだけだ。今の子らは、価値観に道を選ばされている」
「・・・!」
ハッと気付く障子。
「爆豪だけじゃない・・・常闇もいないぞ!」
「(後ろ二人を、音も無くさらったってのか。歌恋もアイツに・・・どういう"個性"だ・・・!?)
わざわざ話しかけてくるたァ・・・舐めてんな」
「元々エンターテイナーでね、悪い癖さ」
Mr.コンプレスの手の中に、三つのビー玉がある。
「登坂ちゃんは桜吹雪の技で演出力があるし、鍛えればもっと幅が増す。
常闇くんは、アドリブで貰っちゃったよ。ムーンフィッシュ・・・「歯刃」の男な、
アレでも死刑判決控訴棄却されるような生粋の殺人鬼だ。それをああも一方的に蹂躙する暴力性。
彼も良いと判断した!」
「この野郎!!貰うなよ!」
「緑谷、落ち着け」
「麗日、こいつ頼む!」
「え、あ、うん!」
円場を預け、体育祭で見せた最大級の氷壁をぶつける轟。
「悪いね」
「!」
だが、攻撃はあっさりよけられていて。
「俺ァ逃げ足と欺くことだけが取り柄でよ!ヒーロー候補生なんかと戦ってたまるか。
開闢行動隊!目標回収達成だ!短い間だったがこれにて幕引き!!
予定通りこの通信後5分以内に"回収地点"へ向かえ!」
「幕引き・・・だと」
唖然と、立ち尽くしてる場合じゃない。まだ目の前に、目の前にいるじゃないか。
「させねぇ!!絶対逃がすな!!」
さっきっから、歌恋の顔が脳裏にちらつく。こういう場合、大抵よくない時だ。
(まだだ・・・まだ諦めんなっ)
「ちょっとスピナー!!あんたのせいよ!」
「うるさい!」
ヴィラン二名、マグネとスピナーと交戦していた虎とマンダレイが、二人を捉えている。
「誰かのせいというなら・・・悪事を働いた己のせいだ」
「そういうことよ、ヴィランのスピナーくん」
「ええい、離れろ!不潔女!ちくしょう・・・!ステインは甦る!いいか!?
意志が!ここでだ!俺によって!!俺はてめぇら生臭ヒーローとメガネ君を、
粛清しなきゃいけねぇんだ」
「意味わからない。それにしてもアンタ"個性"を一切見せなかったわね」
「うるさい、どけ!!」
「そう・・・」
「「!?」」
「お二方とも少し、どいていただきましょう・・・」
そこに現れたのは、以前USJ事件の時にもいたワープを"個性"とする男。
「ちくしょう、速え!あの仮面・・・!」
「飯田くんいれば・・・!」
轟から預かった円場を、"個性"で浮かしながら引っ張る麗日。
「諦めちゃ・・・ダメだ・・・!!っ・・・!追いついて・・・取り返さなきゃ!
麗日さん!!僕らを浮かして、早く!」
「!」
「そして浮いた僕らを、蛙吹さんの舌で思いっきり投げて!僕を投げられる程の力だ!」
緑谷はUSJ事件の時に、蛙吹と共に交戦して知ってるからこその案。
「すごいスピードで飛んで行ける!障子くんは腕で軌道を修正しつつ、僕らをけん引して!
