第五話 それぞれの気持ち
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「おまえらは一足先に経験してしまったが、プロの活動を実際に体験して、
より実りのある訓練をしようってこった。まぁ、仮ではあるが適当なもんは・・・」
「付けたら地獄を見ちゃうよ!!」
新たな声の聞き覚えのある声に振り向く。
「この時の名が!世に認知され、そのままプロ名になってる人多いからね!!」
「「ミッドナイト!!」」
「まァ、そういうことだ。その辺のセンスをミッドナイトさんに査定してもらう。
将来、自分がどうなるのか、名を付けることでイメージが固まりそこに近付いていく。
それが「名は体を表す」ってことだ。"オールマイト"とかな」
ボードが配られ、いつものように少し体を後ろに向ける。
「「・・・・・・・・・」」
無意識に目を向けてしまい、轟の視線が痛い。
(この学校、席替えないのかな・・・)
小中とあった嫌だった席替えだが、いまはあって欲しいと願うものの、高校は流石に無いかと少ししょげる。
(いや、それより名前、かぁ・・・)
15分後。
「じゃ、そろそろ、出来た人から発表してね!」
「「「!!」」」
歌恋も皆も、ミッドナイトの言葉に目を丸くした。
(マジか・・・えっ、わー・・・いいのか、コレ)
自分で考えひねった言葉に一人悶々する歌恋。
(でも、もう時間ないし・・・)
まず最初に発表したのは青山。
【輝きヒーロー I can not stop twinkling (キラキラが止められないよ☆)】
「短文!!!」
「そこはlを取って、can'tに省略した方が呼びやすい」
「それねマドモアゼル☆」
(いや、ミッドナイトそこは突っ込むとこ!)
と、心の中で突っ込む歌恋。
「じゃあ、次アタシね!エイリアンクイーン!!」
と、ノリノリで出てきた芦戸。
「2!!血が強酸性のアレを目指してるの!?やめときな!!」
(あ、それは流石に突っ込むんだ・・・)
「ちぇー」
ガッカリしながら席につく芦戸に、皆前の二人のテンションに微妙な空気を流す。
(最初に変なの来たせいで、大喜利っぽい空気になったじゃねぇか!!)と。
「じゃあ次、私いいかしら」
「梅雨ちゃん!」
「小学生の時から決めてたの、フロッピー」
「かわいい!!親しみやすくて良いわ!!皆から愛されるお手本のようなネーミングね!」
微妙な空気だったのが一辺。蛙吹の可愛らしいネーミングに、皆がフロッピーと声を上げた。
彼女のお陰で普通のネーミングをまともに発表できる雰囲気に。
着々と発表される皆のネーミング。
切島は憧れである漢気ヒーロー"紅頼雄斗"から"烈怒頼雄斗"。
「うあ~、考えてねんだよな、まだ俺」
悩む上鳴に言うのは耳郎。
「つけたげよっか「ジャミングウェイ」」
「「武器よさらば」とかのヘミングウェイもじりか!インテリっぽい!」
「~~~いやっ」
なぜか絶賛する本人目の前に、笑いをこらえる耳郎。
「折角強いのに、ブフッ!すぐ・・・ウェイってなるじゃん・・・!?」
「耳郎、おまえさァふざけんなよ!」
上鳴を軽くあしらい、耳郎の発表。彼女は"イヤホン=ジャック"。
障子【テンタコル】、瀬呂【セロファン】、尾白【テイルマン】、上鳴【チャージズマ】。
再び考え直した芦戸【ピンキー】、葉隠【インビジブルガール】。
そして、歌恋の番。
「私はこれ、【キルシュ】」
桜という各国の言葉を調べた結果。少しいじったけど、これが呼びやすいとおもったから。
八百万【クリエティ】。そして轟は【ショート】名前だ。
「名前!?いいの!?」
ミッドナイトの言葉に頷く轟。
「あぁ」
「・・・・・・・・・」
席に戻る轟が、ジーと、睨むように見てから座る。
(こ、これは・・・挑戦状・・・!?)
