第三話 体育祭開催
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学校に行くと、クラスの半分の人に心配された。
「うわっ、登坂さん!?目、腫れとる!」
ナイスなリアクションしてくれる麗日に、耳郞はやれやれと肩をすくめる。
「あいつ・・・轟となんかあった?学校来た時から異様なオーラで、誰も近寄ってないんだ」
轟の名前に、ビクッと反応する。
「この間、登坂さんの怪我が心配だからって、轟一人残ってたじゃん?何もされてない?」
首をかしげながら、芦戸が聞く。
「・・・みんな、ありがとう。とりあえず大丈夫だから、席座るね」
ヨロヨロ力なく歩く歌恋を見て、上鳴が耳郞に言う。
「あんなフラフラで、よく来る気になったよな」
「・・・・・・・・・・」
「登坂おはよう、大丈夫か?」
「おはよう、常闇くん。なんとか大丈夫」
「登坂、後ろのアイツどうにかしろよ」
こそっと、瀬呂が耳元で小さく言う。そろ~と、二人で視線を後ろに向けるが、無理だ。
声には出さず、ブンブン歌恋は首を激しく横に振る。
「皆ーー!!朝のHRが始まる、席につけー!!」
委員長としての仕事を、どこまでも貫く飯田に、瀬呂が突っ込む。
「ついてるよ。ついてねーのおめーだけだ」
思わず歌恋は、クスッと笑う。
「おはよう」
そして、包帯ぐるぐる巻きになった相澤先生登場。
「相澤先生復帰早ええぇ!!!」
飯田がビシッと手を挙げながら言う。
「先生、無事だったのですね!!」
「無事言うんかなぁ、アレ・・・」
相澤先生の様子に、麗日が心配そうに言った。
「俺の安否はどうでもいい。何より、まだ戦いは終わってねぇ」
「!?」
威圧ある相澤先生の声に、縮こまる。
「戦い?」→爆豪
「まさか・・・」→緑谷
「またヴィランがー!?」→峰田
「雄英体育祭が迫ってる!」
「「「クソ学校っぽいの来たぁあああ!!」」」
「待って、待って!ヴィランに侵入されたばっかなのに、大丈夫なんですか!?」
「逆に開催することで、雄英の危機管理体制が磐石だと示す・・・って考えらしい。
警備は例年の五倍に強化するそうだ。何より、雄英の体育祭は・・・最大のチャンス。
ヴィランごときで中止していい催しじゃねぇ」
「いや、そこは中止しよう?」
怖じけずいている隣の峰田に、前の緑谷が驚いている。
「峰田くん・・・雄英体育祭、見たことないの!?」
「あるに決まってんだろ、そういうことじゃなくてよー・・・」
「ウチの体育祭は日本のビッグイベントの一つ!!かつてはオリンピックが、
スポーツの祭典と呼ばれ全国が熱狂した。今は知っての通り、規模も人口も縮小し形骸化した。
そして日本に於いて今、「かつてのオリンピック」に代わるのが雄英体育祭だ!!」
「当然、全国のトップヒーローも観ますのよ。スカウト目的でね!」
意気揚々と言う八百万。
「雄英体育祭、かぁ・・・」
改めて、見る側からやる側にかわると楽しみでもあり、どうなるのかワクワクする。
「資格修得後は、プロの事務所にサイドキック入りがセオリーだもんな」
「そっから独立しそびれて、万年サイドキックってのも多いんだよね。上鳴、あんたそーなりそう。アホだし」
「くっ!!」
耳郞の、いつもの強い当りの言葉に、上鳴は落ち込む。
「当然、名のあるヒーロー事務所に入った方が経験値も話題性も高くなる。
時間は有限、プロに見込まれればその場で将来が拓けるわけだ。年に一回・・・計、三回だけのチャンス。
ヒーロー志すなら、絶対外せないイベントだ!」
朝の賑やかなHRが終わり、午前は普通の授業がいつものように始まる。
授業の間にある僅かな休憩時間の時にも、歌恋も轟も顔を合わせようとしない。
それどころか、不穏な空気を席の近い者にもぶち当ててる。
歌恋は時間を見て、尾白にお礼を述べることが出来た。武道をたしなんでるためか、
クラス男子の中で彼が一番紳士的に見える。歌恋の悪いクセは、すぐ人を信じてしまう事だ。
お昼は雄英体育祭の話でクラスが盛り上がる。
「あんなことはあったけど・・・なんだかんだテンション上がるな、オイ!!」
「活躍して目立ちゃ、プロへのどでけぇ一歩を踏み出せる!」
「デクくん、飯田くん・・・頑張ろうね、体育祭」
