第八話 林間合宿
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「邪魔だ!!」
「っ!!」
咄嗟にブラドに手首を捕まれ、後ろに放り出される。
しかし、彼が"個性"を使う前に、Mr.コンプレスは天井に向け飛び上がる。
「少々乱暴じゃないですか?俺は戦闘は苦手な方なんでね」
放り出された時に、確かに両脇には切島も瀬呂もいてくれていた。
「ぬかせ!んなことほざいといて、どうどう敵陣に乗り込むなんざ、いい度胸だな!」
「先生!」
「チッ・・・!」
切島が叫び、戦闘体制に入るも、すぐ、切島・瀬呂・歌恋の後ろに音もなく降り立つ。
「「「!!!」」」
(攻撃しにくい、わざわざ生徒の後ろを行くか!)
「どりゃあっ!!」
「攻撃大雑把」
「っ!歌恋!!」
最後に聞こえたのは、泣きそうな芦戸の声。何が起きたのかさっぱりだ。
無駄な動き一つなく攻撃をよけたMr.コンプレスは、そのまま歌恋の姿を消していた。
「第一関門クリア」
荼毘、相澤接触直後。
「まァ・・・プロだもんな」
もう一度、荼毘が"個性"を使おうと手を出す。
「出ねぇよ」
「うおっ」
相手の"個性"を消し、布で縛り上げてから顔面を蹴りつける。そして、地面に押さえつけた。
「目的・人数・配置を言え」
「何で?」
「こうなるからだよ」
「っ!!」
ゴキッと、鈍い音が響く。左腕が、折られた。
「次は右腕だ、合理的にいこう。足まで掛かると護送が面倒だ」
「焦ってんのかよ?イレイザー」
容赦なく、右腕までも折っていく。その時、遠くの山の方でドォンと派手な爆発音が響いた。
「何だ・・・」
「すまん、イレイザー」
「ブラド?」
少しの気の緩みで、荼毘は拘束から逃れようとするも、相澤先生もそこまで落ち度はない。
「生徒を一人、持っていかれた・・・!」
「っ・・・!!」
「なぁ、ヒーロー・・・生徒が大事か?」
「!?」
拘束していた布の部分から、荼毘の体が半分に割れる。
「守りきれるといいな・・・また会おうぜ」
「先生!!」
飯田が引率していた生徒数名が、施設に到着した。
「・・・中入っとけ、すぐ戻る」
「あーダメだ荼毘!!おまえ!やられた!ザコかよ!!」
「もうか・・・弱ぇな、俺」
相澤先生が交戦していた荼毘が、森の中、仲間の一人と一緒に生きている。
「ハァン!?バカ言え!!
結論を急ぐな、おまえは強いさ!この場合はプロがさすがに強かったと考えるべきだ」
「もう一回俺を増やせトゥワイス、プロの足止めは必要だ」
「ザコが、何度やっても同じだっての!!任せろ!!」
パワー系ヴィランのマスキュラーと戦い抜いた緑谷はボロボロである。
それでも、皆の元へ行こうとする緑谷を、洸太が心配していた。
『もしこの夜襲に来たヴィランが全員このレベルなら、皆が危ない。
その上、狙いが僕ら生徒かもしんない。その事を相澤先生やプッシーキャッツに伝えなきゃ。
僕が動いて救けられるなら、動かなきゃだろ。何よりまず、君を守らなきゃいけない』
『え?』
『君にしか出来ないことがある。森に火をつけられてる。あれじゃ、どの道閉じ込められちゃう。
わかるかい?君のその"個性"が必要だ。僕らを救けて、さっきみたいに』
そう、洸太の"個性"は水だから。
「もう・・・すぐそこだ」
ああに緑谷に言われて、洸太もおぶられてここまで一緒に来ていた。
「おい!あれ!」
「先生!!」
「緑・・・」
振り向いた相澤先生の視界に飛び込んだ、腕がボロボロの緑谷の姿に、目付きを鋭くさせる。
「先生!良かった!大変なんです・・・!伝えなきゃいけないことがたくさんあるんです・・・」
「おい・・・」
「とりあえず僕、マンダレイに伝えなきゃいけないことがあって・・・。
洸太くんをお願いします、水の"個性"です。絶対に守って下さい!」
「おいって・・・」
「お願いします!」
「登坂が取られた!!」
全然聞く耳を持とうとしなかった緑谷が、ようやく立ち止まる。
「・・・え?」
「施設も奇襲され、その間もう一人のヴィランに」
「でも、そんな・・・なんで・・・」
マスキュラーから聞いていた『爆豪ってガキは、どこにいる?』と。狙いは一人だけじゃなかったのか。
「それにその怪我・・・またやりやがったな」
「あ・・・いやっ、これは・・・」
「だから、彼女にこう伝えろ」
マンダレイの元に駆けつけた緑谷が、相澤先生からの伝言を伝え抜く。
それが、彼女の"個性"テレパスによって伝え渡った。
「A組B組総員、プロヒーローイレイザーヘッドの名に於いて、戦闘を許可する!」
(登坂を連れ去ったのがもう一人の奴の"個性"だとすれば・・・。
まだ撤退しないヴィランの様子から、まだ他に目的があるハズ。
マンダレイの元へ行きつつ、捜してやる予定だったが)
緑谷の代わりに相澤先生に抱かれている洸太が、ポツリポツリと話し出す。
「おじさん・・・あいつ、大丈夫かな」
「うん?」
「僕・・・あいつのこと殴ったんだ・・・なのに・・・!あんなボロボロになって救けてくれたんだよ・・・!
