第二十話 地獄の轟くん家
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立ち止まるエンデヴァーの横を走るのは、三人のインターン生。
「俺の希望の炎よ!!息子一人の命じゃアまだ、ヒーローはやれちゃうみたいだな!」
それぞれ三人は、迫り来る白線を避け攻める。一週間ただ、追っていたワケじゃない。
ちゃんと、エンデヴァーに教わった事は胸に刻んでいる。
「(点、溜めて放出)夏兄を放せ!」
轟の最大火力で打ち消される白線。
だがまだ、白線はこれだけじゃない。
「早く俺を、殺っさねェから!!」
問答無用で、車が走っている白線を動かし一般人も巻き込めていく。
「死人が増えちゃうんだ」
それは捕まえられている夏雄も例外ではない。走ってくる車の前方に、突き出す。
が、激突するより先に爆豪が夏雄を救い出した。
「増えねンだよ!」
他に動く白線に巻き込まれている一般市民の車。
(やれる!同じ!同じた、要領は同じ!)
跳ね上げられた車を救出するべく動いた緑谷は、黒鞭を使いこなしてみせた。
「そうだ、増えない。増やさない。おまえの望みは何一つ、叶わない!」
エンデヴァーのもとで一週間。彼らは、成長を見せた。
火力の勢いを使ったまま、轟がエンディングを確保する。
緑谷が助けた、車に乗っていた人たちがよろめきながらも姿を見せた。
「死ぬかと思ったあ」
「おえ~」
「怪我はありませんか?」
緑谷がそれぞれに、声をかけていく。
「ああ、助かったよ」
「君だよね、ありがとう!」
「無事でよかったです」
爆豪もろとも夏雄を抱き止めるエンデヴァー。
「!怪我は!?」
「ねぇよ!!」
「あ、あつい・・・」
再び力強く抱き止める。いくら疎まれ嫌われようと、家族なんだ。心配しないわけない。
「か、加齢臭・・・」
元気が有り余っている爆豪はエンデヴァーの腕から抜け出し、轟の方に顔を向ける。
「白線野郎は!?」
「確保完了」
氷漬けにされているエンディングは、泣きながら訴えてくる。
「違、う・・・お前らじゃ、ない・・・」
「クソデク!!モブは!?」
「車に乗ってた皆さんなら大丈夫!完全勝利だ!」
「ウルセー!」
「わ、なんで!?」
いつもの調子で威張ってみせる爆豪だが、彼の表情は得意気な表情をエンデヴァーに向けていた。
「ふふん、何だっけなァNo.1!!「この冬」!?「一回でも」!?「俺より速く」!?ヴィランを退治してみせろ!?」
「ああ・・・!!見事だった・・・!!」
爆豪の思っていた、エンデヴァーの返し言葉に黙ってしまう。
「俺のミスを、最速でカバーしてくれた・・・!」
「急にしおらしくなりやがって・・・!もちっとくやしがれ・・・」
「かっちゃん・・・!」
今も抱きしめられたままの夏雄は、エンデヴァーを突き放す。
「離、せ・・・!」
「夏雄・・・!」
それでも、謝らなければ。
「悪かった・・・!!一瞬、考えてしまった。俺が助けたら、この先おまえは、
俺に何も言えなくなってしまうのではないかと・・・」
「え?」
「夏雄、信じなくていい・・・!俺はおまえたちを、疎んでいたわけじゃない。
だが、責任をなすりつけ逃げた。燈矢も・・・俺が殺したも同然だ・・・!」
「疎んでたわけじゃない・・・?だったらなに・・・?俺はずっと、燈矢兄から聞かされてきた。
俺が許す時なんて・・・来ないよ。俺は焦凍みたいに優しくないから」
きっと兄弟それぞれ、思い悩む事は違う。燈矢の傍にずっといた夏雄の心境、それは焦凍には知らない事だから。
「・・・それでも、それでも顔を出してくれるのは、冬美と冷の為だろう?
冬美は、"家族"に強い憧れを持ってる・・・。俺が、壊したからだ。戻れる・・・。
やり直せると浮き足立つ姉さんの気持ちを酌もうと、頑張っているんだろう・・・!?
