第八話 林間合宿
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「いたた・・・」
落下の衝撃で、少々腰をやられる歌恋。
「"魔獣の森"・・・!?」
緑谷が、土を吐き出しながら。上鳴がよろめきながら立ち上がる。
「なんだ、そのドラクエめいた名称は・・・」
「雄英、こういうの多過ぎだろ・・・」
耳郎の愚痴に、歌恋は苦笑い。
一人、トイレに駆け出した峰田の前に現れた巨大な魔獣・・・魔獣・・・。
「「マジュウだー!!?」」
声を上げる瀬呂と上鳴。
「静まりなさい、獣よ。下がるのです」
動物と話せて操れるという口田の"個性"が魔獣には通用していないようで。
「!?」
口田に襲いかかってきた魔獣は、緑谷、爆豪、轟によって倒された。
一瞬怯んでしまったが、逃げていては何も始まらない。
三人の攻撃を糧にし、クラス全員一丸となって次々襲ってくる魔獣を叩きのめしていく。
皆が皆、自身が持つキャパをオーバーして施設にたどり着いたのは、夕方だった。
「とりあえず、お昼は抜くまでもなかったねぇ」
プッシーキャッツを見て、安心感と疲労感が一斉に襲いかかる。
「もう・・・無理・・・死ぬ・・・」
いつも以上に激しく鳴るお腹。お腹の減り過ぎで動けないとは、女の子として情けない。
「何が「三時間」ですか・・・」
「登坂じゃねぇけど、俺も無理だわ・・・」
切島と慰め合う歌恋の近くにいた瀬呂の問いに、マンダレイが言う。
「悪いね。私たちならって意味。アレ」
「実力差自慢・・・」
「ねこねこねこ・・・でも、正直もっとかかると思ってた。
私の土魔獣が、思ったより簡単に攻略されちゃった。いいよ、君ら・・・。
特に、そこ四人」
ピクシーボブが指さした生徒は、爆豪・轟・緑谷・飯田。
「躊躇のなさは経験値によるものかしらん?三年後が楽しみ!ツバつけとこー!!」
「うわっ」
「・・・・・・・」
相澤先生がマンダレイに問う。
「「マンダレイ」・・・あの人、なんでしたっけ?」
「彼女焦ってるの。適齢期的なアレで」
「適齢期と言えば」
緑谷の視線が、小さな男の子に向けられる。
「ずっと気になってたんですが、その子はどなたかのお子さんですか?」
「あぁ、違う。この子は私の従甥だよ」
そう語るのはマンダレイ。
「洸太!ホラ、挨拶しな。一週間一緒に過ごすんだから・・・」
緑谷が歩み寄り、手を差し伸べる。
「あ、えと、僕、雄英高校ヒーロー科の緑谷。よろしくね」
が、洸太からの返事は緑谷の股間への殴り。
「きゅう」
情けない緑谷の嘆き。
「緑谷くん!」
それを見てカッと怒るのは飯田だ。
「おのれ従甥!!何故緑谷くんの陰嚢を!!」
「ヒーローになりたいなんて連中と、つるむ気はねぇよ」
「つるむ!?いくつだ、君!!」
「マセガキ」
「おまえに似てねぇか?」
爆豪に、さらっと言う轟。
「あ?似てねぇよ。つーかてめぇ、喋ってんじゃねぇぞ舐めプ野郎」
「悪い(にてる・・・)」
(轟くんと爆豪くんって、仲良いんだか悪いんだか、分かりづらい・・・)
「茶番はいい、バスから荷物降ろせ。部屋に荷物運んだら、食堂にて夕食。
その後入浴で就寝だ。本格的なスタートは明日からだ。さぁ、早くしろ」
相澤先生の言葉に、引っ掛かりを覚える歌恋。
(あの魔獣の森は本格じゃないの・・・?)
