第二十一話 空,高く群青
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
皆で集合する時、唖然とする歌恋。緑谷の頭には、まだトンガリが刺さっている。
「あれって・・・爆豪くんのだよね?」
「だよね」
そう頷くのは、隣にいる耳郎。また何か、爆豪の勘に触ることをしてしまったのだろう。自分も気をつけようと改めて誓う。
「わ~た~が~し~機だ!!」
「「「オールマイト!!」」」
何故か綿菓子を作っている。だがおかしい、相澤先生がいない。
「あれ?相澤先生は?」
「ヘイガイズ、私の渾身のギャグを受け流すこと水の如し」
誰も何も、突っ込まず。
「相澤くんは本当、今さっき急用ができてしまってね」
そんなわけで授業はオールマイトがみてくれるようだ。
綿菓子を食べながら、ロボ相手に順番に成長を披露していく。
「ネビルセーバー」
ヘソから技を出す青山は、以前のレーザーだけでなく、ソードのように使いこなしていた。
「よっしゃ、オッケー青山くん」
そのソードを、葉隠が曲げて彼の後ろにいたロボにあてにいく。
「曲げたぁ!」
「光の屈折をグイッと出来ちゃうんです」
そして芦戸は、全身をドロドロしている。
「粘性MAX!」
以上、全てのロボを制圧。
「こーんな感じでーす!」
「素晴らしい、皆拍手だ!」
綿菓子持ってるから拍手しずらいよ、オールマイト。
そんな三人のインターン先は、具足ヒーローヨロイムシャだ。
「攻防一体の策が多くて、ついていく為にコンボや新技を開発しました」
喜びを爆発させている葉隠の横で、お腹を抱えていた青山は、限界を超えているようだ。
「あ。ねーねー、アシッドマンねー、アンブレイカブルからパクった」
切島に、にへっと意味ありげに笑う芦戸。
「―おぉ!」
「この調子で各々、インターンの経過を見せてくれ!」
インターン先、ライオンヒーローシシド、チャートNo.13の下では、尾白が。
「手数と先読みの力」
耳郎&障子、鯱ヒーローギャングオルカ、チャートNo.12。
「索敵強化中!」
上鳴&瀬呂&峰田、チームラーカーズ(Mt.レディ、シンリンカムイ、エッジショット)、チャートNo.23。
「最短効率チームプレイ!」
飯田、ノーマルヒーローマニュアル、チャートNo.222。
「物腰」
口田、洗濯ヒーローウォッシュ、チャートNo.8。
「円滑なコミュニケーション」
常闇&登坂、ウイングヒーローホークス、チャートNo.2(事務所不在)
「総合力!」
「向上心!」
『私、強くなったよ』
そう話してくれた彼女を思いだし、何故だか笑みが出る。守ろう守ろうだけじゃ、きっとダメなんだ。
対等に並びたいから。心配はもうさせたくないから。
切島、BMIヒーローファットガム、チャートNo.58。
「いかに早く戦意喪失させるかや!」
麗日&蛙吹、ドラグーンヒーローリューキュウ、チャートNo.10。
「決定力!」
麗日はあの、新しく導入したというワイヤーを使いこなしていた。
八百万、魔法ヒーロー、マジェスティック。
「予測と効率!」
そして、フレイムヒーローエンデヴァー、チャートNo.1の下には三人。
「底上げ」
圧倒的な力をつけた爆豪。
「スピード」
より、炎と氷を同時発動出来るようになった轟。
「経験値!」
何より、自害するほどの超パワーを使っていた緑谷は、"個性"を使いこなしていた。
あの暴走していた黒鞭も、僅かだが使えている。
「緑谷、使えてんじゃん」
一緒にB組対抗のチームを組んだ峰田に声をかけられた。
「うん!ご迷惑かけました・・・!」
「おまえなぁ!俺の個性がアレになっちゃうよ、おまえ・・・!」
言われると、瀬呂のと被りそうだ。
「おい、バクゴー!てめー、冬を克服したのか」
「するか、アホが!圧縮撃ちだ!」
「轟くん、ついに速いイケメンになっちゃったねぇ」
「いや・・・まだエンデヴァーには追いつけねぇ」
(・・・速いイケメンって、透ちゃん)