麗日さんは見えてる範囲でいいから、奴との距離を見はからって解除して!」
「成る程、人間弾か」
緑谷の内容に、納得する障子。
だがそれを、麗日が止めた。
「待ってよデクくん。その怪我で、まだ動くの・・・!?」
「(たしかに・・・こいつもう、気を失っててもおかしくねぇハズだぞ・・・)
おまえは残ってろ。痛みでそれどころじゃあ・・・」
轟も止めるが、緑谷の意志は強い。
「痛みなんか、今知らない。動けるよ・・・早くっ!!」
緑谷、轟、障子を、蛙吹が舌で一つに拘束。
「「おっ」」
「いいよ、つゆちゃん」
そして麗日が"個性"を発動。
「必ず三人を救けてね」
ブワッと、蛙吹は力任せに放り投げた。
「「うおっおおおお!?」」
もの凄い速さで飛ばされる三人。
「あれ?まだこんだけですか」
麗日と蛙吹から逃れたトガは、ヴィラン連合の仲間と合流。
「イカレ野郎、血は採れたのか?何人分だ?」
荼毘が訊ねる。
「一人です」
「一人ィ!?」
声をあらげるのは、トゥワイスで。
「最低三人はって、言われてなかった!?」
「仕方がないのです。殺されると思った」
「つーかよ、トガちゃんテンション高くねぇか!?何か落ち込む事でもあったのか!?」
「お友だちができたのと、気になる男の子がいたのです」
「それ俺!?ごめん、ムリ!!俺も好きだよ」
そう言うトゥワイスに、トガは宥めるように否定する。
「うるせぇな、黙って・・・」
遠くから聞こえてくる声に、荼毘は振り向く。
ズドォンと、そこに現れたのは、下敷きになってるMr.コンプレスに、
雄英生徒が三人。晴れた土埃から、ヴィランらと目が合った。
「知ってるぜ、このガキ共!!誰だ!!」
「Mr.避けろ」
「!ラジャ」
荼毘が轟とは色の違う青い炎で三人を襲う。
「うあっ!!」
「死柄木の殺せリストにあった顔だ!そこの地味ボロくんとお前!なかったけどな!」
「チッ!!」
炎でバラバラにされた三人に、轟にはトゥワイスがメジャーを持って近付いてきていた。
それを氷結で防ぎ近付きさせない。
「トガです、出久くん!」
緑谷はトガに押さえ付けられている。
「さっき思ったんですけど、もっと血出てた方がもっとカッコいいよ、出久くん!!?」
「はぁ!?」
そんな緑谷を、障子が助け出す。
「いってて・・・とんで追ってくるとは!発想がトんでる」
隠れて避けていたMr.コンプレスに、荼毘が聞いた。
「爆豪は?」
「もちろん」
右手を、右ポケットに突っ込む。だがおかしい、ビー玉がない。
「・・・!?」
「二人とも逃げるぞ!!」
「!」
「今の行為でハッキリした・・・!"個性"はわからんが、さっきおまえが散々見せびらかした、
右ポケットに入っていたこれが、常闇・爆豪・登坂だな、エンターテイナー」
「障子くん!!」
「ホホウ!あの短時間でよく・・・!さすが6本腕!!まさぐり上手め!」
「っし、でかした!!」
救出出来たなら、これ以上戦う必要はない。
「アホが・・・」
「いや、待て」
呆れて言う荼毘に、待ったをかけるのはMr.コンプレス。
逃げようとした三人の目の前に、マンダレイ達の前にも現れたあのワープの男が現れたのだ。
「合図から5分経ちました。行きますよ、荼毘」
「まて、まだ目標が・・・」
「ああ・・・アレはどうやら走り出す程嬉しかったみたいなんで、プレゼントしよう。
悪い癖だよ、マジックの基本でね。モノを見せびらかす時ってのは・・・、
見せたくないモノがある時だぜ?」
Mr.コンプレスの舌の中に隠れていた三つのビー玉。
「ぬっ!!?」
障子の手の中にあったビー玉は、氷結へと姿を現す。
「俺の氷・・・!?」
「氷結攻撃の際に「ダミー」を用意し、右ポケットに入れておいた。
右手に持ってたモンが、右ポケットに入ってんの発見したらそりやー、嬉しくて走り出すさ」
「くっそ!!!」
「そんじゃーお後がよろしいようで・・・」
ワープの中に消えていこうとするMr.コンプレス。
その時、どこからともかく青山のネビルレーザーが、Mr.コンプレスの顔に直撃する。
口から飛び出る三つのビー玉に、取り逃すまいと駆け出す三人。
途中、緑谷は痛みに負け失速。しかし、障子が2つの手を伸ばし、
一つ、ビー玉を取り返す。もう2つは、轟とあと数センチの距離・・・。
が、先にその2つを掴んだのは、荼毘だ。
「哀しいなぁ。轟焦凍」
目の前・・・目の前にあったのに。あったスピードで、地面に体が落ちる。
「確認だ"解除"しろ」
「っだよ、今のレーザー・・・俺のショウが台無しだ!」
パチンと指を鳴らせば、荼毘の両手にはそれぞれ爆豪勝己と登坂歌恋がいる。
「問題なし」
「かっちゃん!!」
「歌恋!!」
「来んな、デク」
「轟、くん・・・」
手を伸ばせば届きそうな距離。でも、恐怖の支配で、それさえ叶わない・・・。
完全、敗北。
「てめぇか!」
「返せよ!!」
「どけ!」
背負ってる円場も凍らせないような威力を心掛けるが、それではダメだ。
辺りの木々は凍るが、ヴィランを足止めることが出来ない。
「我々はただ、凝り固まってしまった価値観に対し、「それだけじゃないよ」と、
道を示したいだけだ。今の子らは、価値観に道を選ばされている」
「・・・!」
ハッと気付く障子。
「爆豪だけじゃない・・・常闇もいないぞ!」
「(後ろ二人を、音も無くさらったってのか。歌恋もアイツに・・・どういう"個性"だ・・・!?)