燃える麗日は、いつもと様子が違う。
「顔がアレだよ、麗日さん!!?」
「どうした?全然うららかじゃないよ、麗日」
「皆!!私!!頑張る!」
麗日の異様なテンションに、皆飲み込まれている。
「おおーー、けどどうした、キャラがフワフワしてんぞ!!」
歌恋はいつもの、蛙吹、耳郞、芦戸のお弁当班と一緒だ。そして今日は、八百万も。
「なんだか今日は疲れましたわ・・・」
「轟でしょー?あたしもまぜて!」
透明な葉隠の食事の異様な風景に思わず手が止まる。
「轟ちゃん、どうしたのかしら」
女子が話題する彼は、今教室にいない。
「何言ってんの。原因は歌恋に決まってんじゃん」
「響香ちゃんっ!!」
顔が思いっきり可笑しくなる。
「確かに!皆がいなくなって、轟が放課後待っててくれたんでしょー!?どうなったどうなった?」
女の子はこういう話が好きなのは知ってる。自分もそうだから。
「べ、べべべ別にどうもないってば!!」
「ふ~ん、怪しいなぁ」
ニヤニヤと、楽しそうな芦戸。
「オイッ」
「っ!!」
一段と低い声が頭から振りかかり、歌恋はビクッと肩を揺らす。
「あら、爆豪ちゃん。神聖な女子の領域へようこそ」
「なんの用だー!」
からかい半分に言う蛙吹に、軽くおちょくる葉隠。
「ウゼーから、黙ってそれでも食ってろ」
そうお弁当の隣に置かれたのは、チョコレート菓子だ。
「!」
「あらま」
意外な爆豪の態度に、八百万が口元に手をやる。顔を上げた先には、もう爆豪の後ろ姿だけだった。
「せ、せっかく貰ったから、おやつに貰おう皆」
爆豪が席につく時、「ケッ」と声がしたが話を振らない。彼の所には、切島と上鳴がいる。
「おー、やるなぁ爆豪」
「あのまま、クラス一の男子は誰かの話になりゃいーけどな」
「アンタはまずないよ、上鳴」
ストレートな耳郞の言葉に落ち込む上鳴の背中をさすってやる切島だった。
(・・・助けてもらっちゃった・・・)
ふと、爆豪に視線を向ける。たまたま彼もこちらを気にしていたのか、目が合った。
歌恋は小さく、口元で両手を合わせ軽く会釈する。
(ありがとう)
通じたのかどうか分からないけど、そのまま爆豪の顔は会話する切島達に向けられた。
「うわっ、登坂さん!?目、腫れとる!」
ナイスなリアクションしてくれる麗日に、耳郞はやれやれと肩をすくめる。
「あいつ・・・轟となんかあった?学校来た時から異様なオーラで、誰も近寄ってないんだ」
轟の名前に、ビクッと反応する。
「この間、登坂さんの怪我が心配だからって、轟一人残ってたじゃん?何もされてない?」
首をかしげながら、芦戸が聞く。
「・・・みんな、ありがとう。とりあえず大丈夫だから、席座るね」
ヨロヨロ力なく歩く歌恋を見て、上鳴が耳郞に言う。
「あんなフラフラで、よく来る気になったよな」
「・・・・・・・・・・」
「登坂おはよう、大丈夫か?」
「おはよう、常闇くん。なんとか大丈夫」
「登坂、後ろのアイツどうにかしろよ」
こそっと、瀬呂が耳元で小さく言う。そろ~と、二人で視線を後ろに向けるが、無理だ。
声には出さず、ブンブン歌恋は首を激しく横に振る。
「皆ーー!!朝のHRが始まる、席につけー!!」
委員長としての仕事を、どこまでも貫く飯田に、瀬呂が突っ込む。
「ついてるよ。ついてねーのおめーだけだ」
思わず歌恋は、クスッと笑う。
「おはよう」
そして、包帯ぐるぐる巻きになった相澤先生登場。
「相澤先生復帰早ええぇ!!!」
飯田がビシッと手を挙げながら言う。
「先生、無事だったのですね!!」
「無事言うんかなぁ、アレ・・・」
相澤先生の様子に、麗日が心配そうに言った。
「俺の安否はどうでもいい。何より、まだ戦いは終わってねぇ」
「!?」
威圧ある相澤先生の声に、縮こまる。
「戦い?」→爆豪
「まさか・・・」→緑谷
「またヴィランがー!?」→峰田
「雄英体育祭が迫ってる!」
「「「クソ学校っぽいの来たぁあああ!!」」」
「待って、待って!ヴィランに侵入されたばっかなのに、大丈夫なんですか!?」
「逆に開催することで、雄英の危機管理体制が磐石だと示す・・・って考えらしい。
警備は例年の五倍に強化するそうだ。何より、雄英の体育祭は・・・最大のチャンス。