たまらず歌恋は苦笑い。
「麗日さん!」
「ん!?」
「ちゃんと、使えるようにしたよ」
「んん!」
「あの時は、本当に・・・ありがとう!」
「ハハハー、いつの話をしとるんだい!あんな!あれがキッカケでこのワイヤー導入したの。
短いし、瀬呂くんみたいな使い方はできんけど・・・私はとっくに力に変えた。お互い向上したって事で!」
「ありがとう!!」
緑谷と麗日、二人で軽く拳を合わせる様は恋人にみえてもおかしくないのに。
麗日に、これ以上追及するのはやめよう。嫌われても嫌だから。
ほのぼのとした二人に、クラスの皆はニヤニヤだ。
「何なん」
よろめく峰田と、目が合う歌恋。
「何なん」
咄嗟に、耳郎の後ろに隠れる。
「皆、しっかり揉まれたようだね。録画しといたから、相澤くんに渡しておくよ!引き続きインターン頑張ってくれ!」
「「「ハーイ!」」」
「更なる、向上を」
「ホークスいなかったのに、二人とも凄く強くなったよなー」
授業が終わり、ふと上鳴が声をかけてくれる。
「でも、初日はいてくれたんだよ。ちょっとだけど」
「用途を伝えて貰ってからは、サイドキックと仕事だったからな」
「なんで不在だったのかな?」
耳たぶにぶら下がっているイヤホンをクルクルしながら、耳郎が聞く。
「秘密って、教えてくれないの」
歌恋が首を横に振りながら答えると、轟と緑谷も話に加わった。
「ホークスなら俺たちみたぞ」
「うん。なんか本をエンデヴァーに渡してたよね。僕たちもそれもらったんだ」
「そうなのか?」
あのあまり驚かなそうな常闇が、目を丸くしている。なんせ、あのホークスが静かに本を読む姿など、想像出来なくて。
「解放なんとかって本。もってくればよかったな」
「俺も渡されてから、読んでねぇ」
「なんか、いろんな人に配ってるって」
「へー」
「「・・・・・・・・・・」」
黙ってしまう常闇と歌恋のかわりに、耳郎がうなずいてくれる。
なんだろう、凄くモヤモヤするのは。ホークスの大事な用事は、エンデヴァーに会う事だった?
他のヒーローに挨拶回り?あのホークスが。なんなら、もっともっと沢山の事教えてもらいたかったのに。
でも、ホークスは公安にいたことがあると、サイドキックから話を聞いたりした。公安と何か関係があったのか。
こんなに不安になるのは、どうしてだろう。ホークスは何でもすぐ一人で事件を解決してしまう。
でも、もっと周りを頼っていいとおもう。口ではああに言ってる人だけど、自分が動いて周りを楽にしてくれてるのだろうか。
「・・・何だか悔しいよ、常闇くん」
あんなに優秀なサイドキックもいるのに。自分たちも力をつけたのに。
何かホークスは隠してる。もっと見て欲しかったのに、もっともっと、飛べるようにって。
「そう、だな・・・」
しゅんと、落ち込んでしまう二人に、最初に声をかけてくれた上鳴が罰が悪そうな顔をした。
「な、なんか悪い・・・」
「二人が落ち込む理由ないとおもうけど・・・?」
「違うの響香ちゃん。えっと・・・ホークスの後ろについていけなかった事」
「俺たちの話は散々したのに、ホークスは秘密にしてしまうからな」
やっぱり、彼の眼中にはまだ自分たちはいないって事。
「あ・・・そういうこと、か・・・ごめん・・・」
謝る耳郎に、歌恋は首を横に振った。そんな彼らに、轟と緑谷は顔を合わせる。
最初、エンデヴァーに散々言って言われたけれど、彼は最後までちゃんと面倒をみてくれた。アドバイスを沢山貰えた。
もし、ホークスが最初から最後までいたら、二人はもっともっと上にいたかもしれない。
サイドキック達と、クラスの皆に負けないように自分たちで考え答えを見つけていたのだ。
「二人とも、カッコいいよ」
素直な緑谷の真っ直ぐな言葉は、何より嬉しい。歌恋は常闇と顔を合わせる。照れくさいけれど。
「「ありがとう」」
「おーい、聞いてくれ!」
ここで今日も元気な切島が、クラスの皆に伝わるように声を上げた。
今晩、皆で鍋パやろう!