僕、まだごめんも・・・ありがとも・・・!言ってないんだよ!あいつ、大丈夫かなぁ・・・!」
「大丈夫・・・。あいつも、死ぬつもりなんかないから、ボロボロなんだろう。
でも、大人はそれを叱らなきゃいけない。だから、この騒動が終わったら、
言ってあげてくれ。できれば、ありがとうの方に力込めて」
一方、マンダレイ達の現場では。
「伝達ありがと!でも!すぐ戻りな!その怪我、尋常じゃない!」
「いやっ・・・すいません!まだ!もう一つ・・・伝えて下さい!
ヴィランの狙い、少なくともその一つ・・・」
歌恋の場合、気付いてやれるのが遅かった。だから、その為にも。
「かっちゃんが狙われてる!テレパスお願いします!」
捜しだして、救けなければ。
「かっちゃ・・・誰!?待ちなさい、ちょっと!」
呼び止めるも、もう緑谷の姿はない。マンダレイの拳が一発、スピナーに入った。
「(仕方ない、とりあえず伝えなくちゃ)ヴィランの狙いの一つ、判明!!生徒のかっちゃん!!
かっちゃんはなるべく戦闘を避けて!!単独では動かないこと!!わかった!?かっちゃん!!」
無数の刃物で、遠距離で攻撃してくる敵を、轟が氷結でカバーしていく。
「不用意に突っ込むんじゃねぇ。聞こえたか!?おまえ、狙われてるってよ」
「かっちゃかっちゃうるっせんだよ、頭ン中でぇ・・・。クソデクが何かしたな、オイ。
戦えっつったり、戦うなっつったりよぉ~~ああ!?クッソどうでもいィんだよ!!」
氷結から突き出ていた刃の先が、角度を変えて爆豪に襲ってくる。
「わっ」
間を見て轟が氷結を繰り出すも、敵を仕留めきることが出来ないでいた。
「っ!!」
咄嗟にブラドに手首を捕まれ、後ろに放り出される。
しかし、彼が"個性"を使う前に、Mr.コンプレスは天井に向け飛び上がる。
「少々乱暴じゃないですか?俺は戦闘は苦手な方なんでね」
放り出された時に、確かに両脇には切島も瀬呂もいてくれていた。
「ぬかせ!んなことほざいといて、どうどう敵陣に乗り込むなんざ、いい度胸だな!」
「先生!」
「チッ・・・!」
切島が叫び、戦闘体制に入るも、すぐ、切島・瀬呂・歌恋の後ろに音もなく降り立つ。
「「「!!!」」」
(攻撃しにくい、わざわざ生徒の後ろを行くか!)
「どりゃあっ!!」
「攻撃大雑把」
「っ!歌恋!!」
最後に聞こえたのは、泣きそうな芦戸の声。何が起きたのかさっぱりだ。
無駄な動き一つなく攻撃をよけたMr.コンプレスは、そのまま歌恋の姿を消していた。
「第一関門クリア」
荼毘、相澤接触直後。
「まァ・・・プロだもんな」
もう一度、荼毘が"個性"を使おうと手を出す。
「出ねぇよ」
「うおっ」
相手の"個性"を消し、布で縛り上げてから顔面を蹴りつける。そして、地面に押さえつけた。
「目的・人数・配置を言え」
「何で?」
「こうなるからだよ」
「っ!!」
ゴキッと、鈍い音が響く。左腕が、折られた。
「次は右腕だ、合理的にいこう。足まで掛かると護送が面倒だ」
「焦ってんのかよ?イレイザー」
容赦なく、右腕までも折っていく。その時、遠くの山の方でドォンと派手な爆発音が響いた。
「何だ・・・」
「すまん、イレイザー」
「ブラド?」
少しの気の緩みで、荼毘は拘束から逃れようとするも、相澤先生もそこまで落ち度はない。
「生徒を一人、持っていかれた・・・!」
「っ・・・!!」
「なぁ、ヒーロー・・・生徒が大事か?」
「!?」
拘束していた布の部分から、荼毘の体が半分に割れる。
「守りきれるといいな・・・また会おうぜ」
「先生!!」
飯田が引率していた生徒数名が、施設に到着した。
「・・・中入っとけ、すぐ戻る」
「あーダメだ荼毘!!おまえ!やられた!ザコかよ!!」
「もうか・・・弱ぇな、俺」
相澤先生が交戦していた荼毘が、森の中、仲間の一人と一緒に生きている。
「ハァン!?バカ言え!!