わざわざ話しかけてくるたァ・・・舐めてんな」
「元々エンターテイナーでね、悪い癖さ」
Mr.コンプレスの手の中に、三つのビー玉がある。
「登坂ちゃんは桜吹雪の技で演出力があるし、鍛えればもっと幅が増す。
常闇くんは、アドリブで貰っちゃったよ。ムーンフィッシュ・・・「歯刃」の男な、
アレでも死刑判決控訴棄却されるような生粋の殺人鬼だ。それをああも一方的に蹂躙する暴力性。
彼も良いと判断した!」
「この野郎!!貰うなよ!」
「緑谷、落ち着け」
「麗日、こいつ頼む!」
「え、あ、うん!」
円場を預け、体育祭で見せた最大級の氷壁をぶつける轟。
「悪いね」
「!」
だが、攻撃はあっさりよけられていて。
「俺ァ逃げ足と欺くことだけが取り柄でよ!ヒーロー候補生なんかと戦ってたまるか。
開闢行動隊!目標回収達成だ!短い間だったがこれにて幕引き!!
予定通りこの通信後5分以内に"回収地点"へ向かえ!」
「幕引き・・・だと」
唖然と、立ち尽くしてる場合じゃない。まだ目の前に、目の前にいるじゃないか。
「させねぇ!!絶対逃がすな!!」
さっきっから、歌恋の顔が脳裏にちらつく。こういう場合、大抵よくない時だ。
(まだだ・・・まだ諦めんなっ)
「ちょっとスピナー!!あんたのせいよ!」
「うるさい!」
ヴィラン二名、マグネとスピナーと交戦していた虎とマンダレイが、二人を捉えている。
「誰かのせいというなら・・・悪事を働いた己のせいだ」
「そういうことよ、ヴィランのスピナーくん」
「ええい、離れろ!不潔女!ちくしょう・・・!ステインは甦る!いいか!?
意志が!ここでだ!俺によって!!俺はてめぇら生臭ヒーローとメガネ君を、
粛清しなきゃいけねぇんだ」
「意味わからない。それにしてもアンタ"個性"を一切見せなかったわね」
「うるさい、どけ!!」
「そう・・・」
「「!?」」
「お二方とも少し、どいていただきましょう・・・」
そこに現れたのは、以前USJ事件の時にもいたワープを"個性"とする男。
「ちくしょう、速え!あの仮面・・・!」
「飯田くんいれば・・・!」
轟から預かった円場を、"個性"で浮かしながら引っ張る麗日。
「諦めちゃ・・・ダメだ・・・!!っ・・・!追いついて・・・取り返さなきゃ!
麗日さん!!僕らを浮かして、早く!」
「!」
「そして浮いた僕らを、蛙吹さんの舌で思いっきり投げて!僕を投げられる程の力だ!」
緑谷はUSJ事件の時に、蛙吹と共に交戦して知ってるからこその案。
「すごいスピードで飛んで行ける!障子くんは腕で軌道を修正しつつ、僕らをけん引して!