「あれって・・・爆豪くんのだよね?」
「だよね」
そう頷くのは、隣にいる耳郎。また何か、爆豪の勘に触ることをしてしまったのだろう。自分も気をつけようと改めて誓う。
「わ~た~が~し~機だ!!」
「「「オールマイト!!」」」
何故か綿菓子を作っている。だがおかしい、相澤先生がいない。
「あれ?相澤先生は?」
「ヘイガイズ、私の渾身のギャグを受け流すこと水の如し」
誰も何も、突っ込まず。
「相澤くんは本当、今さっき急用ができてしまってね」
そんなわけで授業はオールマイトがみてくれるようだ。
綿菓子を食べながら、ロボ相手に順番に成長を披露していく。
「ネビルセーバー」
ヘソから技を出す青山は、以前のレーザーだけでなく、ソードのように使いこなしていた。
「よっしゃ、オッケー青山くん」
そのソードを、葉隠が曲げて彼の後ろにいたロボにあてにいく。
「曲げたぁ!」
「光の屈折をグイッと出来ちゃうんです」
そして芦戸は、全身をドロドロしている。
「粘性MAX!」
以上、全てのロボを制圧。
「こーんな感じでーす!」
「素晴らしい、皆拍手だ!」
綿菓子持ってるから拍手しずらいよ、オールマイト。
そんな三人のインターン先は、具足ヒーローヨロイムシャだ。
「攻防一体の策が多くて、ついていく為にコンボや新技を開発しました」
喜びを爆発させている葉隠の横で、お腹を抱えていた青山は、限界を超えているようだ。
「あ。ねーねー、アシッドマンねー、アンブレイカブルからパクった」
切島に、にへっと意味ありげに笑う芦戸。
「―おぉ!」
「この調子で各々、インターンの経過を見せてくれ!」
インターン先、ライオンヒーローシシド、チャートNo.13の下では、尾白が。
「手数と先読みの力」
耳郎&障子、鯱ヒーローギャングオルカ、チャートNo.12。
「索敵強化中!」
上鳴&瀬呂&峰田、チームラーカーズ(Mt.レディ、シンリンカムイ、エッジショット)、チャートNo.23。
「最短効率チームプレイ!」
飯田、ノーマルヒーローマニュアル、チャートNo.222。
「物腰」
口田、洗濯ヒーローウォッシュ、チャートNo.8。
「円滑なコミュニケーション」
常闇&登坂、ウイングヒーローホークス、チャートNo.2(事務所不在)
「総合力!」
「向上心!」
『私、強くなったよ』
そう話してくれた彼女を思いだし、何故だか笑みが出る。守ろう守ろうだけじゃ、きっとダメなんだ。
対等に並びたいから。心配はもうさせたくないから。
切島、BMIヒーローファットガム、チャートNo.58。
「いかに早く戦意喪失させるかや!」
麗日&蛙吹、ドラグーンヒーローリューキュウ、チャートNo.10。
「決定力!」
麗日はあの、新しく導入したというワイヤーを使いこなしていた。
八百万、魔法ヒーロー、マジェスティック。
「予測と効率!」
そして、フレイムヒーローエンデヴァー、チャートNo.1の下には三人。
「底上げ」
圧倒的な力をつけた爆豪。
「スピード」
より、炎と氷を同時発動出来るようになった轟。
「経験値!」
何より、自害するほどの超パワーを使っていた緑谷は、"個性"を使いこなしていた。
あの暴走していた黒鞭も、僅かだが使えている。
「緑谷、使えてんじゃん」
一緒にB組対抗のチームを組んだ峰田に声をかけられた。
「うん!ご迷惑かけました・・・!」
「おまえなぁ!俺の個性がアレになっちゃうよ、おまえ・・・!」
言われると、瀬呂のと被りそうだ。
「おい、バクゴー!てめー、冬を克服したのか」
「するか、アホが!圧縮撃ちだ!」
「轟くん、ついに速いイケメンになっちゃったねぇ」
「いや・・・まだエンデヴァーには追いつけねぇ」
(・・・速いイケメンって、透ちゃん)
たまらず歌恋は苦笑い。
「麗日さん!」
「ん!?」
「ちゃんと、使えるようにしたよ」
「んん!」