結論を急ぐな、おまえは強いさ!この場合はプロがさすがに強かったと考えるべきだ」
「もう一回俺を増やせトゥワイス、プロの足止めは必要だ」
「ザコが、何度やっても同じだっての!!任せろ!!」
パワー系ヴィランのマスキュラーと戦い抜いた緑谷はボロボロである。
それでも、皆の元へ行こうとする緑谷を、洸太が心配していた。
『もしこの夜襲に来たヴィランが全員このレベルなら、皆が危ない。
その上、狙いが僕ら生徒かもしんない。その事を相澤先生やプッシーキャッツに伝えなきゃ。
僕が動いて救けられるなら、動かなきゃだろ。何よりまず、君を守らなきゃいけない』
『え?』
『君にしか出来ないことがある。森に火をつけられてる。あれじゃ、どの道閉じ込められちゃう。
わかるかい?君のその"個性"が必要だ。僕らを救けて、さっきみたいに』
そう、洸太の"個性"は水だから。
「もう・・・すぐそこだ」
ああに緑谷に言われて、洸太もおぶられてここまで一緒に来ていた。
「おい!あれ!」
「先生!!」
「緑・・・」
振り向いた相澤先生の視界に飛び込んだ、腕がボロボロの緑谷の姿に、目付きを鋭くさせる。
「先生!良かった!大変なんです・・・!伝えなきゃいけないことがたくさんあるんです・・・」
「おい・・・」
「とりあえず僕、マンダレイに伝えなきゃいけないことがあって・・・。
洸太くんをお願いします、水の"個性"です。絶対に守って下さい!」
「おいって・・・」
「お願いします!」
「登坂が取られた!!」
全然聞く耳を持とうとしなかった緑谷が、ようやく立ち止まる。
「・・・え?」
「施設も奇襲され、その間もう一人のヴィランに」
「でも、そんな・・・なんで・・・」
マスキュラーから聞いていた『爆豪ってガキは、どこにいる?』と。狙いは一人だけじゃなかったのか。
「それにその怪我・・・またやりやがったな」
「あ・・・いやっ、これは・・・」
「だから、彼女にこう伝えろ」
マンダレイの元に駆けつけた緑谷が、相澤先生からの伝言を伝え抜く。
それが、彼女の"個性"テレパスによって伝え渡った。
「A組B組総員、プロヒーローイレイザーヘッドの名に於いて、戦闘を許可する!」
(登坂を連れ去ったのがもう一人の奴の"個性"だとすれば・・・。
まだ撤退しないヴィランの様子から、まだ他に目的があるハズ。
マンダレイの元へ行きつつ、捜してやる予定だったが)
緑谷の代わりに相澤先生に抱かれている洸太が、ポツリポツリと話し出す。
「おじさん・・・あいつ、大丈夫かな」
「うん?」
「僕・・・あいつのこと殴ったんだ・・・なのに・・・!あんなボロボロになって救けてくれたんだよ・・・!
僕、まだごめんも・・・ありがとも・・・!言ってないんだよ!あいつ、大丈夫かなぁ・・・!」
「大丈夫・・・。あいつも、死ぬつもりなんかないから、ボロボロなんだろう。
でも、大人はそれを叱らなきゃいけない。だから、この騒動が終わったら、
言ってあげてくれ。できれば、ありがとうの方に力込めて」
一方、マンダレイ達の現場では。
「伝達ありがと!でも!すぐ戻りな!その怪我、尋常じゃない!」
「いやっ・・・すいません!まだ!もう一つ・・・伝えて下さい!
ヴィランの狙い、少なくともその一つ・・・」
歌恋の場合、気付いてやれるのが遅かった。だから、その為にも。
「かっちゃんが狙われてる!テレパスお願いします!」
捜しだして、救けなければ。
「かっちゃ・・・誰!?待ちなさい、ちょっと!」
呼び止めるも、もう緑谷の姿はない。マンダレイの拳が一発、スピナーに入った。
「(仕方ない、とりあえず伝えなくちゃ)ヴィランの狙いの一つ、判明!!生徒のかっちゃん!!
かっちゃんはなるべく戦闘を避けて!!単独では動かないこと!!わかった!?かっちゃん!!」
無数の刃物で、遠距離で攻撃してくる敵を、轟が氷結でカバーしていく。
「不用意に突っ込むんじゃねぇ。聞こえたか!?おまえ、狙われてるってよ」
「かっちゃかっちゃうるっせんだよ、頭ン中でぇ・・・。クソデクが何かしたな、オイ。
戦えっつったり、戦うなっつったりよぉ~~ああ!?クッソどうでもいィんだよ!!」
氷結から突き出ていた刃の先が、角度を変えて爆豪に襲ってくる。
「わっ」
間を見て轟が氷結を繰り出すも、敵を仕留めきることが出来ないでいた。