ネーミングはまだ続き、常闇【ツクヨミ】、峰田【グレープジュース】、爆豪【爆殺王】。
「そういうのはやめた方がいいわね」
と、ミッドナイト。
「なんでだよ!!」
「じゃ、私も・・・考えてありました」
麗日【ウラビティ】。飯田は【天哉】、彼もまた名前だ。
そして、緑谷は・・・。
「えぇ、緑谷いいのかそれェ!?」
「うん。今まで好きじゃなかった。けど、ある人に"意味"を変えられて・・・。
僕にはけっこうな衝撃で・・・嬉しかったんだ。これが僕のヒーロー名です」
それは、麗日が彼の事を呼ぶときに使われていた【デク】だ。
再び考えた爆豪【爆殺卿】。ミッドナイトに違うと言われ、彼のヒーロー名は保留で終わる。
「職場体験は一週間。肝心の職場だが、指名のあった者は個別にリストを渡すから、
その中から自分で選択しろ。指名のなかった者は、予めこちらからオファーした全国の、
受け入れ可の事務所40件、この中から選んでもらう。それぞれ活動地域や得意なジャンルが異なる。
よく考えて選べよ。今週末までに提出しろよ」
「あと二日しかねーの!?」
慎重に考えろというわりには時間が短すぎるではないか。
(職場体験かぁ・・・)
自分用のリストを眺めながら休み時間に考える。
「・・・登坂」
遠慮がちに後ろから声がかけられた。最低な無視という行為だけはしたくなくて・・・。
「ん・・・?」
首をかしげながら、そのまま体ごと轟に向けた。
「・・・エンデヴァーの事務所、リストにあるか?」
「え・・・とぉ・・・ない・・・」
「・・・だよな・・・(親父の事だ、多分・・・)」
リストに再び轟も目を向けたので、歌恋はぎこちなく動く。
(び、ビックリした・・・。本当は、いつまでもこんな曖昧な態度はいやなんだけど・・・)
彼の事、嫌いにもなりたくなくて。
「響香ちゃん、どう?」
「歌恋はどうだった?指名あったじゃん」
「はい」
指名のない耳郎は、相澤先生から頂いたリストをチェックしていたようで。
「あ・・・ねぇ、ここは?」
なんとなく、一緒の所がいいなぁとおもい声をかけたけど、耳郎も心置きなく許可してくれた。
二人でそれぞれ二枚のリストを眺めながら、同じ事務所の名前が奇跡的に一個あった。
「プロヒーロー、デステゴロ・・・あ、この人、よくシンリンカムイとMt.レディといることが多いよね」
「もしかしたらさ、その現場にいけるかもしんないね」
「シンリンカムイ・・・会えたらラッキーだなぁ」
同じ植物を操るシンリンカムイは、オールマイト程ではないが歌恋の中で憧れでもある。
「シンリンカムイは事務所ないんだよね」
「そうそう」
シンリンカムイは確か、数少なくフリーで活躍する一人だ。
賑わう教室に、何故かオールマイトがやってきて、緑谷を連れていったとか。
その二人の様子を見てから、歌恋は自分の席に戻る。
ふと、ずっとこのままは嫌なのだが、何故か言葉に嫌みを含んでしまう。
「もう、緑谷くんには突っかからない?」
「あぁ・・・いま心配なのは飯田だな」
「・・・(お兄さんのこと・・・)」
「で、あとは・・・アンタだ」
轟は頬杖をつきながら、片方のあいてる指でビシッとさしてくる。
「へ?」
「俺は過去の事話した・・・避ける理由が、過去と何か関係あんだろ。
まぁ、たいしたことじゃなきゃ別にいいが・・・対応に困る。話さねぇ方がいいか?」
「そ、それは・・・」
嫌だ。せっかく仲良くなったのに、今後一切関わるなってことも。
緑谷には何でか分からないけど、すらすら話してしまった自分のこと。轟には、話してない。
「と・・・轟くんの過去に比べたら、ちっぽけな理由・・・」
「歌恋、一緒に帰ろ。今日中に決めちゃおうよ。何?轟も一緒?」
他の子と話し終えたのか、耳郎がきょとんと首をかしげる。