が、それも夕飯を前にしてしまえばスッカリ忘れるわけで。
「「「いただきます!!」」」
皆で手を合わせて食べる食事は、格別に美味しく感じる。
「登坂の腹減り具合って、いつもこんなん!?」
「今日はいつも以上だけどね」
「最初ホント、バカにして悪かったな」
「やっぱバカにしてたの!?」
上鳴に、瀬呂からの衝撃告白。
「美味しい!!米美味しい!!」
「いつまででも噛んでいたい!」
やはり切島、上鳴ペアは面白い。
「土鍋・・・!?」
「土鍋ですか!?」
「うん。つーか、腹減りすぎて妙なテンションなってんね。
まー、色々世話焼くのは今日だけだし、食べれるだけ食べな」
「あ、洸太。そのお野菜運んどいて」
「フン・・・」
そして、待ちに待ったもう一つのイベント。
「まァまァ・・・飯とかはね・・・ぶっちゃけどうでもいいんスよ。求められてんのって、
そこじゃないんスよ。その辺わかってるんスよオイラぁ・・・。
求められてるのは、この壁の向こうなんスよ・・・」
入浴中にて。
「一人で、何言ってんの峰田くん・・・」
緑谷の言葉を聞きつつ、峰田は壁に耳を押し付ける。
僅かに聞こえる、女子達の楽しそうな会話。
「ホラ・・・いるんスよ・・・今日日。男女の入浴時間ズラさないなんて、
事故・・・そう、もうこれは事故なんスよ・・・」
「「「・・・・・・!!」」」
男性陣の顔が、真っ赤に染まる。
(・・・裸・・・)
以前、強引にでも歌恋の太ももに手を入れた自分を恥じる。
(忘れかけていたのにな・・・)
「はは~ん?轟ぃ、オメーも興味あるな?誰だ、誰だよ」
上鳴に煽られ、押し黙る轟。
「ねぇよ」
「はぁ!?登坂だろ」
と、何かと邪魔してくる爆豪に言われてしまう。
「なっ・・・!ばっ」
「ケッ」
「え!?マジ!?」
「マジか!」
からかわれ気味の自分が悔しい。
「ぶわっ!!」
「いや、轟!それマジ死ぬから!!」
溺れさせかけられた上鳴を切島が救出。
(そういや、言ってたな・・・)
『爆豪くんって、よく見てるよね』って。ジィーっと、爆豪を睨んでみる轟の耳に入るのは。
「峰田くん、やめたまえ!」
飯田の叫びだ。
「壁とは、越える為にある!!"Plus Ultra"!!」
「速っ!!」
峰田は"個性"のモギモギを使い、壁をひた走る。
が、壁と壁の間に現れたのは洸太だ。
「!」
「ヒーロー以前に、ヒトのあれこれから学び直せ」
ペシンと、張り付いていなかった方の峰田の手を叩きのめす。
「くそガキィイイ!!?」
峰田が落下した先は、飯田だったとか。
「やっぱり峰田ちゃんサイテーね」
「ありがとう、洸太くーん!」
お礼を言われた洸太が振り向く。そこには、自分に対してまだ子どもだからという視線もあるのか。
女子の裸を見てしまったことに、洸太は気を失ったとか。
翌日、合宿二日目。AM5:30。
(眠い・・・)
「お早う諸君。本日から、本格的に強化合宿を始める。今合宿の目的は、
全員の強化及びそれによる"仮免"の習得。具体的になりつつある敵意に、
立ち向かう準備だ。心して臨むように。と、いうわけで爆豪、こいつを投げてみろ」
「!」
相澤先生から投げ渡されたのは、体力テストの時に使ったボールだ。
「前回の・・・入学直後の記録は、705.2m・・・どんだけ伸びてるかな」
「おお!成長具合か!」
眠そうだった芦戸や瀬呂たちが、ハッと目を覚ませる。
「この三ヶ月、色々濃かったからな!1kmとかいくんじゃない!?」
「いったれバクゴー!」
「んじゃ、よっこら・・・くたばれ!!」
・・・くたばれ・・・。