麗日さんは見えてる範囲でいいから、奴との距離を見はからって解除して!」
「成る程、人間弾か」
緑谷の内容に、納得する障子。
だがそれを、麗日が止めた。
「待ってよデクくん。その怪我で、まだ動くの・・・!?」
「(たしかに・・・こいつもう、気を失っててもおかしくねぇハズだぞ・・・)
おまえは残ってろ。痛みでそれどころじゃあ・・・」
轟も止めるが、緑谷の意志は強い。
「痛みなんか、今知らない。動けるよ・・・早くっ!!」
緑谷、轟、障子を、蛙吹が舌で一つに拘束。
「「おっ」」
「いいよ、つゆちゃん」
そして麗日が"個性"を発動。
「必ず三人を救けてね」
ブワッと、蛙吹は力任せに放り投げた。
「「うおっおおおお!?」」
もの凄い速さで飛ばされる三人。
「あれ?まだこんだけですか」
麗日と蛙吹から逃れたトガは、ヴィラン連合の仲間と合流。
「イカレ野郎、血は採れたのか?何人分だ?」
荼毘が訊ねる。
「一人です」
「一人ィ!?」
声をあらげるのは、トゥワイスで。
「最低三人はって、言われてなかった!?」
「仕方がないのです。殺されると思った」
「つーかよ、トガちゃんテンション高くねぇか!?何か落ち込む事でもあったのか!?」
「お友だちができたのと、気になる男の子がいたのです」
「それ俺!?ごめん、ムリ!!俺も好きだよ」
そう言うトゥワイスに、トガは宥めるように否定する。
「うるせぇな、黙って・・・」
遠くから聞こえてくる声に、荼毘は振り向く。
ズドォンと、そこに現れたのは、下敷きになってるMr.コンプレスに、
雄英生徒が三人。晴れた土埃から、ヴィランらと目が合った。
「知ってるぜ、このガキ共!!誰だ!!」
「Mr.避けろ」
「!ラジャ」
荼毘が轟とは色の違う青い炎で三人を襲う。
「うあっ!!」
「死柄木の殺せリストにあった顔だ!そこの地味ボロくんとお前!なかったけどな!」
「チッ!!」
炎でバラバラにされた三人に、轟にはトゥワイスがメジャーを持って近付いてきていた。
それを氷結で防ぎ近付きさせない。
「トガです、出久くん!」
緑谷はトガに押さえ付けられている。
「さっき思ったんですけど、もっと血出てた方がもっとカッコいいよ、出久くん!!?」
「はぁ!?」
そんな緑谷を、障子が助け出す。
「いってて・・・とんで追ってくるとは!発想がトんでる」
隠れて避けていたMr.コンプレスに、荼毘が聞いた。
「爆豪は?」
「もちろん」
右手を、右ポケットに突っ込む。だがおかしい、ビー玉がない。
「・・・!?」
「二人とも逃げるぞ!!」
「!」
「今の行為でハッキリした・・・!"個性"はわからんが、さっきおまえが散々見せびらかした、
右ポケットに入っていたこれが、常闇・爆豪・登坂だな、エンターテイナー」
「障子くん!!」
「ホホウ!あの短時間でよく・・・!さすが6本腕!!まさぐり上手め!」
「っし、でかした!!」
救出出来たなら、これ以上戦う必要はない。
「アホが・・・」
「いや、待て」
呆れて言う荼毘に、待ったをかけるのはMr.コンプレス。
逃げようとした三人の目の前に、マンダレイ達の前にも現れたあのワープの男が現れたのだ。
「合図から5分経ちました。行きますよ、荼毘」
「まて、まだ目標が・・・」
「ああ・・・アレはどうやら走り出す程嬉しかったみたいなんで、プレゼントしよう。
悪い癖だよ、マジックの基本でね。モノを見せびらかす時ってのは・・・、
見せたくないモノがある時だぜ?」
Mr.コンプレスの舌の中に隠れていた三つのビー玉。
「ぬっ!!?」
障子の手の中にあったビー玉は、氷結へと姿を現す。
「俺の氷・・・!?」
「氷結攻撃の際に「ダミー」を用意し、右ポケットに入れておいた。
右手に持ってたモンが、右ポケットに入ってんの発見したらそりやー、嬉しくて走り出すさ」
「くっそ!!!」
「そんじゃーお後がよろしいようで・・・」
ワープの中に消えていこうとするMr.コンプレス。
その時、どこからともかく青山のネビルレーザーが、Mr.コンプレスの顔に直撃する。
口から飛び出る三つのビー玉に、取り逃すまいと駆け出す三人。
途中、緑谷は痛みに負け失速。しかし、障子が2つの手を伸ばし、
一つ、ビー玉を取り返す。もう2つは、轟とあと数センチの距離・・・。
が、先にその2つを掴んだのは、荼毘だ。
「哀しいなぁ。轟焦凍」
目の前・・・目の前にあったのに。あったスピードで、地面に体が落ちる。
「確認だ"解除"しろ」
「っだよ、今のレーザー・・・俺のショウが台無しだ!」
パチンと指を鳴らせば、荼毘の両手にはそれぞれ爆豪勝己と登坂歌恋がいる。
「問題なし」
「かっちゃん!!」
「歌恋!!」
「来んな、デク」
「轟、くん・・・」
手を伸ばせば届きそうな距離。でも、恐怖の支配で、それさえ叶わない・・・。
完全、敗北。