「いや、いい。俺はもう決まってっから」
カバンを持ちながら轟は席を立つ。
「へー、どこ?」
「親父の事務所。じゃあな」
一足先に教室を出る轟の姿を、歌恋はボーッと眺めた。
より実りのある訓練をしようってこった。まぁ、仮ではあるが適当なもんは・・・」
「付けたら地獄を見ちゃうよ!!」
新たな声の聞き覚えのある声に振り向く。
「この時の名が!世に認知され、そのままプロ名になってる人多いからね!!」
「「ミッドナイト!!」」
「まァ、そういうことだ。その辺のセンスをミッドナイトさんに査定してもらう。
将来、自分がどうなるのか、名を付けることでイメージが固まりそこに近付いていく。
それが「名は体を表す」ってことだ。"オールマイト"とかな」
ボードが配られ、いつものように少し体を後ろに向ける。
「「・・・・・・・・・」」
無意識に目を向けてしまい、轟の視線が痛い。
(この学校、席替えないのかな・・・)
小中とあった嫌だった席替えだが、いまはあって欲しいと願うものの、高校は流石に無いかと少ししょげる。
(いや、それより名前、かぁ・・・)
15分後。
「じゃ、そろそろ、出来た人から発表してね!」
「「「!!」」」
歌恋も皆も、ミッドナイトの言葉に目を丸くした。
(マジか・・・えっ、わー・・・いいのか、コレ)
自分で考えひねった言葉に一人悶々する歌恋。
(でも、もう時間ないし・・・)
まず最初に発表したのは青山。
【輝きヒーロー I can not stop twinkling (キラキラが止められないよ☆)】
「短文!!!」
「そこはlを取って、can'tに省略した方が呼びやすい」
「それねマドモアゼル☆」
(いや、ミッドナイトそこは突っ込むとこ!)
と、心の中で突っ込む歌恋。
「じゃあ、次アタシね!エイリアンクイーン!!」
と、ノリノリで出てきた芦戸。
「2!!血が強酸性のアレを目指してるの!?やめときな!!」
(あ、それは流石に突っ込むんだ・・・)
「ちぇー」
ガッカリしながら席につく芦戸に、皆前の二人のテンションに微妙な空気を流す。
(最初に変なの来たせいで、大喜利っぽい空気になったじゃねぇか!!)と。
「じゃあ次、私いいかしら」
「梅雨ちゃん!」
「小学生の時から決めてたの、フロッピー」
「かわいい!!親しみやすくて良いわ!!皆から愛されるお手本のようなネーミングね!」
微妙な空気だったのが一辺。蛙吹の可愛らしいネーミングに、皆がフロッピーと声を上げた。
彼女のお陰で普通のネーミングをまともに発表できる雰囲気に。
着々と発表される皆のネーミング。
切島は憧れである漢気ヒーロー"紅頼雄斗"から"烈怒頼雄斗"。
「うあ~、考えてねんだよな、まだ俺」
悩む上鳴に言うのは耳郎。
「つけたげよっか「ジャミングウェイ」」
「「武器よさらば」とかのヘミングウェイもじりか!インテリっぽい!」
「~~~いやっ」
なぜか絶賛する本人目の前に、笑いをこらえる耳郎。
「折角強いのに、ブフッ!すぐ・・・ウェイってなるじゃん・・・!?」
「耳郎、おまえさァふざけんなよ!」
上鳴を軽くあしらい、耳郎の発表。彼女は"イヤホン=ジャック"。
障子【テンタコル】、瀬呂【セロファン】、尾白【テイルマン】、上鳴【チャージズマ】。
再び考え直した芦戸【ピンキー】、葉隠【インビジブルガール】。
そして、歌恋の番。
「私はこれ、【キルシュ】」
桜という各国の言葉を調べた結果。少しいじったけど、これが呼びやすいとおもったから。
八百万【クリエティ】。そして轟は【ショート】名前だ。
「名前!?いいの!?」
ミッドナイトの言葉に頷く轟。
「あぁ」
「・・・・・・・・・」
席に戻る轟が、ジーと、睨むように見てから座る。
(こ、これは・・・挑戦状・・・!?)