爆豪、記録709.6m。
「あれ・・・?思ったより・・・」
歌恋が首をかしげる。
「約三ヶ月間、様々な経験を経て確かに君らは成長している。
だがそれは、あくまでも精神面や技術面あとは多少の体力的な成長がメインで、
"個性"そのものは今見た通りでそこまで成長していない。
今日から君らの、"個性"を伸ばす。死ぬ程キツイが、くれぐれも・・・死なないように」
落下の衝撃で、少々腰をやられる歌恋。
「"魔獣の森"・・・!?」
緑谷が、土を吐き出しながら。上鳴がよろめきながら立ち上がる。
「なんだ、そのドラクエめいた名称は・・・」
「雄英、こういうの多過ぎだろ・・・」
耳郎の愚痴に、歌恋は苦笑い。
一人、トイレに駆け出した峰田の前に現れた巨大な魔獣・・・魔獣・・・。
「「マジュウだー!!?」」
声を上げる瀬呂と上鳴。
「静まりなさい、獣よ。下がるのです」
動物と話せて操れるという口田の"個性"が魔獣には通用していないようで。
「!?」
口田に襲いかかってきた魔獣は、緑谷、爆豪、轟によって倒された。
一瞬怯んでしまったが、逃げていては何も始まらない。
三人の攻撃を糧にし、クラス全員一丸となって次々襲ってくる魔獣を叩きのめしていく。
皆が皆、自身が持つキャパをオーバーして施設にたどり着いたのは、夕方だった。
「とりあえず、お昼は抜くまでもなかったねぇ」
プッシーキャッツを見て、安心感と疲労感が一斉に襲いかかる。
「もう・・・無理・・・死ぬ・・・」
いつも以上に激しく鳴るお腹。お腹の減り過ぎで動けないとは、女の子として情けない。
「何が「三時間」ですか・・・」
「登坂じゃねぇけど、俺も無理だわ・・・」
切島と慰め合う歌恋の近くにいた瀬呂の問いに、マンダレイが言う。
「悪いね。私たちならって意味。アレ」
「実力差自慢・・・」
「ねこねこねこ・・・でも、正直もっとかかると思ってた。
私の土魔獣が、思ったより簡単に攻略されちゃった。いいよ、君ら・・・。
特に、そこ四人」
ピクシーボブが指さした生徒は、爆豪・轟・緑谷・飯田。
「躊躇のなさは経験値によるものかしらん?三年後が楽しみ!ツバつけとこー!!」
「うわっ」
「・・・・・・・」
相澤先生がマンダレイに問う。
「「マンダレイ」・・・あの人、なんでしたっけ?」
「彼女焦ってるの。適齢期的なアレで」
「適齢期と言えば」
緑谷の視線が、小さな男の子に向けられる。
「ずっと気になってたんですが、その子はどなたかのお子さんですか?」
「あぁ、違う。この子は私の従甥だよ」
そう語るのはマンダレイ。
「洸太!ホラ、挨拶しな。一週間一緒に過ごすんだから・・・」
緑谷が歩み寄り、手を差し伸べる。
「あ、えと、僕、雄英高校ヒーロー科の緑谷。よろしくね」
が、洸太からの返事は緑谷の股間への殴り。
「きゅう」
情けない緑谷の嘆き。
「緑谷くん!」
それを見てカッと怒るのは飯田だ。
「おのれ従甥!!何故緑谷くんの陰嚢を!!」
「ヒーローになりたいなんて連中と、つるむ気はねぇよ」
「つるむ!?いくつだ、君!!」
「マセガキ」
「おまえに似てねぇか?」
爆豪に、さらっと言う轟。
「あ?似てねぇよ。つーかてめぇ、喋ってんじゃねぇぞ舐めプ野郎」
「悪い(にてる・・・)」
(轟くんと爆豪くんって、仲良いんだか悪いんだか、分かりづらい・・・)
「茶番はいい、バスから荷物降ろせ。部屋に荷物運んだら、食堂にて夕食。
その後入浴で就寝だ。本格的なスタートは明日からだ。さぁ、早くしろ」
相澤先生の言葉に、引っ掛かりを覚える歌恋。
(あの魔獣の森は本格じゃないの・・・?)