おまえも優しいんだ。だから、俺を許さなくていい」
そんな言葉が、エンデヴァーから出ると思っていない。
「許してほしいんじゃない。償いたいんだ」
夏雄の瞳から、涙が溢れ止まらない。自分がどうしていいのか分からなくなる。
「・・・体の良いこと言うなよ・・・!姉ちゃん、すごく嬉しそうでさぁ・・・!焦凍も、前を向いてて・・・。
でもっ・・・!あんたの顔を見ると・・・思い出しちまう。何でこっちが能動的に変わらなきゃいけねんだよ!
償うって、あんたに何ができるんだよ!」
「考えてる事がある」
「ああああああ、やめろォオオオ!!エンデヴァアアア!」
「おい!」
暴れだすエンディングを逃すまいと、氷を割られないように対処していく。
「何だその姿はぁあ!!やめてくれぇ、猛々しく傲慢な火!!眩い光!
俺の希望がぁあ、やめろォ!消えちまうぅ、違う、やめろぉおお!!」
ここで、やっと警察が来てくれた。エンディングをエンデヴァーが引き渡している時に、
緑谷、爆豪、轟は夏雄に礼を言われていた。
「ありがとう。えっと・・・ヒーロー名・・・」
「ああ!?」
答えない爆豪の代わりに、答える緑谷。
「バクゴーだよね」
だが、爆豪はそれを否定する。
「・・・違ぇ」
「え!?決めたの!?教えて!」
「言わねーよ、てめーにはぜってー教えねぇ、くたばれ!」
「俺はいいか?」
「だめだ、てめーもくたばれ。先に教える奴、いんだよ!」
賑やかに話す三人を、遠くでエンデヴァーは眺めていた。
ヴィランの活発な闇は、まだまだこの先も消えぬ事はないだろう。だが、光もまた消えることはない。
(ホークス・・・おまえはやはり、良い目を持っているようだ・・・)
「へっきゅっ」
その頃のホークスは、廊下で一人クシャミをしていた。
(エンデヴァーさん辺りかそれとも・・・)
地元で頑張ってくれているインターン二人か。
冬のインターンも、まもなく終了である。
「俺の希望の炎よ!!息子一人の命じゃアまだ、ヒーローはやれちゃうみたいだな!」
それぞれ三人は、迫り来る白線を避け攻める。一週間ただ、追っていたワケじゃない。
ちゃんと、エンデヴァーに教わった事は胸に刻んでいる。
「(点、溜めて放出)夏兄を放せ!」
轟の最大火力で打ち消される白線。
だがまだ、白線はこれだけじゃない。
「早く俺を、殺っさねェから!!」
問答無用で、車が走っている白線を動かし一般人も巻き込めていく。
「死人が増えちゃうんだ」
それは捕まえられている夏雄も例外ではない。走ってくる車の前方に、突き出す。
が、激突するより先に爆豪が夏雄を救い出した。
「増えねンだよ!」
他に動く白線に巻き込まれている一般市民の車。
(やれる!同じ!同じた、要領は同じ!)