ネーミングはまだ続き、常闇【ツクヨミ】、峰田【グレープジュース】、爆豪【爆殺王】。
「そういうのはやめた方がいいわね」
と、ミッドナイト。
「なんでだよ!!」
「じゃ、私も・・・考えてありました」
麗日【ウラビティ】。飯田は【天哉】、彼もまた名前だ。
そして、緑谷は・・・。
「えぇ、緑谷いいのかそれェ!?」
「うん。今まで好きじゃなかった。けど、ある人に"意味"を変えられて・・・。
僕にはけっこうな衝撃で・・・嬉しかったんだ。これが僕のヒーロー名です」
それは、麗日が彼の事を呼ぶときに使われていた【デク】だ。
再び考えた爆豪【爆殺卿】。ミッドナイトに違うと言われ、彼のヒーロー名は保留で終わる。
「職場体験は一週間。肝心の職場だが、指名のあった者は個別にリストを渡すから、
その中から自分で選択しろ。指名のなかった者は、予めこちらからオファーした全国の、
受け入れ可の事務所40件、この中から選んでもらう。それぞれ活動地域や得意なジャンルが異なる。
よく考えて選べよ。今週末までに提出しろよ」
「あと二日しかねーの!?」
慎重に考えろというわりには時間が短すぎるではないか。
(職場体験かぁ・・・)
自分用のリストを眺めながら休み時間に考える。
「・・・登坂」
遠慮がちに後ろから声がかけられた。最低な無視という行為だけはしたくなくて・・・。
「ん・・・?」
首をかしげながら、そのまま体ごと轟に向けた。
「・・・エンデヴァーの事務所、リストにあるか?」
「え・・・とぉ・・・ない・・・」
「・・・だよな・・・(親父の事だ、多分・・・)」
リストに再び轟も目を向けたので、歌恋はぎこちなく動く。
(び、ビックリした・・・。本当は、いつまでもこんな曖昧な態度はいやなんだけど・・・)
彼の事、嫌いにもなりたくなくて。
「響香ちゃん、どう?」
「歌恋はどうだった?指名あったじゃん」
「はい」
指名のない耳郎は、相澤先生から頂いたリストをチェックしていたようで。
「あ・・・ねぇ、ここは?」
なんとなく、一緒の所がいいなぁとおもい声をかけたけど、耳郎も心置きなく許可してくれた。
二人でそれぞれ二枚のリストを眺めながら、同じ事務所の名前が奇跡的に一個あった。
「プロヒーロー、デステゴロ・・・あ、この人、よくシンリンカムイとMt.レディといることが多いよね」
「もしかしたらさ、その現場にいけるかもしんないね」
「シンリンカムイ・・・会えたらラッキーだなぁ」
同じ植物を操るシンリンカムイは、オールマイト程ではないが歌恋の中で憧れでもある。
「シンリンカムイは事務所ないんだよね」
「そうそう」
シンリンカムイは確か、数少なくフリーで活躍する一人だ。
賑わう教室に、何故かオールマイトがやってきて、緑谷を連れていったとか。
その二人の様子を見てから、歌恋は自分の席に戻る。
ふと、ずっとこのままは嫌なのだが、何故か言葉に嫌みを含んでしまう。
「もう、緑谷くんには突っかからない?」
「あぁ・・・いま心配なのは飯田だな」
「・・・(お兄さんのこと・・・)」
「で、あとは・・・アンタだ」
轟は頬杖をつきながら、片方のあいてる指でビシッとさしてくる。
「へ?」
「俺は過去の事話した・・・避ける理由が、過去と何か関係あんだろ。
まぁ、たいしたことじゃなきゃ別にいいが・・・対応に困る。話さねぇ方がいいか?」
「そ、それは・・・」
嫌だ。せっかく仲良くなったのに、今後一切関わるなってことも。
緑谷には何でか分からないけど、すらすら話してしまった自分のこと。轟には、話してない。
「と・・・轟くんの過去に比べたら、ちっぽけな理由・・・」
「歌恋、一緒に帰ろ。今日中に決めちゃおうよ。何?轟も一緒?」
他の子と話し終えたのか、耳郎がきょとんと首をかしげる。
「いや、いい。俺はもう決まってっから」
カバンを持ちながら轟は席を立つ。
「へー、どこ?」
「親父の事務所。じゃあな」
一足先に教室を出る轟の姿を、歌恋はボーッと眺めた。