が、それも夕飯を前にしてしまえばスッカリ忘れるわけで。
「「「いただきます!!」」」
皆で手を合わせて食べる食事は、格別に美味しく感じる。
「登坂の腹減り具合って、いつもこんなん!?」
「今日はいつも以上だけどね」
「最初ホント、バカにして悪かったな」
「やっぱバカにしてたの!?」
上鳴に、瀬呂からの衝撃告白。
「美味しい!!米美味しい!!」
「いつまででも噛んでいたい!」
やはり切島、上鳴ペアは面白い。
「土鍋・・・!?」
「土鍋ですか!?」
「うん。つーか、腹減りすぎて妙なテンションなってんね。
まー、色々世話焼くのは今日だけだし、食べれるだけ食べな」
「あ、洸太。そのお野菜運んどいて」
「フン・・・」
そして、待ちに待ったもう一つのイベント。
「まァまァ・・・飯とかはね・・・ぶっちゃけどうでもいいんスよ。求められてんのって、
そこじゃないんスよ。その辺わかってるんスよオイラぁ・・・。
求められてるのは、この壁の向こうなんスよ・・・」
入浴中にて。
「一人で、何言ってんの峰田くん・・・」
緑谷の言葉を聞きつつ、峰田は壁に耳を押し付ける。
僅かに聞こえる、女子達の楽しそうな会話。
「ホラ・・・いるんスよ・・・今日日。男女の入浴時間ズラさないなんて、
事故・・・そう、もうこれは事故なんスよ・・・」
「「「・・・・・・!!」」」
男性陣の顔が、真っ赤に染まる。
(・・・裸・・・)
以前、強引にでも歌恋の太ももに手を入れた自分を恥じる。
(忘れかけていたのにな・・・)
「はは~ん?轟ぃ、オメーも興味あるな?誰だ、誰だよ」
上鳴に煽られ、押し黙る轟。
「ねぇよ」
「はぁ!?登坂だろ」
と、何かと邪魔してくる爆豪に言われてしまう。
「なっ・・・!ばっ」
「ケッ」
「え!?マジ!?」
「マジか!」
からかわれ気味の自分が悔しい。
「ぶわっ!!」
「いや、轟!それマジ死ぬから!!」
溺れさせかけられた上鳴を切島が救出。
(そういや、言ってたな・・・)
『爆豪くんって、よく見てるよね』って。ジィーっと、爆豪を睨んでみる轟の耳に入るのは。
「峰田くん、やめたまえ!」
飯田の叫びだ。
「壁とは、越える為にある!!"Plus Ultra"!!」
「速っ!!」
峰田は"個性"のモギモギを使い、壁をひた走る。
が、壁と壁の間に現れたのは洸太だ。
「!」
「ヒーロー以前に、ヒトのあれこれから学び直せ」
ペシンと、張り付いていなかった方の峰田の手を叩きのめす。
「くそガキィイイ!!?」
峰田が落下した先は、飯田だったとか。
「やっぱり峰田ちゃんサイテーね」
「ありがとう、洸太くーん!」
お礼を言われた洸太が振り向く。そこには、自分に対してまだ子どもだからという視線もあるのか。
女子の裸を見てしまったことに、洸太は気を失ったとか。
翌日、合宿二日目。AM5:30。
(眠い・・・)
「お早う諸君。本日から、本格的に強化合宿を始める。今合宿の目的は、
全員の強化及びそれによる"仮免"の習得。具体的になりつつある敵意に、
立ち向かう準備だ。心して臨むように。と、いうわけで爆豪、こいつを投げてみろ」
「!」
相澤先生から投げ渡されたのは、体力テストの時に使ったボールだ。
「前回の・・・入学直後の記録は、705.2m・・・どんだけ伸びてるかな」
「おお!成長具合か!」
眠そうだった芦戸や瀬呂たちが、ハッと目を覚ませる。
「この三ヶ月、色々濃かったからな!1kmとかいくんじゃない!?」
「いったれバクゴー!」
「んじゃ、よっこら・・・くたばれ!!」
・・・くたばれ・・・。
爆豪、記録709.6m。
「あれ・・・?思ったより・・・」
歌恋が首をかしげる。
「約三ヶ月間、様々な経験を経て確かに君らは成長している。
だがそれは、あくまでも精神面や技術面あとは多少の体力的な成長がメインで、
"個性"そのものは今見た通りでそこまで成長していない。
今日から君らの、"個性"を伸ばす。死ぬ程キツイが、くれぐれも・・・死なないように」