ヴィランごときで中止していい催しじゃねぇ」
「いや、そこは中止しよう?」
怖じけずいている隣の峰田に、前の緑谷が驚いている。
「峰田くん・・・雄英体育祭、見たことないの!?」
「あるに決まってんだろ、そういうことじゃなくてよー・・・」
「ウチの体育祭は日本のビッグイベントの一つ!!かつてはオリンピックが、
スポーツの祭典と呼ばれ全国が熱狂した。今は知っての通り、規模も人口も縮小し形骸化した。
そして日本に於いて今、「かつてのオリンピック」に代わるのが雄英体育祭だ!!」
「当然、全国のトップヒーローも観ますのよ。スカウト目的でね!」
意気揚々と言う八百万。
「雄英体育祭、かぁ・・・」
改めて、見る側からやる側にかわると楽しみでもあり、どうなるのかワクワクする。
「資格修得後は、プロの事務所にサイドキック入りがセオリーだもんな」
「そっから独立しそびれて、万年サイドキックってのも多いんだよね。上鳴、あんたそーなりそう。アホだし」
「くっ!!」
耳郞の、いつもの強い当りの言葉に、上鳴は落ち込む。
「当然、名のあるヒーロー事務所に入った方が経験値も話題性も高くなる。
時間は有限、プロに見込まれればその場で将来が拓けるわけだ。年に一回・・・計、三回だけのチャンス。
ヒーロー志すなら、絶対外せないイベントだ!」
朝の賑やかなHRが終わり、午前は普通の授業がいつものように始まる。
授業の間にある僅かな休憩時間の時にも、歌恋も轟も顔を合わせようとしない。
それどころか、不穏な空気を席の近い者にもぶち当ててる。
歌恋は時間を見て、尾白にお礼を述べることが出来た。武道をたしなんでるためか、
クラス男子の中で彼が一番紳士的に見える。歌恋の悪いクセは、すぐ人を信じてしまう事だ。
お昼は雄英体育祭の話でクラスが盛り上がる。
「あんなことはあったけど・・・なんだかんだテンション上がるな、オイ!!」
「活躍して目立ちゃ、プロへのどでけぇ一歩を踏み出せる!」
「デクくん、飯田くん・・・頑張ろうね、体育祭」
燃える麗日は、いつもと様子が違う。
「顔がアレだよ、麗日さん!!?」
「どうした?全然うららかじゃないよ、麗日」
「皆!!私!!頑張る!」
麗日の異様なテンションに、皆飲み込まれている。
「おおーー、けどどうした、キャラがフワフワしてんぞ!!」
歌恋はいつもの、蛙吹、耳郞、芦戸のお弁当班と一緒だ。そして今日は、八百万も。
「なんだか今日は疲れましたわ・・・」
「轟でしょー?あたしもまぜて!」
透明な葉隠の食事の異様な風景に思わず手が止まる。
「轟ちゃん、どうしたのかしら」
女子が話題する彼は、今教室にいない。
「何言ってんの。原因は歌恋に決まってんじゃん」
「響香ちゃんっ!!」
顔が思いっきり可笑しくなる。
「確かに!皆がいなくなって、轟が放課後待っててくれたんでしょー!?どうなったどうなった?」
女の子はこういう話が好きなのは知ってる。自分もそうだから。
「べ、べべべ別にどうもないってば!!」
「ふ~ん、怪しいなぁ」
ニヤニヤと、楽しそうな芦戸。
「オイッ」
「っ!!」
一段と低い声が頭から振りかかり、歌恋はビクッと肩を揺らす。
「あら、爆豪ちゃん。神聖な女子の領域へようこそ」
「なんの用だー!」
からかい半分に言う蛙吹に、軽くおちょくる葉隠。
「ウゼーから、黙ってそれでも食ってろ」
そうお弁当の隣に置かれたのは、チョコレート菓子だ。
「!」
「あらま」
意外な爆豪の態度に、八百万が口元に手をやる。顔を上げた先には、もう爆豪の後ろ姿だけだった。
「せ、せっかく貰ったから、おやつに貰おう皆」
爆豪が席につく時、「ケッ」と声がしたが話を振らない。彼の所には、切島と上鳴がいる。
「おー、やるなぁ爆豪」
「あのまま、クラス一の男子は誰かの話になりゃいーけどな」
「アンタはまずないよ、上鳴」
ストレートな耳郞の言葉に落ち込む上鳴の背中をさすってやる切島だった。
(・・・助けてもらっちゃった・・・)
ふと、爆豪に視線を向ける。たまたま彼もこちらを気にしていたのか、目が合った。
歌恋は小さく、口元で両手を合わせ軽く会釈する。
(ありがとう)
通じたのかどうか分からないけど、そのまま爆豪の顔は会話する切島達に向けられた。