跳ね上げられた車を救出するべく動いた緑谷は、黒鞭を使いこなしてみせた。
「そうだ、増えない。増やさない。おまえの望みは何一つ、叶わない!」
エンデヴァーのもとで一週間。彼らは、成長を見せた。
火力の勢いを使ったまま、轟がエンディングを確保する。
緑谷が助けた、車に乗っていた人たちがよろめきながらも姿を見せた。
「死ぬかと思ったあ」
「おえ~」
「怪我はありませんか?」
緑谷がそれぞれに、声をかけていく。
「ああ、助かったよ」
「君だよね、ありがとう!」
「無事でよかったです」
爆豪もろとも夏雄を抱き止めるエンデヴァー。
「!怪我は!?」
「ねぇよ!!」
「あ、あつい・・・」
再び力強く抱き止める。いくら疎まれ嫌われようと、家族なんだ。心配しないわけない。
「か、加齢臭・・・」
元気が有り余っている爆豪はエンデヴァーの腕から抜け出し、轟の方に顔を向ける。
「白線野郎は!?」
「確保完了」
氷漬けにされているエンディングは、泣きながら訴えてくる。
「違、う・・・お前らじゃ、ない・・・」
「クソデク!!モブは!?」
「車に乗ってた皆さんなら大丈夫!完全勝利だ!」
「ウルセー!」
「わ、なんで!?」
いつもの調子で威張ってみせる爆豪だが、彼の表情は得意気な表情をエンデヴァーに向けていた。
「ふふん、何だっけなァNo.1!!「この冬」!?「一回でも」!?「俺より速く」!?ヴィランを退治してみせろ!?」
「ああ・・・!!見事だった・・・!!」
爆豪の思っていた、エンデヴァーの返し言葉に黙ってしまう。
「俺のミスを、最速でカバーしてくれた・・・!」
「急にしおらしくなりやがって・・・!もちっとくやしがれ・・・」
「かっちゃん・・・!」
今も抱きしめられたままの夏雄は、エンデヴァーを突き放す。
「離、せ・・・!」
「夏雄・・・!」
それでも、謝らなければ。
「悪かった・・・!!一瞬、考えてしまった。俺が助けたら、この先おまえは、
俺に何も言えなくなってしまうのではないかと・・・」
「え?」
「夏雄、信じなくていい・・・!俺はおまえたちを、疎んでいたわけじゃない。
だが、責任をなすりつけ逃げた。燈矢も・・・俺が殺したも同然だ・・・!」
「疎んでたわけじゃない・・・?だったらなに・・・?俺はずっと、燈矢兄から聞かされてきた。
俺が許す時なんて・・・来ないよ。俺は焦凍みたいに優しくないから」
きっと兄弟それぞれ、思い悩む事は違う。燈矢の傍にずっといた夏雄の心境、それは焦凍には知らない事だから。
「・・・それでも、それでも顔を出してくれるのは、冬美と冷の為だろう?
冬美は、"家族"に強い憧れを持ってる・・・。俺が、壊したからだ。戻れる・・・。
やり直せると浮き足立つ姉さんの気持ちを酌もうと、頑張っているんだろう・・・!?
おまえも優しいんだ。だから、俺を許さなくていい」
そんな言葉が、エンデヴァーから出ると思っていない。
「許してほしいんじゃない。償いたいんだ」
夏雄の瞳から、涙が溢れ止まらない。自分がどうしていいのか分からなくなる。
「・・・体の良いこと言うなよ・・・!姉ちゃん、すごく嬉しそうでさぁ・・・!焦凍も、前を向いてて・・・。
でもっ・・・!あんたの顔を見ると・・・思い出しちまう。何でこっちが能動的に変わらなきゃいけねんだよ!
償うって、あんたに何ができるんだよ!」
「考えてる事がある」
「ああああああ、やめろォオオオ!!エンデヴァアアア!」
「おい!」
暴れだすエンディングを逃すまいと、氷を割られないように対処していく。
「何だその姿はぁあ!!やめてくれぇ、猛々しく傲慢な火!!眩い光!
俺の希望がぁあ、やめろォ!消えちまうぅ、違う、やめろぉおお!!」
ここで、やっと警察が来てくれた。エンディングをエンデヴァーが引き渡している時に、
緑谷、爆豪、轟は夏雄に礼を言われていた。
「ありがとう。えっと・・・ヒーロー名・・・」
「ああ!?」
答えない爆豪の代わりに、答える緑谷。
「バクゴーだよね」
だが、爆豪はそれを否定する。
「・・・違ぇ」
「え!?決めたの!?教えて!」
「言わねーよ、てめーにはぜってー教えねぇ、くたばれ!」
「俺はいいか?」
「だめだ、てめーもくたばれ。先に教える奴、いんだよ!」
賑やかに話す三人を、遠くでエンデヴァーは眺めていた。
ヴィランの活発な闇は、まだまだこの先も消えぬ事はないだろう。だが、光もまた消えることはない。
(ホークス・・・おまえはやはり、良い目を持っているようだ・・・)
「へっきゅっ」
その頃のホークスは、廊下で一人クシャミをしていた。
(エンデヴァーさん辺りかそれとも・・・)
地元で頑張ってくれているインターン二人か。
冬のインターンも、まもなく終了である。