「あの時は、本当に・・・ありがとう!」
「ハハハー、いつの話をしとるんだい!あんな!あれがキッカケでこのワイヤー導入したの。
短いし、瀬呂くんみたいな使い方はできんけど・・・私はとっくに力に変えた。お互い向上したって事で!」
「ありがとう!!」
緑谷と麗日、二人で軽く拳を合わせる様は恋人にみえてもおかしくないのに。
麗日に、これ以上追及するのはやめよう。嫌われても嫌だから。
ほのぼのとした二人に、クラスの皆はニヤニヤだ。
「何なん」
よろめく峰田と、目が合う歌恋。
「何なん」
咄嗟に、耳郎の後ろに隠れる。
「皆、しっかり揉まれたようだね。録画しといたから、相澤くんに渡しておくよ!引き続きインターン頑張ってくれ!」
「「「ハーイ!」」」
「更なる、向上を」
「ホークスいなかったのに、二人とも凄く強くなったよなー」
授業が終わり、ふと上鳴が声をかけてくれる。
「でも、初日はいてくれたんだよ。ちょっとだけど」
「用途を伝えて貰ってからは、サイドキックと仕事だったからな」
「なんで不在だったのかな?」
耳たぶにぶら下がっているイヤホンをクルクルしながら、耳郎が聞く。
「秘密って、教えてくれないの」
歌恋が首を横に振りながら答えると、轟と緑谷も話に加わった。
「ホークスなら俺たちみたぞ」
「うん。なんか本をエンデヴァーに渡してたよね。僕たちもそれもらったんだ」
「そうなのか?」
あのあまり驚かなそうな常闇が、目を丸くしている。なんせ、あのホークスが静かに本を読む姿など、想像出来なくて。
「解放なんとかって本。もってくればよかったな」
「俺も渡されてから、読んでねぇ」
「なんか、いろんな人に配ってるって」
「へー」
「「・・・・・・・・・・」」
黙ってしまう常闇と歌恋のかわりに、耳郎がうなずいてくれる。
なんだろう、凄くモヤモヤするのは。ホークスの大事な用事は、エンデヴァーに会う事だった?
他のヒーローに挨拶回り?あのホークスが。なんなら、もっともっと沢山の事教えてもらいたかったのに。
でも、ホークスは公安にいたことがあると、サイドキックから話を聞いたりした。公安と何か関係があったのか。
こんなに不安になるのは、どうしてだろう。ホークスは何でもすぐ一人で事件を解決してしまう。
でも、もっと周りを頼っていいとおもう。口ではああに言ってる人だけど、自分が動いて周りを楽にしてくれてるのだろうか。
「・・・何だか悔しいよ、常闇くん」
あんなに優秀なサイドキックもいるのに。自分たちも力をつけたのに。
何かホークスは隠してる。もっと見て欲しかったのに、もっともっと、飛べるようにって。
「そう、だな・・・」
しゅんと、落ち込んでしまう二人に、最初に声をかけてくれた上鳴が罰が悪そうな顔をした。
「な、なんか悪い・・・」
「二人が落ち込む理由ないとおもうけど・・・?」
「違うの響香ちゃん。えっと・・・ホークスの後ろについていけなかった事」
「俺たちの話は散々したのに、ホークスは秘密にしてしまうからな」
やっぱり、彼の眼中にはまだ自分たちはいないって事。
「あ・・・そういうこと、か・・・ごめん・・・」
謝る耳郎に、歌恋は首を横に振った。そんな彼らに、轟と緑谷は顔を合わせる。
最初、エンデヴァーに散々言って言われたけれど、彼は最後までちゃんと面倒をみてくれた。アドバイスを沢山貰えた。
もし、ホークスが最初から最後までいたら、二人はもっともっと上にいたかもしれない。
サイドキック達と、クラスの皆に負けないように自分たちで考え答えを見つけていたのだ。
「二人とも、カッコいいよ」
素直な緑谷の真っ直ぐな言葉は、何より嬉しい。歌恋は常闇と顔を合わせる。照れくさいけれど。
「「ありがとう」」
「おーい、聞いてくれ!」
ここで今日も元気な切島が、クラスの皆に伝わるように声を上げた。
今晩、皆で鍋パやろう!